台湾

図書の「営業税」免除が2021年3月から開始(台湾)

2021年1月29日、台湾・文化部は、図書を対象とした「営業税」(日本の消費税に相当)の徴収免除を2021年3月から開始することを発表しました。

「文化芸術事業減免営業税及娯楽税弁法」の改正により実施されるものであり、申請手続きにより免税の認可を受けた図書が対象となります。なお、2021年1月末までにISBN又はeISBNが付与された台湾の図書は免税に当たり申請不要とあります。

圖書銷售免徵營業稅正式上路 促進圖書產業發展(台湾・文化部 2021/1/29)
https://www.moc.gov.tw/information_250_122912.html

関連:
文化藝術事業減免營業稅及娛樂稅辦法(文化部)
https://www.moc.gov.tw/information_310_20241.html
※「文化芸術事業減免営業税及娯楽税弁法」の条文です。

台湾国家図書館、台湾の修士・博士論文のうちインターネット未公開分を電子閲覧できるシステムを構築:同館内から利用可能

2021年1月22日、台湾国家図書館は、台湾の修士・博士論文のうちインターネット未公開分を電子閲覧できるシステム「台湾博碩士論文独立調閲系統」を構築し、館内から利用可能としていることを発表しています。

同館では学位論文約80万点の電子ファイルを所蔵していますが、そのうち30万点超は著者からの許諾が得られていないためインターネット上での閲覧・ダウンロードが不可となっています。これまで同館では、これらインターネット未公開分の論文は印刷版を用いて閲覧・複写する必要がありました。今回利用提供された「台湾博碩士論文独立調閲系統」は、これらインターネット未公開分30万点超の電子ファイルについても、同館内から閲覧・複写可能とするものです。

台湾の学位授与法では、学問分野によっては博士・修士論文の代替として作品等を提出することを可としています。これらマルチメディア形式の作品等を閲覧するためのシステム「博碩士電子論文数位影音串流系統」も新たに構築したこと、著者から許諾を得られたものは同システムを通じインターネット上で公開していることも発表しています。

試行導入中の公共貸与権制度に基づく補償金の申請プロセスが開始(台湾)

2021年2月1日、台湾・教育部は、2020年1月から試行導入中の公共貸与権制度に関し、同制度に基づく補償金の申請プロセスを同日から開始したことを発表しました。

公共貸与権制度に基づく補償金の支払いを希望する出版者及び著者は、台湾の国立公共資訊図書館が提供するオンライン登録システムを利用して登録を行います。2021年2月1日から3月31日までが出版者の登録期間、4月1日から4月30日までが著者の登録期間であり、5月に登録者に対し補償金の支払いが行われる予定となっています。

試行導入段階では、国立公共資訊図書館及び国立台湾図書館での貸出が対象となっています。教育部の発表によれば、2館で貸出利用に供している書籍のうち申請対象となる書籍は計11万タイトル余りであり、2020年の累計貸出冊数は79万冊超でした。

試辦「公共出借權」制度 2月1日起開放登記(教育部, 2021/2/1)
https://www.edu.tw/News_Content.aspx?n=9E7AC85F1954DDA8&s=27268AA8BB150915

台南市立図書館の新本館が開館(台湾)

2021年1月2日、台湾・台南市永康区に、台南市立図書館の新本館が開館しました。

台湾・中央通訊社の日本語ニュースサイト「フォーカス台湾」による2021年1月2日付け記事によれば、地下2階・地上6階建ての施設であり、総工費は約19億台湾元(約70億円)、敷地面積は1.5ヘクタールです。同記事では、蔵書数は100万冊であり、日本統治時代の書籍も1万6,000冊余り所蔵していること等も紹介しています。

台南市政府による2020年12月22日付けの発表では、新本館の特色として以下のような点等が紹介されています。

・台湾で初めて料理教室用のスペースを設けた図書館であること
・独立系書店(原文「獨立書店」)が館内に出店している台湾初の図書館であること
・4階にメイカースペースを設けていること
・1階ホールに台湾最大規模の24時間セルフ貸出・返却スペースを設けていること

台湾の自由時報電子報による2020年12月22日付け記事では、新しくお披露目された同館のマスコット「蛙寶」が写真付きで紹介されています。同館が立地する台南市永康区で発見された台湾固有種のカエル「諸羅樹蛙」に基づいてデザインされています。

台湾で8つの類型に該当する場所でのマスク着用が義務化へ:図書館も対象

2020年11月18日、台湾の中央感染症指揮センターは、2020年12月1日から実施される、秋・冬期の感染症対策について発表しました。

地域での感染予防のために、感染リスクが高い8つの類型に該当する場所においてマスク着用を義務化することも示されており、着用指示に従わない場合は最大1万5,000ニュー台湾ドルの過料を科すとしています。8つの類型には「教育・学習」が含まれ、具体的な場所の例として図書館や高齢者向け学習センター等が挙げられています。

