国立図書館

欧州国立図書館員会議(CENL)、新型コロナウイルス感染症の拡大や“Black Lives Matter”運動の展開などの社会情勢に対応した2基金の2021年度助成対象機関を発表

2021年10月15日、欧州国立図書館員会議(CENL)は、CENL加盟館を対象とした基金“Covid-19 Support Fund”及び“Hidden Stories Fund”について、2021年度助成対象機関を発表しました。

“Covid-19 Support Fund”は、新型コロナウイルス感染症の拡大に関する差し迫った課題への対応や、長期的な将来に向けた協働体制への適応と再構築を支援する基金であり、助成額は最大2,500ユーロです。

“Hidden Stories Fund”は、“Black Lives Matter”運動の展開などの社会情勢に対応し、国立図書館のコレクションに十分に反映されていない(underrepresented)コミュニティのストーリー収集・保存・研究等の取組を支援する基金であり、助成額は最大5,000ユーロです。

各基金の助成対象館とその取組は次のとおりです。

・マルタ国立図書館(Covid-19 grant)
同館所蔵のコレクションに関するデジタル・プレゼンテーション及び情報パネルの作成と、図書館ネットワークやブックフェア等でのそれらを用いた広報

カナダ国立図書館・文書館(LAC)とドイツ国立図書館(DNB)、情報共有や展示会での連携等に関する覚書を締結

2021年10月21日、カナダ国立図書館・文書館(LAC)が、ドイツ国立図書館(DNB)と覚書(Memorandum of Understanding:MoU)を締結したと発表しました。

LACとDNBの間で4回にわたって行われた議論の結果を踏まえたものであり、2026年まで有効です。取り組む内容として以下を挙げています。

・組織体制やシステム、プログラム、サービス、コレクション、緊急時の計画、コレクションのデジタル化、電子資料の管理についての情報共有
・文書資料の収集と、記述、アクセス、保存等についての情報共有
・展示会、共同での活動やプロジェクトにおける協力の機会を探る

また、議論の様子はLACのYouTubeで公開していると述べています。

シンガポール国家図書館委員会(NLB)、2025年までのロードマップ“LAB25”を発表

2021年10月20日、シンガポール国家図書館委員会(NLB)は、2025年までのロードマップ“Libraries and Archives Blueprint 2025(LAB25)を発表しました。NLBは1995年にシンガポールの公共図書館を改革するために設立された法定委員会であり、シンガポールの国立図書館、国立公文書館に加え20を超える公共図書館を管轄しています。

LAB25では、社会のあらゆる層に属するシンガポール人を支援するため重点的に取組む項目として次の4点を挙げ、具体的な取組内容も示しています。

・パートナーと協力しつつNLBを生涯学習のナショナル・プラットフォームに変えるための“Learning Marketplace”
・日々接する情報について深く考える思慮深い市民を育てるための“Informed Citizenry”
・シンガポールの物語の発見・創造を促し、シンガポールの経験をより深く理解してもらうための“Singapore Storytellers”
・デジタル時代において、ギャップを埋め、多くの人を包摂し、全ての人を力づけるための“Equaliser”

フランス・国立土木学校、フランス国立図書館(BnF)と連携して土木工学に関する資料等の電子図書館“L’Héritage des ponts et chaussées”を公開

2021年10月18日、フランスの高等専門大学校である国立土木学校(École des Ponts ParisTech)が、電子図書館“L’Héritage des ponts et chaussées”を10月20日に公開することを発表しました。

同校とフランス国立図書館(BnF)が連携し、“Gallica”の技術を提供して新しい電子図書館を構築するBnFのプログラム“Gallica marque blanche”のもと構築されました。

発表によると、同校および土木技師の歴史や、18世紀以降の土木工学・開発・輸送に関する知識等についての、文書・デッサン・印刷物・写真等1万5,000件以上が提供されています。テーマやコーパス、技術者名、資料種別毎での検索や、地図を用いた地域ごとの検索等が行えます。

ドイツ国立図書館(DNB)、ゲーテ『ファウスト』のVR版“Goethe VR”をプレイできるスペースを館内に設置

2021年10月12日、ドイツ国立図書館(DNB)は、同館ライプツィヒ館及びフランクフルト・アム・マイン館の館内に、ゲーテ『ファウスト』のVR版“Goethe VR”をプレイできるスペースを設置すると発表しました。10月19日から無料で利用可能となります。

“Goethe VR”は『ファウスト』第1部・第2部に基づくインタラクティブなVR体験を提供するものであり、所要時間は約15分です。VRヘッドセット等を装着したプレイヤーは、メフィストフェレスとの契約、魔女の厨への旅、グレートヒェンとの出会いといった『ファウスト』の物語に積極的に参加することになる、とあります。

