デジタル化

松本市中央図書館(長野県)、同館が所蔵する邦字新聞『ユタ日報』のオンライン公開を発表:米・スタンフォード大学フーヴァー研究所「邦字新聞デジタル・コレクション」での公開

2020年10月22日、松本市中央図書館(長野県)は、同館が所蔵する邦字新聞『ユタ日報』のオンライン公開を発表しました。

『ユタ日報』は、1914年から1991年まで米・ユタ州ソルトレークシティで刊行された日本語の新聞です。1993年に、同紙の刊行に携わった寺澤畔夫・國子夫妻の家族から松本市に寄贈されました。

今回のデジタル化と公開は、同館と米・スタンフォード大学フーヴァー研究所との提携により実施され、フーヴァー研究所の「邦字新聞デジタル・コレクション」上で1914年分から1947年分までが公開されています。

同館によるお知らせでは、「邦字新聞デジタル・コレクション」がOCR処理による本文テキスト化を実施していること、そして、本文検索機能を高めるためにテキスト校正のボランティアを募集していることを紹介しています。

東京大学駒場図書館、同館の所蔵する「狩野亨吉文書」のうち「第一高等学校関係文書」と「清国留学生関係文書」のデジタル化画像を公開

2020年10月13日、東京大学駒場図書館(東京都目黒区)は、東京大学デジタルアーカイブズ構築事業により、同館の所蔵する「狩野亨吉文書」のうち「第一高等学校関係文書」と「清国留学生関係文書」を公開したことを発表しました。

「狩野亨吉文書」は、旧制第一高等学校(一高)の校長や京都帝国大学の初代文科大学長などを歴任した狩野亨吉の遺蔵資料群で、主に校務文書・個人書簡・日記が含まれています。今回は、狩野が東京大学教養学部の前身である一高の校長を務めた1898年から1906年の校務文書を中心とする資料群が公開されています。

なお、同資料の公開は、東京大学大学院総合文化研究科の田村隆准教授を研究代表者とする科学研究費助成事業(基盤研究(C))「狩野亨吉文書の調査を中心とした近代日本の知的ネットワークに関する基礎研究」の成果に位置付けられています。

松竹大谷図書館、「松竹大谷図書館特別資料閲覧システム」を公開

2020年10月22日、公益財団法人松竹大谷図書館が、「松竹大谷図書館特別資料閲覧システム」を公開しました。

現在、同館が所蔵する「川上音二郎・貞奴一座欧米公演関係資料アルバム」が閲覧できるようになっています。同資料のデジタルアーカイブ化は、同館が2018年に実施したクラウドファンディング・プロジェクト「【第7弾】世界へ翔んだ、川上音二郎・貞奴の軌跡を未来へ。」で募集した支援金をもとに行われました。

システムの開発および公開は、同館と立命館大学アート・リサーチセンター間の協定に基づき、立命館大学アート・リサーチセンターが実施しています。

《松竹大谷図書館特別資料閲覧システム》を公開しました(松竹大谷図書館,2020/10/22)
https://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/news/201022.html

台湾・文化部、デジタルアーカイブ「国家文化記憶庫」を正式公開

台湾・文化部は、2020年10月17日(台湾文化の日)に、デジタルアーカイブ「国家文化記憶庫」を正式公開しました。

文化部の提案・主導により2017年に開始されたプロジェクト「国家文化記憶庫及数位加値応用計画」(Taiwan Cultural Memory Bank and Digital Value-Added Application Program)の一部として構築が行われたものです。デジタル技術を用いた台湾の文化遺産の保存・広報・利用促進を目的として、文化部は22の県・市政府、117の民間組織、18の中央・省庁間組織、傘下の12の博物館と協力しプロジェクトを推進してきました。

「国家文化記憶庫」は、プロジェクトによりこれまで収集された270万点超のコンテンツを収録・公開しています。コンテンツにはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが付与されており、再利用可能なコンテンツの絞り込みが可能となっています。

Internet Archive(IA)、閉校となった大学の図書館の蔵書をデジタル化して公開

2020年10月20日、Internet Archive(IA)が、財政的理由により閉校となった、ミシガン州デトロイトのマリーグローブ・カレッジの図書館の蔵書をデジタル化して公開したと発表しています。

2019年12月に閉校した同大学では、図書館の7万冊を超す図書や雑誌3,000誌、ミシガン州やデトロイトに関する一次資料、マイクロフィルム、地図、視聴覚資料といった全蔵書を受け入れ可能な図書館がなかったことから、それらの売却を検討しましたが、買い手が蔵書の一部にしか関心を示さなかったこと、また、処分するにしても数千ドルのコストがかかることから、IAに図書館全体を寄贈し、デジタル化することで解決を図ったものです。理事会や卒業生もこの決定を支持していると紹介されています。

人文科学、教育、社会正義の分野が充実しているデジタル化された蔵書は“Controlled Digital Lending”(1部1ユーザー)での貸出が行われます。

