研究図書館

韓国科学技術情報研究院(KISTI)、オープンアクセス(OA)に関する協力推進のため、韓国大学図書館連合会(KUCLA)・韓国専門図書館協議会(KSLA)と業務協約を締結

2021年7月22日、韓国科学技術情報研究院(KISTI)は、韓国大学図書館連合会(KUCLA)および韓国専門図書館協議会(KSLA)の両機関とオープンアクセス(OA)に関する協力推進のための協約を締結したと発表しています。

KUCLAは国内の学術誌購読料の約80%を支出する大学図書館コンソーシアムです。KSLAは研究所・公共機関・医療機関等の専門図書館による協議会で、KISTIが運営しているコンソーシアムKESLIに参加しています。

今回の締結は、大学・研究機関のOAポリシーの拡散や、3機関が所管・運用している電子情報コンソーシアムの購読型契約の転換契約への変更のために相互に協力することで、高価格で独占的な学術情報の利用環境を解消することを目的としています。

北米研究図書館協会(ARL)・カナダ研究図書館協会(CARL)・Ithaka S+R、研究・学習に関するミッションについての共同プロジェクトを実施

2021年7月23日、北米研究図書館協会(ARL)とカナダ研究図書館協会(CARL)、米・Ithaka S+Rが、研究・学習に関するミッションを推進するための共同プロジェクトを実施することが発表されました。

ARLとCARLは、図書館が高等教育部門の戦略における優先事項を推進するための方法に関する共同プロジェクトを、2021年6月に開始していました。発表では、このプロジェクトのための調査・分析をIthaka S+Rに委託したと述べています。

2021年の間、Ithaka S+Rは、学術コミュニティのリーダーや最高情報責任者(CIO)をはじめとした主要な利害関係者へのインタビューを行い、優先事項を明らかにし、研究図書館の連携の機会を提案するとしています。また、この成果を基に、ARLとCARLは、2022年に研究図書館が提供できる価値等を示すデータやケーススタディを含む、利害関係者や協会の会員と共有される物語(narrative)を構築するとあります。

図書館ウェブサイトのWCAG2.1準拠状況を試験する方法(文献紹介)

2021年7月24日付で、オープンアクセスの査読誌“Weave: Journal of Library User Experience”のVolume4 Issue1に、米・テキサス工科大学のRachel Rayl氏による論文“How to Audit Your Library Website for WCAG 2.1 Compliance”が掲載されました。

2020年春に同大学図書館のウェブサイトを対象に行われた、Web Content Accessibility Guidelines (WCAG)2.1準拠状況の試験プロジェクトについてまとめられています。同プロジェクト用の予算は割り当てられなかったものの、Rayl氏がコーディングとWCAGに精通していたため、外部に委託しない形で実施し、無料のツールを用いることで費用を抑えたとあります。また、プロジェクトは、特定の期限を設定せずに、フルタイムの職員1人とパートタイムの学生1人で実施されました。

試験は、以下の4段階のプロセスで行われました。

E2409 - 日本の学術機関に向けた研究データ管理サービスGakuNin RDM

●国立情報学研究所の研究データ管理(RDM)サービス

   GakuNin RDMは,2021年2月15日に国立情報学研究所(NII)がサービス提供を開始した,全国の学術機関に向けた研究データ管理(RDM: Research Data Management)サービスである。研究データ公開基盤JAIRO Cloud,検索基盤CiNii Research(E2367参照)と合わせて,NIIの研究データ基盤NII Research Data Cloud(NII RDC)における提供サービスの一つという位置づけである。

米・ノートルダム大学、同大学の図書館と美術館の所蔵コレクション等を検索できるオンラインプラットフォームを公開

2021年7月21日、米国のノートルダム大学が、同大学の図書館Hesburgh Libraryと美術館Snite Museum of Art等の所蔵コレクションを検索できるオンラインプラットフォーム“Marble”(Museums, Archives, Rare Books and Libraries Exploration)の公開を発表しました。

同プラットフォームでは、Hesburgh Libraryの貴重書コレクションと一般コレクション、Snite Museum of Artと同大学文書館の資料を検索でき、今後も定期的に新たな資料を追加される予定です。アンドリュー・W・メロン財団から3年半の助成を受け、分野横断的なチームにより開発が行われました。

