蔵書構築

E2279 - オーストラリアの公共図書館は電子書籍をどう選んでいるか

2020年3月,オーストラリア・メルボルン大学の准教授ギブリン(Rebecca Giblin)氏らにより,調査報告書“Driven By Demand: Public Library Perspectives on the Elending Market”が公開された。本稿では,この報告書の内容を紹介する。

オーストラリア国立図書館、新たな収集戦略とコレクション構築方針を公表

2020年7月1日、オーストラリア国立図書館(NLA)は、新たな収集戦略“Collecting Strategy 2020-21 – 2023-24”と、コレクション構築方針“Collection Development Policy”を公表しました。これらの戦略・方針は、2020年4月にオーストラリア国立図書館評議会(National Library of Australia Council)での承認を経たものであり、2020年7月1日から実施されます。

新たな戦略・方針における特徴の一つとして、国外発行資料の収集に関し、数十年前からの減少傾向が今後も続くことが示されています。収集戦略では、中国・インドネシア・太平洋地域(パプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツ、フィジー、ニューカレドニア、東ティモールを含む)の優先順位が高く設定されており、それら以外の国・地域の資料収集はリソース上の制約から減らす必要がある、と述べています。

日本を含むアジア関係資料の収集範囲縮小をもたらす内容であるため、2020年5月には、オーストラリアの日本研究者や東亜図書館協会(CEAL)から再考を求める声明も発表されていました。

吹田市立博物館(大阪府)、新型コロナウイルス感染症に関連する地域資料を展示するミニ展示「新型コロナと生きる社会~私たちは何を託されたのか~」を開催

大阪府の吹田市立博物館が、2020年7月18日から8月23日まで、ミニ展示「新型コロナと生きる社会~私たちは何を託されたのか~」を開催します。

同館では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連する地域資料の収集を3月中旬から開始しており、ミニ展示では、ひとまずこれまでに収集できた資料を展示することで次なる収集につなげるきっかけにするとともに、新型コロナウイルス感染症が日本や吹田に何を残したのか、また私たちに何が託されたのか、これからの日本のあり方を考える手がかりとする事を目的としています。

ミニ展示 新型コロナと生きる社会 ~私たちは何を託されたのか(吹田市立博物館)
http://www2.suita.ed.jp/hak/moy/moy1.html

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、加盟機関における新型コロナウイルス関連資料の収集計画を調査したレポートを公表

2020年6月24日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、加盟機関における新型コロナウイルス関連資料の収集計画を調査したレポート“Collecting Covid-19: an RLUK report on contemporary collecting”を公表しました。

加盟機関に対するパンデミックの影響を把握することを目的としたRLUKの活動プログラム“Capturing Covid-19”の一環として実施された調査に基づくものです。調査は2020年5月に加盟機関を対象として行われ、14の研究図書館が参加しました。また、オンライン及びソーシャルメディアを通じた情報収集も行われ、調査結果に反映されました。

調査では、新型コロナウイルス関連資料を対象とした短期的な収集計画の有無、収集の動機、収集を計画している資料の種類、収集した資料の想定用途について質問が行われました。調査結果として、多くの研究図書館が収集を開始している/または収集計画があること、自機関によるパンデミックへの対応や、自機関・地域コミュニティの体験の記録が収集の主要動機となっていること、多様な用途が想定されていること等が明らかになりました。

日本近代文学館、「佐々木靖章氏旧蔵資料」を登録:春香伝関連資料や戦時下・終戦直後に刊行された新聞・雑誌資料等

2020年6月25日、日本近代文学館が、佐々木靖章氏旧蔵の資料131点を登録したと発表しています。

登録されたのは、

・「春香傳パンフレット」(新教劇団 昭和13)など春香伝関連資料
・『月刊琉球』など岸秋正関係沖縄資料
・『防長文化』『翼賛福島』『翼賛富山』『マツダ共励』など戦時下、終戦直後に刊行された新聞・雑誌資料
・大政翼賛会各地方支部発行の冊子資料

です。

佐々木靖章氏旧蔵資料登録(日本近代文学館,2020/6/25)
https://www.bungakukan.or.jp/cat-whatsnew/cat-accession/12589/

