スイス

IFLA Journal、2016年6月号が刊行

国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の42巻2号(2016年6 月)が公開されました。

米国の図書館の現況・傾向と課題を述べたもの、南アフリカの図書館員の知的自由の危機への対応状況を調査したもの、社会・経済の発展計画に図書館等の情報センターを位置付けるための基準を提示したもの、国連2030年アジェンダと図書館について説明したもの、トルコの英語学・英文学の学生の図書館利用状況を調査したもの、スイス連邦工科大学図書館のトーマスマン・アーカイブのプロジェクト報告、カナダ国立図書館・文書館(LAC)創設からの10年間を概観したもの、といった論考が掲載されています。

Out Now: June 2016 issue of IFLA Journal(IFLA,2016/5/25)
http://www.ifla.org/node/10499

IFLA Journal Volume 42 Number 2 June 2016
http://www.ifla.org/files/assets/hq/publications/ifla-journal/ifla-journal-42-2_2016.pdf

参考:
E1763 - 国連2030アジェンダと図書館:IFLAのツールキット

スイス科学財団、同機関のオープンアクセス方針の履行状況に関するモニタリングレポートを公開

2016年5月10日、スイス科学財団(SNSF)が、2013年10月から2015年8月までの期間における同機関が制定したオープンアクセス方針の履行状況に関するモニタリングレポートを公開しています。

同報告書では、SNSFのOA促進のための活動について列挙し評価しているだけでなく、SNSFのガイドラインの研究者の遵守状況についても評価しています。

同報告書によると、SNSFの助成を得て発表された刊行物の40%がOAで公開されているとのことです。

Twitter(@snsf_ch,2016/5/10)
https://twitter.com/snsf_ch/status/729932757732757505

Sharing knowledge: Open Access for all is the goal(SNSF,2016/5/10)
http://www.snf.ch/en/researchinFocus/newsroom/Pages/news-160510-press-release-sharing-knowledge-open-access-for-all-is-the-goal.aspx

Open Access to Publications:SNSF monitoring report 2013 -2015(SNSF)

人文学における研究評価に関する図書(文献紹介)

人文学における研究評価に関する論考を集めた図書”Research Assessment in the Humanities”がオープンアクセスで刊行されています。編者はスイス・ローザンヌ大学の Michael Ochsner氏、チューリッヒ大学のSven E. Hug氏、同じくチューリッヒ大学のHans-Dieter Daniel氏です。

同書はスイス大学会議(Swiss University Conference)が行ってきた、人文学・社会科学分野における研究成果の透明化と国際比較を実現するプロジェクトを受けて刊行されたものです。序章のほか、同書が刊行されるに至った背景をまとめた第1部、人文学分野におけるビブリオメトリクスを扱った第3部など、全5部によって構成されています。

Michael Ochsner; Sven E. Hug; Hans-Dieter Daniel eds. Research Assessment in the Humanities. 2016, Springer, doi: 10.1007/978-3-319-29016-4.
http://link.springer.com/book/10.1007%2F978-3-319-29016-4

参考:
E1733 - 「学術情報のあり方:人社系の研究評価を中心に」<報告>

OCLC Research、公共図書館の価値を訴える国民運動“Geek the library”の活動成果報告書を公開

OCLC Researchが、OCLCのサポートにより2009年から2015年にかけて行われた、公共図書館の価値を訴えて地域社会からの支援を得るための国民運動“Geek the library”における学びや成果を要約した報告書“Local Action and National Impact: A Summary of Project Outcomes and Learning from Geek the Library”を公開しました。

活動の成果として、図書館職員の能力向上や図書館アドボカシーの改善、地域社会によって支えられる図書館やその予算であるとの認識の向上があげられているほか、変革の意思がある館長や職員がいる図書館は、図書館の自己認識と地域社会からのイメージを新たにさせるという点で、より強力な成果を実現することが多かったことなどが指摘されています。

また、スイスにおいても、2015年4月から、“Geek the library”に似た活動として“BiblioFreak”と呼ばれるものが始まったとのことです。

Local Action and National Impact: A Summary of Project Outcomes and Learning from Geek the Library(OCLC Research)

スイス国立サウンドアーカイブがスイス国立図書館と統合

2016年1月1日、スイスに関連する音声資料を収集・保存・整理し、一般の利用に供しているスイス国立サウンドアーカイブが、スイス国立図書館と統合し、その一部門となりました。

スイス国立図書館が、冊子体および電子媒体の文献のために担当する情報管理業務を、スイス国立サウンドアーカイブは音声の分野で担当することとなるとのことです。

スイス国立サウンドアーカイブは、1984年に協会として設立され、1987年に民間財団となったものです。統合は2014年12月28日の議会の決定によるもので、財団は、統合の後解散されるとのことです。

La Phonotheque nationale rejoint la Bibliotheque nationale(Chancellerie federale,2016/1/14)
https://www.news.admin.ch/message/index.html?lang=fr&msg-id=60301

arXivで過剰な登録審査?(記事紹介)