北米研究図書館協会(ARL)とカナダ研究図書館協会(CARL)、研究データサービスに関する共同タスクフォースの最終報告書を公開

2021年7月20日、北米研究図書館協会(ARL)が、研究データサービスに関するカナダ研究図書館協会(CARL)との共同タスクフォースの最終報告書を公開したと発表しました。

同タスクフォースは、2020年に設立されました。研究データ管理や研究支援サービスにおいて研究図書館が持つ役割を示しコミットすること、FAIR原則等の文脈でARLとCARLの会員が研究データサービスの協力機関として組織を改善するためのリソース構築を指導することを目的としています。

報告書には、既存のリソースと研究者のニーズのマッピングを行うことを含む7個の推奨事項や、プロセスの自動化の優先順位をはじめとした研究データに関する取組の戦略等がまとめられています。

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、新型コロナウイルス感染症対策としての新たな形態のリモートアクセスに関するレポートを公開:オンラインの閲覧室等を構築する取組について

2021年7月19日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が、オンラインの閲覧室(Virtual Reading Room:VRR)やティーチングスペース(Virtual Teaching Space:VTS)を構築する取組についての調査レポートの公開を発表しました。

同調査は、2021年5月14日から6月11日にかけてRLUKが実施したものであり、英国の大学を中心に、32機関から回答が寄せられました。発表の中では、VRRやVTSはデジタル化に依存せず、図書館内の閲覧室等に配置したビジュアライザーを用いたライブ・ストリーミングにより、コレクションへのリモートアクセスを可能とするとあります。

調査の結果明らかになった主な事柄として、両者は広がりつつあるサービスであり、利用・対象者・拡張性・持続可能性について課題が残っていること等が挙げられています。その他、VRRは、ロックダウン期間中に当該組織内の少数の研究者等を対象としたリモートアクセス提供サービスから、より広範な研究者を対象とした研究支援サービスとなったと述べています。VTSについては、当初はロックダウン期間中にオンサイトでの授業の代替とされていたものの、現在では学生の学習支援と参加・地域への貢献の拡大のためのものになっていると指摘しています。

Library Publishing Coalition(LPC)、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリーのデータセットを公開

2021年7月14日、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)が、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリー“Library Publishing Directory”のデータセットの公開を発表しました。

2021年7月15日時点では、2014年版から2021年版のデータがCSV形式でクリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC0のもと提供されており、データは毎年更新する予定であるとしています。

New LPC Resource: Library Publishing Directory Research Data Set(LPC, 2021/7/14)
https://librarypublishing.org/announce-lp-directory-data-2021/

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、学術研究に果たす大学・研究図書館の役割をテーマに行った調査の結果報告書を公開

2021年7月8日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、学術研究に果たす大学・研究図書館の役割や可能性をテーマに行った調査の結果報告書を公開しました。英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)と共同で行った同調査の「図書館」の定義には、アーカイブズ・特別コレクション・博物館・美術館も含まれています。

報告書では、研究パートナー・リーダーとしての大学・研究図書館の現在の役割や、それらの役割を強化する可能性、その際に直面する課題について詳細に概観しています。そして、得られた10の重要な知見をあげるとともに、図書館・学術コミュニティーのメンバー・設置母体・RLUK・AHRCに対して13の広範囲な提言を行っています。

また、英国内外から集められた研究のパートナー・リーダーとしての図書館の事例を示す詳細なケーススタディーもあわせて紹介されています。

英・Jisc、米国科学アカデミー(NAS)と2年間の“Publish and Read”契約を締結

2021年7月7日、英・Jiscは、米国科学アカデミー(NAS)と“Publish and Read”契約を締結したことを発表しました。契約期間は2021年7月から2023年6月までの2年間となっており、NASにとって国レベルのコンソーシアムとの転換契約締結は初めてとなります。

参加機関に所属する英国の責任著者(corresponding authors)は、出版費用を負担することなく、『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)にオープンアクセス(OA)論文を掲載することができます。また、参加機関の研究者は、1915年までさかのぼるPNASの全コンテンツに無料でアクセスできるようになります。

発表には、PNASの発行人でありNASのexecutive directorでもあるKen Fulton氏のコメントも掲載されています。同氏は、この契約を通じ、英国の大学に属する研究者はPlan Sに準拠した方法によりPNASでOA出版を行うことが可能になったとしています。さらに、この契約でのデータを分析してOAのビジネスモデル検討を進めること、フルOA誌の“PNAS Nexus”を2022年に立ち上げる予定であることにも言及しています。

ページ