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直方市立図書館(福岡県)内に、寄贈を受けた記録文学作家・上野英信氏の「筑豊文庫」の資料等を紹介する「筑豊文庫資料室」がオープン

2020年7月21日、福岡県の直方市立図書館内に「筑豊文庫資料室」がオープンしました。

報道によると、同市が4年前に寄贈を受けた、筑豊の炭鉱を舞台とした記録文学の作家・上野英信氏が自宅に開設した「筑豊文庫」の書籍や炭鉱の資料等約7,000点や同氏の作品を紹介する資料室としてオープンしたものとのことです。

筑豊文庫資料室がオープン(NHK NEWS WEB(北九州 NEWS WEB),2020/7/21)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20200721/5020006567.html

米・ペンシルベニア大学図書館、20世紀米国の黒人歌手マリアン・アンダーソン氏に関するコレクション2,500点以上のデジタル化を完了しオンライン公開

2020年7月14日、米国のペンシルベニア大学図書館は、20世紀米国の黒人歌手マリアン・アンダーソン(Marian Anderson)氏に関するコレクション2,500点以上のデジタル化が完了したことを発表しました。

同館は、デジタル化したコレクションには、アンダーソン氏の手紙・日記・インタビュー・演奏会プログラム・私的な録音等の一次資料が含まれ、全体として同氏の約60年に及ぶ歌手・社会活動家としての経歴を網羅するものである、としています。コレクションのデジタル化には、米・図書館情報資源振興財団(CLIR)の「隠れた特別コレクションのデジタル化助成プログラム」による11万ドルの助成が活用されました。

アンダーソン氏は1897年にフィラデルフィアで生まれ、1965年に引退するまで世界的に活躍した黒人歌手です。右派女性団体“Daughters of the American Revolution”によるコンサートホールでの演奏拒否をきっかけとした首都ワシントン・リンカーン記念堂階段上での7万5,000人に対する1939年4月9日の野外コンサートや、1955年に実現した黒人歌手として初めてとなるメトロポリタン・オペラの舞台での主役としての出演など、公民権運動の文脈でも活躍しました。

野球殿堂博物館図書室(東京都)、「COVID-19 野球アーカイブ」を実施中:新型コロナウイルス感染症の野球への影響についての関連資料を収集

野球殿堂博物館図書室(東京都)が、新型コロナウイルス感染症の野球への影響についての記録を後世に残すため、関連資料を収集する「COVID-19 野球アーカイブ」を実施しています。

取組の一環として、2020年3月1日から、スポーツ新聞6紙の収集、保存を行っています。

発表によると、今後、図書や雑誌も随時追加されます。

COVID-19 野球アーカイブ(野球殿堂博物館)
https://bml.opac.jp/opac/Notice/detail/7

参考:
豊田市郷土資料館(愛知県)、新型コロナウイルス感染症拡大下の暮らしの記憶を集め継承する「コロナの中の暮らしの記憶2020⇒2120プロジェクト」を実施中
Posted 2020年7月16日
https://current.ndl.go.jp/node/41512

岡山シティミュージアム(岡山市)、企画展「岡山市立中央図書館所蔵 災害の記録」を開催中:岡山市立中央図書館所蔵の役場文書・古文書から震災・水害・感染症の記録79点を展示

岡山市の岡山シティミュージアムにおいて、2020年7月16日から8月1日(前期)、および、8月7日から8月30日(後期)にかけて、企画展「岡山市立中央図書館所蔵 災害の記録」が開催されています。

岡山市立中央図書館が所蔵する、岡山市へ合併された旧町村に由来する役場文書や、市民から寄贈された古文書のうち、岡山市域を襲った地震・水害・感染症による災害の記録79点を展示するものです。

また、室戸台風水害、百間川の改修、疫病除けの祭礼といった展示に関連する映像作品7点も会場内で上映されます。

岡山市立中央図書館所蔵 災害の記録(岡山シティミュージアム,2020/7/17)
https://www.city.okayama.jp/okayama-city-museum/0000023376.html

米・アイオワ大学、“Black Lives Matter”に関する大学構内のスプレーペイントの写真を保存

2020年7月9日、米国のアイオワ大学が、“Black Lives Matter”に関する大学構内のスプレーペイントを写真に撮り、保存を行うことについて記事を掲載しました。

同大学では、建築年数や建材への特別な処置の必要性を踏まえて、建物におけるスプレーペイントの除去作業が進められています。記事の中では、スプレーペイントが持つメッセージを残し、偏見やバリアを取り除くためのガイドとすることを今回の取組の目的として挙げられています。写真は、同大学図書館が運営するアーカイブに保存される予定としています。

