プライバシー

IFLA Journal、2020年12月号が発行

2021年2月8日、国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の第46巻第4号(2020年12月)が公開されました。

大学図書館におけるプライバシーとプライバシーリテラシーの教育、国際連合の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」における公共図書館の役割、環境持続可能性の推進者としての公共図書館の役割、イランの公共図書館による無形文化遺産の保護・普及の取組、第4次産業革命後の社会で求められる技能・リテラシー等の文献レビューに関する論考が掲載されています。

Out Now: December 2020 issue of IFLA Journal(IFLA,2021/2/8)
https://www.ifla.org/node/93620

ストラスクライド大学(スコットランド)、新型コロナウイルス感染症の影響による英国の公共図書館の変化をテーマとした研究プロジェクトを実施中

2021年1月28日付のお知らせとして、スコットランドのグラスゴーに所在するストラスクライド大学(University of Strathclyde)が、同大学のコンピューター・情報科学部(Department of Computer & Information Sciences)の研究者を中心とした研究プロジェクト“Downloading a new normal”の実施について発表しています。

同プロジェクトは、英国研究イノベーション機構(UKRI)の「新型コロナウイルス感染症緊急対応プログラム(COVID-19 Rapid Response programme)」の下で、英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)の助成により、2020年12月から2022年2月までの期間に取り組まれています。英国の公共図書館において、新型コロナウイルス感染症の拡大が紙資料の利用から電子資料の利用への移行を加速させたことを受けて取り組まれるプロジェクトです。情報提供・オンラインフォーカスグループ・図書館ウェブサイトの分析・委託による全国調査などを組み合わせて、電子資料の利用に関連した利用者のプライバシーに対する懸念の問題、デジタルディバイド解消のための対応、利用者の情報行動の変化等に関する研究が行われる予定です。

米・カーネギーメロン大学のCyLab、ウェブサイトのプライバシーポリシーからオプトアウト条項を自動抽出するブラウザ拡張機能“Opt-Out Easy”を開発し公開

2021年1月12日、米・カーネギーメロン大学の情報セキュリティ・プライバシー研究拠点“CyLab”は、同拠点の研究開発の成果により、ウェブサイトのプライバシーポリシーからオプトアウト条項を自動抽出するブラウザ拡張機能“Opt-Out Easy”が利用可能となったことを発表しました。

多くのウェブサイトは訪問したユーザーに対して、データの収集や利用をオプトアウトする選択肢を設けていますが、こうした条項はしばしば長く専門用語に満ちており、ユーザーが容易に確認できない状態にあります。Cylabの研究チームは機械学習技術の活用により、ウェブサイトのプライバシーポリシーからオプトアウト条項の自動抽出と分類が可能であることを、2020年4月に台湾の台北で開催されたワールド・ワイド・ウェブに関する国際会議“The Web Conference 2020”で報告しました。

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、“Learning Analytics Toolkit”を公開

2021年1月20日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)は、大学図書館委員会(Academic Libraries Committee)が“Learning Analytics Toolkit”を公開したと発表しています。

図書館員がラーニングアナリティクスについてや、大学図書館との関係について学ぶための無料のツールで、基礎知識に加え、プライパシーや倫理、学生の成功、図書館のラーニングアナリティクスへの貢献事例等に関する最新の文献を提供しています。新しい情報が利用可能になるごとに更新されます。

同委員会では、大学図書館員にラーニングアナリティクスに関する業務に従事する能力を身につけさせるだけでなく、この新たな話題についての専門的議論に貢献できるようにするための資源として同ツールを想定しているとしています。

ACRL Learning Analytics Toolkit(ACRL,2021/1/20)
https://acrl.ala.org/acrlinsider/archives/20818

トランスジェンダーの研究者の著者名表記変更に関する5つの基本原則(記事紹介)

2021年1月13日付で、出版倫理委員会(COPE)は、学術出版におけるトランスジェンダーの研究者の著者名表記の変更について、5つの基本原則の提案やこのようなパラダイムシフトの意味を考察する記事として、“A vision for a more trans-inclusive publishing world: guest article”を公開しました。

同記事では、トランスジェンダーの研究者が自身の研究成果に対する正当な評価を得るために、過去に使用していた名称を現在の名称へ変更しようとする際に、出版社との煩雑な手続きが必要となるだけでなく、手続きの過程で自身の私的なアイデンティティに関わる問題を開示して交渉を強いられる現状を指摘しています。このような現状の改善のため、記事では出版社等に対して著者名表記変更について、次の5つの基本原則を提案しています。

