米国

米・アレン人工知能研究所(AI2)、PDF形式の科学論文をHTML形式に変換するツールのプロトタイプを公開

米・アレン人工知能研究所(AI2)のニュースレター(2021年9月号)に、記事“Paper to HTML: making science accessible”が掲載されています。同記事では、AI2のLucy Lu Wang氏が率いる研究者・エンジニアチームが、PDF形式の科学論文をHTML形式に変換するツール“Paper to HTML”を新たに公開したことを紹介しています。

同ツールのウェブサイトに掲載されている紹介文によれば、Semantic Scholarが作成した「実験的プロトタイプ」(experimental prototype)であり、科学論文をHTMLで表示しスクリーンリーダーやモバイル機器で読みやすくすることを目的としています。現在PDF以外にLaTeXソース、JATS XMLに対応しています。

また、統計的な機械学習技術を用いて論文からコンテンツを抽出しているため、誤りは避けられないとし、品質向上のための方法を模索していると述べています。

米・ボストン図書館コンソーシアム(BLC)、加盟館内での図書館間貸出に“Controlled Digital Lending”を導入へ:導入に関する推奨事項等をまとめたレポートも公開

2021年9月14日、19の大学・研究図書館が加盟する米・ボストン図書館コンソーシアム(BLC)は、2021年8月に理事会で承認された計画に基づき、加盟館内での図書館間貸出に“Controlled Digital Lending”(CDL)を導入する意向を表明しました。CDLとは、図書館が蔵書をデジタル化し、電子的な複製物を「1部1ユーザー」の制限のもと貸し出す方式です。

BLC内では、2020年9月にCDLワーキンググループの設置が承認され、国内外におけるCDLの状況調査、BLCのステークホルダーとの折衝、CDLに関わる組織との協議を行ってきました。その後、加盟館内の図書館間貸出にCDLを導入するという内容の提言をとりまとめ、理事会に提出しました。ただし、関心のある加盟館のみを対象としたオプトイン方式での導入となっています。

米国政府印刷局(GPO)、連邦政府の出版物のリストや政府文書の索引をデジタル化し公開

2021年9月15日、米国政府印刷局(GPO)、1895年から2004年にかけての連邦政府の出版物のリスト“Monthly Catalog of U.S. Government Publications”や、政府文書の索引をデジタル化し公開したと発表しました。

政府文書の索引には、連邦議会や行政機関が1774年9月5日から1881年3月4日までの間に作成した出版物のリスト“Descriptive Catalogue of the Government Publications of the United States”等が含まれます。デジタル化された資料は、GPOが提供する政府情報に関するデータベース“govinfo”上で閲覧できます。

発表によると、今回のデジタル化は、連邦議会に関するデジタル形式の情報へのアクセスの拡大を目指すプロジェクトの一環として実施されました。

E2423 - 図書館におけるメディアリテラシー教育のガイド(米国)

信頼性の欠ける「事実」に基づいたレファレンスの相談を受けたとき,あなたは図書館員として何ができるだろうか? 米国図書館協会(ALA)がウェブサイトで2020年12月に公開したガイド“Media Literacy in the Library: A Guide for Library Practitioners”は,冒頭でこう問いかける。これはあくまで仮定の状況だが,似たような場面を経験したことがある本稿読者もいらっしゃるのではないだろうか。 

米国情報標準化機構(NISO)、電子リソースのパッケージの識別子に関するプロジェクトを開始

2021年9月14日、米国情報標準化機構(NISO)が、電子リソースのパッケージの識別子に関するプロジェクトを開始し、ワーキンググループ“NISO Unique Electronic Resource Package Identifiers Working Group”を設置すると発表しました。

発表の中で、電子リソースはパッケージで購入されることが多いものの、パッケージは曖昧な性質を持つ名称によりサプライチェーン上で識別されていると指摘しています。

同ワーキンググループは、サプライチェーン全体で使用できるパッケージの識別子の評価と推奨事項の作成に取り組み、初期の調査や具体的な推奨事項の作成、コミュニティ・エンゲージメント計画の策定と実施を行う予定と述べられています。

