英国

英・電子情報保存連合(DPC)、失われる恐れのあるデジタルコンテンツのリスト“BitList”の第2版を公開

2019年11月7日、英・電子情報保存連合(DPC)は、2019年の世界デジタル保存デーにあわせ、“BitList”の第2版となる“The BitList 2019:The Global List of Digitally Endangered Species”の公開を発表しました。

“BitList”は適切なデジタル保存が行われなければ失われる可能性の高いデジタルコンテンツのタイプをまとめたリストであり、デジタル保存に関わるコミュニティにとってのアドヴォカシー・ツールと位置付けられています。

各コンテンツは消失リスクの程度によって、“Lower Risk”、“Vulnerable”、“Endangered”、“Critically Endangered”、“Practically Extinct”の5段階に区分されており、コンテンツ毎に消失リスクが高い/低い状況等の簡略な情報が記載されています。

作成に当たっては、リストの旧版(2017年の初版、2018年の改訂版)と、各国のデジタル保存に関わるコミュニティから寄せられた投稿が元となっており、その後DPCによるレビューを経て公開されました。

Artstor、英国のサイエンスミュージアムグループの所蔵品約5万点の画像を公開

2019年10月29日、教育・研究目的で美術品のデジタルライブラリを構築しているArtstorが、英国の科学博物館・科学産業博物館・科学メディア博物館・鉄道博物館・鉄道博物館(シルドン)からなるコンソーシアム「サイエンスミュージアムグループ」の所蔵品約5万件の画像を“Open Artstor: Science Museum Group”で公開したと発表しています。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのもとで公開されています。

New collection - Open Artstor: Science Museum Group(Artstor, 2019/10/29)
https://www.artstor.org/2019/10/29/new-collection-open-artstor-science-museum-group/

SAGE社、英JiscのPublications Routerに対し論文フルテキストのデータ提供を開始

2019年11月7日、SAGE社は英JiscのPublications Routerに対して、論文フルテキストのデータ提供を開始したことを発表しました。

Publications Routerは論文のメタデータおよびフルテキストを出版社等から各大学の機関リポジトリ等へ通知・転送するためのシステムです。この提供に関するSAGE社とJiscの提携の最初のフェーズでは、SAGE社の160以上の完全オープンアクセス(OA)誌にゴールドOAモデルの下でOA化された論文のデータが提供されます。購読誌の論文データ提供については両者で調整が進められています。

Publications Routerは、SAGE社から提供された出版社版(published version of record)のデータを、提供から2カ月以内に参加機関の機関リポジトリへメタデータ・適用ライセンスとともに転送を行う予定です。

英国国立公文書館(TNA)、ファイルフォーマットのレジストリ“PRONOM”改善のために“PRONOM Research Week 2019”を開催:世界デジタル保存デー関連企画

2019年11月7日、英国国立公文書館(TNA)は、同館のデジタル保存部門が開発したファイルフォーマットのレジストリ“PRONOM”の改善のために、2019年11月18日から22日にかけて“PRONOM Research Week 2019”を開催することを発表しました。

PRONOMに登録されているエントリのうち、簡易な記述しか登録されていないもの、ファイルフォーマットを同定するためのシグネチャが欠落しているもののリストがGitHub上ですでに公開されており、“PRONOM Research Week 2019”の期間中に、不足情報の追記や、その他可能な貢献の提案を募集するとしています。

なお、2019年の“World Digital Preservation Day”(世界デジタル保存デー)は11月7日となっており、今回の開催もそれにあわせて発表されたものです。

英Jisc、高等教育・継続教育機関におけるサイバーセキュリティに関するレポートを公開

2019年10月30日、英Jiscは英国の高等教育・継続教育機関におけるサイバーセキュリティに関するレポート” Cyber security posture survey results 2019”を公開しました。

このレポートは英国の高等教育・継続教育機関122機関のCIOやセキュリティ担当者等から回答を得た、オンライン調査の結果に基づくものです。いずれの種類の機関においても、担当者が最も大きな脅威として挙げたのはフィッシングやソーシャルエンジニアリングなど、人的な隙やミスをターゲットとするものであったとされています。

Cyber security posture survey results 2019(Jisc)
https://www.jisc.ac.uk/reports/cyber-security-posture-survey-results-2019

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、近刊学術書をオープンアクセス(OA)化するためのクラウドファンディングキャンペーンを開始