米国の図書館における音声アシスタント技術の採用とプライバシーに対する懸念(文献紹介)

2021年1月5日付で、米国図書館協会(ALA)の部会“Core: Leadership, Infrastructure, Futures”が刊行する“Information Technology and Libraries”(ITAL)誌の第39巻第4号に、米・アラバマ大学の2人の著者による共著論文“Alexa, Are You Listening?: An Exploration of Smart Voice Assistant Use and Privacy in Libraries”が掲載されています。

同論文は“Alexa”をはじめとしたAmazon社やGoogle社等が開発・提供する音声アシスタント技術について、図書館のサービス・イベント・貸出等における活用状況や、こうした技術に対する図書館員の懸念を調査・報告するものです。著者らは2019年秋に、米国内の公共図書館・大学図書館等にオンライン上で質問紙調査を実施し、86館から得られた回答に基づいて、主に次のようなことを報告しています。

・音声アシスタント技術を採用済であるという回答はまだ少なく、図書館においては普及の初期段階にあると言える
・多数の回答館において、音声アシスタント技術の採用に伴う利用者データの保護に対する不安が確認される

英国の“Brexit”が欧州連合(EU)およびドイツの図書館に与える影響とは(記事紹介)

2021年1月5日付で、ドイツのベルリン国立図書館(Staatsbibliothek zu Berlin)は、英国の欧州連合(EU)からの離脱(Brexit)が完了し、2020年末に2021年1月から暫定適用される英国・EU間の通商協定が締結されたことを受けて、EUおよびドイツの図書館に与える影響について解説した記事を公開しました。

同記事は、EU加盟国内の多くの図書館で国境を越えた活動が行われていることから、これまでEU加盟国内で調和が図られていた税制・著作権・データ保護の分野に影響が及ぶことを指摘しながら、個々の影響関係を解説しています。

図書館のあらゆる契約実務に課せられる付加価値税(VAT)については、EU加盟国と非加盟国では根拠法が異なり、EUに非加盟の「第三国」となった英国の事業者との契約では、担当が税務署ではなく税関当局となり、税関当局に「輸入売上税」を納付する必要があることなどを紹介しています。また、EUの非加盟国になったことに伴い、原則として英国を含む第三国から購入した物品には共通関税(Common Customs Tariff)が適用されますが、印刷資料やCD・DVD等の視聴覚資料は免除されることを説明しています。ただし、ゲーム等の触覚メディアには共通関税が適用されます。

米・カーネギーメロン大学のCyLab、オンライン地図上でIoTデバイスの存在・データ収集方針・データ収集の実施状況等の確認が可能なスマートフォン用アプリを開発

2020年12月3日付で、米・カーネギーメロン大学の情報セキュリティ・プライバシー研究拠点“CyLab”が、同拠点が開発し提供中のスマートフォン用アプリ“IoT Assistant”を紹介するお知らせを公開していました。

“IoT Assistant”は、スマートカメラ・マイク・位置情報追跡サービスなどのインターネットに接続された「IoTデバイス」について、オンライン地図上でこれらのデバイスの存在、データの収集方針、データ収集の実施状況等をユーザーが確認できるアプリです。iOS用、Andoroid用のアプリがそれぞれ無料で提供されています。

“IoT Assistant”のアプリをダウンロードすると、ユーザーはアカウント作成等を行うことなく、すぐにオンライン地図上でIoTデバイスの存在を確認することができます。IoTデバイスを示した地図上のピンをクリックすると、収集データの種類・データの保存期間・収集したデータの共有先などの該当デバイスの情報が表示されます。また、特定の種類のデータ収集のみ表示するフィルタリング機能や通知オプションを備えています。

LIS Newsが選ぶ2020年の図書館・図書館情報学関連の10大ニュース(米国)

2020年12月15日、図書館や図書館情報学に関するニュースを掲載している米国のブログLIS Newsが、同ブログが選ぶ2020年を形作った10大ニュースを発表しています。

1.いくつかの例外を除き、職員や利用者の健康を守るための図書館の閉鎖が遅く、閉鎖される前に図書館の閉鎖に関するキャンペーンが広がる

2.誤った情報が生命や民主主義を危険にさらしているが、悪い情報と戦う上での図書館員の役割は不明確のまま

3.地域の書店を支援するために設立されたオンライン書店BookshopによるAmazonへの挑戦

4.知的財産権の問題をはらむ新型コロナウイルスワクチンの探究

5.インターネットアーカイブ(IA)によるNational Emergency Library

6.コロナ禍でのオンライン試験の拡大とオンライン試験監視ソフトウェアによる監視方法の問題

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