デジタル化

東京藝術大学附属図書館、貴重古典籍約560点を「新日本古典籍総合データベース」で公開

2019年9月27日、東京藝術大学附属図書館が、貴重古典籍約556点(6万5,763コマ)を「新日本古典籍総合データベース」で公開したと発表しています。

国文学研究資料館の「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画(歴史的典籍NW事業)」によりデジタル化されたもので、脇本文庫等同館の他の古典籍についても「新日本古典籍総合データベース」から順次公開予定です。

Early English Books Online(EEBO)のコンテンツがProQuest社のプラットフォーム上で検索可能になる

ProQuest社は、2019年9月19日付のブログ記事において、同社が提供する近代初期の英語書籍等に関するデータベースEarly English Books Online(EEBO)について、収録された14万6,000タイトルをはじめとするデータベース搭載コンテンツが同社のプラットフォーム上で検索可能になっていることを発表しました。

現在、EEBOは正式にProQuest社のプラットフォームに移行し、収録された1400年代から1700年代の資料は、学術雑誌・ニュース・歴史的文書・動画等の同社プラットフォームの関連情報源とともに発見可能かつ相互検索可能になっています。

EEBOのコンテンツは、ProQuest社・ミシガン大学等のパートナーシップによる資料のテキスト化プロジェクトText Creation Partnership (TCP)の対象となっており、TCPのテキストの統合を行った結果、EEBOの全文検索も可能になっています。TCPは現在EEBOの全コーパスのおよそ半分をテキスト化しています。

EEBOは2019年末まで旧URL経由、ProQuest社のプラットフォーム上の両方で利用可能ですが、2020年1月に旧URLは廃止されProQuest社のプラットフォームへリダイレクトされるようになる予定です。

東京大学総合図書館、同館所蔵貴重図書コレクション・亀井文庫『ピラネージ版画集』の画像データベースをリニューアル公開:国際規格IIIFに準拠

2019年9月17日、東京大学総合図書館は、同館が所蔵する貴重図書コレクションである亀井文庫の『ピラネージ版画集(Opere di Giovanni Battista Piranesi, Francesco Piranesi e d'altri)』について、画像データベースをリニューアル公開したことを発表しました。

『ピラネージ版画集』は、18世紀イタリアの著名な建築家であり版画家であるジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージが制作した銅版画940点と、息子のフランチェスコ・ピラネージが制作した版画269点、その他の作家による作品231点が収録された版画集です。1999年から2003年度にかけて、特別推進研究(COE)「象形文化の継承と創成に関する研究」により画像データベースが構築・公開されましたが、システム運用上の問題から公開が停止されていました。

東京大学総合図書館は、データベース再公開の要望等に応えて、「東京大学デジタルアーカイブズ構築事業」の一環として画像データベースをリニューアル公開した、としています。

リニューアル公開された画像データは効果的・効率的な共有を行うことができる国際規格IIIFに準拠しています。また、データベース上で公開された画像データは、利用目的を問わず、特段の手続きなく自由に利用することが可能です。

米国国立公文書館(NARA)、2019年6月以降にオンライン目録に登録されたJPG・PDF形式の記録の全文検索が可能に:OCRでテキストデータを抽出

2019年9月9日、米国国立公文書館(NARA)は、2019年6月以降にオンライン目録に登録されたJPG・PDF形式の記録の全文検索が可能になったと発表しています。

これまで同館のオンライン目録は、同館のアーキビストによって入力された情報、もしくは、同館の市民アーキビストにより入力されたタグや文字起こしされたテキストのみ検索することができましたが、OCRを用いてテキストデータを抽出することで、上記資料の全文検索が可能となったものです。

現在、2019年6月以前に登録された記録にOCR処理を実行するための調査を行なっています。

一方で、OCRの技術は完全ではないとし、人間によるテキスト化のほうが正確であることが分かっていることから、引き続き市民アーキビストの協力も求めています。

【イベント】シンポジウム「デジタル知識基盤におけるパブリックドメイン資料の利用条件をめぐって」(10/12・東京)

2019年10月12日、東京都千代田区の都市センターホテルにおいて、科学研究費基盤研究(A)「仏教学デジタル知識基盤の継承と発展」の基盤構築班主催によるシンポジウム「デジタル知識基盤におけるパブリックドメイン資料の利用条件をめぐって」が開催されます。

近年、文化資料をデジタル公開するにあたって、著作権保護期間満了(著作権切れ)の資料のデジタル画像の利用条件について、利用実績取得等を目的として「CC BY」相当の条件、RightsStatements.orgの「No Copyright - Contractual Restrictions」の採用など、独自の工夫を行う機関が現れています。しかし、デジタルアーカイブの有機的なデータ連携を目指す取り組みにおいて、利用条件はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス等の共通ライセンス表示を機械的に取得されるものとして展開されており、独自の取り組みを講じることは有効ではないという課題が持ち上がっています。