“Goethe VR”はドイツの企業ZDF Digitalが作成したものです。作成にあたり、ドイツの連邦交通デジタルインフラ省(BMVI)による助成プログラム“Federal Funding for Computer Games”からの助成、ドイツのゲーテ博物館及びDNBの“German Museum of Books and Writing”からの協力を得ています。

E2434 - ニュージーランド国立図書館の外国資料の除籍とIAへの寄贈

   2021年7月13日,ニュージーランド国立図書館(NLNZ)は,同館の外国刊行資料コレクション(Overseas Published Collections:OPC)のうち除籍予定の書籍の大部分を,国際的なデジタル・ライブラリーを運営する米国の非営利団体Internet Archive(IA)に寄贈すると発表し,賛否の声が上がっている。

IIIFマニフェストを用いたオンライン展示作成ツール“Exhibit”(記事紹介)

英国図書館(BL)による2021年10月7日付けブログ記事で、スコットランドのセント・アンドルーズ大学が新型コロナウイルス感染症のパンデミックに際し作成したツール“Exhibit”と同ツールを用いた展示例が紹介されています。

Exhibitは、IIIFマニフェストを用いたオンライン展示作成ツールです。IIIF規格に沿ったデジタルコンテンツを用いて、各コンテンツに説明を付与した上でオンライン展示を作成することができます。なお、Exhibitは無料・ログイン不要で利用できます。

記事では、BLがデジタルコンテンツや新興技術に関する館内スタッフ向け研修プログラム“Digital Scholarship Training Programme”を実施しており、その一環として毎月開催している“Hack & Yack”というイベントでExhibitを取り上げたことが紹介されています。

“Hack & Yack”は、オンラインのチュートリアルを自分のペースで、同僚のサポートを受けつつ体験するセッションです。2021年4月の開催では「IIIFマニフェストを用いてインタラクティブなオンライン展示や教材を作ろう!」をテーマとし、その中でExhibitを用いたオンライン展示作成が行われました。

米国議会図書館(LC)、一次資料を用いた教育に関して85機関に合計約425万ドルを助成

2021年10月12日、米国議会図書館(LC)が、一次資料を用いた教育に関して85機関に合計約425万ドルを助成すると発表しました。

一次資料による教育に関する“Teaching with Primary Sources(TPS)”プログラムの一環として行われます。助成期間は2021年10月1日から2022年9月30日までです。発表によると、各機関への助成金額は、2021年5月の募集に応募した46機関は3万5,000ドルから10万ドル、その他の39機関はTPSの助成プログラム“Regional Grant Program”による2万5,000ドルです。

助成を受けた機関は、教育プログラムの提供、一次資料を基にした教材やツールの作成、調査研究の実施等を行う予定であるとあります。LCのオンラインコレクションを用いて、K-12(幼稚園から高校まで)の児童・生徒・教員、英語学習者、先住民コミュニティ、芸術家、服役中の大人、障害者等を対象に、地域の歴史・アクセシビリティ・ライティングといった分野に取り組むと述べられています。

フランス国立図書館(BnF)、マンガに関するワークショップや展示を開催:同館建物外側にマンガ『怪獣8号』巨大展示も

フランス国立図書館(BnF)は、同館と同国国民教育・青少年省(ministère de l’Éducation nationale et de la Jeunesse)が共同出資したバンド・デシネ作成用のデジタルツールBDnFでマンガを作るワークショップ“Atelier Manga-llica”を、2021年10月7日と8日にフランソワ・ミッテラン館で開催しました。お知らせの中では、2021年はマンガ出版が盛んに行われている年であると述べています。

また、10月7日から10日にかけて、BnFのフランソワ・ミッテラン館で、『二ノ国』、『テイルズ オブ アライズ』、『Steins;Gate』等の日本のマンガと関連があるゲームの紹介の他、『約束のネバーランド』、『進撃の巨人』といったマンガのフランス語訳版約20点等の展示が行われました。加えて、同館の建物外側にはマンガ『怪獣8号』の巨大なイラストが展示されました。

国立国会図書館、リサーチ・ナビにコンテンツ「中国で発行、公開された新型コロナウイルスその他の感染症に関する資料、情報等」を掲載

国立国会図書館(NDL)が、調べ物に役立つリソースを紹介するNDLのウェブサイト「リサーチ・ナビ」に、コンテンツ「中国で発行、公開された新型コロナウイルスその他の感染症に関する資料、情報等」を掲載しています。

新型コロナウイルス感染症、SARS、およびその他の感染症について、中国で発行、公開された資料等のうち、国立国会図書館の所蔵資料や政府系ウェブサイトの情報をまとめています。主に中国語の情報源が案内されています。

中国で発行、公開された新型コロナウイルスその他の感染症に関する資料、情報等(リサーチ・ナビ)
https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-asia-164.php

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