早稲田大学坪内博士記念演劇博物館、劇団・劇場・関係団体に対し、新型コロナウイルス対応にともなう中止・延期公演に関する資料の提供を呼びかけ

2020年6月18日、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館が、劇団・劇場・関係団体に対し、新型コロナウイルス対応にともなう中止・延期公演に関する資料の提供を呼びかけています。

同館では、新型コロナウイルス感染症の影響下にある現在を、演劇という視座から記録し、かつ2020年に上演が叶わなかった公演の記録/記憶を後世に伝えるため、やむなく中止・延期せざるをえなかった演劇公演の情報収集を行っています。

そして、上記の調査をふまえ、そうした公演のチラシやポスター、プログラム、台本等を集積したうえで、オンライン展示の可能性も視野に入れつつ展示等によって発信・公開するとともに、多くの人がアクセスできる環境を整備することを目指すとし、そのような資料の提供を呼びかけています。

可能な範囲で提供をお願いしたいものとして、以下が挙げられています。

1.チラシ(複数部〈2~5部程度〉)
※すでに紙媒体がない場合、印刷前に中止・延期等が決まった場合などはデータでの提供も可。
2.ポスター
3.プログラム、パンフレット
4.台本
5.公演中止を知らせるDM等の文面
6.その他(ご寄贈いただけるものがございましたらご教示ください)

瀬戸内市立図書館(岡山県)、新型コロナウイルス感染症に関する資料と写真を募集

2020年6月18日、岡山県の瀬戸内市立図書館が、新型コロナウイルス感染症に関する資料と写真を募集すると発表しました。

市内で新型コロナウイルス感染症に関連して起こった出来事を資料として残す事を目的に、イベントが中止になったことを知らせるチラシ、臨時休業のお知らせ、新たに始めたテイクアウトサービスのチラシなど、コロナ禍や感染防止の対策を示す資料となるものを収集するとして、市内の図書館に寄贈するよう呼びかけています。寄贈された資料は、図書館で保存し、活用されます。

また、あわせて、新型コロナウイルス感染症の影響を示す写真の投稿も依頼しており、「せとうちデジタルフォトマップ」の「写真投稿」から投稿し、可能であれば写真の説明もあわせて入力するよう呼びかけています。投稿された写真は、問題が無いかどうかの確認を行った上でサイトに掲載され、他の人もダウンロードして使えます。

瀬戸内市民図書館 図書館からのお知らせ
https://lib.city.setouchi.lg.jp/
※「新型コロナウイルス感染症に関する資料と写真を募集しています(2020/06/18)」とあります。

オーストラリア国立図書館によるアジア関係資料の収集範囲縮小への批判(記事紹介)

日本資料専門家欧州協会(EAJRS)のウェブサイトに、2020年5月28日付けで“National Library of Australia's Asia collection”という記事が掲載されています。筆者はオーストラリア国立大学名誉教授のテッサ・モリス=スズキ氏であり、オーストラリア国立図書館(NLA)によるアジア関係資料の収集範囲縮小とアジア閲覧室の閉鎖に関し、NLA館長に再考を求めるための署名活動への参加を呼びかけています。

NLAは、数十年にわたる資料収集によりアジア関係資料の優れたコレクションを所蔵していますが、同記事によれば、国外で出版された日本・北朝鮮・韓国・東南アジア本土に関する資料収集を中止し、潜在的には中国・インドネシア・太平洋地域に関する資料の収集も大幅に削減するという新たな方針を決定しました。

同記事では、NLAのコレクションが利用できることを前提として、多くの国内の大学でアジア関係資料の収集が大幅に縮小されていることを指摘し、そのような状況を踏まえた上で今回のNLAによる方針変更を考える必要がある、としています。

米・アイビー・プラス図書館連合、ウェブアーカイブ“U.S. Women's and Girls’Magazines Web Archive”を公開

2020年5月22日、米・コロンビア大学図書館は、ウェブアーカイブ“U.S. Women's and Girls’Magazines Web Archive”の公開を発表しています。

同アーカイブは、米・アイビー・プラス図書館連合の活動の一環として構築されたもので、かつて冊子体として刊行され、女性の考え、活動、経済力、セクシャリティ、政治的関心、社会、文化、家庭生活を長い間記録してきた女性を対象としたメディアのウェブサイトのアーカイブで構成されています。

これにより女性の生活や文化を記録してきた定期刊行物コレクションの収集の継続や拡張が可能となるとしています。

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