蔵書構築

英国図書館(BL)、2023年までのコンテンツ戦略“Enabling access for everyone”を公表:1945年以降の出版物が対象

2020年11月30日、英国図書館(BL)は、2020年から2023年までのコンテンツ戦略“Enabling access for everyone: the British Library’s content strategy 2020-2023”を公表しました。

同戦略は、1945年以降の紙・デジタルの出版物(contemporary published content)を対象とした、BLのコレクション構築に関する主な方針と実践を示しています。納本制度に依拠した収集に留まらない積極的な収集に焦点を当てており、他機関との接続(connect)による他機関所蔵コンテンツの利用も同戦略の対象範囲に含んでいます。

同戦略が定める内容として、以下の3点を挙げています。

・どのようなコンテンツを対象として収集や接続を行うのか
・そのコンテンツがどのように取得・保管、またはリンクされるか
・そのコンテンツが短期・長期的にどのように利用可能となるか

黒人・先住民・有色人種(BIPOC)を題材とした児童向け絵本のデータベース“Diverse BookFinder”による蔵書評価:米・フロリダ大学教育学部図書館の報告(文献紹介)

米国大学・研究図書館協会(ACRL)が発行する“College & Research Libraries News”Vol 81, No 10(2020年11月)に、米国のフロリダ大学教育学部図書館(The Education Library at the University of Florida)の2人の図書館員は共著で執筆した、黒人・先住民・有色人種(BIPOC)を題材とした児童向け絵本のデータベース“Diverse BookFinder”による蔵書評価の取り組みを報告した記事が掲載されています。

“Diverse BookFinder”は、メイン州ベイツ大学の研究者が米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成金を活用して構築した、BIPOCのキャラクターが登場する絵本の総合データベースです。2002年以降に米国で出版または頒布され、小学3年生(K-3)までを対象とし、英語または英語を含む多言語で描かれた絵本を収録しています。データベースは検索に対応しているだけでなく、絵本の中でBIPOCのキャラクターがどのように描かれているかを分析するためのツールとして、“Collection Analysis Tool (CAT)”を提供しています。

米・ボストン公共図書館(BPL)、 人種的公平(Racial Equity)に関する活動計画を策定

2020年11月10日、米・ボストン公共図書館(BPL)が、評議員会(Board of Trustees)において、人種的公平(Racial Equity)に関する図書館の声明および活動計画が承認されたと発表しています。

同文書は、公衆衛生上の危機としての人種差別に関する市長の声明に沿って起草されたもので、図書館職員・評議員会・市長の公平性に関する専門スタッフの意見を取り入れて策定されました。同館が反人種差別組織の組織となるためのコミットメントを確立し、図書館業務における明確な次の段階を示すものです。同館では現在、表現や包摂性・多様性を通じて有色人種の声を高めることに意図的に焦点をあててBPLの蔵書が構築されていることを保証するため、収集方針を見直しています。

また、同取組を支援するため、BPLの慈善活動部門であるボストン公共図書館基金(BPLF)が、7万5,000ドルの匿名の助成を受けたとしています。助成は、Black Lives Matterや反人種差別に関する図書の利用増に対処するため、新タイトルの購入や複本の購入、ライセンスの追加に用いられました。

中国・広州中医薬大学、中国国内初となる「感染症との戦い」に関する資料館を開設

中国・広州中医薬大学による2020年10月21日付けのお知らせで、同大学が中国国内初となる「感染症との戦い」に関する資料館(「抗疫文献館」)を開設したことが紹介されています。

同大学図書館が設立計画の策定を担い、2020年6月から全世界に向けて「感染症との戦い」に関する文献や実物資料の提供を呼び掛けてきました。目下のところ、外国語図書167種・中国語図書798種・古典籍資料134種(いずれも紙の資料)、デジタル化資料9,276種、学位論文34,605種、報道資料16,722件、学術論文4,992種、映像343点、実物資料164点が収集されました。