12月1日秋冬防疫專案啟動,請民眾及醫療院所主動配合相關措施(衛生福利部疾病管制署, 2020/11/18)
https://www.cdc.gov.tw/Bulletin/Detail/56UPsWnK5KgAKolUMz7uWw?typeid=9

新型コロナウイルス感染症拡大下におけるハゲタカジャーナルの危険性:ポケモンのキャラクターを用いて作成した論文で偽の科学情報の拡散を検知した経験から(記事紹介)

2020年11月1日付のThe Scientist誌オンライン版記事として、国立台湾大学のMatan Shelomi准教授によるオピニオン記事“Opinion: Using Pokémon to Detect Scientific Misinformation”が公開されています。

同記事はShelomi准教授が、ポケモンのキャラクター等を用いて執筆した新型コロナウイルス感染症に関する架空の論文の投稿とその後の経緯を通して、ハゲタカジャーナルによって偽情報が学術雑誌上で拡散することの危険性を指摘する内容です。

台湾国家図書館、児童書を全面的にCIPプログラムの対象とすることを発表

2020年10月27日、台湾国家図書館は、児童書を全面的にCIP(Cataloging In Publication)プログラムの対象とすることを発表しました。

CIPプログラムでは、出版者は図書出版に先立ち校正刷等を国立図書館やその他全国書誌作成機関に提出し、それら機関において書誌情報が作成されます。その後、作成された書誌情報を出版者が当該図書の奥付等に印刷し、出版が行われます。

発表によれば、児童書のCIP申請に当たり、これまではページ数が50ページに満たないために同館のCIPプログラムの対象外となるケースが多く見られました。同館の曽淑賢館長は「国家図書館にとっては大きな業務負担増となるが、出版界・図書館の双方にメリットがある目録サービスである」とし述べています。出版者側のメリットとして、同館のウェブサイトや出版物を通じた情報流通による可視性向上を、図書館側のメリットとして、(CIPデータの利用による)各館での書誌作成業務の負担軽減、各館での分類一致による利用者の利便性向上を挙げています。

CIPプログラムにより作成された書誌情報は同館のデータベース「全国新書資訊網」に登録され、検索・ダウンロードが可能となっています。

台湾・文化部、デジタルアーカイブ「国家文化記憶庫」を正式公開

台湾・文化部は、2020年10月17日(台湾文化の日)に、デジタルアーカイブ「国家文化記憶庫」を正式公開しました。

文化部の提案・主導により2017年に開始されたプロジェクト「国家文化記憶庫及数位加値応用計画」(Taiwan Cultural Memory Bank and Digital Value-Added Application Program)の一部として構築が行われたものです。デジタル技術を用いた台湾の文化遺産の保存・広報・利用促進を目的として、文化部は22の県・市政府、117の民間組織、18の中央・省庁間組織、傘下の12の博物館と協力しプロジェクトを推進してきました。

「国家文化記憶庫」は、プロジェクトによりこれまで収集された270万点超のコンテンツを収録・公開しています。コンテンツにはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが付与されており、再利用可能なコンテンツの絞り込みが可能となっています。

国内外の複数機関が所蔵・管理する史的文字の画像を横断検索できる「史的文字データベース連携検索システム」が正式に開始

2020年10月13日、台湾・中央研究院デジタル文化センターは、「史的文字データベース連携検索システム」が同日に日本・台湾で正式に開始されたことを発表しました。

同システムは、東アジアや世界での木簡・文字資料の研究、特に史的文字に関する研究資源についてのデータベース連携ポータルサイトであり、日本内外の複数機関が所蔵・管理する史的文字の画像約200万件の横断検索が可能です。発表では、IIIF準拠、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスによる画像公開といった特徴も紹介されています。

同システムの構築は、日本の奈良文化財研究所、東京大学史料編纂所、国文学研究資料館、国立国語研究所、京都大学人文科学研究所、台湾の中央研究院に属する歴史語言研究所とデジタル文化センターの共同事業として行われました。今後も、他の機関に対し参加の呼びかけを行うとしています。

台湾・中央研究院、中国・魏晋南北朝時代の小説等に記された病気に関する記述のデータベースを公開

台湾・中央研究院デジタル文化センターによる2020年8月24日付けのお知らせで、中央研究院中国文哲研究所の「滴水空明」研究室が2020年7月に公開したデータベース「疾病感覚地図」が紹介されています。

「疾病感覚地図」は、中国・魏晋南北朝時代の小説集35作品と歴代の高僧伝4作品に記された病気に関する記述を検索・表示できるデータベースです。記述に含まれる病人の本籍等に基づいて地図上に記述のマッピングを行った「疾病地図」や、記述を時系列に沿って整理した「疾病事件」、キーワードやカテゴリーから記述を検索できる「資料庫検索系統」等のコーナーが含まれています。

また、記述の内容にあわせたタグ付けによる整理も試みられており、例えば魏晋南北朝時代の小説集に記された記述には「心身」「情感」「生死」「命運」「徴兆」といったタグが用意されています。

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