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カレントアウェアネス・ポータルは、図書館界、図書館情報学に関する最新の情報をお知らせする、国立国会図書館のサイトです。
2021年1月2日、台湾・台南市永康区に、台南市立図書館の新本館が開館しました。
台湾・中央通訊社の日本語ニュースサイト「フォーカス台湾」による2021年1月2日付け記事によれば、地下2階・地上6階建ての施設であり、総工費は約19億台湾元(約70億円)、敷地面積は1.5ヘクタールです。同記事では、蔵書数は100万冊であり、日本統治時代の書籍も1万6,000冊余り所蔵していること等も紹介しています。
台南市政府による2020年12月22日付けの発表では、新本館の特色として以下のような点等が紹介されています。
・台湾で初めて料理教室用のスペースを設けた図書館であること ・独立系書店(原文「獨立書店」)が館内に出店している台湾初の図書館であること ・4階にメイカースペースを設けていること ・1階ホールに台湾最大規模の24時間セルフ貸出・返却スペースを設けていること
台湾の自由時報電子報による2020年12月22日付け記事では、新しくお披露目された同館のマスコット「蛙寶」が写真付きで紹介されています。同館が立地する台南市永康区で発見された台湾固有種のカエル「諸羅樹蛙」に基づいてデザインされています。
2020年11月18日、台湾の中央感染症指揮センターは、2020年12月1日から実施される、秋・冬期の感染症対策について発表しました。
地域での感染予防のために、感染リスクが高い8つの類型に該当する場所においてマスク着用を義務化することも示されており、着用指示に従わない場合は最大1万5,000ニュー台湾ドルの過料を科すとしています。8つの類型には「教育・学習」が含まれ、具体的な場所の例として図書館や高齢者向け学習センター等が挙げられています。
12月1日秋冬防疫專案啟動,請民眾及醫療院所主動配合相關措施(衛生福利部疾病管制署, 2020/11/18)https://www.cdc.gov.tw/Bulletin/Detail/56UPsWnK5KgAKolUMz7uWw?typeid=9
2020年11月1日付のThe Scientist誌オンライン版記事として、国立台湾大学のMatan Shelomi准教授によるオピニオン記事“Opinion: Using Pokémon to Detect Scientific Misinformation”が公開されています。
同記事はShelomi准教授が、ポケモンのキャラクター等を用いて執筆した新型コロナウイルス感染症に関する架空の論文の投稿とその後の経緯を通して、ハゲタカジャーナルによって偽情報が学術雑誌上で拡散することの危険性を指摘する内容です。
2020年10月27日、台湾国家図書館は、児童書を全面的にCIP(Cataloging In Publication)プログラムの対象とすることを発表しました。
CIPプログラムでは、出版者は図書出版に先立ち校正刷等を国立図書館やその他全国書誌作成機関に提出し、それら機関において書誌情報が作成されます。その後、作成された書誌情報を出版者が当該図書の奥付等に印刷し、出版が行われます。
発表によれば、児童書のCIP申請に当たり、これまではページ数が50ページに満たないために同館のCIPプログラムの対象外となるケースが多く見られました。同館の曽淑賢館長は「国家図書館にとっては大きな業務負担増となるが、出版界・図書館の双方にメリットがある目録サービスである」とし述べています。出版者側のメリットとして、同館のウェブサイトや出版物を通じた情報流通による可視性向上を、図書館側のメリットとして、(CIPデータの利用による)各館での書誌作成業務の負担軽減、各館での分類一致による利用者の利便性向上を挙げています。
CIPプログラムにより作成された書誌情報は同館のデータベース「全国新書資訊網」に登録され、検索・ダウンロードが可能となっています。
台湾・文化部は、2020年10月17日(台湾文化の日)に、デジタルアーカイブ「国家文化記憶庫」を正式公開しました。
文化部の提案・主導により2017年に開始されたプロジェクト「国家文化記憶庫及数位加値応用計画」(Taiwan Cultural Memory Bank and Digital Value-Added Application Program)の一部として構築が行われたものです。デジタル技術を用いた台湾の文化遺産の保存・広報・利用促進を目的として、文化部は22の県・市政府、117の民間組織、18の中央・省庁間組織、傘下の12の博物館と協力しプロジェクトを推進してきました。
「国家文化記憶庫」は、プロジェクトによりこれまで収集された270万点超のコンテンツを収録・公開しています。コンテンツにはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが付与されており、再利用可能なコンテンツの絞り込みが可能となっています。