デジタル化にあたり、IAでは、蔵書の梱包や搬送のために地元の住民を雇用したほか、閉館した図書館は、現在、同地で運営されている新しい高校の講義室・体育施設・カフェテリアとして再利用されています。

複数機関のデジタル化資料を横断検索できるサービス“OpenTexts.World”が公開:約800万点の資料を検索可能

複数機関のデジタル化資料を横断検索できるサービス“OpenTexts.World”の2020年10月5日付けTwitterにおいて、同日にサービスの立ち上げを行ったことが報告されています。

同ウェブサイトの概要紹介ページによれば、「世界中のデジタル化されたテキストコレクションへの無料アクセスを提供する実験的なサービス」です。現在はベータ版としての公開であり、以下のデジタル化資料約800万点が検索対象となっています。

・米・HathiTrustの約443万点
・Internet Archive(IA)によるAmerican Libraries Collectionの約296万点
・ニュージーランド国立図書館によるDigitalNZの約24万点
・英・オックスフォード大学ボドリアン図書館の約23万点
・英・ウェルカム・コレクションの約18万点
・英・ウェールズ国立図書館の2801点
・英・クイーンズ大学ベルファスト校の186点

デジタル化資料のグローバル・データセット作成に関する共同研究プロジェクトGlobal Digitised Dataset Network、最終報告書を公開

2020年10月5日、デジタル化資料のグローバル・データセット作成に関する共同研究プロジェクトGlobal Digitised Dataset Network(GDDNetwork)は、プロジェクトの最終報告書“Towards a Global Dataset of Digitised Texts : Final Report of the Global Digitised Dataset Network”の公開を発表しました。

GDDNetworkは、英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)による助成の下、2019年2月から2020年1月にかけて実施されたプロジェクトです。英・グラスゴー大学と米・HathiTrustが主導し、英国図書館・スコットランド国立図書館・ウェールズ国立図書館・英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が中核パートナーとして参加しました。

最終報告書では、本プロジェクトの概要、グローバル・データセット作成が実現した場合のユースケースに関する調査結果、中核パートナーが提供するデジタル化資料の書誌データを用いたデータセット作成作業の内容等が記載されています。

文部科学省、提言「コロナ新時代に向けた今後の学術研究及び情報科学技術の振興方策について」を公表:大学図書館及び多様な学術情報のデジタル化の推進等に言及

2020年9月30日付で、文部科学省のウェブサイトに、同省科学技術・学術審議会の学術分科会・情報委員会の提言「コロナ新時代に向けた今後の学術研究及び情報科学技術の振興方策について」が公表されています。

この提言は、コロナ禍によって社会の在り方が変容し、その経験を踏まえた「コロナ新時代」を迎えつつあることを背景に、学術研究・情報科学技術が新時代の社会の負託に応えられるように、研究を継続するためのレジリエンスの確保、新しい研究様式への転換及び研究者の交流・連携の担保の政策的実現に関する、学術分科会と情報委員会の合同提言です。

新しい研究様式への転換のための振興方策に関する提言では、SINETなど国全体の一体的情報システム基盤及び大学等における情報システム基盤を整備・高度化すること、セキュアな研究データ基盤を構築すること、大学図書館及び多様な学術情報のデジタル化や著作権法の見直し・研究の遠隔化・スマート化などを通して研究環境のデジタル化を促進することに言及されています。

佐賀大学地域学歴史文化研究センター、同センターが所蔵する『解体新書』の画像をパブリックドメインで公開

2020年10月6日、佐賀大学地域学歴史文化研究センターはTwitterアカウントで、同センターが所蔵する『解体新書』の画像を公開したことを発表しました。

佐賀大学地域学歴史文化研究センターでは、幕末の佐賀藩が導入した西洋科学・医学などの研究の一環として、江戸期から明治期の医学書を収集しており、いずれ全点画像の公開を予定しています。今回は、同センターの調査活動で収集した史料などの画像を掲載するデータベース「画像データベース」上に、同センターが所蔵する『解体新書』の図編1冊、及び本文編全4巻を収録した合冊本1冊の全画像がパブリックドメインで公開されています。

@chiikigakusaga(Twitter,2020/10/6)
https://twitter.com/chiikigakusaga/status/1313279719605850112

英国図書館(BL)、古地図をデジタル化しFlickr Commonsで公開

2020年10月13日、英国図書館(BL)が、古地図をデジタル化し、Flickr Commonsでオンライン公開することを発表しました。

対象の資料は、BLが所蔵するジョージ3世の地図等のコレクション“King's Topographical Collection(K. Top)”の一部であり、1500年から1824年にかけての印刷資料や手書き資料が含まれています。

発表の中では、7年間にわたり、カタロガー、キュレーター等による専門家チームが、同コレクションの目録作成、資料保存、デジタル化を行ってきたことに触れています。

10月15日現在、約1万7,000件の画像が公開されています。また、BLのデジタル化資料と現在の地図を結びつける参加型のプロジェクト“Georeferencer”でも、画像を公開する予定であると述べられています。

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