台湾

米・スタンフォード大学図書館、台湾国家図書館と貴重書のデジタル化のため連携

2021年7月13日、米国のスタンフォード大学図書館が、中国の貴重書のデジタル化に関して台湾国家図書館と連携することを発表しました。

対象となるのは、同大学の東アジア図書館と芸術や建築・デザイン等に関する資料を収集するBowes Art & Architecture Libraryが所蔵する中国の貴重書のうち、29タイトル210巻の3万ページ以上です。デジタル化の完了は2021年11月末を予定しています。

デジタル化された資料は、台湾国家図書館の古典籍データベース「古籍與特藏文獻資源」と同大学の検索ポータルサイト“SearchWorks”からアクセス可能となり、同大学の機関リポジトリに保存されると述べられています。

台湾初となる「国家档案館」の建設が開始

2021年6月4日、台湾・国家発展委員会档案管理局は、新北市林口区において、台湾初となる「国家档案館」(国家公文書館)の建設が6月7日に開始されることを発表しています。

「国家档案館」は地上10階・地下2階建ての施設です。景観や生態系の保全にも配慮した建築計画となっており、約2.6ヘクタールの敷地のうち、建築部分はその25%程度となる予定です。2024年の主体工事完了、2025年の開館を予定しています。

首座國家檔案館即將開工興建 !(国家発展委員会档案管理局, 2021/6/4)
https://www.archives.gov.tw/Publish.aspx?cnid=1708&p=4238

首座國家檔案館在林口 國發會:預定2025年開館營運(聯合新聞網, 2021/6/4)
https://udn.com/news/story/7314/5508292

台湾国家図書館、「台湾の学術資源の影響力」に関する分析報告書(2021年版)を公表

2021年4月26日、台湾国家図書館は、「台湾の学術資源の影響力」に関する分析報告書の2021年版『110年台湾学術資源影響力分析報告:台湾学術資源利用及研究主題概況』を公表しました。

同報告書の「一、前言」によれば、主な収録内容は次のとおりです。

・各大学の学位論文に関する、学術上の貢献と影響力の分析。同館の学位論文データベース「台湾博碩士論文知識加値系統」を用いて、論文の公開許諾、ダウンロード、被引用の状況を分析。
・学術誌に関する、学術上の貢献と影響力の分析。同館の学術論文データベース「台湾期刊論文索引系統」と、人文・社会科学分野の学術出版物情報を収録したデータベース「台湾人文及社会科学引文索引資料庫」を用いて、学術誌単位での収録論文ダウンロード数、学術誌の5年インパクトファクター、被引用数を分析。
・研究テーマに関する動向の分析。「台湾期刊論文索引系統」及び「台湾博碩士論文知識加値系統」の収録論文に設定されたキーワードから、近年注目を集めている研究テーマを分析。

同報告書では、それぞれの分析結果からみた大学・論文・学術誌等のランキングが掲載されています。また、「六、結論」では、主な分析結果として次の4点を挙げています。

香港中文大学図書館が開催した中国古典籍のOCRコンテスト(記事紹介)

台湾・中央研究院デジタル文化センターは、2021年5月5日付けのお知らせで、香港中文大学図書館が開催した中国古典籍のOCRコンテスト「中国古籍文字自動識別挑戦2021」(2021 Chinese Classic Text OCR Challenge)において優勝したことを報告しています。

同コンテストは、2021年3月、10日間にわたりオンラインで開催されました。毎日アップロードされる50枚の古典籍画像に対し、各チームでOCR処理を行った上、一時間以内に認識結果をアップロードするという手順で行われました。文字及びレイアウト認識の正確性が評価対象であり、同センターのチームが91%の認識率で優勝しました。

参加チームの総数は、中国大陸から13チーム、香港から5チーム、台湾から4チーム、米国から1チームの計23チームであり、所属でみた内訳では、学界関係が13チーム、ビジネス界関係が6チーム、その他が4チームでした。全参加チームのうち、90%以上の認識率であったのは同センターのチームのみでした。

台湾国家図書館、公共図書館の利用状況等に関する報告書(2020年)を発表

2021年3月19日、台湾国家図書館が、2020年の公共図書館の利用状況等に関する報告書『109年臺灣閲讀風貌及全民閲讀力年度報告』を発表していました。

公共図書館の来館者数は延べ7,969万人(前年比30.59%減)で、本を借りた人数は延べ2,220万人(前年比3.27%減)、貸出冊数は8,015万冊(前年比1.41%減)となっており、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて数値が前年から減少しています。一方で、電子書籍の貸出冊数は363万冊(前年比42.35%増)に達しました。

2020年の貸出統計に基づいた人気図書のランキング(総合及びジャンル別)も掲載されており、総合ランキング第1位は米国の作家ジェフ・キニー氏の『グレッグのダメ日記』シリーズでした。日本関係書籍では『假面飯店』(東野圭吾氏の『マスカレード・ホテル』の中国語版)が第9位となっています。

また、本報告書には、「閲讀力」(読書力)の2020年調査結果もまとめられており、地域別の一人当たり平均蔵書数・貸出冊数・来館回数や、貸出カードの所持率などが紹介されています。