2020年10月13日、台湾・中央研究院デジタル文化センターは、「史的文字データベース連携検索システム」が同日に日本・台湾で正式に開始されたことを発表しました。
同システムは、東アジアや世界での木簡・文字資料の研究、特に史的文字に関する研究資源についてのデータベース連携ポータルサイトであり、日本内外の複数機関が所蔵・管理する史的文字の画像約200万件の横断検索が可能です。発表では、IIIF準拠、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスによる画像公開といった特徴も紹介されています。
同システムの構築は、日本の奈良文化財研究所、東京大学史料編纂所、国文学研究資料館、国立国語研究所、京都大学人文科学研究所、台湾の中央研究院に属する歴史語言研究所とデジタル文化センターの共同事業として行われました。今後も、他の機関に対し参加の呼びかけを行うとしています。
台湾・中央研究院デジタル文化センターによる2020年8月24日付けのお知らせで、中央研究院中国文哲研究所の「滴水空明」研究室が2020年7月に公開したデータベース「疾病感覚地図」が紹介されています。
「疾病感覚地図」は、中国・魏晋南北朝時代の小説集35作品と歴代の高僧伝4作品に記された病気に関する記述を検索・表示できるデータベースです。記述に含まれる病人の本籍等に基づいて地図上に記述のマッピングを行った「疾病地図」や、記述を時系列に沿って整理した「疾病事件」、キーワードやカテゴリーから記述を検索できる「資料庫検索系統」等のコーナーが含まれています。
また、記述の内容にあわせたタグ付けによる整理も試みられており、例えば魏晋南北朝時代の小説集に記された記述には「心身」「情感」「生死」「命運」「徴兆」といったタグが用意されています。
2020年8月27日、米国化学会(ACS)は、台湾の国家衛生研究院(NHRI)と“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。
ACSの出版部門がアジアの機関と同種の契約を締結するのは初めてであり、契約期間は2023年までを予定しています。この契約により、NHRIの論文は、ACSの65を超える主要なジャーナルに掲載される場合にオープンアクセスでの公開が可能になります。
2020年7月27日、台湾・教育部は、学位論文の品質向上に向けた8つの取組を発表しました。
これらの取組と支援の提供により、各大学が学位論文の品質保証メカニズムを積極的に強化するよう指導するとしています。取組の概要は以下のとおりです。
・学位プログラムの増設申請時に学位論文品質保証メカニズムの説明を義務付ける ・学位論文や学術倫理に関し生じた疑義に適切な対応を行っていない学部・研究所は新入生の定員枠を減らす ・学部・研究所に、学位論文に占める非公開論文の比率を明らかにさせる ・学位授与法第8条及び第10条における特殊条件(各条の第3、4項)に基づき大学側が口頭試問委員を任命する場合に、その選考基準と人数比率を明らかにさせる ・学位論文の内容に学術倫理違反等が見られた場合、指導教授や学部・研究所も責任を負うものとする ・学位論文の比較システムについて、台湾国家図書館との企画開発や、台湾・科技部との共同調達を通じて大学に提供し、学位論文の審査プロセスで使用させる ・修士・博士課程の学生に対する学術倫理教育の必修化等を引き続き奨励する ・論文の代筆状況について積極的な調査を行い、法律に基づき処罰する
2020年8月8日から9月30日までの期間、台湾の公共図書館30館において、「2020閲読全塁打」(2020読書ホームラン)というイベントが開催されます。
国立公共資訊図書館、中国信託銀行、台湾のプロ野球チーム中信兄弟の主催による台湾全土の利用者を対象としたイベントであり、以下の条件を満たせば、中信兄弟のホームグラウンドで平日に開催される試合の内野チケット引換券を貰えます。なお、引換券は一人一枚限りであり、数には上限があります。
・開催館からイベントのパンフレットを貰う ・開催館内または国立公共資訊図書館の電子書籍プラットフォームから3冊以上の書籍を借りる ・借りた書籍を読んで、本文から良いと思うフレーズを抜き出してパンフレットに書く
また、以下の条件を満たせば抽選に参加でき、当選すれば、中信兄弟の「一日VIP」として貴賓室又はファミリー席での観戦体験ができます。
・イベントのFacebookページで「いいね」を押す ・イベントで得た引換券で試合を観戦する ・引換券を持った写真を撮影し、イベントに参加した感想とあわせてイベントのFacebookページにアップロードする
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