eラーニング

ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)、edXでのMOOCsの提供結果を分析したレポートを公開

2014年1月21日、ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)がedXを利用して公開したMOOCsについて分析した16のワーキングペーパーを公開したとのことです。

edXは、両校が共同で立ち上げたオンライン教育プラットフォームで、それぞれの大学の試みがHarvardXとMITxです。

公開した17のコース全体について初年度の状況をまとめたレポートが“HarvardX and MITx: The First Year of Open Online Courses, Fall 2012-Summer 2013”です。このサマリーによると、43,196名が修了の認定を受け、35,937名の登録者は半分以上のコースについて修了認定を受けられず、292,852名の登録者は、コンテンツの利用がなかったとのことでした。17のコース全体で841,687名(ユニークユーザは597,692名)の登録があったとのことです

また、コースの登録者の最も典型的な属性は大学の学部生の男性(26歳もしくはそれ以上)で、222,847名(31%)とのことです。その他の登録者の属性は、213,672名(29%)が女性、234,463名(33%)の学歴は高校かそれ以下、45,884名(6.3%)が50歳かそれ以上であったとのことです。

CA1811 - 動向レビュー:MOOCの現状と図書館の役割 / 重田勝介

情報通信技術の発達とインターネットの普及は、時間や場所の制約なく「誰でも・どこでも」学ぶことができる学習環境を、学校や大学の枠組みを超えて提供することを可能とした。近年、大規模に受講者を募りオンライン教育を行う取り組み「MOOC(ムーク)」が普及し始めている。本稿ではMOOC誕生の背景を概観し、MOOCの事例と特徴を整理する。その上で、MOOCの普及や改善にあたって図書館が担いうる役割について解説する。...

2014年に注目すべき教育技術動向7つ(記事紹介)

Open Educational Databaseの2013年12月23日付けのブログ記事で、2014年に注目すべき教育技術に関する動向がまとめられています。取り上げられたのは以下の7つです。

1. 3Dプリンタ
2. MOOCs
3. ビッグデータ
4. デジタル教科書
5. ゲーミフィケーション
6. 反転授業
7. モバイルラーニング

記事中では概要がまとめられているほか、それぞれに対するインフォグラフィックも掲載されています。

7 Ed Tech Trends to Watch in 2014(OEDB.org、2013/12/23付け)
http://oedb.org/ilibrarian/7-ed-tech-trends-watch-2014/

オンラインコースよりも従来型の授業の方が単位修得率は高いが、そもそも多くの大学は自機関の単位修得率を把握できていない(米国・カナダ)

教育技術に関する非営利の共同団体WCETが行った大学等のオンライン教育に関する調査(”2013 Managing Online Education Survey”)が公開されています。この調査は米国およびカナダの4年制・2年制大学を対象に、2013年の春に行われたもので、225の大学から回答がありました。

調査の結果、オンラインコースと従来型の教室で受講する授業では、従来型の授業の方が平均して単位修得率が3~5%高かったことが報告されています。しかし、そもそも多くの機関は自機関の単位修得率を把握していないことも明らかになりました。オンラインコースについては55%、従来型の授業については65%といずれも過半数の機関が単位修得率を把握しておらず、報告書では「学生の単位修得率を向上させたいのであれば統計をとる必要があるだろう。測っていないものを改善するのは難しい」と指摘されています。

なお、報告書中ではその他にオンラインコースのコンテンツ作成者や遠隔受講者へのサポート状況等に関する調査結果も述べられています。

Managing Online Education Survey(WCET)
http://wcet.wiche.edu/advance/managing-online-education-survey

MOOCで良い成績をとっても就職に結びつくとは限らない? edXの場合

2013年12月16日付けのThe Chronicle of Higher Educationの記事で、MOOCプラットフォームの一つであるedXが過去に、MOOCで良い成績を収めた受講者を選び出し、企業とのマッチングを図るパイロットプロジェクトを行っていたものの、失敗に終わっていたことが報じられています。

同記事によれば、このパイロットプロジェクトはカリフォルニア大学バークレー校のコンピュータサイエンスに関するMOOCを受講していた学生の中で、好成績を修めていた者868人を対象に、GoogleやAmazon等のIT関連企業へのマッチングを図る、というものでした。868人のうちの多くは米国外で、専門職として働いている者であったとのことです。

