図書館史

文化審議会、登録有形文化財(建造物)の登録について答申:齋藤子爵水沢文庫図書庫・齋藤子爵水沢文庫図書閲覧所等

2021年7月16日、文化庁は、文化審議会が、同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、新たに220件の建造物を登録するよう文部科学大臣に答申したと発表しています。

対象には、郷土の子弟教育に資するために第30代内閣総理大臣斎藤實が生家跡に建てた私設図書館「齋藤子爵水沢文庫図書庫」「齋藤子爵水沢文庫図書閲覧所」(岩手県奥州市)が含まれているほか、東北大学の本多記念館(仙台市)、竹駒神社馬事博物館(宮城県岩沼市)、山縣有朋記念館別館(栃木県矢板市)等も選ばれています。

広島県立図書館が運行していた移動図書館船「ひまわり」が、日本海洋船舶工学会の「ふね遺産」に認定される

2021年7月5日、日本海洋船舶工学会が、広島県立図書館が運行していた移動図書館船「ひまわり」を「ふね遺産」第35号(現存船第14号)に認定したと発表しています。

歴史的で学術的・技術的に価値のある船舟類およびその関連設備を社会に周知し、文化的遺産として次世代に伝えるために同学会が行っている事業で、5月18日に開催されたふね遺産審査委員会での審議により第5回ふね遺産認定案件として認定されたものです。

同学会のページにおいて、移動図書館船「ひまわり」は「瀬戸内海の離島を巡回した広島県立図書館の図書館船である。全長14m、幅3.65m、深さ1.76m、総トン数19.75トン、速力約12ノットの木造船で、宇品港を拠点に19の島々に2か月に一度寄港した。移動図書館船として江田島造船所にて建造され、昭和36年に進水し、昭和56年まで20年にわたり活躍した。約1500冊の書籍や映像フィルムを保管し、約45万人が利用,約70万冊の本の貸出があった。航行距離は約9万キロに及んだ。」と紹介されています。

米国図書館協会(ALA)図書館史ラウンドテーブル (LHRT) 、2021年度の小論文賞を発表:若者の読書を刺激するための公共図書館でのオーサービジットの発展

2021年3月30日、米国図書館協会(ALA)図書館史ラウンドテーブル (LHRT) 、2020年度の小論文賞(Justin Winsor Library History Essay Award)を発表しました。

選ばれたのは、米・アイオワ大学図書館情報学部の准教授Jennifer Burek Pierce氏による“More Than a Room with Books: The Development of Author Visits for Young People in Mid-Century U.S. Public Libraries”です。

ALAの戦後計画委員会(Post-War Planning Committee)の一次資料や同時代の地方紙の記事をもとに、ニューアーク公共図書館のヤングアダルトサービス担当の図書館員であったBeatrice Schein氏が、第二次世界大戦後の図書館現場の現代化のためのALAの指令を超えただけでなく、他の公共図書館員が見習うべきロールモデルとなったことを徹底的に証明したものです。その結果、若い読者に刺激を与えるために、オーサービジットという活動が始まったとしています。

国立国会図書館、『国立国会図書館七十年記念館史 デジタル時代の国立国会図書館 1998-2018』を刊行

2021年3月31日、国立国会図書館は、『国立国会図書館七十年記念館史 デジタル時代の国立国会図書館 1998-2018』を刊行しました。

2018年に開館70周年を迎えたことを機に、『国立国会図書館五十年史』に続く1998年から2018年までを主な対象として編纂した館史です。全文を国立国会図書館デジタルコレクション上で公開しています。

新着情報一覧(国立国会図書館)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/index.html
※2021年3月31日付けの新着情報として「『国立国会図書館七十年記念館史 デジタル時代の国立国会図書館 1998-2018』を掲載」を掲載しています。

国立国会図書館七十年記念館史(国立国会図書館)
https://www.ndl.go.jp/jp/publication/history70/index.html

桃山学院大学司書・司書補講習60周年・泉大津市立新図書館開館記念企画展「司書・司書補講習の歩みとこれからの図書館」が開催中

大阪府泉大津市と桃山学院大学の連携事業として、桃山学院大学司書・司書補講習60周年・泉大津市立新図書館開館記念企画展「司書・司書補講習の歩みとこれからの図書館」が開催されています。

会場は、桃山学院大学学院史料展示コーナー(聖ペテロ館2階)と泉大津市役所1階ロビーの2か所です。

泉大津市役所会場の会期は2021年2月16日から2月26日までと予定されていましたが、大阪府の緊急事態宣言の延長にともなって延期され、3月30日から4月9日まで開催する予定となっています。

それに伴い、1月20日から3月26日までの予定で開催されている桃山学院大学会場の展示期間が延長される予定です。桃山学院大学会場の展示については動画が桃山学院史料室のYouTubeの公式チャンネル上で公開されています。

ロシア国立図書館(サンクトペテルブルク)、開館207周年を記念し、19世紀と現在の閲覧室の様子を比較できるページを公開

2021年1月15日、ロシア国立図書館(National Library of Russia;サンクトペテルブルク)が、1814年1月の開館から207周年を記念し、19世紀と現在の閲覧室の様子を比較できるページ“Strolling through the Library Interiors”を公開しました。

