フィンランド

フィンランド・教育文化省、同国の研究関係情報を1か所で検索できるウェブサイト“Research.fi”を公開

2020年6月9日、フィンランド・教育文化省は、同国の研究に係る情報を1か所で検索できるウェブサイト“Research.fi”の公開を発表しました。

同国の研究体制、同国の組織や公私の研究助成金によるプロジェクトの出版物、人材に関する統計データ、研究のための資金源、出版物の書誌情報といったデータが含まれています。

大学・応用科学大学・研究機関・研究助成機関等が提供しているサービスの情報を集約する全国研究情報ハブをもとに構築されたもので、情報利用の容易化、研究者の事務負担の軽減、科学政策の意思決定支援を目的に作成されました。

将来的には、同国で研究を行っている研究者の情報や、その研究者によって作成された研究データや資料といった情報にも対象を拡大する予定です。

フィンランド国立図書館、自動で件名を付与するサービス“Finto AI”が公開されたことを発表

2020年6月1日、フィンランド国立図書館は、自動で主題索引を付与するサービス“Finto AI”が公開されたことを発表しました。

発表によると、 “Finto AI”は、フィンランド国立図書館で開発が進められてきた、自然言語処理や機械学習を用いて件名や分類の付与を行うツール“Annif”をベースに構築されました。“Finto AI”のウェブサイトによれば、対応言語はフィンランド語、スウェーデン語、英語であり、入力されたテキストに対し、最大20件の主題索引の案を提示します。また、オープンAPIを提供しているため、既存システムで“Finto AI”の機能を利活用することが可能です。

2019年におけるフィンランドの大学等の研究成果物のオープンアクセス(OA)化状況:査読付学術論文の64.9%がOAで出版(記事紹介)

デジタルリサーチサービスやオープンサイエンスに関する話題を扱うフィンランド・ヘルシンキ大学のブログ“Think Open”に、2020年5月20日付で、フィンランドの高等教育機関による研究成果物のオープンアクセス(OA)化が近年大きく進展していることを紹介した記事が掲載されています。

フィンランドのOAに関するモニタリングは教育文化省の実施する国内の出版データ収集と一体化して取り組まれており、2016年からOA状況の報告には同一フォーマットが利用されているため、2016年から2019年までの4年間については同一基準で比較可能になっています。出版物の質と量は大学への予算配分基準の一つになっており、2021年以降、OA出版物には1.2の係数を掛ける運用が導入されるため、フィンランドの大学は出版物に関する正確なデータ収集・OA出版物の増産へ強い関心を持っています。フィンランド国立図書館が運営する国内の研究成果物の書誌情報検索サイトJuuli経由で収集された最新のデータに基づいて、ブログ記事ではフィンランドのOA状況として主に以下のことを紹介しています。

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”、SCOSSの資金調達モデルの枠組みによりDOAJへ3年間の資金提供を実施

DOAJ(Directory of Open Access Journals)の2020年5月19日付のお知らせで、フィンランドの大学・研究機関・公共図書館等によるコンソーシアム“FinELib”が、DOAJへの3年間の資金提供に合意したことが発表されています。

FinELibはDOAJのオープンアクセス(OA)・学術出版に対する貢献の重要性を認識し、DOAJへの資金提供に合意しました。FinElibの資金提供の表明は、2020年初頭に発表したフィンランドのオープンサイエンス・オープンリサーチに関する方針を背景として実施されており、フィンランドの学術コミュニティでも歓迎されています。

FinElibはDOAJへ年間3万1,500ユーロの資金提供を3年間実施することを約束しています。この資金提供はDOAJの「持続可能性」を確保するに足る水準であり、社会科学・人文科学分野の英語以外によるジャーナルを収録する事業など、DOAJの現在の主要目標に集中して取り組むことを可能にする、としています。

FinElibによる資金提供は、フィンランド学会連盟(TSV)とDOAJによる共同パイロットプロジェクトが成功したことを受けて実施されます。

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”、Sage社とオープンアクセス(OA)出版等に関する3年間の契約を締結

2020年5月12日、フィンランドの大学・研究機関・公共図書館等によるコンソーシアム“FinELib”は、Sage社とオープンアクセス(OA)出版等に関する契約を締結したことを発表しました。

契約期間は2020年1月1日から2022年12月31日までの3年間です。この契約により、契約に参加する30機関に所属する研究者は、Sage社のハイブリッド誌937誌について、論文処理費用(APC)を支払うことなく研究成果をOA出版することが可能になります。また、同社のゴールドOA誌149誌のAPCについて20%の割引が適用されます。

