プライバシー

恵庭市立図書館恵庭分館(北海道)、資料の貸出に手のひら静脈認証システムを導入へ

2020年6月18日付けの北海道新聞の記事で、恵庭市立図書館恵庭分館(北海道)が、2020年度に非接触型の手のひら静脈認証システムを導入する予定であることが紹介されています。

同システムでは、利用者の手のひらの静脈情報を事前に登録することにより、資料貸出時に利用者カードを使用しなくても本人確認を行うことができます。国内では茨城県那珂市立図書館に続き2例目の導入とあります。

図書館恵庭分館、手のひら認証導入へ カード持たずに本の貸し出し可能に(47NEWS(北海道新聞), 2020/6/18)
https://www.47news.jp/4926497.html

米国図書館協会(ALA)知的自由委員会(IFC)、図書館の再開にあたっての健康やプライバシーに関する懸念や、館内でのビデオ撮影に対応したガイドライン3点を承認

2020年6月9日、米国図書館協会(ALA)の知的自由委員会(IFC)及びプライバシー小員会が、図書館の再開にあたっての健康やプライバシーに関する懸念や、館内でのビデオ撮影に関する最近の議論に対応するためのガイドライン3点の承認を発表しました。

“Guidelines for Reopening Libraries During the COVID-19 Pandemic”は、新型コロナウイルスの流行下に図書館サービスを提供するにあたって安全を保つためにしばしば尋ねられる質問に回答するもので、職員の健康の保護、ヘルスチェック・マスク・入館記録の法的側面、利用者の図書館からの退館要請、に対応しているほか、方針を見直すための次のステップも提供しています。

米・電子図書館連合(DLF)、図書館構築システム上の利用者データに対してリスク評価を行うための実践ガイドを公開

非営利団体Center for Open Science(COS)の研究プロジェクト管理システム“Open Science Framework”(OSF)上に、米・電子図書館連合(DLF)が2020年5月21日付で最終更新を行った、図書館構築システム上の利用者データに対してリスク評価を行うための実践ガイドが公開されています。

同ガイドは、DLFのテクノロジーにおけるプライバシーと倫理に関するワーキンググループが作成しました。図書館は日々、サービス提供対象のデータを収集していますが、利用者のプライバシーを保護し、専門職としての自らの価値を守るためには、収集したデータについて責任を持って管理する必要があります。責任あるデータ管理を行う方策の一つに、図書館が利用者について収集したデータを特定し、そのデータをどのように管理しているかを把握し、関連するリスクを特定し、適切なリスク緩和戦略を選択する一連のプロセスである「データリスク評価(Data Risk Assessment)」があります。

米・カリフォルニア大学バークレー校図書館、法的・倫理的に適正な資料のデジタル公開を実践するためのワークフローを公開

米・カリフォルニア大学バークレー校図書館は、同館のデジタル化業務を扱った2020年5月14日付の記事“UC Berkeley Library makes it easier to digitize collections responsibly with novel workflows and bold policy”内で、デジタル化に伴う法的・倫理的問題の適正な対応・処理手順や検討事項等を示した“Responsible Access Workflows”の公開を発表しました。

図書館等の文化遺産機関が所蔵資料をデジタル化して世界中からアクセスできるようにオンライン公開するためには、複雑な法的・倫理的諸問題の処理が求められ、このことがデジタル化・オンライン公開推進の動きを鈍化させていることがしばしばあります。バークレー校図書館でも事態は同様であり、同館はデジタル化事業にあたってこうした難題への対処を容易化するために“Responsible Access Workflows”を開発しました。

感染症拡大下において研究データを円滑に共有するには:6つの留意点(記事紹介)

2020年5月19日付のNature誌オンライン版のコラムに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下において研究データを円滑に共有するための6つの留意点を紹介した記事が掲載されています。

感染症の世界的な拡大は、既存の研究データの共有やマイニング、リソースの蓄積等へ差し迫った関心を喚起し、これまで研究データの共有に慎重であった学術コミュニティの慣習を変革しつつあります。記事では感染症に対処するための研究データ共有に関する医療・衛生分野の取り組みを紹介しながら、共有は盛んに進められているものの、法的・倫理的・学術的な配慮を要して実践する必要があることを指摘し、研究データ共有における典型的な誤りを回避するために留意すべき事項として以下の6点を挙げています。

・収集方法等の研究データに関する十分なメタデータや、処理・分析に必要なコード、ファイル形式への配慮、readmeファイルの作成といった他の研究者の再利用に資するように、提供する研究データを整備すること

・ヒトを研究対象とした研究のデータを登録する場合には適切な倫理的・法的承認を経ている必要があり、特にデータを適切に匿名化して個人が特定できないことへの配慮が必要であること