2016年1月29日付けのNature誌オンライン版記事で、arXivに登録することに問題のないはずの論文が、登録審査で却下されてしまったというジュネーヴ大学の量子物理学者、Nicolas Gisin氏と彼が指導する学生のケースが紹介されています。

物理学分野等で用いられているプレプリントサーバarXivには、誰もが自身の論文を登録することができますが、登録にあたっては管理者のチェックがあります。学術雑誌における査読のような厳しい審査はありませんが、明らかに問題のある論文はこのチェックで登録を却下される場合があります。

Gisin氏が指導する二人の学生が書いたブラックホールに関する論文は、Gisin氏自身を含む多くの専門家から見て何か間違いが含まれているのではないかと感じられるものではありましたが、arXivに却下されるような内容ではなく、実際に後に学術雑誌に査読を通過して掲載されました。しかし同論文はarXivへの登録を却下されたばかりか、後に同じ学生らが書いた別の論文もわずかな審査期間で却下されたとのことです。Gisin氏は却下が続いたことで、arXivには登録却下者のブラックリストがあるのではないか等の疑念を述べていました。

オランダ、デンマーク、スイスのOAに関する計量書誌学的調査

2015年1月付けで、オランダ・ライデン大学のCentre for Science and Technology Studies(CWTS)が作成した調査報告” Bibliometric study on Dutch Open Access published output 2000-2012/2013”が公開されていました。

同報告はCWTSがオランダの科学・文化・教育省(Ministry of Science, Culture & Education)に対して提出したもので、オランダの科学者による過去10年のオープンアクセス(OA)出版動向に関する大規模調査の一部として、予備的な結果をまとめたものです。オランダのほか、同国に近い傾向を持つであろう国としてデンマークとスイスについても調査対象に含めています。Web of Scienceのデータを出発点とした場合とDirectory of Open Access Journalsのデータを出発点とした場合の2つの方法で、これらの国々の2000~2012年の学術論文におけるOAの割合や、OA、非OAそれぞれの被引用数の状況の推移等をまとめています。

Bibliometric study on Dutch Open Access published output

スイス国立図書館、絵画作品コレクションの画像1000点以上をWikimedia Commonsで公開

2015年1月20日、スイス国立図書館が、18世紀半ばから19世紀半ばの絵画作品コレクションの画像1000点以上をWikimedia Commonsで公開したことを発表しました。

1000 petits-maîtres suisses en ligne(Swiss National Library, 2015/1/20)
http://www.nb.admin.ch/aktuelles/03147/04775/04776/index.html?lang=en

Category:CH-NB-Collection Gugelmann (Wikimedia Commons)
https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:CH-NB-Collection_Gugelmann

米国ニューメディア・コンソーシアム(NMC)、「ホライズン・レポート」の2014年図書館版を公開

2014年8月14日、米国のニューメディア・コンソーシアム(NMC)が「ホライズン・レポート」(Horizon Report)の2014年図書館版(Library edition)を公開しました。ドイツ国立科学技術図書館(TIB)、スイス連邦工科大学チューリヒ校図書館(ETH-Bibliothek)の協力により作成され、IFLA WLIC 2014のセッションで公開が発表されたとのことです。図書館版のレポートは今回が初めてとなるとのことです。

レポートでは、大学図書館における技術の採用を促進するトレンドとして、短期的、中期的、長期的な観点から下記の6つが挙げられています。

・1年から2年:「研究データ管理」「モバイルコンテンツと配信の優先順位」
・3年から5年:「変化する学術レコード」「研究コンテンツへのアクセシビリティの促進」
・5年以上:「技術、規格、インフラストラクチャーの絶え間ない進歩」「新しい形の学際的な研究」

また、今後5年間に大学図書館に影響を与えると考えられるテクノロジーについて解説されており、主流となるまでの期間別に下記の6つのテクノロジーが挙げられています。

・1年以内:「電子出版」「モバイルアプリ」
・2年から3年以内:「計量書誌学と引用にかかる技術」「オープンなコンテンツ」

GLAM向けのWikipediaへのコンテンツアップロードのためのツール“GLAMwiki Toolset”が公開

2014年7月22日のEuropeanaのブログで、GLAM(美術館(Galleries)・図書館(Libraries)・公文書館(Archives)、博物館・(Museums))が、そのデジタルコンテンツをWikipediaで公開するためのツール“GLAMwiki Toolset”が紹介されています。

GLAMwiki Toolsetは、オランダ、英国、フランス、スイスのWikimediaとEuropeanaが協力して開発したもので、GLAMの画像や動画、音声などのコンテンツをWikimedia Commonsにアップロードするためのシステムの提供とGLAMのコンテンツの利用と再利用の統計レポートの提供を目的として作成されたとのことです。

Sharing multimedia on Wikipedia now easier with new tool(Europeana, 2014/7/22)
http://pro.europeana.eu/pro-blog/-/blogs/2247110

Commons:GLAMwiki Toolset Project
https://commons.wikimedia.org/wiki/Commons:GLAMwiki_Toolset_Project

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