スコットランド

デジタル化資料のグローバル・データセット作成に関する共同研究プロジェクトGlobal Digitised Dataset Network、最終報告書を公開

2020年10月5日、デジタル化資料のグローバル・データセット作成に関する共同研究プロジェクトGlobal Digitised Dataset Network(GDDNetwork)は、プロジェクトの最終報告書“Towards a Global Dataset of Digitised Texts : Final Report of the Global Digitised Dataset Network”の公開を発表しました。

GDDNetworkは、英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)による助成の下、2019年2月から2020年1月にかけて実施されたプロジェクトです。英・グラスゴー大学と米・HathiTrustが主導し、英国図書館・スコットランド国立図書館・ウェールズ国立図書館・英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が中核パートナーとして参加しました。

最終報告書では、本プロジェクトの概要、グローバル・データセット作成が実現した場合のユースケースに関する調査結果、中核パートナーが提供するデジタル化資料の書誌データを用いたデータセット作成作業の内容等が記載されています。

エディンバラ大学(スコットランド)、エディンバラ市内1,300件以上の文化施設の情報を地図上にマッピングした“Edinburgh Cultural Map”を公開

2020年10月9日、スコットランドのエディンバラ大学人文科学・社会学部が中心に運営する学際的なデータ駆動型のデジタル研究の実践センターCentre for Data, Culture & Society(CDCS)は、エディンバラ市内の文化施設の情報を地図上にマッピングした“Edinburgh Cultural Map”を公開したことを発表しました。

“Edinburgh Cultural Map”は、同大学の研究者が主導して展開するエディンバラ市の文化施設の地理学的・人口統計学的調査プロジェクト“The Culture and Communities Mapping Project”の主要な成果物に位置付けられています。2019年に7回実施された市民参加型のワークショップの結果を中心に構築されています。

スコットランド国立図書館(NLS)、2020年から2025年までの新戦略“Reaching People: Library Strategy 2020-2025”を発表

2020年9月29日、スコットランド国立図書館(NLS)は、2020年から2025年までの新戦略“Reaching People: Library Strategy 2020-2025”が同日から開始したことを発表しました。

NLSの新戦略は、過去6か月に同館ウェブサイトやデジタルコレクションへのアクセス数が記録的に急増していることなどを背景に、デジタルコンテンツを活用した優れた取り組みによって、既存の利用者・新規の利用者双方に働きかけることに特に重点が置かれています。新戦略実施中に迎える2025年の開館100周年までに、スコットランド住民の大半が自身のニーズや関心に合わせたオンラインサービスを享受できる環境を目指す、としています。新戦略では次の5つの重点活動領域が設定されています。

スペインのロイヤル・スコッツ・カレッジでシェイクスピアの戯曲『二人の貴公子』の1634年版が発見される:スペインに残る最古のシェイクスピア作品と推定(記事紹介)

BBC Scotlandが2020年9月19日付で、スペイン・サラマンカの神学校ロイヤル・スコッツ・カレッジ(Royal Scots College)の図書館で、ウィリアム・シェイクスピアが1613年から1614年頃に合作で執筆したとされる戯曲『二人の貴公子(The Two Noble Kinsmen)』の1634年印刷版が発見されたことを報じています。

報道によると、今回確認された『二人の貴公子』は、スコットランドの経済学者アダム・スミスの著作を調査していた研究者が発見したもので、1630年から1635年に印刷された英語による戯曲集の中に含まれていたことを確認しました。17世紀から18世紀のスペインでは教会による検閲が行われていたため、英語の著作物の流通は極めて限られていましたが、ロイヤル・スコッツ・カレッジは希望する図書を全て入手することが認められており、発見された戯曲集は1635年頃にイングランドまたはスコットランドの旅行者によって、教会の検閲を回避して持ち込まれたと推定されています。これまでスペインに残る最古のシェイクスピア作品はバリャドリードの神学校で発見された戯曲集と考えられていましたが、発見された『二人の貴公子』を含む戯曲集は約10年古く成立したものである、と説明されています。

スコットランド全地域を対象とした学校図書館戦略の開始から2年が経過(記事紹介)

2020年9月8日、スコットランド図書館・情報協議会(SLIC)は、スコットランド全地域を対象とした学校図書館戦略“Vibrant Libraries, Thriving Schools - A National Strategy for School Libraries in Scotland 2018-2023”が開始してから2年が経過したことを発表しました。

“Vibrant Libraries, Thriving Schools - A National Strategy for School Libraries in Scotland 2018-2023”は、2018年9月8日に発表されたスコットランド全地域を対象とする5か年の学校図書館戦略です。SLIC・スコットランド地方自治体協議会(Convention for Scottish Local Authorities:COSLA)・スコットランド自治政府が共同で策定しています。十分なリソースを得た学校図書館サービスが、児童・生徒のリテラシー能力や学習到達度の向上等を通して、教育の卓越性と公平性に関する自治政府の展望を達成するために、どのように貢献できるかを概説した内容で、20の行動計画などが示されています。

スコットランド国立図書館(NLS)、段階的な来館サービス再開計画を発表:エディンバラ所在の施設は2020年8月11日から・グラスゴー所在の施設は2020年9月中旬から