日本図書館協会(JLA)、「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の「来館者名簿の作成」の運用に関する補足説明を公開

2020年5月20日、日本図書館協会(JLA)は、5月14日に公開した「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」で言及されていた「来館者名簿の作成」について、運用に関する補足説明を発表しました。

補足説明の中では、同ガイドラインを、新型コロナウイルス感染症対策のためのものであり、恒久的なものではないこと、開館に向けて施設管理者が検討すべき基本的事項を示したものと位置付けています。また、「三つの密」と「接触感染」のリスクを考慮すること、「来館者名簿の作成」においては利用者のプライバシーに配慮することをはじめとした意思決定上の留意点や、同ガイドラインで示されていた「来館者名簿の作成」に関する留意事項についての補足が記載されています。

図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインの「来館者名簿の作成」の運用に関する補足説明(JLA, 2020/5/20)
http://www.jla.or.jp/home/news_list/tabid/83/Default.aspx?itemid=5310

図書館問題研究会、日本図書館協会に「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の速やかな修正を求める要請を送付

2020年5月18日、図書館問題研究会(図問研)は、日本図書館協会(JLA)が5月14日付で公開した「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」について、速やかな修正を求める要請を送付したことを発表しました。

図問研は、JLAが公開したガイドラインについて、「図書館の自由に関する宣言」に反し、感染症拡大防止対策としても整合性・合理性に乏しい来館者名簿の作成を要請する点など、その内容に大きな問題があることを指摘しています。

図問研はJLAの公開したガイドラインは図書館現場に混乱をもたらしているとして、事態を一刻も早く改善するために、委員長名による要請書「「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の速やかな修正を求めます」をJLA宛に送付しています。

米国の学術図書館におけるラーニングアナリティクスの実践・プライバシー等の課題に関する文献レビュー(文献紹介)

2020年4月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries (C&RL)”のVol.81, no.3に、米国インディアナ大学-パデュー大学インディアナポリス校(IUPUI)のKyle M.L. Jones准教授を筆頭著者とする論文“A Comprehensive Primer to Library Learning Analytics Practices, Initiatives, and Privacy Issues”が掲載されています。

米国の学術図書館では、予算に見合った成果を執行部へ示す必要性と、図書館のどの取り組みやリソースが機関の使命や学生の成長に有益かを把握しようとする意図から、学生のデータを用いたラーニングアナリティクスが近年盛んに取り組まれています。ACRL等でもラーニングアナリティクスに関するイニシアチブが実施され、図書館内でのデータ収集拡大だけでなく、人口統計学的データなど他の大学内のデータと組み合わせることが奨励されています。しかし、こうした奨励は米国図書館協会(ALA)のような専門職としての倫理規定に完全に沿ったものではないことも指摘されています。

国立国会図書館、立法調査資料『ソーシャルメディアの動向と課題』を公開

2020年4月1日、国立国会図書館(NDL)は、立法調査資料『ソーシャルメディアの動向と課題』をNDLウェブサイト上に掲載しました。

2019年度の「科学技術に関する調査プロジェクト」の成果として刊行されたものであり、主な収録記事は下記のとおりです。

・ソーシャルメディアとは何か
・SNS と法の交錯点―表現の自由、民主政治の視点から―
・ソーシャルメディアのアーキテクチャと表現の自由
・SNS における個人情報の不正利用―ケンブリッジ・アナリティカ事件―
・選挙におけるソーシャルメディアの活用
・「フェイクニュース」/偽情報問題の現状と対策
・ソーシャルメディア時代に求められるメディア・リテラシー

新着情報一覧(NDL)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/index.html
※2020年4月1日付けの新着情報に「立法調査資料『ソーシャルメディアの動向と課題』を掲載」とあります。

欧州研究図書館協会(LIBER)、シングルサインオン(SSO)認証実施のための10の推奨原則の草案を公開:パブリックコメントを募集中

2020年3月2日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、LIBERの下に設置された「図書館の連携認証管理(Federated Identity Management For Libraries:FIM4L)」ワーキンググループがシングルサインオン(SSO)認証実施のための10の推奨原則の草案を公開し、パブリックコメントを募集していることを発表しました。

施設外から図書館のオンラインリソースへアクセスする際に用いられるSSOによる連携認証は、正しく設定されていない場合には、利用者のプライバシーを保護するという図書館の責任に相容れないものとなります。LIBERのFIM4Lワーキンググループは同草案を利用者のプライバシーを保護しながら、図書館と出版社がSSOによる連携認証の設定・管理をより容易に実施できるようにすることを目的に作成しました。

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