コンソーシアム

Springer Nature社、オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)と転換契約を締結

2021年10月20日、Springer Nature社は、オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)と転換契約を締結したと発表しました。

同社にとってはアジア・太平洋地域で初となる転換契約であり、CAULにとってはこれまでで最大規模の転換契約です。参加機関の研究者は、学術誌2,000誌以上において研究成果をオープンアクセス(OA)で公開できるようになるほか、Springer、Palgrave、 Macmillan、Adisのポートフォリオに含まれる学術誌2000誌以上やnature.com上の学術誌にアクセス可能となります。

発表によれば、この枠組みはコンソーシアムレベルで合意されたものであり、CAULのメンバー(オーストラリア及びニュージーランドの47大学)と、外部の7機関が適用対象になります。

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)と転換契約を締結

2021年10月14日、英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)は、オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)と転換契約(transformative agreement)を締結したと発表しました。2022年の同出版局刊行学術誌におけるオープンアクセス(OA)出版を支援するものです。

オプトイン方式の契約であり、CAULに加盟する39大学とニュージーランド大学図書館員協議会(CONZUL)に加盟する8大学は、2022年の契約への参加を選択できます。契約参加機関の所属研究者は380誌以上の学術誌に論文が掲載できるようになるほか、機関が現在購読している同出版局の学術誌コレクションへのアクセスが可能になります。

CAULのBob Gerrity氏は、今回の契約により、オーストラリア・ニュージーランドの大学に所属する研究者にとってOA出版の機会が大幅に増加したとコメントしています。

米・ボストン図書館コンソーシアム(BLC)、加盟館内での図書館間貸出に“Controlled Digital Lending”を導入へ:導入に関する推奨事項等をまとめたレポートも公開

2021年9月14日、19の大学・研究図書館が加盟する米・ボストン図書館コンソーシアム(BLC)は、2021年8月に理事会で承認された計画に基づき、加盟館内での図書館間貸出に“Controlled Digital Lending”(CDL)を導入する意向を表明しました。CDLとは、図書館が蔵書をデジタル化し、電子的な複製物を「1部1ユーザー」の制限のもと貸し出す方式です。

BLC内では、2020年9月にCDLワーキンググループの設置が承認され、国内外におけるCDLの状況調査、BLCのステークホルダーとの折衝、CDLに関わる組織との協議を行ってきました。その後、加盟館内の図書館間貸出にCDLを導入するという内容の提言をとりまとめ、理事会に提出しました。ただし、関心のある加盟館のみを対象としたオプトイン方式での導入となっています。

英・ケンブリッジ大学図書館の「プランB」:学術出版社との交渉決裂時に取り組む代替策(記事紹介)

英・ケンブリッジ大学のOffice of Scholarly Communicationによるブログ“Unlocking Research”に、2021年9月2日付けで、同大学図書館のコレクション開発・管理責任者であるMichael Williams氏による投稿が掲載されています。

英国の大学連合では、2021年末にElsevier社との電子ジャーナル契約更新を控えており、現在契約条件に関する交渉を進めています。本記事では、仮に交渉が決裂した場合に同大(及び同館)が「プランB」としてどのような代替策の準備を行っているかを説明しています。

記事によれば、Elsevier社との交渉に際し同大の研究者コミュニティにも参加してもらうよう最善を尽くしており、契約やプランBに関する決定は全て、研究者コミュニティとのやりとりや参加を経た上で行うこととしています。また、Elsevier社との交渉に関する情報は同大のウェブサイト上でまとめられており、研究者向けに意見の提出方法も案内しています。

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”とIEEE、Read and Publish契約を締結

2021年8月24日、IEEEが、フィンランドの大学、研究機関、公共図書館等によるコンソーシアム“FinELib”と3年間のRead and Publish契約を締結したと発表しました。

同契約により、FinELib参加機関の研究者等は、IEEEが提供する“IEEE Xplore Digital Library”から学術雑誌等へのアクセスが可能となります。また、発表の中では、IEEEが刊行する160以上のハイブリッドジャーナルと全てのオープンアクセス(OA)ジャーナルでのOA出版が可能となること等が述べられています。購読コンテンツへのアクセス費用や論文処理費用(APC)は、コンソーシアムのメンバーから支払われるライセンス料で賄われるとあります。

「転換雑誌」についての初期評価:cOAlition Sによる分析(記事紹介)

cOAlition Sは、2021年8月16日付けの記事“Transformative Journals: an initial assessment”において、Plan Sに準拠した「転換雑誌」(Transformative Journal)についての初期評価を行っています。筆者は、cOAlition Sの戦略責任者(Head of Strategy)を務めるRobert Kiley氏です。

