中国

中国・北京市、歴史的建造物への図書館・博物館機能の導入を奨励する条例を制定

中国・新華網による2021年1月27日付け記事で、同日、中国・北京市の第十五回人民代表大会第四次会議において「北京歴史文化名城保護条例」が通過したことを紹介しています。北京市は2005年にも同名の条例を制定していましたが、今回内容を改めて新たに制定されました。

「北京歴史文化名城保護条例」は、北京の都市景観や歴史文化遺産の保護に法的保障を提供します。歴史的建造物の保存・利活用に関する条文も含まれており、歴史的建造物内に、図書館・博物館・美術館・書店といった文化・サービス機能を導入することを奨励しています。なお、条例の施行は2021年3月1日から行われます。

北京修订历史文化名城保护条例保护老城风貌(新華網, 2021/1/27)
http://www.xinhuanet.com/politics/2021-01/27/c_1127032017.htm

中国国家図書館による地方図書館との文献共有・貸出計画(記事紹介)

中国の北京日報による2021年1月22日付け記事で、中国国家図書館による地方図書館との文献共有・貸出計画(原文「文献共享借阅计划」)の開始が紹介されています。

同計画は二つの段階に分かれています。第一段階では、地方図書館との協力を通じ、中国国家図書館が所蔵する複本を地方図書館での閲覧貸出に供します。第二段階では、全国における図書貸出のためのクラウドプラットフォームを構築し、協力館のサービスプラットフォームと接続することにより、資料の動態管理を実現するとしています。

中国国家図書館では、国内の公共文化サービスの発展状況における不均衡を考慮し、中西部や辺境地区の図書館との協力を優先して進めており、すでに黒竜江省・江西省・チベット自治区・甘粛省・湖北省・吉林省の6省における共有・貸出のシステム内に資料72.5万冊余りを提供しているとあります。

2020年度の図書館情報学・アーカイブズ学界における10大注目テーマ(中国)

中国社会科学院が主催するウェブサイト「中国社会科学網」の2021年1月7日付け記事で、中国の図書館情報学・アーカイブズ学の研究者等により選定された、2020年度の中国図書館情報学・アーカイブズ学界における10大注目テーマ及びその選定理由が紹介されています。

10大注目テーマは以下のとおりです。

・第14次五カ年計画(2021~2025年)時期の図書館情報学・アーカイブズ事業の発展と計画
・「新しい文系学問」(新文科)を背景とした図書館情報学及びアーカイブズ管理学科の開設
・新型コロナウイルス感染症の抑止に向けた情報管理とデータガバナンス
・国家発展のニーズに応じた学術評価の研究
・中国図書館学100年の回顧と展望
・スマート時代における図書館のモデルチェンジ
・「総体国家安全観」の下での情報学の発展
・新たな環境における科学技術情報活動と関連事業
・デジタル・メモリーの構築に向けたアーカイブズの発展と利用
・新たに改訂された档案法(アーカイブズ法)の分析・実行

中国・湖南図書館、外部の施設と協力し読書スペースを設置する取組を開始:書庫の蔵書を各スペースに提供

2020年12月15日、中国・湖南省の湖南図書館は、新たな取組「蔵書于民」を正式に開始しました。

「蔵書于民」は、同館書庫の蔵書を有効活用するための取組と位置付けられています。条件を満たす外部の施設との協力のもと、当該施設内に読書スペース(原文「蔵書点」)を設置し、書庫の蔵書を提供します。すでに10か所あまりの施設が読書スペースの設置先に選定されており、将来的にはさらにスペースを増やして読書振興に繋げるという見通しも示しています。

取組の背景として、中国の大規模公共図書館では毎年蔵書が増え、状態の良い本であっても開架スペース上の制約から書庫に移さざるを得ない状況が発生しており、所蔵と利用との矛盾が共通課題となっていることを挙げています。

创新供给方式 活化馆藏资源——湖南图书馆启动“藏书于民”活动(湖南図書館, 2020/12/15)
http://220.168.54.195:8080/was5/web/detail?record=11&channelid=3401

中国の高速鉄道駅に設けられた読書ステーション(記事紹介)

中国新聞網による2020年11月11日付けの記事で、中国の「広西北部湾経済区図書館サービス連盟」の取組が紹介されています。

「広西北部湾経済区図書館サービス連盟」は、広西チワン族自治区の南寧市・北海市・欽州市・防城港市・玉林市・崇左市の計6市における公共図書館資源を統合することによりサービス水準向上を図っています。6市の公共図書館では資料の相互貸借・相互返却、総合目録、データ資源の共有、読書推進活動、人材育成等の分野で協力を実現しています。

