国立図書館

フィンランド国立図書館、コレクション構築に関する新方針と2021年から2024年までのデジタル化計画を発表

2021年2月11日、フィンランド国立図書館は、コレクション構築に関する新方針と2021年から2024年までのデジタル化計画の公開を発表しました。

公開されたコレクション構築に関する新方針は、同館のコレクションと学術研究、科学の透明性との間の密接な相互関係を強調する内容で作成されました。フィンランドの文化遺産の永久保存と公共利用、特に人文学・社会科学分野の研究のニーズに応じた多言語の研究用資料の構築などが示されています。また、オープンサイエンス・オープンリサーチの推進のため、ライセンス購読制の電子リソースを削減し、オープンアクセス(OA)出版に基づいて研究成果を公開する資金調達モデルに対する支援の方針を明らかにしています。その他、著作権法や関連する合意に基づいて、独自にデジタル化した資料の利用公開を促進すること、研究者が必要とするフォーマットによるコレクション提供の方法を検討することなどについて言及しています。

ドイツ国立科学技術図書館(TIB)、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の助成によりオープンアクセス(OA)への移行を推進するための3種類のプロジェクトを実施

2021年2月8日、ドイツ国立科学技術図書館(TIB)は、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の2年間の助成に基づいて、研究成果物のオープンアクセス(OA)への移行を推進するための3種類のプロジェクトを実施することを発表しました。

ザクセン州立・ドレスデン工科大学図書館 (SLUB)と共同で取り組む“B!SON (Bibliometric and Semantic Open Access Recommender Network)”は、OAジャーナルの推薦システムの開発に関するプロジェクトです。DOAJとオープン書誌データ・引用データを提供する学術インフラサービスOpenCitationsをプロジェクトパートナーとして、機械学習を利用したユーザーの入力情報の類似度判定などにより、著者に自身の研究成果の出版に最適な高品質のOAジャーナルを推薦することを目的に挙げています。

カナダ政府、カナダ国立図書館・文書館(LAC)とオタワ公共図書館(OPL)の共同施設に対して持続可能性の更なる向上のため追加投資の実施を発表

2021年2月8日、カナダ政府は、2021年中に首都オタワのダウンタウン地区に着工を予定しているカナダ国立図書館・文書館(LAC)とオタワ公共図書館(OPL)の共同施設について、最新の進捗状況を発表しました。

建築物の環境性能の国際基準であるLEED Gold認証に達していた同施設に対して、カナダ政府は持続可能性をさらに高めるための投資を行うことを発表しました。政府からの追加投資により、同施設は、建物の外壁と断熱材の更新・三重窓の設置・屋上及び建物正面部分への太陽光パネルの設置・環境に配慮した循環型素材の追加・建物内壁面の緑化などを実現できる、としています。

カナダ政府は今回の追加投資の実施について、大規模なインフラ整備プロジェクトが現在と将来の世代にクリーンで安全かつ持続可能な環境の提供を保証するという政府の取組に沿った決定である、と説明しています。同施設は、2024年後半以降に完成する予定です。

【イベント】令和2年度児童サービス研究交流会「ウィズコロナ時代の児童サービス」(3/5-4/30・オンライン)

2021年3月5日から4月30日まで、国立国会図書館国際子ども図書館が、令和2年度児童サービス研究交流会「ウィズコロナ時代の児童サービス」をオンライン配信形式で開催します。

対象は、公共図書館・学校図書館等で児童サービスに携わる図書館員等で、開催期間中はいつでも動画の視聴が可能です。

参加費は無料であり、申し込みが必要です。

プログラムは以下の通りです。

・講演1「児童サービスの今とこれから―コロナ禍での学びと未来」
汐﨑順子氏(慶應義塾大学非常勤講師)

・講演2「ウィズコロナの経験を活かす―これからの学校図書館について考えるために」
庭井史絵氏(青山学院大学准教授)

・事例報告1「「としょ丸チャンネル」ができるまで」
岡田雅彦氏(さいたま市立中央図書館 資料サービス課 課長補佐兼係長)

・事例報告2「逆境をチャンスに―公立小学校図書館でも出来ること」
横山寿美代氏(杉並区立小学校司書)

・事例報告3「国際子ども図書館の取組」
国際子ども図書館児童サービス課

オランダ王立図書館(KB)、デジタル資産管理システム“Rosetta”の利用についてEx Librisと複数年契約を締結

2021年2月15日、オランダ王立図書館(KB)が、デジタル資産管理システム“Rosetta”の利用についてEx Librisと複数年契約を締結したと発表しました。

背景として、紙資料の大規模なデジタル化、デジタルのみでの出版への移行、同館ウェブアーカイビングの取組により、デジタルコレクションの量・多様性が大幅に増したため、保存に関する新たなアプローチが必要となったことを挙げています。

Dutch National Library steps into a new future of digital archiving(KB, 2021/2/15)
https://www.kb.nl/en/news/2021/dutch-national-library-steps-into-a-new-future-of-digital-archiving

