北米

北米研究図書館協会(ARL)、閲覧制限期間中の図書館所蔵文書への開示請求を巡る訴訟について米・ミシガン州最高裁判所へ大学図書館・研究者団体等と連名で意見書を提出

2020年9月30日、北米研究図書館協会(ARL)は、米・ミシガン大学を被告として係争中の訴訟について、ミシガン州最高裁判所へ意見書(Amicus Brief)を提出したことを発表しました。

ミシガン州最高裁判所への意見書は、ARL、米国学術団体評議会(ACLS)、米国歴史学協会(AHA)、米国大学・研究図書館協会(ACRL)、カリフォルニア大学図書館、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校図書館、アイオワ大学図書館の連名で提出されています。

北米研究図書館協会(ARL)、研究データへの取組に関する推奨事項をまとめた報告書“Implementing Effective Data Practices”を公開

2020年9月25日、北米研究図書館協会(ARL)は、研究データへの取組に関する推奨事項をまとめた報告書“Implementing Effective Data Practices: Stakeholder Recommendations for Collaborative Research Support”の公開を発表しました。

同報告書は、ARL・カリフォルニア電子図書館(CDL)・米国大学協会(AAU)・公立ランドグラント大学協会(APLU)が2019年12月に開催した招待会議で得られた情報・洞察に基づいています。同会議は米国国立科学財団(NSF)の後援のもと行われ、(1)データセットに永続的識別子(PID)を使用する、(2)機械可読のデータ管理計画(maDMPs)を作成する、というNSFが推奨する研究データへの取組のためのガイドライン設計に焦点が当てられました。

同報告書では、研究者、学術・研究図書館、リサーチオフィス、ITスタッフ、学術出版社、ツール開発者、学会、助成機関といったステークホルダーに対し、NSFが推奨するこれらの取組を実装するに当たってのインセンティブと推奨事項等を個別に示しています。

米国図書館協会(ALA)・米国建築家協会(AIA)主催の2020年図書館建築賞受賞4館が発表

2020年9月18日、米国図書館協会(ALA)が、米国建築家協会(AIA)と共同で毎年開催している図書館建築賞の2020年の授賞館4館を発表しました。

同賞は、場所の特徴、目的、エコロジー、環境の持続可能性、歴史といったデザインの成果を示す必要があり、6人の審査員により選ばれたものです。

受賞館は以下の通りです。

・ビリージーンキング図書館本館(米・カリフォルニア州・ロングビーチ)

・キャピラノ図書館(カナダ・アルバータ州・エドモンドン)

・インデペンデンスライブラリ&アパートメント(米・シカゴ)

・ノースタウン分館&アパートメント(米・シカゴ)

大学図書館・研究図書館による研究者と学生を支援するための予約受取サービス:新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて開始(記事紹介)

2020年9月11日、北米研究図書館協会(ARL)が、大学図書館・研究図書館による、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて開始された予約受取サービス(takeout and pickup services)に関する記事を掲載しました。

記事の中では、予約受取サービスを実施している館の例に加え、デジタル情報源へのアクセスの拡充にも触れられ、北米の大学がキャンパス内外の利用者向けに作成した、これらのサービスについての説明動画の例も紹介されています。

Research Libraries Launch Takeout Services to Aid Researchers and Students(ARL, 2020/9/11)
https://www.arl.org/blog/research-libraries-launch-takeout-services-to-aid-researchers-and-students/

北米研究図書館協会(ARL)、ILLサービスに関するCONTUのガイドラインを再検討するためのホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開

2020年8月31日、北米研究図書館協会(ARL)が、ホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開しました。

同ペーパーでは、1970年代に策定されたILLサービスに関するCONTU(著作権のある著作物の新技術による利用に関する全国委員会)のガイドラインは、継続的な再評価・調整が必要とされたものの行われないままとなっており、40年前のジャーナルの価格・学術出版・図書館の収集業務に基づいた時代遅れのものであると評価しており、米国著作権法108条(図書館・アーカイブズでの複写)や107条(フェアユース)といったILLサービスに適用される著作権法を再検討するとともに、CONTUの歴史や法的位置がまとめられています。

ARLでは、同ペーパーが、図書館や図書館協会が、ILLサービス・契約実務・ジャーナルの購入に関して議論するきっかけとなることを期待するとしています。

図書館デザインショーケース2020(米国)(記事紹介)

米国図書館協会(ALA)が発行するamerican libraries誌の2020年9月/10月号において、利用者のニーズに効果的に対応した革新的で興味深い建築を表彰する“2020 Library Design Showcase”が発表されています。

