英国

E2273 - 教育機関としての英国図書館:児童書のオンライン展示から

2020年2月21日,英国図書館(BL)は “Discovering Children's Books”と題したオンライン展示を公開した。BLは2014年公開のロマン派,ヴィクトリア朝時代の資料を中心とした“Discovering Literature: Romantics & Victorians”をはじめ,デジタル化した資料とその解説などからなるウェブページを以前から提供している。今回は小学生,教師,生涯学習者を対象とした,児童書がテーマの展示である。

英国図書館(BL)、館外から利用可能なオンラインコンテンツを検索できる“Available online”タブ(beta)をオンラインカタログに追加

2020年6月23日、英国図書館(BL)が、オンラインカタログ“Explore the British Library”に、館外から利用可能なオンラインコンテンツを検索できる“Available online”タブのbeta版を追加したと発表しています。

同館は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中です。

@BL_Ref_Services(Twitter,2020/6/23)
https://twitter.com/BL_Ref_Services/status/1275430217029476352

英国工学技術学会(IET)、Wiley社と連携し、全てのハイブリッド誌を2021年1月からゴールドOA誌に移行すると発表

2020年6月17日、英国工学技術学会(IET)とWiley社は、IETのジャーナルのオープンアクセス(OA)化のため連携すると発表しました。

IETが、Wiley社と連携し、また、これまでの関係者とも協力しながら、2021年1月からIETの全てのハイブリッド誌をゴールドOA誌に移行する内容で、既存のゴールドOA誌に追加することで、工学や技術に関する優れたOAジャーナルコレクションを作成するとしています。

これにより、最新の研究成果をOAで出版できるだけでなく、2013年以降に出版された論文がWiley Online Libraryを通じて自由に利用できるようになります。

英国読書協会(Reading Agency)、読書グループへの調査結果を公表

2020年6月19日、英国読書協会(Reading Agency)が、6月20日の全国読書グループの日(National Reading Group Day)を機に実施した読書グループへの調査の結果を公表しています。

主な結果として、

・読書グループ参加者の65%が参加したことで世界観が深まったと回答。87%が別の視点からの理解が深まったと回答。

・グループへの主な参加理由は、異なる種類の本を読みたい(78%)、他の人と本についての議論がしたい(85%)等。参加者の多くは読書グループの多様性がより面白く多様な議論につながったと強調。

・84%が読書グループに参加したことで他の人とのつながりをより感じており、71%が精神的な健康状態が改善したと回答。

・95%が参加後普段は読まないものを読むと回答。72%が参加後読書量が増えたと回答。

・87%が参加後本や読書についてより多く話題とするようになったと回答。71%が参加後本や文章について話し合う時により多くの読書をすることを楽しんでいると回答。

が挙げられています。

英・Jisc、SHERPA RoMEO・Sherpa Factのリニューアル版を公開

2020年6月18日、英・Jiscのオープンアクセス(OA)チームは、JiscのサービスSHERPA RoMEOのリニューアル版を公開したことを発表しました。

SHERPA RoMEOは、世界中の出版社のOAポリシーを集約・分析し、ジャーナルごとにOAによるセルフアーカイブの許諾条件・権利条件の概要を提供するオンライン情報源です。リニューアル版では、各ジャーナルの様々なOAポリシーの概略表示など、ユーザビリティ向上に関する大きな改善が行われました。また、APIの機能拡張や、将来の迅速なサービス展開を可能にする基礎データの改善も行われています。

今回のSHERPA RoMEOのリニューアルは、OAポリシーを取り巻く環境の変化への積極的な対応として実施されました。出版社が出版プロセスのさまざまな段階で提供している複雑なOAポリシーのバリエーションをより明確に示すことができるようになっています。Jiscはリニューアル版への移行を支援するため、ユーザー向けの参考資料を多数用意しています。

なお、ジャーナルが助成機関のOAポリシーに従っているかどうかを確認するためのサービスSherpa Factについても、SHERPA RoMEOとともにリニューアル版が利用可能であることが併せて発表されています。

英・Jiscと英国大学協会(UUK)、主要学術出版社に対して新型コロナウイルス感染症により各機関が直面する財政危機を考慮して全ての契約料金の25%削減を要請

2020年6月17日、英・Jiscは、英国大学協会(UUK)が招集しJiscの主要な学術出版社との契約交渉の支援を行う“UUK/Jisc content negotiation strategy group”が、主要学術出版社に対して新型コロナウイルス感染症により各機関が直面する深刻な財政危機を考慮して、全ての契約料金を25%削減するように要請したことを発表しました。

