研究図書館

韓国国立中央図書館(NLK)、機関リポジトリ普及促進事業OAKの2020年の対象機関を発表:同事業によるリポジトリ設置機関が53機関に

2020年7月1日、韓国国立中央図書館(NLK)は、6月30日に、機関リポジトリ普及促進事業OAKの2020年の対象機関として、啓明大学校医学図書館・済州大学校中央図書館・朝鮮大学校中央図書館・韓国職業能力開発院・韓国韓医薬振興院の5機関と契約を締結したと発表しています。これにより同事業により設置された機関リポジトリは53となります。

2014年に開始された同事業では、77万件の学術情報がOAKの国家リポジトリを通じて検索できるようになっており、今回契約した機関では、バイオ、生物資源、自然生態系、観光、レジャー等に関する研究成果や、人工知能事業の推進と連携した研究情報、韓医薬の素材に関する研究情報や特許資料といった韓医薬産業に関する機関リポジトリが構築されます。

5機関では、OAKのメタデータ標準が適用された最新型リポジトリの構築、内部システム連携、1年間の無償メンテナンス、運営者教育などの支援を受けることになります。

欧州研究図書館協会(LIBER)、研究機関の執行部とともに学術評価指標に関する課題に取り組む図書館関係者向けのレポートを公開

2020年6月20日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、研究機関の執行部とともに学術評価指標に関する課題に取り組む図書館関係者向けのレポートとして、“Why Do Measures Fluctuate?:Metrics Report - Guidelines for Talking to Management”を公開したことを発表しました。

学術評価指標等の課題を扱うLIBERの“Innovative Metrics Working Group”によって、同レポートは作成されました。学術評価指標を議論する上で陥りやすい過ちや、「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)をはじめとした新しいアプローチに触れながら、LIBERのWGや各機関の経験に基づく学術評価指標の不安定さ背景の説明の一助となる提言を提供するなどして、各機関の執行部と図書館関係者の議論を促進することを作成の目的としています。

レポートはリポジトリzenodoで公開されています。

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、加盟機関における新型コロナウイルス関連資料の収集計画を調査したレポートを公表

2020年6月24日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、加盟機関における新型コロナウイルス関連資料の収集計画を調査したレポート“Collecting Covid-19: an RLUK report on contemporary collecting”を公表しました。

加盟機関に対するパンデミックの影響を把握することを目的としたRLUKの活動プログラム“Capturing Covid-19”の一環として実施された調査に基づくものです。調査は2020年5月に加盟機関を対象として行われ、14の研究図書館が参加しました。また、オンライン及びソーシャルメディアを通じた情報収集も行われ、調査結果に反映されました。

調査では、新型コロナウイルス関連資料を対象とした短期的な収集計画の有無、収集の動機、収集を計画している資料の種類、収集した資料の想定用途について質問が行われました。調査結果として、多くの研究図書館が収集を開始している/または収集計画があること、自機関によるパンデミックへの対応や、自機関・地域コミュニティの体験の記録が収集の主要動機となっていること、多様な用途が想定されていること等が明らかになりました。

北米の研究図書館センター(CRL)、メキシコの行方不明者の記録に関するリポジトリ“Repository of Documentation Relating to Disappearances in Mexico”の構築計画を発表

2020年6月15日、北米の研究図書館センター(CRL)は、米国の慈善団体マッカーサー基金(John D. and Catherine T. MacArthur Foundation)の資金助成を活用して、エル・コレヒオ・デ・メヒコ(El Colegio de México)、メキシコ国立自治大学の法律学研究所(Instituto de Investigaciones Jurídicas)、イベロアメリカーナ大学(Universidad Iberoamericana)のメキシコの3研究機関とともに、メキシコ国内の行方不明者の記録に関するリポジトリ“Repository of Documentation Relating to Disappearances in Mexico(RDDM)”を構築することを発表しました。

メキシコでは2006年以降、麻薬をめぐる紛争の激化に伴い、6万人以上の行方不明者が公式に登録されています。これらの行方不明者の発生の大部分に治安当局が関与・共謀し、同国では司法へのアクセス保証とは程遠い状況にあります。