今回が32回目の発表で、2019年5月1日から2020年4月30日にかけて、新築・改修・拡張された米国・カナダの図書館が対象です。今年選ばれた館は全て新型コロナウイルスの感染拡大により閉鎖される前に工事が完成した建物です。

記事では、選ばれた13館の写真が掲載されており、各館の簡単な説明と、建築家、面積、費用などの情報がまとめられています。

選ばれた13館は以下の通りです。

北米研究図書館協会(ARL)、米・ネットワーク情報連合(CNI)、米・EDUCAUSE、研究図書館と最先端技術の将来に関するレポートを公開

2020年8月21日、北米研究図書館協会(ARL)、米・ネットワーク情報連合(CNI)、米・EDUCAUSEが、研究図書館と最先端技術の将来に関するレポート“Future Themes and Forecasts for Research Libraries and Emerging Technologies”を公開したことを発表しました。

同レポートは、2020年の春に高等教育の学習、情報、研究部門の専門家等を対象として、最先端技術に関する図書館との将来のパートナーシップを明確にすることに焦点を当てた、2つのワークショップについてまとめたものです。

レポートの中では、最先端技術に関する組織の枠を超えた共同的取組がより重要となること、高等教育機関の将来を形作るために研究図書館の関与が期待されていること等が述べられています。

機関リポジトリ収録コンテンツのアクセシビリティに関する調査(文献紹介)

米・テキサス州立大学の機関リポジトリに、2020年8月付けで、同大学の図書館員らによる調査レポート“Accessibility in Institutional Repositories”が掲載されています。

2019年の9月から11月にかけてメーリングリストにより実施したアンケート調査の結果を報告するものであり、学術図書館の機関リポジトリにおけるアクセシビリティにおける実践の概況把握と、機関リポジトリ収録コンテンツのアクセシビリティの平均レベル測定を目的としています。なお、レポートの冒頭では先行研究の整理も行われています。

アンケートは、北米研究図書館協会(ARL)が報告書シリーズ“SPEC Kit”の第358号として2018年に刊行した“Accessibility and Universal Design”での調査内容に基づき作成されました。20か国から145の回答が寄せられ、そのうち74%は米国、9%はカナダからであり、北米からの回答が大多数を占めています。

OCLC、北米の研究図書館センター(CRL)と共に実施した冊子体雑誌の共同保存の促進等に関する2年間のプロジェクト“The Shared Print Data Infrastructure project”を完了

2020年8月13日、OCLCは、アンドリュー W.メロン財団の助成により、2018年7月1日から2020年6月30日まで北米の研究図書館センター(CRL)と共同して取り組んだプロジェクト“The Shared Print Data Infrastructure project”が完了したことを発表しました。

OCLCは2年間の共同プロジェクトを通して、WorldCatのデータベースへの冊子体雑誌所蔵の登録に対する支援の展開、共同管理中のデータの発見環境の改善、CRLが管理する冊子体雑誌の共同保存に関するデータベース“Print Archives Preservation Registry”(PAPR)の機能拡張などが達成されたことを報告しています。

同プロジェクトにおいて、OCLCとCRLは登録のワークフローの簡素化・機能強化のために協力し、WorldCatにわずかな手順で数千件の雑誌の所蔵を効率的に一括登録することなどが可能になりました。また、WorldCat上の雑誌の所蔵データが自動的にPAPRへ同期され、共同管理中データへの包括的なアクセスを提供するOCLCのメタデータAPIにより雑誌のデータを発見することも可能になっています。

北米の研究図書館センター(CRL)、East View Information Services社との協力事業の成果としてメキシコ独立運動期からメキシコ革命期にかけて刊行された新聞のデジタルコレクションを公開

2020年7月22日、北米の研究図書館センター(CRL)は、East View Information Services社との協力プロジェクトの成果として、メキシコ独立運動期からメキシコ革命期にかけて刊行された新聞のオープンアクセス(OA)デジタルコレクション“Independent and Revolutionary Mexican Newspapers”の公開を発表しました。

“Independent and Revolutionary Mexican Newspapers”は、East View Information Services社が推進する新聞のデジタルアーカイブ“Global Press Archive”のコレクションに、CRLとの共同プロジェクトによる成果物の第3弾として追加されました。今回の公開時点で、477タイトル・約13万5,000ページ相当のコンテンツを含んでいますが、最終的にはメキシコの独立以前・独立後・革命期に相当する1807年から1929年までに刊行された約1,000タイトルのコンテンツが収録される予定です。CRLは公開したコレクションについて、この時期のメキシコの劇的な事件等について記録した重要史料である、としています。

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