“UUK/Jisc content negotiation strategy group”は、学術出版社へ提出した共同書簡の中で、感染症拡大の早期の時点から学術出版社がコンテンツやコレクションを開放し、高等教育機関へ多大な支援を提供していることを認識しつつ、現在各機関の焦点は学期が開始する2020年9月のコンテンツのオンライン配信に向けた準備と、配信に必要な予算の効率性を考慮した上でアクセス維持が可能なデジタルコンテンツを検討することにあることを訴えています。その上で、各機関にとって有意義な選択肢を与える柔軟な価格設定を提示できるように、Jiscと協力して料金の削減を実施するように促しています。

Europe PMC、新型コロナウイルス感染症に関する研究論文のプレプリント版についてXML形式のフルテキストを閲覧・再利用可能にするための新プロジェクトを発表

2020年6月8日、Europe PMCは、新型コロナウイルス感染症に関する研究論文のプレプリント版について、標準的なXML形式のフルテキストを閲覧・再利用可能にする取り組みを実施することを発表しました。

この取り組みは英国のウェルカム・トラストの支援、及び英国医学研究会議(UK Medical Research Council:MRC)・スイス国立科学財団(SNSF)との提携による新しいプロジェクトとして実施されます。今後数週間から数か月をかけて、Europe PMCはプレプリントサーバーやプレプリント版の著者と掛け合い、可能な限り多くの新型コロナウイルス感染症に関連する研究のプレプリント版がEurope PMC上で閲覧・再利用可能となるように取り組む予定です。また、主要なプレプリントのプラットフォームで公開された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)または新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する研究の責任著者に対しては、近日中に対応する研究論文プレプリント版のEurope PMCバージョンについて確認を依頼する、としています。

英・JiscのPublications RouterとElsevier社の研究情報管理システム“Pure”がシステム連携を開始

2020年6月9日、英・Jiscは、論文のメタデータおよびフルテキストを出版社等から各大学の機関リポジトリ等へ通知・転送するためのシステムPublications Routerが、Elsevier社の提供する研究情報管理システム“Pure”と連携を開始したことを発表しました。

両システムの連携により、Pureを利用して論文のオープンアクセス(OA)状況を管理している英国の約50の機関が、Publications Routerが提供するコンテンツ・アラート等の自動配信等のサービスを利用可能になっています。

両システムの連携は、JiscとElsevier社のオープンサイエンスに関する枠組である“Jisc-Elsevier Open Science Forum”が2019年2月に公開した声明を履行するものとして実施されます。

E2267 - 英国図書館が進める音声記録の保存事業

英国図書館(BL)では2015年に,録音資料の保存のために我々に残されているのはあと15年ほどである,という報告がなされた(E1753参照)。それを受けて同館では音声記録の保存プロジェクト“Save our Sounds”を発足し,その一環として,“Unlocking Our Sound Heritage”(UOSH)を2017年から開始した。UOSHの目的は,記録媒体の物理的劣化や旧式化により再生できなくなるおそれがある音声記録50万点を保存することである。BLが地域のハブ機関である国内10機関と連携して希少なコレクションをデジタル化・目録化し,その音源を誰もが自由に聴くことができるウェブサイトを開設する計画である。対象となる音源は録音の歴史が始まった1880年代からの多彩な音声記録であり,媒体はろう管,アナログレコード,オープンリール,カセットテープ等幅広い。なお,この事業は国営宝くじ文化遺産基金(The National Lottery Heritage Fund)からの助成金930万ポンドや,慈善団体や個人からの寄附を受けて運営されている。

E2268 - 英国の機関リポジトリにおけるウェブアクセシビリティ対応

英国では公共部門のウェブサイトに対し,誰もが利用できる形で情報や機能を提供すること,すなわちアクセシビリティへの対応が,2010年に制定された“Equality Act”(平等法)において義務付けられている。2018年に施行された規則で対応期限が示されたことを背景に,大学等の機関リポジトリの運営者コミュニティにおいて議論が活性化している。本稿では,英国の機関リポジトリにおけるウェブ技術のアクセシビリティ,すなわちウェブアクセシビリティ対応に関する検討の経緯と現状を概観する。

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