デジタルアーカイブ

“Europeana”が利用調査の結果を公表

2011年7月26日に、デジタル化した欧州の文化遺産をオンラインで提供する“Europeana”が、2011年5月に実施した、同ウェブサイトの利用状況の調査結果を公表しています。調査の結果、アンケート調査の回答者の約3/4は、“Europeana”を利用する理由について「個人的な研究」と答えていること、“Europeana”をどこで知ったかについては、回答者の1/3が新聞や雑誌からと答えているが、その割合は2009年の調査と比較して減少していること、ほぼすべての利用者が“Europeana”を複数回利用しており、83.5%の回答者が5回以上利用していること等が明らかになったようです。

Europeana - Online Visitor Survey (PDF) (Full Report)
https://version1.europeana.eu/c/document_library/get_file?uuid=334beac7-7fc2-4a4e-ba23-4dcc1450382d&groupId=10602

Europeana - Online Visitor Survey (PPT) (Summary)

欧州のフィルム・ポスター等のオンラインポータル“European Film Gateway”(ベータ版)公開

2008年9月に始まった、欧州各国の国立フィルムアーカイブ、映画博物館等による、フィルム、写真、録音資料、テキスト等のデジタルデータの提供環境を構築するプロジェクト“European Film Gateway”が、2011年7月26日に同名のポータルサイト(ベータ版)を公開したようです。“European Film Gateway”では現在のところ約40万点の資料を公開しており、今後、16のフィルムアーカイブから資料が追加されることで、2011年9月までに公開資料は約60万点に達する見込みのようです。

European Film Gateway
http://www.europeanfilmgateway.eu/

Film archives showcase their collections: The European Film Gateway is online (PDF) (European Film Gateway 2011/7/26付けのプレスリリース)
http://www.europeanfilmgateway.eu/sites/default/files/PR_EFG_Launch_en.pdf

デジタルコレクションを知ってもらうためのSNSの活用と5つの原則(文献紹介)

D-Lib Magazine誌の2011年7-8月号に“Digital Librarianship & Social Media: the Digital Library as Conversation Facilitator”という論文が掲載されています。著者は米国シラキュース大学のシュリアー(Robert A. Schrier)氏です。

同論文では、デジタルコレクションのマーケティングは重要だが忘れられがちとし、デジタルコレクションを広く使ってもらうためにソーシャルネットワーキング(SNS)を活用してユーザと会話をすることを提案しています。そして、具体的なSNS戦略を立てるために、「ユーザの声を聞く」「ユーザとの交流に参加する」「透明性の高い対応をする」「ソーシャルメディアポリシーを作る」「計画を立てる」という5つの原則について紹介しています。

写真・映像を通じて震災からの復興を支援する「CIPAフォトエイド」

2011年7月15日、一般社団法人カメラ機器映像機器工業会(CIPA)と公益財団法人日本財団が東日本大震災の復興支援を目的とした「CIPAフォトエイド」基金の設立を発表しました。CIPAは会員企業からの寄付によって同基金を設立し、非営利団体、ボランティア団体、学校、地方公共団体等による以下の活動に対して助成を行うとしています。

・写真や映像記録のメディアアーカイブ作成に係る支援
・記録者の育成に係る支援
・記録媒体、記録用機材や環境整備に係る支援
・被災した写真の洗浄・整理や、卒業アルバムの再制作に対する支援
・写真や映像を媒介とした写真展・映像展等のイベント開催に対する支援

基金設立の目的として、震災による被害の実態や、復興への取り組みを記録として残すことに加えて、写真・映像という手段を通じて、被災者の精神的なケアを支援することも挙げられています。

CIPAフォトエイド
http://www.cipa.jp/photo-aid/index.html

長野県諏訪郡富士見町の有志による、同町の文化遺産デジタルアーカイブ「富士見町探検隊」が公開

長野県の新聞各紙によると、同県諏訪郡富士見町の自然や文化財等の文化遺産を画像や動画として保存するデジタルアーカイブ「富士見町探検隊」が公開されているようです。この「富士見探検隊」は、富士見町の有志によって作成されたもので、同町の中学校の生徒もデータ入力に協力しているとのことです。