台湾国家図書館、台湾における2020年の図書出版動向に関する報告書を公表

2021年4月1日、台湾国家図書館は、台湾における2020年の図書出版動向に関する報告書「109年臺灣圖書出版現況及其趨勢分析報告」を公表しました。同館のISBNセンターへの申請及びCIP(Cataloging in Publication)データの集計結果を基に、同館が毎年発表しているものです。

報告書では、2020年の動向として以下のような内容等を紹介するとともに、台湾の出版産業に対し政府が2020年に実施した取組として、公共貸与権制度の試行導入、図書を対象とした「営業税」(日本の消費税に相当)徴収免除に関する法整備(免除は2021年3月から開始)を挙げています。

・2020年にISBNを申請した出版者数は4,694、出版点数は35,041種(電子書籍を含む)であり、2019年と比較して、出版者数は258、出版点数が1,769種減少した。出版点数は3年連続で低下しており、2002年の36,353種を下回る低水準となっている。

・翻訳書は9,549種で、全体の27.25%を占めており、そのうち日本からの翻訳が5,212種(翻訳全体の54.58%)で最も多く、次いで米国、英国、韓国の順となっている。なお、翻訳書のテーマ分類のうち最多となっているのは「マンガ」であり、翻訳書全体の25.73%を占めている。

国立台湾図書館、「心身障礙研究優良論文奨助」の2021年度募集要項を発表:障害を持つ人の図書館・情報の利用に関する研究論文を対象とした懸賞プログラム

2021年3月24日、国立台湾図書館は、同館の懸賞プログラム「心身障礙研究優良論文奨助」の2021年度募集要項を発表しています。

「心身障礙研究優良論文奨助」は、情報リテラシー・ニーズ、法的規制、技術サービスや情報資源の利用、読書推進、生涯学習、バリアフリー空間の計画、支援機器やその他の応用技術など、心身に障害のある人の図書館情報の利用に関する研究論文を募集対象としており、毎年6月1日から8月31日にかけて募集が行われます。

台湾の大学に所属する大学院生、当該分野に関する台湾内の研究者、台湾内の図書館員による、博士論文・修士論文・雑誌論文が募集対象であり、優秀論文には賞金が与えられます。

本館110年度「身心障礙研究優良論文獎助」將於6月開始徵件,歡迎踴躍申請!(国立台湾図書館, 2021/3/24)
https://www.ntl.edu.tw/ct.asp?xItem=67314&ctNode=1664&mp=1

台湾国家図書館、かつて台北市内に存在した大型商業施設「中華商場」の写真を募集:小説『歩道橋の魔術師』の舞台

2021年3月23日、台湾国家図書館は、かつて台北市内に存在した大型商業施設「中華商場」や、その付近の商業地区・西門町を撮影した古い写真を募集することを発表しました。

中華商場は1961年の落成以後、1960年代から70年代を中心に多くの人で賑わいましたが、台北地下鉄の「西門駅」建設工事に伴い1992年に取り壊されました。同館の発表では、台湾の作家・呉明益氏による中華商場を舞台とした小説『歩道橋の魔術師』がドラマ化され、ドラマを通じ、台湾の人々の中で中華商場の歴史への関心が高まっていることを紹介しています。

重現天橋下的記憶—國家圖書館徵集中華商場及西門町老照片(台湾国家図書館, 2021/3/23)
https://www.ncl.edu.tw/information_237_12073.html

国立台湾博物館による認知症患者のための取組「博物館処方箋」と実務ガイドの公開(記事紹介)

台湾の聯合新聞網による2021年3月15日付けの記事で、国立台湾博物館による「博物館処方箋」実務ガイドの公開が紹介されています。

「博物館処方箋」は「社会的処方」(social prescribing)の一種であり、認知症患者に博物館での文化活動を通じたケアを提供します。台湾では、台北市立聯合医院と国立台湾博物館との協力により、2019年から同医院の医師による処方が開始されています。

今回公開された実務ガイドでは、「博物館処方箋」を行う上での実務上の留意点のほか、台湾内外の「博物館処方箋」に関する取組の沿革や、英国・オーストラリアの博物館・美術館におけるケーススタディ、国立台湾博物館での実施例等がまとめられています。

記事によれば、今後実務ガイドに寄せられたフィードバックを踏まえ、台湾初となる「博物館処方箋」参考書の出版が予定されています。

社交處方箋 台博館將出參考書幫忙治失智(聯合新聞網, 2021/3/15)
https://udn.com/news/story/7266/5317997

台湾・国立公共資訊図書館、読書と旅行とを結び付けた観光プランを募集するコンテスト「読書バックパッカー」を開催

台湾の国立公共資訊図書館(台中市)が、2021年3月9日から4月7日にかけて、読書と旅行とを結び付けた観光プランを募集するコンテスト「読書バックパッカー」(閲読背包客)を開催しています。

2021年の世界図書・著作権デー(4月23日)を記念したコンテストであり、観光地(図書館を含む)、ご当地グルメ、読書リスト、交通手段、タイムスケジュール、宿泊先等の情報を組み合わせた観光プランの募集が行われます。なお、プランの条件として、旅程は台湾の中部地域(苗栗県、台中市、彰化県、南投県)を対象とすること、2泊3日以内とすること等が示されています。

同コンテストには総額は5万ニュー台湾ドル超の賞金が用意されており、大賞受賞者には1万ニュー台湾ドルが授与されます。4月15日に入賞者の発表が、4月24日に授賞式が行われます。

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