中国

人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、華北交通アーカイブ正式版を公開:京都大学総合博物館でも関連展示を開催

2019年2月12日、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)は、華北交通アーカイブ正式版の公開を発表しました。

華北交通写真を、華北交通株式会社(1939–45)が事業を行っていた交通網とリンクさせることで、写真のテーマや撮影地から華北交通株式会社の活動を明らかにする研究データベースです。

華北交通写真とは、中国の北部・西北部一帯の交通インフラを管轄していた華北交通株式会社旧蔵の広報用のストックフォトです。その数量は3万5千点余りに及び、戦後は京都大学人文科学研究所で保管されてきましたが、今回インターネット上で全写真データが公開されました。

キーワード、撮影年月、撮影駅、検閲印などによる詳細検索機能が提供されているほか、写真の自動タグ付けや自動カラー化の技術も採用されており、ボタンにより「オリジナル写真」と「自動カラー化写真」の切り替えが可能となっています。また、写真データ及びメタデータのライセンスはCC BYとなっています。

本アーカイブの公開と関連して、2019年2月13日から4月14日の期間、京都大学総合博物館において華北交通写真の現物を展示する特別展「カメラが写した80年前の中国―京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真」が開催されます。

オランダ王立図書館(KB)、同国の中国人コミュニティーをテーマとしたウェブアーカイブを館内で公開

2019年2月5日、オランダ王立図書館(KB)が、旧暦の正月にあわせて、同国の中国人コミュニティーに関するウェブアーカイブ“Chinese Netherlands' web collection”を同館閲覧室内の端末で公開したと発表しています。閲覧には有効期限内の図書館カードが必要です。研究者は同コレクションの「データセット」や「リンク分析」を利用することもできます。

同国では中国人が100年以上にわたって活動してきたにもかかわらず、彼らや彼らのオンライン上での文化について詳しくないことから取り組まれたもので、公開されたコレクションは、KBのウェブアーカイブチームに中国人インターンが加わって構築され、446のウェブサイトが含まれます。

コレクションは「ショップ」「レストランと食」「ブログ」「文化・芸術・歴史」「教育」「語学学校」「中国人の専門家」「地域グループ」「情報プラットフォーム」「中・蘭交流グループ」「祭礼・儀式」「移民グループ」「ニュース・メディア」「政治・社会問題」「留学生」「中国医学」「(中国)駐在員事務所」の17のカテゴリーに分類していると紹介されています。

Digital Science社、2000年以降のオープンアクセス(OA)の動向を分析した報告書を公開

2019年1月24日、Digital Science社が、2000年以降のオープンアクセス(OA)の動向を分析してまとめた報告書“The Ascent of Open Access”を公開しました。

同社の研究ディスカバリープラットフォーム“Dimensions”及びOA論文へのリンクを提供するブラウザ拡張機能Unpaywallのデータを用いて、2000年から2016年までのOAの動向を分析したものです。

得られた知見として、

・助成を受け国際協力による研究の成果として発表されたOA論文は全研究成果の6.3%、引用の15.2%を占める。

・英国の持続的なOAへの取り組みは重要な戦略的有意性となっており、OAの学術成果において高位置を占め続けることを可能とした。英国の学術成果の約52%がOAであり、全体の学術成果の7%を占める。

・ブラジルは英国に続く成功者であり、51.2%の学術成果をOAで入手できる。

・中国は2010年から2番目に多く学術論文を発表する国となり、2016年にはOA論文で3番目となった。

・米国は2012年から2016年にかけてOA率41%をピークに停滞し、OA論文に占める割合は、中国をはじめとした学術論文の世界的な増加により4%減少した。

東洋文庫、中国地方劇の録音カセットテープをオンラインで聴取できるライブラリを公開

2019年1月13日、公益財団東洋文庫は、中国地方劇の録音カセットテープをオンラインで聴取できるライブラリ「東洋文庫所蔵 【中国地方劇】録音カセットテープ」を公開しました。

同文庫の田仲一成研究員が1978年から1993年までに香港で購入した中国地方劇の録音カセットテープの音声を収録したものであり、各資料の概要情報やカセットの表紙を閲覧できるほか、1分程度の録音を聴くことができます。

1分以上の聴取を希望する利用者は登録が必要であるほか、資料を利用して著作物を作成あるいは公表した場合には、名称(雑誌の場合は、雑誌名、巻号)、発行元、発行年月などを同文庫に通知しなくてはならないとあります。

これまでのお知らせ(公益財団法人東洋文庫)
http://www.toyo-bunko.or.jp/oshirase/oshirase_showlist.php
※2019年 1月13日付けのお知らせとして「【ライブラリ】中国地方劇の音声を公開いたしました」とあります。

【イベント】2018年度東西学術研究所国際シンポジウム「中国文献デジタル化の展望」(2/26・吹田)

2019年2月26日、関西大学千里山キャンパス(大阪府吹田市)において、2018年度東西学術研究所国際シンポジウム(第16回東西学術研究所研究例会)「中国文献デジタル化の展望」が開催されます。

