台湾

台湾国家図書館、学位論文の著者に同館データベース上での全文公開許諾を呼び掛け:感染拡大防止期間における知識共有促進のため

2020年3月26日、台湾国家図書館は、同館の修士・博士論文データベース「台湾博碩士論文知識加値系統」に収録されている学位論文の著者に対し、全文公開許諾の呼び掛けを発表しました。

「台湾博碩士論文知識加値系統」では、利用登録を行なえば51万点を超える学位論文の全文を無料で閲覧できるものの、まだ31万点余りの論文が公開の許諾を得られておらず、閲覧には国家図書館に直接来館する必要があるとしています。新型コロナウイルスの感染が拡大している状況において、遠方からの来館による感染リスクを避けつつ知識共有の促進を図るため、今回の呼び掛けが行われました。

許諾の手続きは、ダウンロード・印刷した許諾書に自筆で記入し、オンラインフォームに記入済みの許諾書画像を添付して提出するという流れになっており、簡易に行えるものであることも記載されています。

國家圖書館呼籲民眾授權學位論文全文公開,防疫期間共同促進知識便捷共享(台湾国家図書館, 2020/3/26)
https://www.ncl.edu.tw/information_237_10809.html

台湾・文化部、2020年の台北国際ブックフェア開催中止を発表

2020年3月18日、台湾の文化部は、同部が主催する2020年の台北国際ブックフェアの開催中止を発表しました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当初開催予定であった2020年2月から5月への開催延期を発表していましたが、5月の開催も中止となりました。同ブックフェアの開催中止は、1987年の初開催以来、初めてとあります。

2020台北国際ブックフェアが中止に 出展料は全額返金(文化部, 2020/3/18)
https://www.moc.gov.tw/jp/information_131_109614.html

参考:
第28回台北国際ブックフェアの開催が2020年5月に延期:新型コロナウイルスの感染拡大を受けて参加状況等を考慮
Posted 2020年2月3日
https://current.ndl.go.jp/node/40134

奈良文化財研究所、「史的文字データベース連携検索システム(実証試験版)」 を公開

2020年3月29日、奈良文化財研究所が、「史的文字データベース連携検索システム(実証試験版)」 を公開しました。

東アジアや世界での木簡・文字資料の研究、特に史的文字に関する研究資源についてのデータベース連携ポータルサイトであり、奈良文化財研究所が運営しています。

各機関の独自性を尊重した対等な連携検索、IIIFに準拠した枠組み、オープンデータ化も含めた利便性の向上の3点が同サイトの特徴としてあげられており、国内外の複数機関が所蔵・管理する史的文字について、数千年におよぶ200万件もの高精細な文字画像を、横断的に検索することができるとしています。

現在参加している機関(奈良文化財研究所(木簡庫)、東京大学史料編纂所(電子くずし字字典データベース)、国文学研究資料館(国文研字形検索β)、国立国語研究所、京都大学人文科学研究所、中央研究院歴史語言研究所・数位文化中心(簡牘字典―史語所蔵居延漢簡資料庫))以外にも、さらなる参加を広く呼びかけていくとしています。

台湾国家図書館、台湾における2019年の図書出版動向に関する報告書を公表

2020年3月7日、台湾国家図書館は、台湾における2019年の図書出版動向に関する報告書「108年臺灣圖書出版現況及其趨勢分析報告」を公表しました。同館のISBNセンターへの申請及びCIP(Cataloging in Publication)データの集計結果を基に、同館が毎年発表しているものです。

同館による報告書の概要紹介によると、2019年に図書を出版した出版者数は4,952、出版点数は36,810種であり、出版点数が37,000種を下回ったのは2010年以来とあります。また、電子書籍のISBNを申請した図書は1,591種で、全体の4.32%を占めていますが、2018年の4,340種から大きく減少しています。

翻訳書は9,632種で、全体の26.17%を占めており、そのうち日本からの翻訳が5,191種(翻訳全体の53.89%)で最も多く、次いで米国、英国、韓国の順となっています。なお、翻訳書のテーマ分類のうち最多となっているのは「マンガ」であり、翻訳書全体の25.09%を占めています。

ジャンル別に見ると、出版点数の減少が前年と比べ最も大きかったのは「小説」であり、2018年の4191種から694種減少し、3,497種となっています。一方、増加したジャンルとして「教科書」「試験用参考書」「マンガ」を挙げています。

台湾国家図書館、公共図書館の利用状況等に関する報告書(2019年)を発表

2020年3月1日、台湾国家図書館は、2019年の公共図書館の利用状況等に関する報告書『108年臺灣閲讀風貌及全民閲讀力年度報告』を発表しました。

公共図書館の来館者数は延べ1億1,481万人(前年比24.82%増)で、そのうち本を借りた人数は延べ2,295万人(前年比5.90%増)、貸出冊数は8,130万冊(前年比4.35%増)となっており、いずれの数値も前年から上昇しています。