米・アイビー・プラス図書館連合、イスラム法学者に関するウェブアーカイブ“Muftiships Web Archive”を公開

2020年6月25日、米・コロンビア大学図書館は、イスラム法学者に関するウェブアーカイブ“Muftiships Web Archive”が公開されたことを発表しました。

同ウェブアーカイブは、アイビー・プラス図書館連合の司書により作成されたもので、ムスリムの法律学者(Muftis)やイスラム圏の法律学者のウェブサイトを対象としています。当該ウェブサイトには最新の出来事に対する司法当局の見解が含まれており、司法当局の社会とのかかわり方を示すとともに、デジタル時代にイスラム法がどのように運用されているかを明らかにしていると述べられています。

Just Launched: Muftiships Web Archive(Columbia University Libraries, 2020/6/25)
https://blogs.cul.columbia.edu/spotlights/2020/06/25/muftiships-web-archive/

SPARC Europe、欧州の高等教育機関の図書館におけるオープンエデュケーションに関する調査結果を公開

2020年6月24日、SPARC Europeが、欧州の高等教育機関の図書館におけるオープンエデュケーションに関する調査結果の最終版“Open Education in European Libraries of Higher Education”を公開しました。

同調査は、欧州のオープンエデュケーション(OE)やオープン教育資源(OER)を強化することを目的に行われ、大学図書館を中心とした、欧州の28か国の146館の図書館からの回答を分析したものです。

調査結果は、高等教育機関の図書館におけるOEやOERに関して、費用、組織内の体制、方針の策定状況、図書館の関わり方、広報方法、図書館が提供しているサービス、求められるスキル、課題と可能性・利点の8つの観点からまとめています。

また、高等教育機関の図書館へ向けた推奨事項として、予算の一部をOEに充てること、OE方針の策定を支援すること、OER作成にかかわること、作成されたOERを適切に管理すること等を挙げています。

米国議会図書館(LC)、連邦政府機関の図書館・図書館員を称える賞“Awards for Federal Librarianship”の2019年の受賞者を発表

2020年6月24日、米国議会図書館(LC)は、連邦政府機関の図書館間の連携・協力を促進するための米国連邦図書館情報ネットワーク(FEDLINK)による、連邦政府機関の図書館や図書館員等を称える賞“Awards for federal librarianship”の2019年の受賞者を発表しました。

図書館・情報センターに対する賞“Federal Library/Information Center of the Year”の大規模館部門には、機関リポジトリの立ち上げ、データベース・電子ジャーナルの共同契約による経費節減、レファレンス等の活動、図書館スペースの再構成による利用者の増加といった点が評価され、オハイオ州ライト・パターソン空軍基地のダッツォ研究図書館(D’Azzo Research Library)が選ばれました。

また、小規模館部門には、リンクルゾルバーの実装や、1964年から1995年までの同局の文書(命令)を検索できる画像アーカイブの構築といった点が評価されて、コロラド州に所在する土地管理局(BLM)図書館が選ばれています。

2010〜2018年のドイツにおけるオープンアクセス状況の調査(文献紹介)

2020年6月15日、2010年から2018年までのドイツのオープンアクセス状況に関する論文”Open Access Uptake in Germany 2010-18: Adoption in a diverse research landscape”がZenodo上で公開されました。著者はゲッティンゲン州立・大学図書館のAnne Hobert氏ら5名です。

調査は、Web of Science、Unpaywall、ISSN-Gold-OA 3.0 list、OpenDOAR等のデータを利用して実施されました。調査では45%の文献がオープンアクセスであることが報告されています。特に、分野に特化したリポジトリでの公開が最も普及しているオープンアクセスの手法であることが述べられています。一方、オープンアクセスジャーナルや機関リポジトリを利用したオープンアクセスも近年その割合が上昇していることが報告されています。

また、大学、ヘルムホルツ協会、マックスプランク協会、ライプニッツ協会、政府系研究機関、フラウンホーファー研究機構ごとのオープンアクセス状況の調査も実施しています。それぞれの機関が異なる使命をもつことから、オープンアクセス状況にもばらつきがあることが報告されています。

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