シンポジウムでは、このような課題に関心を持つ人々や関連機関が議論を深めることを目的として、講演・各組織のデジタル化資料の利用条件に関するショートプレゼンテーション・全体ディスカッション等が実施されます。

参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要です。

ドイツデジタル図書館(DDB)、システム更新により約3,000万件のレコードが検索可能になる

2019年9月13日、ドイツデジタル図書館(DDB)はシステム更新により約3,000万件のレコードが検索可能になったことを発表しました。

2019年の春に、DDBは2014年以来運用しているデジタルネットワーク基盤の大幅改良を実施しました。DDBのベースシステムについて全く新しい基盤が開発された結果、従来は最低2か月を要していた1,000万件規模のレコード投入が2日で実施可能になるなど、短期間で大量のデータ更新・作成が可能になっています。

現在DDBで検索可能な約3,000万件のレコードのうち、1,000万件以上のレコードについてDDBのウェブサイトでデジタル化された複製物の利用が可能です。

シネマテーク・スイス(Cinémathèque suisse)、研究所兼アーカイブ施設を開設

2019年9月6日、シネマテーク・スイス(Cinémathèque suisse)が、スイス・ヴォー州のパンタに、研究所兼アーカイブ施設を開設しました。

スイス公共放送協会の国際部による“swissinfo.ch”によると、同施設には、70万点のフィルムのリール、250万枚の写真、50万点のポスター、2万6千冊の図書、希少なカメラ2,000点などが保管されているとのことです。また、映画館(40席)、展示場、会議場なども備えられており、フィルムの修復家やIT専門家など約50人が雇用されていると紹介されてます。

政府に対して映画フィルムのデジタル化のための資金を提供するよう説得するために、施設の計画から完成までに約20年かかったとしています。

Portes ouvertes à Penthaz(Cinémathèque suisse,2019/9/3)
https://www.cinematheque.ch/f/actualites/article/portes-ouvertes-a-penthaz/

地方の「コミュニティ・アーカイブ」の持続可能性の確保:地方政府・図書館情報学課程との連携による事例(文献紹介)

ギリシャ・アテネで開催された第85回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会のサテライトミーティングとして、2019年8月21日・22日に、セルビア・ベオグラードで開催された地域史と系譜に関するサテライトミーティングの発表資料として、米・デンバー大学モーグリッジ教育学部調査研究方法・情報学科のMATUSIAK, Krystyna K氏等による“Preserving Cultural Heritage in Rural Areas: The Case of the Park County Local History Archives ”と題する文献が公開されています。

アーキビストやデジタル化の専門家が少ない地域においてボランティアによって担われるコミュニティ・アーカイブ活動の持続可能性が課題となっていることから、持続可能性を担保した事例の1つとして、政府機関・文化遺産機関と「連携」した米・コロラド州パーク郡のコミュニティー・アーカイブPark County Local History Archives(PCLHA)の活動を紹介するものです。

【イベント】没年調査ソン in京都 vol.4(10/5・京都)

2019年10月5日、京都府立図書館で、「没年調査ソン in京都 vol.4」が開催されます。

京都府立図書館の自主学習グループ「ししょまろはん」が主催するこのイベントは、京都にゆかりのありそうな著作者の没年調査をひたすら行うものです。国立国会図書館関西館職員による没年の調べ方の講義、進め方と府立図書館の使い方の説明の後、短時間で集中して没年調査を行います。

没年調査ソン in京都 vol.4 開催のお知らせ(ししょまろはんラボ, 2019/9/13)
http://libmaro.kyoto.jp/?p=641

没年調査ソンvol.4が当館で開催されます(京都府立図書館)
https://www.library.pref.kyoto.jp/?p=19739

松竹大谷図書館、クラウドファンディングプロジェクト第8弾「写真で蘇る名優の面影、歌舞伎の魅力を次世代へ」を開始

2019年9月10日、松竹大谷図書館が、クラウドファンディングプロジェクト第8弾「写真で蘇る名優の面影、歌舞伎の魅力を次世代へ」を開始しました。

今回は、同館が所蔵する、劇場の売店などで売られていた明治末期から戦前にかけての「歌舞伎ブロマイド」(歌舞伎の舞台写真や俳優の扮装写真(演じる役の衣裳を着け化粧をして撮影している写真))約1万枚をデジタル化して、画像での閲覧と考証を行って整理を進めることで、同資料がより活用されるようにすることを目的としています。

また、公開可能な写真についてはウェブ上で公開することも計画されています。

デジタル撮影及びアーカイブ構築は、立命館大学アート・リサーチセンターが行い、デジタル化作業終了後は、株式会社資料保存器材が制作する保存容器に保管する計画です。

募集期間は10月30日までで、目標金額は250万円(図書館の令和元年度運営資金170万円、「歌舞伎ブロマイド」のデジタル化・保存容器費用80万円)と設定されています。

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