英国

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う不確実な情勢下で例年以上の企業買収を進める英・Relxグループ(記事紹介)

英米を中心とした経済ニュース等を扱うウェブサイト“Business Fast”で、2020年8月21日付の英国Financial Times紙による英・Relxグループの2020年の企業買収を解説した記事が紹介されています。

Relxグループは、ロンドン証券取引所(LSE)に上場する時価総額上位100銘柄“FTSE 100”を構成する企業グループで、オランダのElsevier社や米国のLexisNexis社等を傘下に持ち、国際的に出版・イベント事業等を展開しています。記事では、同日に発表されたElsevier社のSciBite社買収がRelxグループにとって2020年8度目の企業買収となり、これによって2020年の第3四半期までに企業買収へ約8億ポンドを費やしたことが報じられています。この金額は2019年1年間にRelxグループが企業買収に費やした費用の約2倍に相当します。

英・ケンブリッジ大学出版局、人種・人種差別・権力の間の複雑な関係を扱った論文等のオンラインコレクション“Race and Power”を無料公開

2020年8月26日、英・ケンブリッジ大学出版局は、オンラインコレクション“Race and Power”の立ち上げを発表しました。人種・人種差別・権力の間の複雑な関係を扱った論文や書籍の章を収録しており、無料で公開されます。

ジョージ・フロイド氏の殺害事件とそれに続く“Black Lives Matter”運動を受けて期間限定で公開された、抗議・警察・人種に焦点を当てたコレクションを発展させたものです。「植民地主義の遺産」「政治と社会運動」「奴隷制度」「健康と医療」「経済、労働と不平等」「文化表象」「過去の清算」といった多様な主題を扱っており、年4回の更新が行われます。

英国工学技術学会(IET)、索引データベースInspecにJ-STAGE収録誌53誌を追加

英国工学技術学会(IET)は、2020年8月14日付けのプレスリリースにおいて、J-STAGEと提携し、IETが作成する工学・物理学・コンピューターサイエンス分野の索引データベースInspecにJ-STAGE収録誌53誌を追加したことを発表しました。

プレスリリースには、対象となったJ-STAGE収録誌のリストも掲載されています。

Elsevier社、生命科学分野等へセマンティック・ソリューションを提供する英国のSciBite社を買収

2020年8月21日、Elsevier社は、生命科学分野等へセマンティック・ソリューションを提供する英国のSciBite社を買収したことを発表しました。

SciBite社は2011年に設立され、構造化の有無によらずテキストやコンテンツから科学的な洞察を抽出し、医薬品・タンパク質・企業・対象・アウトカムといった研究開発上の重要概念を特定するソリューションを提供しています。主要な製品として、人工知能やオントロジーの技術を用いたテキスト解析ツール“TERMite”、セマンティックインデキシング技術による検索機能の改善を提供する“DOCstore”、オントロジー管理のための次世代共同プラットフォーム“CENtree”などがあります。

Elsevier社は買収の目的として、セマンティックかつリッチな機械可読テータを提供するSciBite社のソリューションにより、研究開発におけるユーザーの迅速・効率的な意思決定を加速させることを挙げています。

英・ケンブリッジ大学、UKRIの新オープンアクセス方針案に対するケンブリッジ大学出版局(CUP)との共同回答の内容を報告

2020年8月18日付で、英・ケンブリッジ大学のOffice of Scholarly Communicationによるブログ“Unlocking Research”に、英国の研究助成機関UK Research and Innovation(UKRI)の新オープンアクセス(OA)方針案に対する同大学とケンブリッジ大学出版局(CUP)の共同回答の内容を報告する記事が公開されています。

ケンブリッジ大学はUKRIの新OA方針案に対して、CUPを含む大学内全体の幅広い分野の意見を反映して共同回答を作成し、2020年5月27日にオンラインフォームから回答しました。ブログ記事は共同回答の内容を以下のように要約して報告しています。

・著者の研究成果物に対する著作権保持、学術雑誌・出版社に対する透明性向上の要求、学術情報流通・研究評価基盤としての主要メタデータの重要性など、留保なしに支持できる点が多くある

・最終的な研究成果物へのアクセスを提供する持続的な雑誌出版モデルと研究集約型大学にとっての合理的な価格設定とは両立しがたく持続可能性に欠けるため、UKRIは全ての利害関係者の出版慣行の大幅な転換を支援しつつ、短期的にはより柔軟な方針を採用する必要があると思われる