Libraries preserving images of spray-painting from Black Lives Matter protests(University of Iowa, 2020/7/9)
https://now.uiowa.edu/2020/07/libraries-preserving-images-graffiti-black-lives-matter-protests

福井大学附属図書館医学図書館、展示『昭和の作曲家 古関裕而と福井医科大学学歌~完成までのあしあと』を開催中

福井大学附属図書館医学図書館が、2020年7月6日から31日まで、展示『昭和の作曲家 古関裕而と福井医科大学学歌~完成までのあしあと』を開催しています。

同館の展示は、福井大学松岡キャンパス(福井県永平寺町)で、作曲家・古関裕而氏による旧福井医科大学学歌制作に関する資料が発見されたことを受けて、発見資料と共に旧福井医科大学と同氏のつながりがわかる資料を展示する目的で実施されています。

地元紙の報道によると、発見された資料は、同氏が作曲した、旧福井医科大学の学歌の手書き楽譜や歌が収録されたオープンリールの原盤などです。旧福井医科大学の開学40年を迎え、福井大学の記念誌発行委員会が過去の資料を整理する中で、文書庫内に「昭和59年9月29日」付けのマスター版テープや手書きの楽譜2枚、同氏の手紙のコピー等が保管されていたことを確認した、と紹介されています。

医学図書館展示『昭和の作曲家 古関裕而と福井医科大学学歌~完成までのあしあと』(福井大学附属図書館,2020/7/6)
https://www.flib.u-fukui.ac.jp/content/news/20200706

中国の档案法が改正:2021年1月1日から施行

中国新聞網の2020年6月20日付け記事で、同日、第13期全国人民代表大会常務委員会第19回会議において、中国の档案法(Archives Law)の改正案が審議・採択されたことが報じられています。改正法は2021年1月1日から施行されます。

改正法では、6章27条からなる現行法を8章53条に改めるとともに、档案の情報化に関する章(第5章)と監督検査に関する章(第6章)が新設されました。第5章には電子档案や档案の電子化に関する規定が含まれており、例えば第35条では、情報化発展計画の中に档案の情報化を組み込むこと、電子档案を保全すること、電子化した档案等の保存と有効利用について、各級の人民政府が実施すべき事項として規定しています。

また、档案の公開に関する規定も改められ、現行法では作成から満30年後の公開となっている一方、改正法では作成から満25年後に短縮されました。ただし、経済・教育・科学技術・文化等に関する档案は満25年未満でも公開が可能、国家の安全や重大な利益に関わる档案、その他公開に適さない档案は公開期限の延長が可能です。

デジタル保存におけるリスクの定量評価を支援するツールDiAGRAM(記事紹介)

英・グラスゴー大学におけるデジタル保存の取組を紹介するブログ“Digital Preservation @ University of Glasgow”の2020年6月29日付け記事で、ベイジアンネットワークに基づいた方法論を使用してデジタル保存におけるリスクを定量化し、1つ以上のリスク要因が変化した場合の結果を比較できるツールDiAGRAMが紹介されています。

同ツールは、英国国立公文書館が、国内の5つのアーカイブ及び英・ウォーリック大学の統計学者との協力を通じ開発を行っているものです。2020年7月6日時点では、バージョン0.9.6(プロトタイプ)とあり、ステータスは開発中となっています。

ユーザーは最初に、スタッフの技術スキル、システムのセキュリティ、チェックサムの利用、情報管理、保存するデジタルファイルの種類、ストレージ、物理的なリスク(洪水)に関する内容を含む9つの質問への回答を通じ、デジタル保存のリスクレベルを示すモデルを作成します。作成後のモデルに対し、さまざまなリスク要因を変化させる機能が設けられており、各リスク要因の変化がリスクレベルに及ぼす影響を比較することができます。

米・ペンシルベニア州立大学図書館、20世紀の米国労働者階級史に関するアーカイブコレクションのデジタル化を完了し公開

2020年6月24日、米国のペンシルベニア州立大学は、同大学の図書館が20世紀の米国労働者階級史に関するアーカイブコレクション“Beneath the Surface and Cast in Steel: Forging the American Industrial Union Movement”のデジタル化を完了し利用可能になったことを発表しました。

CA1975 - オルタナティブな情報を保存する:統計不正問題からこれからの図書館を考える / 福島幸宏

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カレントアウェアネス
No.344 2020年6月20日

 

CA1975

 

オルタナティブな情報を保存する:統計不正問題からこれからの図書館を考える

東京大学大学院情報学環:福島幸宏(ふくしまゆきひろ)

 

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