2019年10月24日、英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)は、近刊学術書をオープンアクセス(OA)化するためのクラウドファンディングキャンペーンを開始したことを発表しました。

キャンペーンはCUPとクラウドファンディングサービスのプラットフォームを提供する出版社Unboundとの提携によって実施されます。CUPにとって単行書に対するクラウドファンディング実施は初めてのことで、Unboundにとっても学術出版社との提携は初めてのことになります。

クラウドファンディングの対象となっているのは、スコットランドのナショナリズムの根源を扱った英・オックスフォード大学Ben Jackson准教授による2020年刊行予定の書籍“The Case for Scottish Independence: The Political Thought of Scottish Nationalism, c. 1960-2014”です。3か月間のクラウドファンディングキャンペーンによりOA化のための費用を調達することが目指されています。

英国図書館情報専門家協会(CILIP)とThe Big Issue Groupによる公共図書館の肯定的な影響関係に関する報告書が公開される

英国図書館情報専門家協会(CILIP)の2019年10月14日付のお知らせで、CILIPと街頭新聞の製作等を通してホームレスの社会復帰等に取り組むThe Big Issue Groupが共同製作した、公共図書館の肯定的な影響関係に関する報告書“Public Libraries: The Case for Support”の公開が発表されています。

報告書は英国図書館(BL)、カーネギー英国財団(Carnegie UK Trust)、英国公認会計士協会(CIPFA)等の様々な機関が実施した調査をエビデンスとして、公共図書館が地域コミュニティに与える変革的な影響関係として以下の6点を指摘しています。

・地域形成と包括的な経済成長
・教育、インフォーマルな学習と技術習得
・健康、幸福、社会福祉
・住民のデジタル技術の向上とオンライン化の促進
・起業とビジネス支援
・貧困の防止、社会的流動性の確保、社会的孤立の解消

大学・研究図書館協会の国際的な連合体IARLA、Plan Sに対する声明を発表

2019年10月23日、北米研究図書館協会(ARL)・カナダ研究図書館協会(CARL)・オーストラリア大学図書館員協議会(CAUL)・欧州研究図書館協会(LIBER)・英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)による大学・研究図書館協会の国際的な連合体“International Alliance of Research Library Associations”(IARLA)は、Plan Sに対する声明“A View of Plan S”を発表しました。

論文のオープンアクセス環境を目指す動きと、その達成のための助成機関のポリシーとの調整を歓迎するとし、Coalition Sが公開するPlan Sの全体目標について支持を表明しています。

その上で、Plan S実現の手引きにおいて、初版から変更があった箇所のうち肯定的に評価する箇所5点を示しているほか、要望として次の3点を挙げています。

英国の大手独立系シンクタンクDemos、人工知能(AI)・ロボット工学等の新技術が研究部門の将来へ与える潜在的な影響に関する調査の中間報告書を公表

2019年10月1日、英国の大手独立系シンクタンクDemosは、人工知能(AI)・ロボット工学等の新技術が研究部門の将来へ与える潜在的な影響に関する調査の中間報告書として、“Research 4.0: Research in the age of automation”を公表したことを発表しました。

この調査は英・Jiscの支援の下で実施されているものです。自然言語プログラミングから画像認識まで、現代の研究に適用されるAI関連技術に特に焦点を当てながら、研究部門における第4次産業革命技術の展開と影響、そして「自動化された研究(automated research)」の現状が調査されています。

英・Jisc、英国微生物学会(Microbiology Society)と2年間の“Publish and Read”契約を締結

2019年10月16日、英・Jiscと英国微生物学会(Microbiology Society)は、試験的なオープンアクセス(OA)等に関する出版契約として、2年間の“Publish and Read”契約を締結したことを発表しました。

この契約により契約参加機関に所属する研究者は、英国微生物学会の刊行する雑誌へ著者として掲載された全ての研究成果が初めからOAで公開されると同時に、学会の刊行するコンテンツについて1947年までのアーカイブも含めて全てアクセス可能になります。

英国微生物学会はJiscのコンソーシアムを通してOA出版への転換契約を締結した最初の学会系出版者となります。契約の効力発生は2020年からで、“Microbiology”や“Journal of Medical Microbiology”など、OA誌、購読誌、ハイブリッド誌を含む英国微生物学会の刊行誌6タイトル全てが契約対象となります。

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