スコットランド

スコットランド国立図書館(NLS)で44年間資料の保存・修復等を担当した図書館員が引退(記事紹介)

スコットランドの日刊紙“Scotsman”に、2020年6月13日付で、スコットランド国立図書館(NLS)で44年間資料の保存・修復等を担当し、新型コロナウイルス感染症によるロックダウン中に60歳で同館を退職した図書館員Gordon Yeoman氏を採りあげた記事が掲載されています。

Yeoman氏は1976年からNLS所属の製本担当として、後には展示資料等の保存修復担当として、数千冊以上の同館資料の保存修復に携わりました。同氏は在職中に『グーテンベルク聖書』やスコットランド女王メアリーが最後にしたためた書簡など、数多くの貴重資料を取り扱っていますが、扱う資料の価値が100万ポンドでも1ポンドでも常に同じように最善の仕事を行うことを目指していたので、資料の貴重さが重圧になることはなかった、と記事の中で答えています。

記事の中では、最も印象深い仕事が2009年の展覧会に向けた18世紀の詩人ロバート・バーンズ(Robert Burns)の詩集原本の修復であること、貴重資料を伴う移動時にはジェームズ・ボンドのようなスパイ並のセキュリティが必要で、飛行機による移動の場合には資料専用のビジネスクラスの席を用意していたこと、など同氏のNLS在職中のエピソードが紹介されています。

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中のスコットランド国立図書館(NLS)、同館ウェブサイトを通して無料で利用できる資源を紹介する対話型のオンラインセッションを開催

2020年6月3日、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中のスコットランド国立図書館(NLS)が、スコットランドの住民であれば同館ウェブサイトを通して無料で利用できる資源を紹介する対話型のオンラインセッションを開催します。

セッションはビデオ会議サービスZoomを用いて15時から15時半までの30分間行われます。参加費は無料ですが事前の申込が必要です。関心のあるテーマ・分野があれば申込時に伝えるよう求めています。

Discover your online Library(NLS)
https://www.nls.uk/events/workshops-and-tours#library

参考:
スコットランド国立図書館(NLS)、青少年を対象に“Home”をテーマとした短編映画のコンペティションを開催
Posted 2020年5月18日
https://current.ndl.go.jp/node/40968

スコットランド国立図書館(NLS)、青少年を対象に“Home”をテーマとした短編映画のコンペティションを開催

2020年4月27日、スコットランド国立図書館(NLS)は、19歳未満の青少年を対象に“Home”をテーマとした短編映画コンペティションを開催することを発表しました。

NLSは同コンペティションの開催趣旨として、新型コロナウイルス感染症の影響によるロックダウンの経験を若年層が共有する機会の提供を挙げています。受賞作品はNLSの動画アーカイブへ保存され、賞の授与も行われます。

スコットランドに在住する19歳未満の全ての青少年に応募資格があります。応募作品は“Home”を主題としタイトル・クレジットを含めて5分以内の映像であれば、携帯電話・タブレット・カメラ等の撮影手段や、映画のジャンル、言語、アニメーション・ドキュメンタリー・実写といった形式は特に指定しない、としています。また、“Home”をどのように解釈するかも製作者に委ねられており、家族・介護者・ペット・オンラインコミュニティなど映画への参加者にも制限はありません。ただし、著作権で保護された音楽の使用は不可、としています。

コンペティションはNLSとスコットランド青少年映画祭(Scottish Youth Film Festival:SYFF)との共催で実施されます。応募の期限は2020年8月31日です。

スコットランド図書館・情報協議会(SLIC)、公共図書館で行われている健康・福祉に関する活動を調査した報告書を公開

2020年4月7日、スコットランド図書館・情報協議会(SLIC)が、住民の健康管理を支援するという重要な役割の実践としてスコットランドの公共図書館で行われている健康・福祉に関する活動を調査した報告書“Health on the Shelf  Health and Wellbeing in Public Libraries in Scotland”を公開しました。

文献調査や関係者へのインタビューに加え、信頼できる場としての図書館の重要性や、住民の意見、図書館医療による経済的利益についても調査しており、ベストプラクティスを示し、将来への提言を行っています。

SLICのCEOは、同研究は、スコットランドの公共図書館での健康・福祉のセルフマネジメントのための活動と、その活動の違いが地域にもたらす影響を概観しており、また、このサービスを除去することがもたらす有害な影響を示しているとしています。

スコットランド国立図書館(NLS)、英国陸地測量部が作成した1908年から1918年のスコットランドの地図をオンライン公開

2020年3月27日、スコットランド国立図書館(NLS)は、英国陸地測量部(Ordnance Survey)が作成した1908年から1918年のスコットランドの地図が同館ウェブサイト上で利用可能になっていることを発表しました。

当初軍事的な目的で英国陸地測量部によって作成された、1インチが実長2マイルを表すハーフインチ地図は、自転車や自動車運転時に有用であることから一般の人々にも普及した地図となりました。土地の起伏を色分けしたしたものと線による陰影(ケバ)で表現したものの2種類の形式で作成されています。