FinElibは契約期間中、約1,000件の論文がOAで出版される見込みである、としています。

フィンランド国立図書館、統合検索サービス“Finna”の新しいビジョンを発表

2020年4月14日、フィンランド国立図書館が、フィンランドの公文書館、図書館、博物館等が所蔵する資料のデジタルコンテンツや書誌データを統合的に検索できるサービス、”Finna”の2021年から2025年にかけてのビジョンに関する記事を掲載しました。

この新しいビジョンは、社会全体に参加型でスマートな情報へのアクセスを提供することを目的とし、特に、情報や生涯学習へのアクセスの促進、最高のユーザエクスペリエンスの提供、連携の強化に焦点を当てています。

記事の中では、パーソナライズしたコンテンツ等、より簡単な情報探索やシームレスに統合されたサービスを提供すること、教員との協力体制を強化してコンテンツを用いた教育・学習資料作成のためのツールを提供すること、ビジョンを実現するための”Finna”参加館の協力や利用者からの意見の重要性等、今後の展望について記載されています。

フィンランド国立図書館、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館

2020年3月16日、フィンランド国立図書館が、3月18日から4月13日まで、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館すると発表しています。デジタルサービスは通常通り行うことを目指すとしています。電話やメールでの問い合わせにも対応します。5月31日までのイベントは中止されました。

会議はオンラインでの実施が調整され、職員は主に自宅でリモートワークを行なうとしています。

THE NATIONAL LIBRARY IS CLOSED FROM 18 MARCH TO 13 APRIL(National Library of Finland, 2020/3/16)
https://www.kansalliskirjasto.fi/en/news/the-national-library-is-closed-from-18-march-to-13-april

フィンランド・ヘルシンキ大学、「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名

2020年2月18日、フィンランドのヘルシンキ大学は、2月6日に研究評価の改善を求める「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名したことを発表しました。

2012年に発表されたDORAには、世界中の1,800以上の組織と1万5,000以上の個人が署名しています。フィンランド国内の組織では、フィンランドアカデミー(Academy of Finland)、フィンランド学会連盟(Federation of Finnish Learned Societies :TSV)、タンペレ大学、オウル大学、東フィンランド大学が署名済です。

19世紀における国境・言語を越えた新聞情報の流通調査に関する研究成果が公開される:“Digging into Data Challenge 2016”の助成研究プロジェクトの成果

2020年1月28日・29日に、研究データ公開プラットフォームfigshare上で、報告書“The Atlas of Digitised Newspapers and Metadata: Reports from Oceanic Exchanges”と同報告書内で扱われている様々なデジタル化された新聞データベースで用いられている全てのメタデータのマッピング結果が公開されました。

これらは、大規模データ解析を活用した人文・社会科学研究助成プログラム“Digging into Data Challenge”の2016年の助成対象となった研究プロジェクトである“Oceanic Exchanges”による研究成果物です。“Oceanic Exchanges”は、豊富で急速に流通する情報による世界的な文化を生み出した19世紀の新聞の劇的拡大を背景とした研究プロジェクトです。フィンランド・ドイツ・メキシコ・オランダ・英国・米国の研究機関が参加し、国境・言語を越えた情報フローのパターンを調査するため、2017年から2019年にかけてこれら6か国のコンピューターを用いた先進的な定期刊行物研究を結集させて研究プロジェクトが進められました。

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”、Wiley社とオープンアクセス(OA)出版モデルへの「転換契約」を締結

2020年2月12日、Wiley社とフィンランドの大学・研究機関・公共図書館等によるコンソーシアム“FinELib”は共同で、2020年2月発効のオープンアクセス(OA)出版モデルへの「転換契約(transformative agreement)」として、新たに3年間の契約を締結したことを発表しました。

この契約により、フィンランド国内22機関がWiley社の購読誌へ引き続きアクセス可能になります。また、これらの機関に所属する責任著者は追加費用を支払うことなく、同社の完全OA誌とハイブリッド誌でOAにより研究成果を公開することができます。

契約の範囲内でOAにより研究成果を公開する資格のある著者は自動的に特定され、所属機関を通して追加費用を支払うことなくOAで出版可能であることが通知されます。また、契約を締結した22機関には、資金管理や詳細なレポート作成等が可能な専用のオープンアクセスアカウントダッシュボードが用意されます。

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