コンソーシアム

オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)、英国微生物学会(Microbiology Society)と2年間の“Publish and Read”契約を締結:CAULとして初めての「転換契約」

2019年10月17日、オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)と英国微生物学会(Microbiology Society)は、試験的なオープンアクセス(OA)等に関する出版契約として、2年間の“Publish and Read”契約を締結したことを発表しました。

CAULにとって今回の契約は出版社と締結する初めてのOAへの「転換契約(transformative/transitional agreement)」です。同契約はオプトイン方式による2020年から2021年までの試験的な契約です。オーストラリア及びニュージーランドの契約参加機関に所属する研究者は、英国微生物学会の刊行する雑誌へ著者として掲載された全ての研究成果が初めからOAで公開されると同時に、学会の刊行するコンテンツについて1947年までのアーカイブも含めて全てアクセス可能になります。

英・Jisc、英国微生物学会(Microbiology Society)と2年間の“Publish and Read”契約を締結

2019年10月16日、英・Jiscと英国微生物学会(Microbiology Society)は、試験的なオープンアクセス(OA)等に関する出版契約として、2年間の“Publish and Read”契約を締結したことを発表しました。

この契約により契約参加機関に所属する研究者は、英国微生物学会の刊行する雑誌へ著者として掲載された全ての研究成果が初めからOAで公開されると同時に、学会の刊行するコンテンツについて1947年までのアーカイブも含めて全てアクセス可能になります。

英国微生物学会はJiscのコンソーシアムを通してOA出版への転換契約を締結した最初の学会系出版者となります。契約の効力発生は2020年からで、“Microbiology”や“Journal of Medical Microbiology”など、OA誌、購読誌、ハイブリッド誌を含む英国微生物学会の刊行誌6タイトル全てが契約対象となります。

ノルウェー・Unitが組織するコンソーシアム、Taylor & Francis社と“Read and Publish”契約で合意

2019年10月4日、ノルウェー国内の研究機関等の高等教育および研究におけるICTや共同サービスを担当するUnit(Direktoratet for IKT og fellestjenester i høyere utdanning og forskning:Norwegian Directorate for ICT and Joint Services in Higher Education and Research)は、ノルウェーの研究機関を代表して、Taylor & Francis社と“Read and Publish”契約で合意したことを発表しました。契約期間は2020年から2022年までの3年間です。

この契約にはノルウェー国内の23の研究機関が参加しています。契約参加機関の研究者は、理学・工学・医学・社会科学・人文科学にまたがるTaylor & Francis及びRoutledgeのジャーナルへアクセス可能になると同時に、それらのジャーナルで追加費用を支払うことなく研究成果をオープンアクセス(OA)化することができます。

スウェーデン・Bibsamコンソーシアム、Springer Nature社の転換契約モデル“Springer Compact”に関する“Read & Publish”契約を締結

2019年9月20日、Bibsamコンソーシアムを代表してライセンス契約の交渉を行っているスウェーデン王立図書館(NLS)は、Springer Nature社の転換契約モデル“Springer Compact”に関する“Read & Publish”契約を締結したことを発表しました。

新たに締結された“Read & Publish”契約は、2019年1月1日から2021年12月31日までを契約期間としスウェーデン国内の46機関が参加しています。契約参加機関の所属者は、Springer Nature社の1,800タイトル以上のハイブリッドジャーナルへ追加費用不要で研究成果を公開可能になると同時に、2,100タイトル以上の同社のジャーナルへアクセスすることができます。2019年に締結された別のオープンアクセス(OA)出版等に関する契約と合わせて、Bibsamコンソーシアムに所属する研究者は同社の大半のジャーナルで研究成果をOAにすることができます。

米・オハイオ州の図書館コンソーシアムOhioLINKが購入した電子書籍パッケージの利用率に関する調査(文献紹介)

2019年9月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries (C&RL)”のVol.80, no.6に、米・オハイオ州のボーリング・グリーン州立大学 (Bowling Green State University:BGSU)図書館で電子リソースを担当する大学図書館員であるAmy Fry氏による論文“Ebook Rate of Use in OhioLINK: A Ten-Year Study of Local and Consortial Use of Publisher Packages in Ohio”が掲載されています。

同論文は、90以上の機関が加盟する米・オハイオ州の図書館コンソーシアムOhioLINKがコンソーシアム購入したSpringer、Wiley、及びOxfordの電子書籍パッケージについて、COUNTERの利用統計等に基づき、刊行年が2007年から2017年までの(Wileyのみ2012年から2017年まで)タイトルの利用率を調査し、その結果を分析したものです。

オーストリア学術図書館コンソーシアム(KEMÖ)、Springer Nature社との“Read & Publish”契約を更新

2019年9月3日、オーストリア学術図書館コンソーシアム(Kooperation E-Medien Österreich : KEMÖ)は、Springer Nature社と契約中のSpringer系のジャーナルに関する“Read & Publish”契約を更新したことを発表しました。

