英国

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、“Library Design Award 2019”を発表:バーミンガム大学図書館・アイルランド王立外科医学院図書館

2019年11月29日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)が、“Library Design Award 2019”の受賞館を発表しています。

同賞は、1973年に設立されたもので、純粋な建築的価値よりも、建物の機能性や転換をもたらした機能に基づいて授与されます。

中大規模図書館部門で選ばれた、バーミンガム大学図書館は、革新的な設計が、学習スペースと研究スペースの魅力的な融合を最大化するとともに、コレクション管理への革新的な新しいアプローチをもたらしたこと等が評価されています。

小規模図書館部門で選ばれたアイルランド王立外科医学院図書館は、図書館の空間と機能がキャンパス内の建物に広がっていることが、図書館が学生・教員・研究者・医師等の要求に応えることができる柔軟性と適応性をもたらしている点等が評価されています。

英・Jisc、国際水協会(IWA)出版部門との間で2年間の”Read & Publish”契約を締結

国際水協会(IWA)の出版部門IWA Publishingが、英・Jiscとの間で2020年から2年間の”Read & Publish”契約を締結したことを発表しました。

IWA Publishingは17の査読誌を刊行するIWAの完全子会社です。今回締結した契約により、Jisc参加機関に所属する研究者は、所属機関のメールアドレスを用い、所属機関を明記している限り、自動的にAPCを免除されます。

IWA Publishingの発表では、同社は積極的に完全OAへの移行を模索していくつもりであり、今回の契約はOA出版の持続可能なモデルを実現する大きな一歩であるとされています。

オックスフォード大学出版局(OUP)と米アイオワ州立大学がRead & Publish契約について原則合意

2019年12月2日付けで、英オックスフォード大学出版局(OUP)と米アイオワ州立大学がRead & Publish契約について原則合意に至ったことが発表されました。

両者の発表によれば、OUPが米国の機関とRead & Publish契約を結ぶのは初めてで、欧州外の機関との同契約自体、初であるとされています。契約にはOUPが刊行するOA雑誌への投稿権に加え、約300の購読型雑誌へのアクセス権およびオープンアクセスオプションの利用権が含まれます。

詳細事項も含めた最終的な合意は年内にもなされる予定とのことです。

英国王立化学会(RSC)、オランダ・SURFmarketコンソーシアムとの間で”Read & Publish”契約を締結

英国王立化学会が、オランダの研究大学コンソーシアムであるSURFmarketとの間で”Read & Publish”モデルを含む契約を締結したことを発表しています。

契約期間は2019-2020年までの2年間で、SURFmarketに加盟している13機関中8機関が、”Read & Publish”を採用したとのことです。

Royal Society of Chemistry agrees landmark journals deal with Netherlands consortium(RSC)
https://www.rsc.org/journals-books-databases/open-access/read-and-publish/community/landmark-journals-deal-with-netherlands-consortium/

英国勅許公共財務会計協会(CIPFA)、英国の公共図書館に関する年次統計(2018/2019)を発表

2019年12月6日、英国勅許公共財務会計協会(CIPFA)は、英国の公共図書館に関する年次統計(2018/2019)を発表しました。

過去の統計と比較して、主に次のような結果が指摘されています。

・緊縮財政が始まった2009/2010年度と比べ図書館経費が29.6%減少
・2014/2015年度以降、有給スタッフの人数は15.1%減少した一方、ボランティアの人数は24.3%増加
・オンラインリソースへの移行を受けて、この10年間でCD・DVD等の視聴覚資料への支出は60%以上減少
・2017/2018年度以降、図書館経費が0.4%増加した一方、のべ来館者数は約700万人減少

今回の統計公表について報じる英・The Guardian紙の記事では、2010年以降773のサービスポイントが閉鎖されたこと、サービスポイントの閉鎖、有給スタッフの減少と連動して、のべ来館者数も2009/2010年度の約3億1,500万人から2018/2019年度の約2億2,600万人まで減少していること等を取り上げています。

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、「ハーグリーヴズ・レビュー」を受けた2014年の著作権法改正による図書館への影響の平易なガイドとしてブリーフィングペーパーを公開