英国物理学会出版局(IOP Publishing)、“Research4Life”に参加し低所得国120か国の機関・組織に対して刊行する学術誌へのアクセスを提供

2020年8月13日、英国物理学会出版局(IOP Publishing)は、途上国向けに無料・安価に学術情報を提供することを目的とした官民連携パートナーシップ“Research4Life”に参加したことを発表しました。

このことにより、低所得国120か国の機関・組織で、物理学・材料科学・生物科学・環境科学・工学・教育学など40以上の分野に及ぶIOP Publishing刊行の学術雑誌約90誌へのアクセスが可能となります。

Research4Lifeにアカウントを持つユーザーは、IOP Publishingの学術雑誌をResearch4Lifeのプラットフォーム上で利用することができます。

E2290 - 英国の子どもの読書傾向に関する調査レポート

 

 E2290

英国の子どもの読書傾向に関する調査レポート

国際子ども図書館企画協力課・繁元康太(しげもとこうた)

 

   子どもたちはどのような本を読んでいるのだろうか――本稿では,子どもの読書に関する英国の調査レポート“What Kids Are Reading”を紹介する。この調査は,英国ダンディー大学教授のトッピング(Keith Topping)氏が毎年実施しているもので,レポートは学習支援ソフトウェアの開発等を行っている米国企業Renaissance Learning社(以下「ルネッサンス社」)の英国支社から刊行されている。

EBSCO社、英国の大学コンソーシアムと協力して2020年5月1日に発効した電子出版物の付加価値税をゼロ税率化する法律への対応を実施

2020年7月29日、EBSCO社は、英国の大学コンソーシアムである南部大学共同購買コンソーシアム(Southern Universities Purchasing Consortium:SUPC)の協力の下、2020年5月1日に発効した電子出版物の付加価値税(VAT)をゼロ税率化する英国の法律への対応を実施したことを発表しました。

英国では電子書籍や電子ジャーナルなどの電子出版物について、2020年5月1日以降VATをゼロ税率化する法律が発効しています。2020年分の購読料を法律の適用前に支払いしていた場合、5月から12月分のVATをゼロ税率により再請求することも可能ですが、猶予が45日間と短く、また、事業者に強制するものではないという状況になっていました。

このような中、EBSCO社はSUPCの協力の下、同社の商品のうち法律の適用によりVATのコストが不要となる対象を特定し、SUPCに加盟する契約者に対して合計450万ポンド以上の還元を実現した、と報告しています。

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、Jiscら、出版社に大学の財政状況逼迫を踏まえた雑誌購読料の値下げを要請

2020年8月13日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、Jiscらが、出版社に対する大学の財政状況逼迫を踏まえた雑誌購読料の即時値下げの要請を発表しました。

発表では、大学は、全体的に支出を削減すること、オンライン授業や新型コロナウイルス感染症対策へ資金を割くことが強く求められ、出版社がこの状況を考慮した対応を行わない場合、出版社との契約を取り消す可能性があることが指摘されています。

また、Jiscは、大手出版社に2021年度(学年度)の予算提案を2020年8月半ばまでに再提出することを求めたことに触れています。再提出された提案は、Jiscのコンテンツ専門部会で検討され、大学との協議のため共有する予定であると述べられています。

英・オックスフォード大学ボードリアン図書館、ソーシャルディスタンシングの基準である2メートルの目安を図解で示したガイドを公開

2020年8月13日、英国のオックスフォード大学ボードリアン図書館は同館のSNSアカウントによる投稿で、新型コロナウイルスへの感染予防のために必要なソーシャルディスタンシングの基準である2メートルの目安を示した「便利で実用的な」ガイドの公開を発表しました。

2020年8月10日から段階的な再開館を実施中のボードリアン図書館では、再開館後の利用にあたって他の利用者と可能な限り2メートルの距離を保つことを推奨しています。同ガイドは、「2メートルがどのくらいの距離なのかよくわからない」という声に応えて、図解入りで2メートルの目安を示すために作成されました。ガイドでは、以下の具体例が目安として図とともに列挙されています。

・ボードリアン図書館のコレクションの中で最も小さな冊子体資料“Old King Cole”(0.9センチメートル)約222冊分
・ボードリアン図書館がデジタル化した資料の中で最も小さな資料であるヘブライ語写本(9センチメートル)約22冊分
・平均的な体格の図書館員の頭の上に本を3冊平積みした全長
・ボードリアン図書館内のキャレルデスク2台分の横幅
・ボードリアン図書館分館ラドクリフ・カメラ(Radcliffe Camera)の高さ(42.6メートル)の約20分の1

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