更新後の現在の契約は2019年1月から2021年12月の3年間を契約期間とし、オーストリア国内の34の研究機関(大学・応用科学大学等)、及びオーストリア科学財団(FWF Der Wissenschaftsfonds)が参加しています。この契約によりオーストリアの研究者等は追加料金の支払いなしに1,900以上のSpringer系のジャーナルへ研究成果をオープンアクセス(OA)で出版することが可能になります。また、コンソーシアムの構成員はSpringer、Palgrave Macmillan、Adisのジャーナル2,000誌以上にアクセスすることも可能です。

OCLC Research、大学コンソーシアムBTAAによる共同管理コレクションの運用内容や今後の推奨事項をまとめた報告書“Operationalizing the BIG Collective Collection: A Case Study of Consolidation vs Autonomy”を公開

2019年8月20日、OCLC Researchが、報告書“Operationalizing the BIG Collective Collection: A Case Study of Consolidation vs Autonomy”を公開しました。

米国の大学コンソーシアムBig Ten Academic Alliance(BTAA)と連携し作成されたもので、BTAAの冊子体の共同管理コレクションの運用の枠組が紹介されています。

BTAAの共同管理コレクションの主要な特質を調査・定義し、他のコンソーシアムでも適用可能な同コレクションがより意図に即して調整されるよう考案した推奨事項が示されています。

Publications(OCLC Research)
https://www.oclc.org/research/publications.html
※“Operationalizing the BIG Collective Collection: A Case Study of Consolidation vs Autonomy 20 August 2019”とあります。

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”の主要学術出版社とのOA出版契約交渉の状況(記事紹介)

2019年8月19日、フィンランドの大学・研究機関・公共図書館からなるコンソーシアム“FinELib”は、主要学術出版社とのオープンアクセス(OA)出版契約交渉の状況を報告した記事“Negotiations 2019 – aiming for open publishing”を投稿しました。

FinELibは、学術論文のOA化・購読料支払の不要化を目指す世界的な潮流を汲んで、コンソーシアム参加機関及び参加機関所属の研究者への研究論文を購読・利用する権利と追加料金を支払うことなく容易に自身の論文をOA化する権利の提供を目的として、主要学術出版社とOA出版契約締結のための交渉に取り組んでいます。

記事投稿時点のOA出版契約の交渉状況として次のことが示されています。

・Wiley社とは現在約1,250誌の購読契約を締結しているがOA出版に関する利益を受けられる内容とはなっていない。同社とは契約期限を2019年12月末に延長して、2020年以降のOA出版契約への転換を目指す交渉を継続している。

・Sage社との現在の単年契約では約950誌が購読可能でこれらの雑誌への投稿時には論文投稿料(APC)が大幅に割引される。更新後の2020年契約では研究者が追加料金を全く支払わずにOA出版が可能な内容となるように交渉している。

Elsevier社、独・プロジェクトDEALの同社との購読契約中止に伴うドイツ研究コミュニティへの影響に関する委託調査の結果を公開

2019年8月21日、Elsevier社は市場調査機関ConfirmITへの委託により実施した、ドイツの研究者の同社の主要プラットフォームScienceDirectへのアクセス喪失に伴う研究活動への影響に関する調査について、その結果を公開したことを発表しました。

2018年7月、独・プロジェクトDEALとElsevier社の購読契約は不成立に終わり、Elsevier社は同月中にドイツ国内の未契約機関に対して最新号へのアクセス遮断を実施しています。委託調査は2019年5月2日から20日にかけて行われ、主要な学術誌へ投稿し購読契約中止の影響を受けた機関に所属する研究者から無作為抽出された回答者に対して、オンラインアンケートが実施されています。委託調査の結果は363人の回答に基づいて作成されています。

公開された委託調査の結果では以下のことが示されています。

スウェーデン王立図書館(NLS)が実施したBibsamコンソーシアムによるElsevier社との契約解除の影響に関する調査結果が公開される

スウェーデン王立図書館(NLS)が実施したBibsamコンソーシアムによるElsevier社との契約解除の影響に関する調査結果をまとめた“Consequences of Sweden Cancelling Elsevier”が、フィンランドの図書館コンソーシアム“FinELib”のTwitterアカウントによる2019年8月16日付の投稿で紹介されています。

スウェーデンでは、2018年5月に同国のBibsamコンソーシアムがElsevier社との契約を解除したことを受けて、2019年1月10日から2月1日まで、NLSが契約解除による影響の調査として利用者及び機関向けのアンケート調査等を行っています。この調査結果をまとめた“Consequences of Sweden Cancelling Elsevier”は2019年6月28日付でリポジトリZenodoに公開されました。

“Consequences of Sweden Cancelling Elsevier”では、スウェーデン国内44機関及びこれらの機関に所属する利用者の回答等に基づいて、契約解除により支出の抑えられた機関予算の使途や利用不可となった論文の入手手段、契約解除に対する利用者の賛否の見解などが示されています。

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