イスラエル

シンガポール国家図書館委員会(NLB)及びイスラエル国立図書館(NLI)、英・デジタル保存連合(DPC)に加盟

2021年4月1日、英・デジタル保存連合(DPC)は、シンガポール国家図書館委員会(NLB)がDPCの正会員(full member)として加盟したことを発表しています。

2020年のDPCメルボルンオフィスの開設に伴い、DPCのガバナンス体制の一部としてオーストララシア・アジア太平洋地域のステークホルダーグループが設けられましたが、NLBは同グループにも参加します。同グループでは、地域内におけるDPCのプログラム開発への情報提供、DPCの戦略的方向性への意見提出といった活動が行われます。

DPCは、2021年3月3日に、イスラエル国立図書館(NLI)がDPCの準会員(Associate Member)として加盟したことも発表していました。

イスラエル国立図書館、15世紀にイベリア半島で作成された旧約聖書の『エステル記』を含むヘブライ語の巻子本“megillah”を入手しデジタル化公開

2021年2月22日、イスラエル国立図書館は同館のブログ“The Librarians”において、旧約聖書の『エステル記』を含むヘブライ語の巻子本“megillah”を寄贈により入手し、同資料のデジタル画像がオンライン上で利用可能になったことを発表しました。

同館が新たに入手した“megillah”は文体の検討と放射性炭素年代測定により、ユダヤ人がスペイン・ポルトガルから追放される以前の1465年頃に、イベリア半島で作成されたと推定されています。中世、特にイベリア半島から追放される以前の『エステル記』を収録した巻子本の現存は極めて稀であることを紹介しています。

イスラエル国立図書館は、同館の前身のイスラエル国立・大学図書館(Jewish National and University Library)で国際委員会の初代委員長を務めたLudwig Jesselson氏の遺族から同資料の寄贈を受けました。資料のデジタル化画像は同館のウェブサイト上で公開されています。

イスラエル科学財団(ISF)、F1000 Researchと提携して同財団の研究助成による成果物をオープンアクセス(OA)出版するゲートウェイ“ISF Gateway”の運用を開始

2020年9月9日付のF1000 Researchのプレスリリースにおいて、イスラエルの研究助成機関であるイスラエル科学財団(Israel Science Foundation:ISF)が、F1000 Researchのオープンアクセス(OA)出版プラットフォームを利用して、同財団の研究助成による成果物をOA出版するゲートウェイ“ISF Gateway”の運用を開始したことが発表されています。

ISF Gatewayにより、ISFの研究助成を受けた研究者は、共有したい研究成果やデータを迅速で透明性のある形でのOA出版等が可能となります。ISFはISF Gatewayについて、策定中のOA方針の実践に向けた重要な節目とみなしており、助成を受けた研究者の成果の意義を最大化するために、オープンリサーチに求められる全ての原則を支持するような専用の出版プラットフォームとなることを意図しています。

イスラエル国立図書館、2020年8月17日から図書館サービスを停止:新型コロナウイルス感染症の影響による予算の大幅削減のため・約300人の職員は無給休暇により待機

2020年8月5日、イスラエル国立図書館はTwitterアカウントの投稿において、8月17日から同館の図書館サービスが停止することを発表しました。

新型コロナウイルス感染症の影響によるイスラエル政府の財政赤字のため図書館予算が大幅に削減されるなど、収入・寄付金の劇的な減少によりサービス停止の決定を余儀なくされた、としています。サービスの停止中、同館の約300人の職員は無給休暇により待機します。

ユダヤ系コミュニティ向けのニュースを提供する国際通信社“Jewish Telegraphic Agency (JTA)”の報道によると、同館のサービスの停止中、図書の貸出は行えず、閲覧室は閉鎖されます。感染症拡大中に継続して実施されていたオンラインイベントも中止となります。また、イスラエルでは新型コロナウイルス感染症拡大に伴う財政危機の中、各省庁へは2019年度予算の約9割が配分される予定であるものの、同館に対しては同様の決定がなされなかったことや、同館の代表者がイスラエルの教育・財務大臣に対して、図書館を支援し予算を配分するように求めていることなどを報じています。

イスラエル国立図書館(NLI)、同館所蔵の2,500点を超すイスラム写本等を高精細画像でデジタル化公開すると発表

2020年6月8日、イスラエル国立図書館(NLI)が、Arcadia基金からの助成金を受け、同館所蔵の2,500点を超すイスラム写本等をデジタル化して公開すると発表しました。完成は3年後を予定しています。

同プロジェクトでは、資料の高精細画像でのデジタル化、アラビア語と英語による解説の改良、英語・ヘブライ語・アラビア語でのプラットフォームの設計開発が行われます。また、作業の前段階として、同館の資料保存の専門家が全資料を調査し、物理的な状態に問題があると確認された資料については、保存・保全措置がとられます。