E2353 - みんなで翻刻:歴史資料の市民参加型翻刻プラットフォーム

新しい知識・情報の創造という図書館・ライブラリーが果たす役割を実現していることや,古文書を読める世代を失いつつある結果,それらを死蔵しかねない状況の図書館にとって存在意義が大きいとしてLibrary of the Year 2020 の大賞を受賞した『みんなで翻刻』は,インターネットを通じて誰もが参加できる歴史資料の翻刻プラットフォームである。「翻刻」とは歴史学の用語で,古文書や古典籍など歴史文献資料に書かれた文字を活字に起こし,史料集として刊行したり,データベース化してオンライン公開したりする作業のことを指す。日本には江戸時代以前から伝来する大量の文献資料が保存されており,近年はこれら資料のデジタル化も急速に進められている。しかしテキスト化された歴史資料は全体のごく一部に過ぎないため,全文検索が適用できないなど効果的な利活用が困難な状況にある。『みんなで翻刻』は,多数の参加者の協力を募ることでこれら文献資料の大規模なテキスト化を実現し,歴史資料の利活用促進につなげることを目的としたプロジェクトである。翻刻されたテキストはCC BY-SAライセンスで公開され,出典を明示すれば自由に利用できる。

アイルランド国立図書館(NLI)、2015年から2016年にかけて展開された演劇界の女性の地位向上を求める運動 “#WakingTheFeminists”のデジタルアーカイブ構築を発表

2021年1月21日付で、アイルランド演劇界の女性の地位向上を求めるキャンペーン活動である “#WakingTheFeminists”は、アイルランド国立図書館(NLI)とアイルランド国立博物館(National Museum Of Ireland)によって自身の活動の記録がアーカイブ化されることを発表しました。

“#WakingTheFeminists”は、2015年から2016年にかけて、演劇関係者らによる草の根のキャンペーンとして展開した運動です。同キャンペーン活動のアーカイブ化は1月21日に開催されたオンラインイベントで、観光・文化・芸術・アイルランド語・スポーツ・文化担当のマーティン(Catherine Martin)大臣により発表されました。オンラインコンテンツのデジタルアーカイブ化をNLIが、キャンペーンを象徴する横断幕などの現物資料のアーカイブ化をアイルランド国立博物館が担当します。

フランス国立図書館(BnF)、電子図書館“France-Vietnam”を公開:ベトナム国家図書館と協力

2021年2月12日、フランス国立図書館(BnF)が、ベトナム国家図書館との連携により作成した電子図書館“France-Vietnam”を公開しました。

BnFが2017年から提供している、国内外の機関との協力により構築された電子図書館のコレクション“Patrimoines Partagés”に含まれるものです。同コレクションのウェブページによると、2月17日時点で、オリエント、ブラジル、中国、ポーランド、ベトナムの5つが公開されており、アメリカ大陸、インドが今後公開予定です。

“France-Vietnam”では、17世紀から20世紀半ばにかけての、フランス語およびベトナム語の刊行物、手稿、写真等の多様な資料2,000件以上が、伝統、文学、文化移転等8つの項目別にまとめられています。また、フランス農業開発研究国際協力センター(Centre de coopération internationale en recherche agronomique pour le développement:CIRAD)が所蔵する資料も含まれています。

フィンランド国立図書館、2021年から2030年までの新戦略を発表

2021年2月2日、フィンランド国立図書館は、2021年から2030年までの同館の新戦略を発表しました。

フィンランド国立図書館は、オープンサイエンスの推進や運営・サービス開発等における「オープン(Openness)」、図書館サービスの質・利用者志向性・公平性の改善などの「刷新(Renewal)」、情報への平等なアクセスと学術研究成果の普及を基盤とした「教養(Bildung)」を2021年から2030年までの図書館運営の基礎にすることを、同戦略の中で表明しました。オープンな図書館運営で、様々な領域で刷新を図ることにより、フィンランド社会における教養の地位の強化を目指して、次の4領域を戦略的選択と開発に取り組む分野としています。

1. 公共の利益のための文化遺産
2. 学術コミュニティの中心としての国立図書館
3. 教養・学習基盤としての国立図書館
4. ネットワーク連携を通した強靭な専門知のハブの創出

新戦略の全文は、フィンランド国立図書館が運営するリポジトリ“Doria”で公開されています。

英国の機関リポジトリアグリゲーターCORE、PubMedのLinkOut機能に対応:PubMedユーザーにCOREポータルサイト上で利用可能な文献フルテキストへのリンクを直接提供

2021年2月3日付で、英・Jiscは研究支援活動等を紹介するブログ“Research”の記事として、英国の機関リポジトリアグリゲーターCOREが米国国立医学図書館(NLM)の生物医学文献データベースPubMedのユーザーに対して、文献のフルテキストを提供可能になったことを紹介しています。

COREのPubMedユーザー向けのフルテキスト提供は、PubMedによる外部サービスへの直接リンク提供機能“LinkOut”を利用して行われます。COREのポータルサイト上で利用可能な文献について、PubMedの検索結果画面上に、フルテキストへのリンクが形成された専用アイコンが表示されます。

同記事では、数十万件規模の文献がPubMedから直接利用可能になったことを説明しています。また、今回のフルテキスト提供は、CORE収録の論文データとPubMedのデータとを、効率的で正確に照合可能なアルゴリズムの新たな導入により実現したことを紹介しています。

COREは、Jiscと英国Open Universityによる非営利のサービスとして提供されています。

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