富士見町探検隊
http://fujiminotakara.com/index.html

富士見の文化遺産をネットで発信 デジタルアーカイブ構築 (長野日報 2011/7/4付けの記事)
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=21915

Google Earthを活用して広島原爆の実態を伝えるデジタルアーカイブ“Hiroshima Archive”が公開

Google Earthを使って広島原爆の実態を伝えるデジタルアーカイブ“Hiroshima Archive”が公開されたそうです。同アーカイブでは、Google Earthに広島市の立体的な地図を構築し、その上に当時の街並みの写真、被爆者の顔写真、手記、証言の動画などをマッピングしているとのことです。2010年7月に“Nagasaki Archive”を公開した首都大学東京の渡邉英徳准教授が製作の中心だそうです。

Hiroshima Archive|ヒロシマ・アーカイブ
http://hiroshima.mapping.jp/

ヒロシマ・アーカイブを公開しました(株式会社フォトン 2011/7/9付け記事)
http://web.photon01.co.jp/2011/07/blog-post.html

学術情報流通やオンライン出版などをテーマにした、査読付きオープンアクセス雑誌“The Journal of Librarianship and Scholarly Communication”(米国)

2011年7月8日、米国のパシフィック大学図書館とカリフォルニア州立理工大学図書館が共同で、新しい査読付きオープンアクセス雑誌“The Journal of Librarianship and Scholarly Communication”を刊行すると発表しました。この雑誌は学術情報流通、機関リポジトリ、オンライン出版、デジタルプロジェクトをテーマとし、それらに携わる図書館実務担当者がアイディアや戦略などを共有する場を提供していくとのことです。第1号は2012年初頭に出版され、その後は季刊になる予定だそうです。各論文はクリエイティブコモンズライセンスで公開されるようです。

Pacific University Library and Cal Poly San Luis Obispo Library form partnership (Pacific University 2011/7/8付けプレスリリース)
http://www.pacificu.edu/news/detail.cfm?NEWS_ID=10010&CATEGORY_ID=2

近現代中国の写真のデジタルアーカイブ“Visualising China”

英国情報システム合同委員会(JISC)の支援の下、英国のブリストル大学等が行っている、近現代の中国の写真のデジタル化プロジェクト“Visualising China”が公開されています。公開されている写真資料は、1850年から1950年までのもの8,000点以上とのことで、ロンドン大学東洋アフリカ学院(School of Oriental and African Studies)や英国国立公文書館、アジアで事業展開しているJohn Swire and Sons社、そのほか個人等から提供されている資料等のようです。

Visualising China
http://visualisingchina.net/

Birth of modern China in massive online archive (JISC 2011/7/6付けの記事)
http://www.jisc.ac.uk/news/stories/2011/07/china.aspx

E1193 - 国立国会図書館,デジタル化資料の提供数が100万点を突破

E1193 - 国立国会図書館,デジタル化資料の提供数が100万点を突破

2011年7月4日,国立国会図書館(NDL)が館内で提供するデジタル化資料の総数が,約103.9万点に達した。このうち,著作権処理を行いインターネットでも提供しているデジタル化資料の総数も,約25.4万点に達した。...

17~19世紀の女性たちが刺繍した「サンプラー」のデジタルアーカイブ(米国)

米国のデラウェア大学はオレゴン大学と協同して、17~19世紀の米国の女性たちが刺繍してきた「サンプラー」(Sampler;刺繍見本)のデジタルアーカイブを作成する“Sampler Archive Project”をスタートしたそうです。全米人文科学基金(NEH)から30万ドルの助成を受けています。同プロジェクトでは、2011年夏、ヴィンタートゥール美術館の125枚のサンプラーに着手し、その後、米国愛国婦人会(Daughters of the American Revolution)などが所持するコレクションを作業していくとしています。

サンプラーは、数字、アルファベット、動植物などの図柄を布に刺繍したもののことで、その語源はラテン語の“exemplum”(例、お手本)だそうです。現存する世界最古のサンプラーは1598年の英国でJane Bostockeさんによって縫われたものだそうです。記事によれば、米国では女性の教育機会が増加するようになった1830年代から廃れ始め、現在では10,000枚くらいのサンプラーが存在すると見積もられているとのことです。

UD leads national project to create digital archive of Early American samplers (UDaily 2011/7/5付けニュース)

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