2019年の貸出統計に基づいた人気図書のランキング(総合及びジャンル別)も掲載されており、総合ランキング第1位の『射鵰英雄傳』をはじめ、上位10作品中6作品を香港の作家・金庸の武侠小説が占めています。日本関係書籍では『被討厭的勇氣』(岸見一郎、古賀史健『嫌われる勇気』の中国語版)が第8位となっています。

また、本報告書には、2019年に同館が台湾全域の公共図書館を対象として行った「閲讀力」(読書力)の調査結果もまとめられており、地域別又は学校種別の一人当たり平均蔵書数・貸出冊数・来館回数や、貸出カードの所持率などが紹介されています。

第28回台北国際ブックフェアの開催が2020年5月に延期:新型コロナウイルスの感染拡大を受けて参加状況等を考慮

2020年1月30日、台湾の文化部は、毎年延べ60万人近くが来場する大型イベントである第28回台北国際ブックフェア(Taipei International Book Exhibition:TIBE)の延期を発表しました。

当初は2020年2月4日から9日までの開催予定でしたが、延期後の開催スケジュールは2020年5月7日から5月12日までとなっています。延期理由として、新型コロナウイルスの感染拡大下における参加状況及びイベントの質低下への懸念を挙げています。

Taipei book fair postponed to May over participation, quality concerns(文化部, 2020/1/30)
https://www.moc.gov.tw/en/information_196_108108.html

台湾・新竹市立図書館の動物園分館がオープン(記事紹介)

台湾の聯合新聞網による2019年12月27日付けの記事で、12月28日の台湾・新竹市立動物園再オープンにあわせ、新竹市立図書館の動物園分館が開館することを紹介しています。

主題図書館として主に動植物関係及び親子関係の書籍を揃えており、それらを児童が手に取りやすい高さの棚に配置しています。リラックスして読書できる環境を目指し、天井からの採光、グリーンを基調としたデザイン等の工夫が凝らされています。

また、同館内では電子書籍アプリのHamiBookによる電子書籍サービスも利用可能となっており、約180種の電子図書、雑誌、新聞が閲覧できます。新竹市文化局図書館による2019年12月28日付けニュースによると、アプリを開き、GPSにより動物園分館内での利用であることが確認できれば閲覧できる仕組みとなっています。

新竹市立動物園のウェブサイトにも動物園分館のページが開設されており、動物園内の動植物を実際に探索するワークショップを開催すること等が紹介されています。

台湾で公共貸与権の試行導入が開始

台湾の教育部及び文化部は、2019年12月31日に開催した記者発表の場で、国立公共資訊図書館及び国立台湾図書館において公共貸与権を試行導入することを発表しました。試行期間は2020年1月1日から2022年12月31日までの3年間となっています。

公共貸与権とは、図書館での資料貸出しに対する補償を著者及び出版者に行う制度です。欧州を中心に複数の国家で導入されていますが、東アジアにおける試行導入は初となります。

公共貸与権の適用対象となるのは、本国人、あるいは台湾の法令に依って登記された法人・民間団体が台湾の「国家言語」又は外国語で創作し、かつ台湾で出版されたISBN付きの紙の書籍です。1冊の貸出しにつき、3ニュー台湾ドル(2020年1月6日現在では日本円約11円に相当)の補償が行われ、著者70%、出版者30%の割合で分配されます。

試行段階では、両館における年間貸出し分を計算基準とし、翌年2月に著者及び出版者からの登録受付けを開始、5月に補償金の支払いを行うというスケジュールとなっています。

国立国会図書館、『外国の立法』2019年12月号に台湾の文化基本法に関する記事を掲載

国立国会図書館(NDL)は、『外国の立法』No.282(2019年12月:季刊版)に、台湾の文化基本法に関する記事を掲載しました。

図書館に関しては、同法第11条において「国は、図書館の設置を促進し、図書館事業の発展を健全化し、図書館職員の専門性を向上させなければならず、かつ、多元的方法又は科学技術メディアを利用して、人民の図書館へのアクセスを増進し、それにより図書館の機能及び知識の発信を定着させなければならない。各級政府は、図書館収蔵・運営制度を構築し、図書館の収蔵管理、所蔵資源の公開・利用、図書館間協力、読書普及等の事項について適切な措置を講じなければならない」とされています。

外国の立法 2019年刊行分 No.278-1~(NDL)
https://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/legis/2019/index.html

翠玉白菜を真似てストレッチ:台湾・故宮博物院が所蔵品から体操を考案、動画も公開

2019年11月28日、台湾・故宮博物院は、「翠玉白菜」や「毛公鼎」など所蔵品8件から着想を得て、体操「故宮国宝動動操」を考案したことを発表しました。

故宮博物院は長年にわたり各年齢層に応じた教育普及活動に力を入れています。今回の「故宮国宝動動操」もその一環であり、作業療法士と故宮博物院のボランティアガイドとの共同作業により、高齢者の健康維持に適した体操として考案されました。YouTube上で体操のプロモーション動画とレクチャー動画も公開されています。

跟著翠玉白菜做伸展!故宮首創「故宮國寶動動操」,跟文物一起長命百歲(故宮博物院, 2019/11/28)
https://www.npm.gov.tw/zh-TW/Article.aspx?sNo=04011045

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