聴講無料、事前申込不要です。主なプログラムは次のとおりです。

【講演】
劉波氏(中国国家図書館古籍館敦煌文献組組長/副研究館員)
「敦煌西域文献的数字化與網絡共享----以国際敦煌項目(IDP)為中心」

【研究発表】
玄幸子氏(東西学術研究所 非典籍出土資料研究班主幹)
「音引き歴時口語辞典編集の意義と試み」

高田時雄氏(東西学術研究所 非典籍出土資料研究班委嘱研究員)
「中国典籍日本古写本DBに向けて」

【イベント】第29回中国研究サロン「中国研究情報サービスの新たな展開」(1/22・東京)

2019年1月22日、科学技術振興機構(JST)東京本部本館(東京都千代田区)において、科学技術振興機構中国総合研究・さくらサイエンスセンターと中国知網の共催により、第29回中国研究サロン「中国研究情報サービスの新たな展開」が開催されます。

多様な学術データベースやビッグデータ、また機械翻訳システムなどを活用する新たな時代の中国研究のあり方について議論するとしています。

参加費は無料ですが事前の申込みが必要です。主なプログラムは以下のとおりです。

報告1「学術出版物のネットワーク融合と知識サービスの幅広い応用ーCNKIオンライン出版物と新技術概観」
関暁嵐氏(同方知網(北京)技術有限公司 国際出版・発行本部副総経理 兼ビジネスパートナー関係部総経理)

報告2「中国医薬学研究現状の理解へ」
王寧氏(同方知網(北京)技術有限公司 グローバル医薬事業部総経理)

報告3「CNKIのCSYD(中国統計年鑑)を用いた研究の応用例:中国の労働市場を中心に」
顧濤氏(大東文化大学経済学部専任講師)

報告4「高精度日中・中日機械翻訳と中国文献データベース」
岩城修氏(JST情報企画部 システム高度化グループ主任調査員)

【イベント】「アジア芸術学」の創成 国際ワークショップ「東アジア文化研究のフロンティア」(2/20・京都)

2019年2月20日、立命館大学アート・リサーチセンター(京都市北区)において、「アジア芸術学」の創成 国際ワークショップ「東アジア文化研究のフロンティア」が開催されます。

同センターが2018年度から開始したプロジェクト「『アジア芸術学』の創成」の一環として開催されるものであり、京都府立京都学・歴彩館や中国の北京大学等から専門家を招いて、「デジタルコンテンツの共有とユーザビリティ」「情報人文学とデータ」「文化資源リソースのアーカイブ」と題したセッションが行われます。

予約不要、参加費無料であり、中国語での発表については日本語同時通訳が行われます。

主なプログラムは次のとおりです。

session1 デジタルコンテンツの共有とユーザビリティ
張広欽氏(北京大学信息管理系副教授)
「中国における図書館と文化館のデジタル化現状および問題」

岡本隆明氏(京都府立京都学・歴彩館資料課)
「資料所蔵者はどこまでサービスできるか?」

session2 情報人文学とデータ
梁興堃氏(北京大学信息管理系助教授)
「公共文化サービスにおけるビッグデータの収集およびその戦略」

寧波市図書館の新館が開館(中国)

2018年12月28日、中国・浙江省にある寧波市図書館の新館が開館しました。

地上4階、地下1階からなり、総建築面積31,866平方メートル、蔵書量約150万冊、電子書籍350万種、閲覧座席数1,800席とあります。また、メイカースペースや研修室等の設備も備えています。

宁波图书馆新馆开馆[图](寧波市図書館, 2018/12/28)
https://www.nblib.cn/art/2018/12/28/art_1953_115630.html

寧波図書館新館 12月28日開館(寧波市, 2018/12/28)
http://japanese.ningbo.gov.cn/art/2018/12/28/art_1178_975953.html

中国国家図書館の本館南区が中国20世紀建築遺産に選定される

中国国家図書館(NLC)は、2018年12月4日付けのニュースにおいて、同館の本館南区(旧北京図書館新館)が第3期中国20世紀建築遺産に入選したことを紹介しています。

ニュースによると、北京図書館新館の建設は周恩来首相の提議によるもので、1975年3月に国務院の承認を経た後、病床にあった周首相が自ら建築計画の審査・決定を行いました。その後、1983年9月に建設が開始され、1987年10月に開館しました。

第3期中国20世紀建築遺産の発表に関する中国建築学会のニュースによると、中国20世紀建築遺産プロジェクトは中国文物学会及び中国建築学会が開始したものであり、2016年には第1期として98の、2017年には第2期として100の建築が入選しました。

第3期は2018年11月24日に発表され、2017年と同じく100の建築が入選しました。NLC本館南区のほか、上海市図書館、深圳図書館なども入選しています。

中国・テンセント、ブラジル国立博物館と協力しデジタル博物館を構築することを発表

2018年11月16日付けの中国・人民網の記事によると、同日、中国のインターネット関連企業であるテンセントが、火災被害を受けたブラジル国立博物館と協力し、デジタル博物館を共同構築すると発表しました。

デジタル化により同館の再建を支援する取組であり、あわせて中国国民に対し、以前に同館を訪問した際のデジタル記録があればその提供を呼びかけるとしています。

腾讯携手巴西国博共建“数字巴西国家博物馆”(人民網, 2018/11/16)
http://world.people.com.cn/n1/2018/1116/c1002-30405692.html

テンセントとブラジル国立博物館がデジタル博物館に関して協力(PR Wire, 2018/11/20)
https://kyodonewsprwire.jp/release/201811200592

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