2019年11月22日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、知的財産制度の見直しに関する報告書「ハーグリーヴズ・レビュー(Hargreaves Review)」を受けて2014年に改正された著作権法による図書館への影響の平易なガイドとして、ブリーフィングペーパーを公開したことを発表しました。

公開されたブリーフィングペーパーは、学術図書館サービスの責任者・図書館間の資料提供やドキュメント・デリバリー・サービスの担当者・著作権の専門家を対象に作成されています。著作権法の改正が、デジタルコンテンツの提供・利用者向けの複写・保存目的の複製といった主要な図書館サービスへ与える影響に焦点を当てた内容となっています。

またブリーフィングペーパーには、何が許可されているのかを明らかにして、学術図書館が効果的なサービスを実現できるように、英国内の3つの大学図書館を取り上げて、改正された著作権法の条項をどのように利用しているかを説明したケース・スタディが含まれています。

E2203 - 第30回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会<報告>

2019年9月18日から21日までの4日間,「日本学資料の再考 Rethinking resources for Japanese studies」を全体テーマとして,ブルガリアの首都ソフィアにある聖クリメント・オフリツキ・ソフィア大学講堂を会場に第30回日本資料専門家欧州協会(EAJRS)年次大会が開催された(E2073ほか参照)。13のセッションに分かれて37件(51人)の発表が行われ(英語による発表が23件,日本語による発表は14件),朝日新聞社や紀伊国屋書店などによるリソース・プロバイダー・ワークショップも実施された。

オープンアクセス論文を検索可能なCORE Discoveryのブラウザ拡張機能が公開

2019年11月29日、英国の機関リポジトリアグリゲーターCOREが、オープンアクセス論文が検索可能なCORE Discoveryのブラウザ拡張機能を公開しました。

Google Chrome、Firefox、Operaが対象で、拡張機能をインストールすると、南京錠のボタンがブラウザに表示されます。論文の掲載ページに遷移すると、COREがOAの、もしくは、類似の論文を見つけられなかった場合は灰色に、OA版は存在しないが、利用者が検索しているものと類似のもしくは関連する論文がある場合はオレンジ色に、OA版が存在する場合は緑色に変化します。

リポジトリ・ジャーナルシステム等向けにCOREが無料で提供しているプラグイン“CORE Recommender”を用いて作成されたものです。

図書館のコンテンツプロバイダーに「COUNTER実務指針第5版」への迅速な移行・対応を求める国際的な図書館コミュニティ連名の要求書が公開される

2019年11月26日付で、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)等の国際的な図書館コミュニティが連名で、2019年1月に発効した電子リソースの利用統計の記録と交換のための実務指針「COUNTER実務指針第5版」への図書館のコンテンツプロバイダーの迅速な移行・対応を求めた要求書が公開されています。

要求書では図書館コンテンツプロバイダーに対して、「COUNTER実務指針第5版」で提供される一貫性のある、比較可能で、信頼できる利用データは、図書館が購読する電子リソースの価値の理解と実証に重要であること、「COUNTER実務指針第4版」のみでコンテンツの利用データを提供している場合COUNTERに準拠しているとは言えなくなっていること、「COUNTER実務指針第5版」はCOUNTERのウェブサイトで利用可能になっていること等に言及しています。

学術雑誌契約のオープンアクセス(OA)要項モニタリングに必要な論文レベルのメタデータのチェックリスト化(文献紹介)

2019年11月26日付で、英国逐次刊行物グループ(UKSG)が刊行するInsights誌において、論文“Monitoring agreements with open access elements: why article-level metadata are important”が掲載されました。英・JiscのMafalda Marques氏、オランダ・ライデン大学図書館のSaskia Woutersen-Windhouwer氏、フィンランド国立図書館のArja Tuuliniemi氏による共著論文です。

近年、コンソーシアムや学術機関が、論文処理費用(APC)の割引・オフセット契約・“Read and Publish”契約といったオープンアクセス(OA)要項を含む契約を出版社と締結する事例が増加しています。こうした契約を締結した場合、コンソーシアムや学術機関はOAで出版された論文数、契約のコスト、契約の価値をモニタリングする必要があるため、出版社は契約に基づきOAで出版された論文に関して、コンソーシアム・研究機関・資金助成機関に対する説明責任を負います。出版社がこうした説明を行うための方法の1つは定期的に論文レベルのメタデータをレポートとして報告することです。

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