ヤングアダルト

低所得者層ほどオンラインの学習資源を活用できていない:米・Georgia Institute of Technologyによる調査

2016年5月7日から12日まで、米・カリフォルニア州サンノゼで開催されていた、米国コンピュータ学会(ACM)のCHI(コンピュータ・ヒューマン・インタラクション)2016のカンファレンスで、Georgia Institute of TechnologyのBetsy DiSalvo氏らによるグループが、貧富の差による学力差やデジタル格差を解消するための試みとして行なわれている、無料のオンライン教育プログラムの提供が、かえって格差が拡大させているとの調査結果を発表しています。

高所得者層では、親が、学校外の学習機会を調べ、それを子どもに提供する機会が多いのに対して、低所得者層は、そのようなリソースに関心がなかったり、関心があったとしても、調べるための技術的なスキルが低かったりすることが背景にあると指摘されています。

DiSalvo氏は、オンライン学習資源によって低所得層の子どもたちの学習を支援すると考えるのであれば、彼らの両親にオンライン学習リソースに関心を持ってもらうとともに、教育資源へのアクセス機会を提供することが必要であると述べています。

Lower Income Families Less Likely to Use Online Learning Tools (Georgia Institute of Technology,2016/5/12)

韓国・ソウル大学合格者の読書傾向(記事紹介)

2016年4月27日付の韓国・中央日報の江南通新に、ソウル大学に、内申点やサークル活動、ボランティア活動、読書活動などで評価する「随時募集」(推薦入試)で合格した82名の、それらの活動内容について分析した記事が掲載されています。

ソウル大学の「随時募集」では、志願者は、提出する自己紹介書に、高校在学中に読んだ印象深い本を3冊以内であげ、読んだ契機・本の評価・読んだことによる影響を記述することになっており、記事によると、合格者は平均35冊の本を読んでおり、その内容も、進路に関係する本を中心に、特定分野に偏らずに、人文・社会・自然科学各分野を幅広く読んでいる学生が多かったとされています。

人文系の合格者では『世界の半分が飢えるのはなぜ?』(ジャン・ジグレール)等を読みつつ、自然科学系の書籍も読んでおり、自然科学系の合格者は自然科学系では『利己的な遺伝子』(リチャード・ドーキンス)を、人文・社会科学系では『世界の半分が飢えるのはなぜ?』が良く読まれているとのことです。

韓国・国立子ども青少年図書館、2種類のセット貸出サービスを開始

韓国・国立子ども青少年図書館が、2種類のセット貸出サービスを開始しています。

2016年4月21日には、子ども図書館、学校図書館、多文化家族支援センターの読書活動を支援するため「外国児童資料機関貸出」を開始しました。

これは、同館所蔵の約49,800冊の外国児童資料を「海外文学賞受賞作」「世界の絵本」「多文化資料」等の分野別のセットとして構成したもので、申請機関は、それらのセットを読書活動・授業の教材・展示等で活用することができるようになっています。

現在は、ソウル特別市・京畿道・仁川広域市のみが対象ですが、今年後半には全国に拡大する予定となっています。

また、2016年5月2日からは、農漁村の中学校・分校などの青少年の読書水準の格差を解消することを目的とした、訪問カスタマイズ型読書文化プログラム「図書館の宝箱」への利用申請を開始しています。

教師による読書文化プログラムを支援するために、テーマ別の選定図書や読後活動に必要な物品を入れたボックスを貸出すもので、現在は「図書館」「想像力」「友人」など16のテーマが用意されており、5月から12月まで14校を対象に貸出しを実施する計画となっています。今後は4テーマを追加し来年は20テーマで実施する予定とのことです。

米国図書館協会の知的自由委員会、K-12の児童・生徒を対象とした図書館プライバシーガイドラインを承認

2016年5月2日、米国図書館協会(ALA)の知的自由委員会(IFC)が、K-12(未就園児から高校生)を対象とした図書館のプライバシーガイドライン、“Library Privacy Guidelines for Students in K-12 Schools”を承認しました。

このガイドラインは、オンライン環境や読書や研究において、児童・生徒のプライバシーを保護する学校図書室や教育機関のために提供されたもので、IFCのプライバシーに関する小委員会が、他のALAの委員会や、プライバシーに関心を持つ利益団体やラウンドテーブルからの助言を受けて開発したものです。

New library privacy guidelines aim to strengthen reader privacy protections for K-12 students(ALA,2016/5/5)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/05/new-library-privacy-guidelines-aim-strengthen-reader-privacy-protections-k-12

Library Privacy Guidelines for Students in K-12 Schools(ALA)

米国図書館協会、NPO団体Harry Potter Allianceと連携し、若者のアドヴォカシー活動を支援する動画を公開

米国図書館協会(ALA)が、平等・人権・識字に関する活動を行っているNPO団体Harry Potter Allianceと連携して、連邦レベルでのアドヴォカシー活動に関心を持つ若者(13~22歳)を支援するためのプロジェクト“Spark”を始動し、第42回図書館立法の日にあわせて、Harry Potter AllianceのYouTubeチャンネルで8部構成の動画を公開したと発表しています。

若者や初めてアドヴォカシー活動を行なう人に対して、図書館員や教育者が利用できるように作られていて、プレスリリースの書き方、SNSを使ったキャンペーンの始め方、調査やイベント実施のための図書館のリソースの利用方法、議員に接触するためのベストプラックティス等の情報が含まれています。