実物資料の例として、防護服から作られたウェディングドレスが挙げられています。新型コロナウイルス感染症への医療従事のため、同大学第一附属病院の看護師・唐杏杏氏は結婚式を延期しましたが、医療チームが彼女のために防護服からウェディングドレスを作り、オンラインで結婚式を開催しました。

我校举行抗疫文献馆揭牌仪式(広州中医薬大学, 2020/10/21)
https://www.gzucm.edu.cn/info/1172/15248.htm

E2310 - 公立図書館における蔵書構成・管理に関する報告書について

全国公共図書館協議会は,2018年度に蔵書構成・管理についてのアンケート調査を実施,2019年度にはその調査結果を分析し、それぞれ『2018年度(平成30年度)公立図書館における蔵書構成・管理に関する実態調査報告書』『2019年度(令和元年度)公立図書館における蔵書構成・管理に関する報告書』を発行した。全国の公立図書館における蔵書構成・管理の実態を把握・分析し,今後の蔵書構成・管理に関する課題解決の一助となり,図書館の一層の発展に資することを目的としたものである。過去の類似調査では,蔵書構成プロセスの「資料選択」に関わる調査が多かったが,今回の調査では,資料選択のほかにも幅広く取り上げることとした。

E2312 - デジタルコレクション購入の手引き:英Jiscの4原則

2020年6月,英国の非営利団体Jiscは文書,写真などの一次資料をデジタル化したものから成るデジタルコレクションの購入に関する図書館員向けガイド“Purchasing digital archives:Guidelines for librarians when negotiating with publishers”を公開した。

全米女性党、米国議会図書館(LC)と米国国立公園局に女性の権利に関する歴史的コレクションを寄贈

2020年10月8日、米国議会図書館(LC)と米国国立公園局(National Park Service)が、全米女性党から女性の権利に関するコレクションの寄贈を受けることを発表しました。

米国における女性参政権100周年を記念し、女性の権利運動の歴史に関する資料へのアクセスを保証することを目的としています。発表によると、LCには31万件の文書、100件のスクラップブック、4,500件の写真等、米国国立公園局には全米女性党が保管していた横断幕、家具、彫刻等が寄贈されます。

Library of Congress and National Park Service Receive Historic Collection on Women's Rights from National Woman's Party(LC, 2020/10/8)
https://www.loc.gov/item/prn-20-066/?loclr=ealn

米国議会図書館(LC)、ヒスパニック文学の録音アーカイブの名称を変更:オンラインコンテンツも新たに追加

2020年10月5日、米国議会図書館(LC)は、LCが1943年から構築するヒスパニック文学の録音アーカイブ“Archive of Hispanic Literature on Tape”の名称を2020年10月から変更し、“PALABRA Archive”とすることを発表しました。米国で2020年9月15日から10月15日まで開催されているヒスパニック文化遺産月間(National Hispanic Heritage Month)におけるLCの取組の一環として行われたものです。

“Archive of Hispanic Literature on Tape”では、ホルヘ・ルイス・ボルヘスやパブロ・ネルーダなど高名な詩人や作家による自作朗読の録音記録を、名称どおりテープ録音によって収集してきました。しかし、2006年からの録音はデジタル形式で実施されており、テープによる既存録音分も全てデジタル化が完了しています。今回の“PALABRA Archive”への名称変更は、このような時代状況の変化を踏まえて、アナログからデジタルのアーカイブへの移行を示すものと位置付けられています。なお、スペイン語の“palabra”(ポルトガル語では“palavra”)はいずれも“Word”(言葉)を意味する単語です。

前橋市立図書館(群馬県)、令和2年度展示室企画展示「WRAPPING Paper Exhibition」を開催中:同館所蔵の市内の商店で配布されていた包装紙を展示

群馬県の前橋市立図書館が、2020年9月27日から11月29日まで、令和2年度展示室企画展示「WRAPPING Paper Exhibition」を開催しています。

同館等で所蔵する、旧町名時代から現在までの、前橋市や周辺地域に存在した商店において配布されていた包装紙を展示するものです。

同館では、図書や視聴覚資料、古文書のみにとどまらず、さまざまな形態の資料を収集・保存し、後世に残していくための取り組みを行っていると説明されています。

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