記事中では、同連盟による取組である高速鉄道駅への読書ステーション設置についても紹介しています。現時点で南寧・北海・欽州の高速鉄道駅に設置されており、旅行客は貸出カードの申請または身分証のチェックを経て資料を借りることができます。借りた資料は別の高速鉄道駅にある読書ステーションや6市の公共図書館で返却が可能であり、高速鉄道ネットワークを通じた文化の流通を促す「文化ステーション」でもあると述べられています。

関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)、関西大学デジタルアーカイブで「鱒澤文庫コレクション」を公開:中国語教育史に関わる資料群

2020年11月30日、関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)は、関西大学デジタルアーカイブで「鱒澤文庫コレクション」を公開したことを発表しました。

「鱒澤文庫コレクション」では、鱒澤彰夫氏(元日本大学教授)が収集した中国語教育史に関わる資料群「鱒澤文庫」の一部を公開しています。「鱒澤文庫」は同氏からの寄贈により関西大学が所蔵しており、その目録「関西大学東西学術研究所鱒澤文庫目録(初稿)」も関西大学学術リポジトリ上で公開されています。

鱒澤文庫コレクションを公開しました(KU-ORCAS, 2020/11/30)
https://www.iiif.ku-orcas.kansai-u.ac.jp/news/20201130

中国の著作権法が改正:2021年6月1日から施行

新華網の2020年11月11日付け記事で、同日、第13期全国人民代表大会常務委員会第23回会議において、中国の著作権法改正案が採択されたことが報じられています。改正法は2021年6月1日から施行されます。

インターネット空間における著作権保護に関する規定の整備、特に著作権侵害における法定賠償額上限の大幅引き上げ(50万元から500万元)や「懲罰的賠償」原則の明確化等によって、創作者の権利と利益の保護が図られました。

著作物の定義に関する修正も行われており、現行法第3条第6項の「映画著作物及び映画の製作に類する方法で創作された著作物」は「視聴覚著作物」(「视听作品」)に改められています。記事では、これは著作権が保護する範囲の拡大を意味し、インターネット上のショートビデオのような新たなタイプの著作物が強力な法的保護を得ることになる、と述べています。

また、著作権及び著作権に関連する権利の保護のために、著作権者が技術的保護手段を採用できることも改正法では明確化された、としています。

中国・国家文物局と北京大学が戦略協定を締結:「中華文明国家文物遺伝子バンク」の設立等で協力

新華網による2020年11月26日付けの記事で、中国・国家文物局と北京大学が同日に戦略協定を締結し、今後人材育成・科学研究・シンクタンクサービス等の分野で協力を深めること、共同で「中華文明国家文物遺伝子バンク」「中国文物博物館学院」「国家文物局考古研究センター」の設立を進めることが報じられています。

その内「中華文明国家文物遺伝子バンク」は、各地の発掘において発見された典型的な標本等の収集・保存を目的としています。両機関は、高水準の文物保護・科学技術考古学実験室、国家文物資源の大規模データベース、考古学ビッグデータ研究センターを共同で設立し、総合的な科学研究プラットフォームを構築するとともに、そのデータや研究成果は研究者等や一般向けに適時に公開するとあります。

国家文物局与北大共建“中华文明国家文物基因库”(新華網, 2020/11/26)
http://www.xinhuanet.com/politics/2020-11/26/c_1126790718.htm

中国・北京の首都図書館とシンガポール国立図書館がオンライン展示“Memories of Two Cities”を同時公開:北京とシンガポールの古写真367点を掲載

北京日報による2020年11月10日付けの記事で、オンライン展示“Memories of Two Cities”(「双城往事」)の公開が紹介されています。

二つの都市(北京とシンガポール)の歴史を振り返る展示であり、中国・北京の首都図書館及びシンガポール国立図書館のウェブサイトと、首都図書館が運営するポータルサイト「北京記憶」上で11月9日に同時公開されました。「北京編」「シンガポール編」に分かれており、北京とシンガポールの古写真計367点を掲載しています。また、中国語・英語の2言語での表示に対応しています。

記事では、本展示が首都図書館の実施する「一帯一路」図書館国際協力交流プロジェクトの成果の一つであること、同館がプロジェクトにより複数の国外の図書館との協力を進めてきたことも紹介しています。

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