ALA, Harry Potter Alliance launch “Spark” advocacy video series(ALA,2016/5/2)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/05/ala-harry-potter-alliance-launch-spark-advocacy-video-series

Twitter(Harry Potter Alliance,2016/5/2)

E1794 - レンガ棟の新しいサービス~国際子ども図書館リニューアル~

 国立国会図書館国際子ども図書館では,2015年6月末の新館「アーチ棟」竣工後(E1731参照),帝国図書館(1906年建設)時代からの建物である「レンガ棟」の改修を行っている。改修は,アーチ棟に移転した資料室・事務室跡地等の建物内部と,屋根・外壁等の建物外部(2016年6月末頃に終了予定)において行うものである。このうち,建物内部の改修は,それぞれの改修箇所のサービス休止を伴ったが,改修とこれに付随する諸準備(資料移転など)が終了したところから,順次サービスを開始している。2016年2月には,レンガ棟2階に「調べものの部屋」と「児童書ギャラリー」を開室した。また2016年3月にはレンガ棟1階の「子どものへや」と「世界を知るへや」を再開し,3月下旬には同棟3階の「本のミュージアム」と「ホール」で展示を再開した。3月末時点では,建物内部の改修はほぼ終了している。

佐伯市立図書館(大分県)、中学生~20歳までを対象として、図書館で活動する「佐伯図書館図書部」を創設

2016年4月1日、大分県の佐伯市立図書館は、本や図書館が好きな人、司書の仕事に興味のある人などを対象とした、「佐伯図書館図書部」を創設しました。

活動内容は、本の紹介、POP作成、中高生向けの本を選んで購入する、本棚のレイアウト、本の修理、書架整理、中高生向けの新聞作成、図書館イベントや読書会の企画・運営などとなっています。

中学生~20歳までが募集対象で、2017年3月末までが活動期間となっています。また、「入部届」が必要で、高校生までは保護者の同意が必要です。

4月23日には、キックオフミーティングが開催されます。

佐伯市立佐伯図書館ホームページ
https://lib.city.saiki.oita.jp/index.html
※2016/4/1付で「新着情報・お知らせ」欄に、「『佐伯図書館図書部』創設!初期メンバー募集☆キックオフミーティング開催!」とあります。

『佐伯図書館図書部』創設 初期メンバー大募集!(佐伯市立佐伯図書館)
https://lib.city.saiki.oita.jp/info.html#04
https://lib.city.saiki.oita.jp/files/toshobu.pdf
※2つ目のリンクは、入部届とチラシです。

鳥取県立図書館のウェブサイトで「図書館活用ハンドブック」と「とっとり学校図書館活用推進ビジョン」が公開

2016年4月14日、鳥取県立図書館のウェブサイトで「図書館活用ハンドブック」と「とっとり学校図書館活用推進ビジョン」が公開されました。

「図書館活用ハンドブック」は、鳥取県教育委員会が、学校図書館の機能や役割、司書教諭や学校司書の仕事や責任について、すべての教職員の理解と学校図書館を活用した授業利用等を進めるために作成したもので、「学校図書館とは」「学校図書館活用をすすめるために」「学校図書館の基本」「参考事例」「資料編」「とっとり学校図書館活用教育推進ビジョン」の各章で構成されています。

「とっとり学校図書館活用推進ビジョン」は、学校図書館法、学習指導要領を始めとして、文部科学省が示している「これからの学校図書館職員に求められる役割・職務及びその資質向上方策等について(報告)」等を踏まえて、就学前から高等学校まで継続的にとらえ、発達段階に応じた授業カリキュラムを考慮した学校図書館活用教育を推進するために鳥取県教育委員会によって策定されたもので、2020年度が目標年とされています。

とっとり学校図書館活用推進ビジョン(全編、pdf:4569.6KB)

米国図書館協会とGoogle社、公共図書館・学校図書館における青少年向けのプログラミングに関する活動の現状調査を開始

2016年4月13日、米国図書館協会(ALA)とGoogle社が“Libraries Ready to Code”プロジェクトを開始すると発表しています。

青少年向けに公共図書館や学校図書館が取り組んでいるプログラミングに関する活動の現状を調査し、米国において、21世紀の新しいスキルとして求められているプログラミング能力開発のためのこのような活動を充実化することを目的としているとのことです。

調査は、環境調査、インタビュー、フォーカスグループ(定性調査)、ウェブサイトの訪問などの方法によって行われるとのことです。

ALA, Google launch “Libraries Ready to Code”(ALA,2016/4/13)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/04/ala-google-launch-libraries-ready-code-0

米国デジタル公共図書館が作成する、米国の歴史・文学・文化についての児童・生徒向け一次資料セットが100セットに到達

2016年4月11日、米国デジタル公共図書館(DPLA)が、Whiting財団から助成金を得て作成している、米国の歴史・文学・文化に関する、児童・生徒向けの一次資料のセットが100セットに到達したと発表されています。

同セットには、6~12年生及び高等教育において、児童・生徒や教師によって利用されることを目的としており、各セットには、概説、10~15点からなる一次資料、追加資料へのリンク、教育用ガイドが含まれています。

100 Primary Source Sets for Education Now Available(DPLA,2016/4/11)
http://dp.la/info/2016/04/11/100-primary-source-sets-for-education-now-available/

Primary Source Sets(DPLA)
http://dp.la/primary-source-sets

参考:
米国デジタル公共図書館(DPLA)、児童・生徒の学習のための米国の歴史・文学・文化についての一次資料のセットの第2弾を公開
Posted 2016年1月21日
http://current.ndl.go.jp/node/30494

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