「転換雑誌」とは、完全オープンアクセス(OA)誌への移行を約束している購読/ハイブリッド誌を指し、その条件として、OAコンテンツの割合を徐々に増加させること、二重支払いの回避のために購読料収入と出版サービスへの支払いを相殺することが求められています。Plan Sにおいて、出版社に即時オープンアクセス(OA)への移行を促すルートとして開発されました。

cOAlition Sではこの「転換雑誌」を認定・登録するプログラムを行っており、登録された学術誌のリストを公開しています。正式な「転換雑誌」基準の公開から16か月が経過し、13の出版社と2,268の学術誌がこのプログラムに登録した、と述べています。

韓国科学技術情報研究院(KISTI)、オープンアクセス(OA)に関する協力推進のため、韓国大学図書館連合会(KUCLA)・韓国専門図書館協議会(KSLA)と業務協約を締結

2021年7月22日、韓国科学技術情報研究院(KISTI)は、韓国大学図書館連合会(KUCLA)および韓国専門図書館協議会(KSLA)の両機関とオープンアクセス(OA)に関する協力推進のための協約を締結したと発表しています。

KUCLAは国内の学術誌購読料の約80%を支出する大学図書館コンソーシアムです。KSLAは研究所・公共機関・医療機関等の専門図書館による協議会で、KISTIが運営しているコンソーシアムKESLIに参加しています。

今回の締結は、大学・研究機関のOAポリシーの拡散や、3機関が所管・運用している電子情報コンソーシアムの購読型契約の転換契約への変更のために相互に協力することで、高価格で独占的な学術情報の利用環境を解消することを目的としています。

フランスの学術機関コンソーシアムCouperin、研究データ管理支援サービスについてのアンケート結果を公開

2021年7月9日、フランスの学術機関コンソーシアムCouperinのオープンサイエンスに関するワーキンググループ“Groupe de Travail Science Ouverte(GTSO)”が実施した、研究データ管理支援サービスについてのアンケート結果が、リポジトリ“Zenodo”上で公開されました。

アンケートは、2020年9月8日から10月6にかけて行われたものであり、提供されているサービスや、困難、今後の計画等について把握することを目的としていました。報告書では、82件の回答について、アンケートの構成に合わせ、サービス提供の組織体制、データの共有と保存、データ管理計画の作成支援、データ管理に関する関心喚起や研修、サービス対象、組織内外の連携等の観点でまとめています。

結論の箇所では、アンケート実施前に立てられた「提供されるサービスは技術的なものよりも関心喚起の物が多い」等の9つの仮説ごとに検証結果を示しています。その他、データ管理支援においては、人材面での課題があること、指導者が部局間の協力を促す必要があること等が述べられています。

また、アンケート結果のデータは、2020年12月9日付けで、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC BYのもと公開されています。

英・Jisc、米国科学アカデミー(NAS)と2年間の“Publish and Read”契約を締結

2021年7月7日、英・Jiscは、米国科学アカデミー(NAS)と“Publish and Read”契約を締結したことを発表しました。契約期間は2021年7月から2023年6月までの2年間となっており、NASにとって国レベルのコンソーシアムとの転換契約締結は初めてとなります。

参加機関に所属する英国の責任著者(corresponding authors)は、出版費用を負担することなく、『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)にオープンアクセス(OA)論文を掲載することができます。また、参加機関の研究者は、1915年までさかのぼるPNASの全コンテンツに無料でアクセスできるようになります。

発表には、PNASの発行人でありNASのexecutive directorでもあるKen Fulton氏のコメントも掲載されています。同氏は、この契約を通じ、英国の大学に属する研究者はPlan Sに準拠した方法によりPNASでOA出版を行うことが可能になったとしています。さらに、この契約でのデータを分析してOAのビジネスモデル検討を進めること、フルOA誌の“PNAS Nexus”を2022年に立ち上げる予定であることにも言及しています。

アイルランドの高等教育機関のコンソーシアムIReL、IEEEとのRead and Publish契約を締結

2021年6月29日、IEEEが、公的資金に基づく高等教育機関による電子リソース契約のためのアイルランドのコンソーシアムIReLとRead and Publish契約を締結したと発表しました。

同契約により、IReL参加機関の著者は、論文処理費用(APC)の支払い無しに、IEEEが刊行する約160の学術雑誌でのオープンアクセス(OA)出版が可能となります。また、IEEEが提供する“IEEE Xplore Digital Library”から500万以上の記事へのアクセスが可能になること等が述べられています。

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