National Library of Islael
https://web.nli.org.il/sites/NLI/English/Pages/default.aspx
※「Over 2,500 Rare Islamic Books and Manuscripts Going Online NLI|08.06.20」とあります。

イスラエル国立図書館、2020年5月17日から段階的にサービスを再開

イスラエル国立図書館が、2020年5月17日から段階的にサービスを再開すると発表しています。

第1段階として、大閲覧室(main reading room)を公開します。開館時間は日曜日から木曜日までの9時から16時までで、金曜日は休館です。貸出や複写サービスが再開され。徐々に他の閲覧室の利用や開館時間の延長の可能性を検討していくとしています。

来館利用は1人あたり3時間のシフト制(9時から12時、13時から16時)で予約システムによる事前の予約が必要です。1人当たり1日1回のみの利用に制限されています。

利用にあたってはマスクを着用し、同館が立地するヘブライ大学のキャンパスに入る前に、健康に関する声明(オンライン)に記入する必要があります。入館時には体温が測定され、政府の規則にしたがって健康に関する質問が行われます。荷物は預ける必要があります。

座席は基準を満たすように調整されており、パーテーションの設置・座席数の削減が行われています。閲覧室内の共有パソコンの一部は利用できますが、数に限りがあるため自分のパソコンを持参することが推奨されています。貸出カウンターでノートパソコンを借りることもできます。

独・アーロルゼン・アーカイブズ、ナチス政権の迫害に関する約2,600万点の文書をオンライン公開

2020年4月14日、ドイツのアーロルゼン・アーカイブズ(Arolsen Archives)は、約2,600万件の文書をオンライン公開したことを発表しました。

アーロルゼン・アーカイブズは、ホロコーストの記憶の継承を使命とするInternational Center on Nazi Persecutionが運営する、ナチス政権の迫害に関する世界で最も包括的なアーカイブです。所蔵文書はユネスコの「世界の記憶」にも登録され、点数は3,000万点以上にのぼります。今回ホロコーストの犠牲者約2,100万人の名前が記された約2,600万点の文書がオンライン公開され、アーロルゼン・アーカイブズの所蔵資料の大部分がオンライン上で利用可能になりました。

アーロルゼン・アーカイブズの文書のデジタル化は、イスラエルのヤド・ヴァシェム世界ホロコースト記憶センター(the World Holocaust Remembrance Center Yad Vashem)とともに取り組まれ、2019年5月に「世界の記憶」登録文書を含む約1,300万点の文書がすでにオンライン公開されています。

イスラエル国立図書館、Googleと連携し、12万冊の蔵書をデジタル化へ

2019年11月7日、イスラエル国立図書館が、Googleと連携し、12万冊の蔵書をデジタル化すると発表しました。

著作権保護期間が満了した未デジタル化の蔵書が対象で、約45%がヘブライ語・イデッシュ語・ラディーノ語で、残りはラテン語・英語・ドイツ語・フランス語・アラビア語・ロシア語で書かれた資料です。

現在進行中のデジタル化作業は、厳密な温度・安全管理の要件を満たす最先端のコンテナを用い、同館からオランダ・ロッテルダム経由で、ドイツにあるGoogleのデジタル化センターに運ばれて実施されており、デジタル化作業後同館に戻されます。同作業は、2年間で完了する計画で、その間、数千冊のペースで実施されます。

デジタル化された蔵書は、Google Booksから閲覧することができます。

@NationalLibraryofIsrael(Facebook,2019/11/7)
https://www.facebook.com/NationalLibraryofIsrael/posts/3026465837368620

イスラエル国立図書館、カフカの手稿類の入手を発表:デジタル化して公開予定

2019年8月7日、イスラエル国立図書館は、ユダヤ人作家フランツ・カフカの手稿類を新たに入手したことを発表しました。

このたび入手された資料は、カフカの親友で彼の死後にその遺稿を出版したマックス・ブロート氏の資産の一部であり、スイスの保管庫に保存されていたものです。カフカの作品『田舎の婚礼準備』の3種類の草稿や、カフカがヘブライ語の学習に使用したノート、ブロート氏ほかの友人との間の書簡、スケッチ、旅行記等が含まれます。

同館は、2008年から2016年までの一連の訴訟によりこれら手稿類の所有権を得て、これまでにイスラエル及びドイツに所在していた資料を入手しており、このたび最後の資料群がスイスから入手されたと報じられています。

手稿類は、現在同館での目録作成が進んでおり、今後デジタル化が行われた上で公開される予定です。

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