NLSは所蔵する英国陸地測量部の1908年から1918年のスコットランドの地図のデジタル化を全て完了しており、同館ウェブサイト上で公開しています。

Scotland 1908-1918 OS maps go online(NLS,2020/3/27)
https://www.nls.uk/news/archive/2020/03/os-maps-1908-1918

英国図書館(BL)・ウェールズ国立図書館(NLW)・スコットランド国立図書館(NLS)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館

2020年3月17日、英国の、英国図書館(BL)・ウェールズ国立図書館(NLW)・スコットランド国立図書館(NLS)が、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館すると発表しました。

BLは、政府の指示に従い、3月17日からセントパンクラス館(ロンドン)・ボストンスパ館両館ともに休館し、閲覧室・ショップや展示・イベント等といった物理的な対面サービスを取り止めるとしています。休館中はデジタルコンテンツへのオンラインアクセスにより国内及び世界中にサービスを提供するとしています。

NLWは、新型コロナウイルス感染症の拡大と利用者の健康への懸念から、3月17日から無期限で休館するとしています。また今後3か月間の全イベントは中止・延期されます。休館中、同館の幅広いデジタル情報源が利用可能となるとしています。職員や業者は引き続き建物内に入れますが、自宅で勤務できるよう調整がなされています。今後についてはソーシャルメディアやウェブサイトで情報を提供するとしています。

ゴルフ関連図書約3万冊のコレクションが世界的なゴルフ競技団体The R&Aへ寄贈される(スコットランド)

2020年1月10日、スコットランドのセント・アンドリュースを本拠とし全英オープン選手権の主催を務めるなど世界的なゴルフ競技団体であるThe R&Aは、著名なゴルフ関連図書の収集家であるジョンストン(Alastair Johnston)氏から、3万冊近くの蔵書が寄贈されたことを発表しました。

The R&Aは、「ゴルフの聖地(Home of Golf)」であるセント・アンドリュースに、同氏から寄贈された図書に基づく世界最大規模で最も包括的なゴルフ図書のコレクション“Alastair J Johnston Library”を設置することを発表しています。現在、同氏の蔵書をセント・アンドリュースへ移転する計画が進められており、移転後はThe R&Aの博物館・遺産部門(the Museum and Heritage department)によって管理されます。The R&Aはゴルフの歴史の世界的な権威・宝庫としての地位を強固にするため、2021年にセント・アンドリュースで開催される第150回全英オープン選手権に先立って、博物館ギャラリーの改装を計画しています。

英国図書館(BL)、国内10機関との連携事業“Unlocking Our Sound Heritage”でデジタル化保存した再生できなくなる恐れがある音声記録が1万点を達成したと発表

2019年12月10日、英国図書館(BL)は、記録媒体の物理的劣化や旧式化により再生できなくなる恐れがある音声記録の保存を目的に国内10機関と連携して取り組んでいる事業“Unlocking Our Sound Heritage(UOSH)”でデジタル化保存した音声記録が今週1万点になったことを発表しています。

多くの参加機関は今年から事業を本格的に始めており、宝くじ基金(National Lottery grant)の助成を得て、今後5年間で、同事業の対象となる50万点の音声記録のうち、5万点の保存を実施する予定です。

BLの“同日付のSound and vision blog”では、同事業に参加している、ウェールズ国立図書館、北アイルランド国立美術館、スコットランド国立図書館、レスター大学、サセックス大学のKeep、Bristol Culture、アーカイブズ+、ロンドン市公文書館、ノーフォーク・レコードオフィス、タインアンドウィア文書館・博物館での取組内容が紹介されています。

スコットランド国立図書館(NLS)、2020年から2025年までの戦略案を公開し、意見を募集

2019年12月2日、スコットランド国立図書館(NLS)が、2020年から2025年までの戦略の草案を公開し、意見募集を開始しました。

戦略では、新しい利用者を獲得する方法、ニーズを満たすデジタルサービスを構築する方法、コレクションを同館が所在するエジンバラやグラスゴーを超えて届ける方法などについて計画されています。

また、エジンバラのジョージ4世ブリッジビルを、研究のための場所を維持しつつ、あらゆる来館者にとってより快適で元気づける場所とするための改修も計画されています。

締切は2020年1月27日です。

Views sought on draft National Library strategy(NLS, 2019/12/2)
https://www.nls.uk/news/archive/2019/12/draft-strategy-consultation

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、近刊学術書をオープンアクセス(OA)化するためのクラウドファンディングキャンペーンを開始

2019年10月24日、英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)は、近刊学術書をオープンアクセス(OA)化するためのクラウドファンディングキャンペーンを開始したことを発表しました。

キャンペーンはCUPとクラウドファンディングサービスのプラットフォームを提供する出版社Unboundとの提携によって実施されます。CUPにとって単行書に対するクラウドファンディング実施は初めてのことで、Unboundにとっても学術出版社との提携は初めてのことになります。

クラウドファンディングの対象となっているのは、スコットランドのナショナリズムの根源を扱った英・オックスフォード大学Ben Jackson准教授による2020年刊行予定の書籍“The Case for Scottish Independence: The Political Thought of Scottish Nationalism, c. 1960-2014”です。3か月間のクラウドファンディングキャンペーンによりOA化のための費用を調達することが目指されています。

ページ