New NISO Project—Package Identifiers(NISO, 2021/9/14)
http://www.niso.org/press-releases/2021/09/new-niso-project-package-identifiers

米・ノースカロライナ州立大学図書館、ビデオゲームを通じて環境問題を考える取組“Global Change Games”を実施

2021年9月7日、米・ノースカロライナ州立大学図書館は、ビデオゲームを通じて環境問題を考える取組“Global Change Games”を実施することを発表しています。

同大学一年生及び編入生向けのサマーコース“Wicked Problems, Wolfpack Solutions: Global Change”に基づくもので、図書館のスタッフと特別ゲストが環境問題を意識したゲームをプレイし、内容について話し合う様子をライブ配信するという内容です。

第1弾は、米・ニューヨークのセントラルパークを模した環境でミツバチを操縦するゲーム“Bee Simulator”であり、ゲストはノースカロライナ自然科学博物館に勤務するハチの専門家Colin Brammer博士です。9月10日に同館のTwitchチャンネルで配信され、Twitchアカウントを持つ視聴者であれば配信中の質問やコメントも可能です。配信後は、同館のYouTubeチャンネルでもアーカイブ動画が公開されます。

学術出版協会(SSP)、ハゲタカジャーナルに関するCabells社提供のデータベース“Predatory Reports”に掲載されたタイトル数が1万5,000を超えたと発表

2021年9月1日、学術出版界の部門間のコミュニケーション促進等を目的に活動する非営利団体・学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)は、米・Cabells社提供のデータベース“Predatory Reports”に掲載されたタイトル数が1万5,000を超えたと発表しました。

“Predatory Reports”にはハゲタカジャーナル(predatory journal)のデータベースであり、2017年に提供開始されました。開始時点では4,000タイトルであったものの、現在では約4倍に増加したと述べています。

米国の非営利団体Library Futures Foundation、“Controlled Digital Lending”の利点をまとめたポリシーペーパーを公開

2021年8月25日、米国の非営利団体Library Futures Foundation(LFF)が、ポリシーペーパー“Controlled Digital Lending: Unlocking the Library’s Full Potential”の公開を発表しました。なお、LFFは、知識への公平なアクセス権を擁護する非営利団体“Library Futures Institute”の「並列組織」(parallel organization)であり、法改正及び政策に焦点を当てています。

ポリシーペーパーのタイトルとなっているControlled Digital Lending (CDL)とは、図書館が蔵書をデジタル化し、電子的な複製物を「1部1ユーザー」の制限のもと貸し出す方式です。発表によれば米国・カナダの図書館100館以上がCDLを採用しています。

ポリシーペーパーでは、CDLがもたらす利点をまとめるとともに、議会に対し次の点を要求しています。

米国議会図書館(LC)、2021年の“Library of Congress Literacy Awards”受賞団体を発表

2021年9月8日、米国議会図書館(LC)が、2021年の“Library of Congress Literacy Awards”の各賞の受賞団体を発表しました。

同賞は、模範的で、革新的で、反復可能な、米国内外でのリテラシーや読書の振興・促進に関する取組を表彰するもので、2013年に開始されました。

2021年の受賞団体は以下の3つです。

・David M. Rubenstein賞(15万ドル):Dolly Parton's Imagination Library(テネシー州ピジョンフォージ)
英国・オーストラリア・米国・カナダ・アイルランド・先住民コミュニティ等の子どもに無料で本を配布する取組

・American賞(5万ドル):The Parents as Teachers National Center(ミズーリ州セントルイス)
乳幼児の保護者向けにリテラシー・健康・福祉等に関する教育を行い、家庭における教育を支援

・International賞(5万ドル):The Luminos Fund(マサチューセッツ州ボストン)
エチオピア・リベリア・レバノンで学校に通っていない子ども対象とした教育プログラムを提供

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