2020年7月14日、スコットランド国立図書館(NLS)は、エディンバラに所在する本館George IV Bridge Buildingと地図閲覧室を備えた別館Causewayside Buildingについて、2020年8月11日から限定的に閲覧サービスを再開予定であることを発表しました。

NLSの今回の決定は、スコットランド自治政府が2020年5月21日付で発表した、新型コロナウイルス感染症の拡大を抑制しながらロックダウンの解除を段階的に実施するためのアプローチ“Route map for moving out of lockdown”に従ったものです。NLSは利用者と職員の安全の確保が最優先事項であり、自治政府の助言に従って衛生管理や物理的な距離の確保に関する措置の実施が保証できると確信した場合にのみ再開館を実施する、としています。

動画コレクションアーカイブの利用等が可能なグラスゴーに所在するKelvin Hall内の施設利用は、2020年9月中旬の再開を予定しています。

NLSは近日中に、安全対策・開館時間・閲覧室利用のための予約システム・利用者向けガイドラインなど、再開館にあたっての詳細な情報を同館ウェブサイトへ掲載する予定です。

スコットランド国立図書館(NLS)で44年間資料の保存・修復等を担当した図書館員が引退(記事紹介)

スコットランドの日刊紙“Scotsman”に、2020年6月13日付で、スコットランド国立図書館(NLS)で44年間資料の保存・修復等を担当し、新型コロナウイルス感染症によるロックダウン中に60歳で同館を退職した図書館員Gordon Yeoman氏を採りあげた記事が掲載されています。

Yeoman氏は1976年からNLS所属の製本担当として、後には展示資料等の保存修復担当として、数千冊以上の同館資料の保存修復に携わりました。同氏は在職中に『グーテンベルク聖書』やスコットランド女王メアリーが最後にしたためた書簡など、数多くの貴重資料を取り扱っていますが、扱う資料の価値が100万ポンドでも1ポンドでも常に同じように最善の仕事を行うことを目指していたので、資料の貴重さが重圧になることはなかった、と記事の中で答えています。

記事の中では、最も印象深い仕事が2009年の展覧会に向けた18世紀の詩人ロバート・バーンズ(Robert Burns)の詩集原本の修復であること、貴重資料を伴う移動時にはジェームズ・ボンドのようなスパイ並のセキュリティが必要で、飛行機による移動の場合には資料専用のビジネスクラスの席を用意していたこと、など同氏のNLS在職中のエピソードが紹介されています。

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中のスコットランド国立図書館(NLS)、同館ウェブサイトを通して無料で利用できる資源を紹介する対話型のオンラインセッションを開催

2020年6月3日、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中のスコットランド国立図書館(NLS)が、スコットランドの住民であれば同館ウェブサイトを通して無料で利用できる資源を紹介する対話型のオンラインセッションを開催します。

セッションはビデオ会議サービスZoomを用いて15時から15時半までの30分間行われます。参加費は無料ですが事前の申込が必要です。関心のあるテーマ・分野があれば申込時に伝えるよう求めています。

Discover your online Library(NLS)
https://www.nls.uk/events/workshops-and-tours#library

参考:
スコットランド国立図書館(NLS)、青少年を対象に“Home”をテーマとした短編映画のコンペティションを開催
Posted 2020年5月18日
https://current.ndl.go.jp/node/40968

スコットランド国立図書館(NLS)、青少年を対象に“Home”をテーマとした短編映画のコンペティションを開催

2020年4月27日、スコットランド国立図書館(NLS)は、19歳未満の青少年を対象に“Home”をテーマとした短編映画コンペティションを開催することを発表しました。

NLSは同コンペティションの開催趣旨として、新型コロナウイルス感染症の影響によるロックダウンの経験を若年層が共有する機会の提供を挙げています。受賞作品はNLSの動画アーカイブへ保存され、賞の授与も行われます。

スコットランドに在住する19歳未満の全ての青少年に応募資格があります。応募作品は“Home”を主題としタイトル・クレジットを含めて5分以内の映像であれば、携帯電話・タブレット・カメラ等の撮影手段や、映画のジャンル、言語、アニメーション・ドキュメンタリー・実写といった形式は特に指定しない、としています。また、“Home”をどのように解釈するかも製作者に委ねられており、家族・介護者・ペット・オンラインコミュニティなど映画への参加者にも制限はありません。ただし、著作権で保護された音楽の使用は不可、としています。

コンペティションはNLSとスコットランド青少年映画祭(Scottish Youth Film Festival:SYFF)との共催で実施されます。応募の期限は2020年8月31日です。

スコットランド図書館・情報協議会(SLIC)、公共図書館で行われている健康・福祉に関する活動を調査した報告書を公開

2020年4月7日、スコットランド図書館・情報協議会(SLIC)が、住民の健康管理を支援するという重要な役割の実践としてスコットランドの公共図書館で行われている健康・福祉に関する活動を調査した報告書“Health on the Shelf  Health and Wellbeing in Public Libraries in Scotland”を公開しました。

文献調査や関係者へのインタビューに加え、信頼できる場としての図書館の重要性や、住民の意見、図書館医療による経済的利益についても調査しており、ベストプラクティスを示し、将来への提言を行っています。

SLICのCEOは、同研究は、スコットランドの公共図書館での健康・福祉のセルフマネジメントのための活動と、その活動の違いが地域にもたらす影響を概観しており、また、このサービスを除去することがもたらす有害な影響を示しているとしています。

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