MOOCを受講していることはより良い職を得る際に有利に働くともいわれますが、このパイロットプロジェクトでは868人中、面接にこぎつけられたのは3人のみで、就職にまで至ったものはいなかったとされています。この理由について、記事の中では企業の人事部門が採用候補者を調査する際に、従来型の大学での経験を重視することが一因ではないかと述べられています。さらに記事中では、この結果を受けて現在edXでは異なるビジネスモデルを模索していることが紹介されています。

MOOC受講者のディスカッションフォーラムにおける利用行動調査

米国プリンストン大学、ボストン大学、マイクロソフト社の研究者らにより、"Learning about social learning in MOOCs: From statistical analysis to generative model"と題する、MOOCで提供された講座における利用者行動の調査レポートが発表されました。報告書では、MOOC受講者が意見交換するフォーラムの顕著な特色として、コース期間を通してのディスカッションの減少率の高さと、コースに直接関係ない話題も多く含む、読み切れないほどのディスカッションスレッドの多さの2点をあげています。また、このディスカッションの減少率の関連要因を調査し、スレッドを分類、及び関連性をランクづけする効果的な方策を見つけたと述べています。

Learning about social learning in MOOCs: From statistical analysis to generative model (arXiv 2013/12/8)
http://arxiv.org/abs/1312.2159v1

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)等のウェブセミナー「オープンアクセスの世界における図書館員の役割」の資料等が公開

2013年10月23日に米国大学・研究図書館協会(ACRL)とACRLの出版部局であるChoice、SAGE社により開催された、ウェブセミナー“The Role of the Librarian in an Open Access World”のアーカイブが公開されています。

また、SAGE社のサイトで、同セミナーの内容への質問とその回答が公開されています。

What is the Role of the Librarian in an Open Access World
https://connect.iu.edu/p5u793qdw4f/?launcher=false&fcsContent=true&pbMode=norma

The Role of the Librarian in an Open Access World: Your questions answered(SAGE, 2013/11/20付け)
http://connection.sagepub.com/blog/2013/11/20/the-role-of-the-librarian-in-an-open-access-world-your-questions-answered/

誰が何の目的でMOOCsを利用しているのか(文献紹介)

米国ペンシルバニア大学が提供するMOOCsに登録したことがある受講生を対象に行ったウェブ調査の報告書が公開されています。調査依頼はメールで行われ、回答数は34,779件、回答率は8.5%となっています。報告書によると、受講生の多くは、年齢が若く、高等教育を受けており、雇用状態にあるとのことです。また、受講生がMOOCsを受講する理由としては、現在の仕事に役立てるためと、好奇心を満足させるためとの回答が多かったとのことです。

The MOOC Phenomenon: Who Takes Massive Open Online Courses and Why? (SSRN)
http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2350964

MOOCs時代の図書館(記事紹介)

米国のNPO・EDUCAUSEが刊行する”EDUCAUSE Review”の2013年9・10月号に、米ニューヨーク市立大学のCurtis Kendrick氏とIrene Gashurov氏が執筆した” Libraries in the Time of MOOCs”という記事が掲載されました。MOOCsの概要や論点紹介のほか、図書館とMOOCsの関わりについて、特に情報資源の提供に関する見解が示されています。例えばMOOCs利用者に必要な情報資源を提供するためのライセンスモデルについて、オプトインモデルでの提供の可能性が論じられています。

Libraries in the Time of MOOCs(EDUCAUSE Review、2013/11/4付け)
http://www.educause.edu/ero/article/libraries-time-moocs

Europeanaのメタデータについての講義がノースカロライナ大学のMOOCで公開

ノースカロライナ大学チャペルヒル校の情報学部(School of Information and Library Science)の運営するMOOCで、“Metadata: Organizing and Discovering Information”というコースが公開されています。このコースは、Europeanaのスタッフが、Europeanaのメタデータを例として、ウェブ上やデータベースなどで、情報ツールとしてメタデータがどのように使用されているのかについて取り上げています。

同コースは8週間、1週あたり4~6時間で設定されており、シラバスは以下の通りです。

Unit 1: Organizing Information
Unit 2: Dublin Core
Unit 3: How to Build a Metadata Schema
Unit 4: Alphabet Soup: Metadata Schemas That You (Will) Know and Love
Unit 5: Metadata for the Web
Unit 6: Metadata for Networks
Unit 7: How to Create Metadata
Unit 8: How to Evaluate Metadata

ページ