1851年の同館の改装後に招かれた画家のピョートル・ボレルが描き、1852年に刊行された“Imperial Public Library Guidebook”の挿絵として用いられた閲覧室の絵と、現在の閲覧室の写真が比較して見られるようになっています。

同館は、図書館・博物館として建てられたため、部屋が広く、書架以外にも、絵画や彫刻も収められていたと説明されています。

National Library of Russia News
http://nlr.ru/eng
※「15.01.2021 207th anniversary of the Opening of the Imperial Public Library」とあります。

帯広市図書館(北海道)、2020年12月に発刊した開館100周年記念誌の全文をオンライン公開

2020年12月27日、北海道の帯広市図書館は、同館の開館100周年記念誌を公開したことを発表しました。

1920(大正9)年12月2日に、町立大典記念帯広図書館として発足した帯広市図書館は2020年12月2日に開館100周年を迎えました。同館は2020年中に「おめでとう100年 ありがとう100年」をキャッチフレーズとした「帯広市図書館開館100周年記念事業」を実施しています。図書館の歴史を振り返った「記念誌」は、同事業の一環として発刊され、12月2日から館内で閲覧可能となっていました。

同館の開館100周年記念誌は、図書館のウェブサイトからPDF形式で全文をダウンロードすることができます。

図書館からのお知らせ(帯広市図書館)
http://www.lib-obihiro.jp/TOSHOW/asp/index.aspx
※2020/12/27欄に「開館100周年の記念誌を公開いたします。」とあります。

2021年に開館100周年を迎える伊勢崎市図書館(群馬県)、同館の回顧録および写真を募集

2021年1月4日から3月30日まで、群馬県の伊勢崎市図書館が、同館の開館100周年記念事業の一環として、同館の回顧録および写真を募集しています。

回顧録の募集は、地域に残る「図書館の記憶」を掘り起こし、後世に伝えることを目的に行われます。伊勢崎市図書館に関連した思い出を振り返る内容であれば分量に制限はありません。応募された回顧録は図書館で保存され、資料として利用者が閲覧可能となります。また、開館100周年記念事業として編集する『百年のあゆみ(仮)』に掲載される場合があります。

写真の募集は、伊勢崎市図書館、伊勢崎市立図書館、伊勢崎町立図書館など、現在の図書館やそのルーツとなる図書館の建物が写っているものや、移動図書館などの伊勢崎市図書館の事業に関するものが写った写真を対象に行われます。提供された写真は図書館でスキャン作業を行い、データは郷土資料として活用されます。

1921(大正10)年4月に認可を受け、伊勢崎尋常高等小学校の一室を仮用してスタートした伊勢崎市図書館は、2021年に開館100周年を迎えます。

ドイツ国立図書館(DNB)、東西ドイツの統一及び国立図書館の統合から30周年を記念した冊子を刊行

2020年10月1日付で、ドイツ国立図書館(DNB)が、東西ドイツの統一及び国立図書館の統合から30周年を記念した冊子として、“Umbruch, Aufbruch 1990 – 2020. 30 Jahre gemeinsam Zukunft leben”の刊行を発表しています。

1990年の東西ドイツの統一は、1912年に設立されたライプツィヒの「ドイツ図書館(Deutsche Bücherei)」と1946年に設立されたフランクフルト・アム・マインの「ドイツ図書館(Deutsche Bibliothek)」の統合に繋がり、国立図書館にとっても一大画期となりました。DNBは統一30周年の2020年10月1日に、同館の30年の歴史を振り返りながら将来の文化的記憶・文化やメディアの将来の姿を展望する同冊子を刊行しています。

同冊子では、DNBのコレクションから抜粋された30枚の写真や、文化メディア担当国務大臣、ゲーテ・インスティトゥート(Goethe-Institut)の総裁、ドイツ連邦議会の議長、ドイツ出版・書店協会(Börsenvereins des Deutschen Buchhandels)長、ドイツ国立図書館長らの寄稿とともに、統一から30年間のDNBの歴史や将来への展望等が示されています。

岡山シティミュージアム(岡山市)、企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」を開催

岡山市の岡山シティミュージアムが、2020年10月3日から11月1日まで、企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」を開催しています。

山田貞芳は第一期の岡山市史の編集委員長を務めた歴史家で、1920年に亡くなった際に、教え子が旧蔵書約3,500冊を私財で買い取り、1928年には岡山市立岡山図書館(当時)に「特設山田文庫」として寄贈されました。

同企画展は、岡山空襲の直前に同館が疎開をさせて罹災を免れた約300冊の蔵書の中に、山田貞芳の旧蔵書88冊が含まれていることが近年分かったことから、その中に含まれる、岡山藩で活躍した学者や文化人の著作等や山田貞芳に関する資料を展示するものです。

企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」(岡山シティミュージアム,2020/10/3)
https://www.city.okayama.jp/okayama-city-museum/0000025263.html

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