学術情報基盤

国立情報学研究所(NII)、公開前の研究データを組織的に管理・共有するための研究データ管理基盤「GakuNin RDM」の本運用を開始

2021年2月15日、国立情報学研究所(NII)のオープンサイエンス基盤研究センター(RCOS)は、公開前の研究データを組織的に管理・共有するための研究データ管理基盤「GakuNin RDM」の本運用を同日から開始したことを発表しました。機関利用の申請受付も開始されています。

「GakuNin RDM」は、NII研究データ基盤(NII Research Data Cloud)を構成する管理・公開・検索の3基盤のうち「データ管理基盤」に当たる、研究者のデータの管理を支援するサービスです。

「GakuNin RDM」では、共同研究者間での組織を越えてのデータ管理・共有や、多様なクラウドサービス、研究ソフトウェアとの連携が可能となっています。また、学術認証フェデレーション(学認)に参加しており、テレワークや出張先からでも普段と同じ環境にログインして利用可能とあります。

フィンランド国立図書館、2021年から2030年までの新戦略を発表

2021年2月2日、フィンランド国立図書館は、2021年から2030年までの同館の新戦略を発表しました。

フィンランド国立図書館は、オープンサイエンスの推進や運営・サービス開発等における「オープン(Openness)」、図書館サービスの質・利用者志向性・公平性の改善などの「刷新(Renewal)」、情報への平等なアクセスと学術研究成果の普及を基盤とした「教養(Bildung)」を2021年から2030年までの図書館運営の基礎にすることを、同戦略の中で表明しました。オープンな図書館運営で、様々な領域で刷新を図ることにより、フィンランド社会における教養の地位の強化を目指して、次の4領域を戦略的選択と開発に取り組む分野としています。

1. 公共の利益のための文化遺産
2. 学術コミュニティの中心としての国立図書館
3. 教養・学習基盤としての国立図書館
4. ネットワーク連携を通した強靭な専門知のハブの創出

新戦略の全文は、フィンランド国立図書館が運営するリポジトリ“Doria”で公開されています。

DryadとZenodo、ソフトウェアと研究データの公開に関するシステム連携を発表

2021年2月8日、データリポジトリのDryadとZenodoがシステム連携を発表しました。

DryadとZenodoでは、利用が容易であると同時に、研究者が科学的成果を再利用し構築するための有益な方法で、ソフトウェアの公開とデータキュレーションがシームレスに接続するための方法を検討してきており、今回、それを支援するための最初の機能を公開したものです。

Dryadでデータを公開する研究者は、新しく設置された“Upload Software”タブからコード・スクリプト・ソフトウェアをアップロードできるようになっており、アップロードしたデータは直接Zenodoに送られます。研究者は、DryadのCC0ライセンス以外にも、ソフトウェアに適したライセンスを選択することができます。

また、Dryadには、査読期間中はデータセットを非公開にする機能があり、雑誌編集部や共著者が論文がアクセプトされる前にアクセスするためのURLも用意されていますが、Zenodoで公開されるソフトウェアにおいても、この特定の人のみアクセスできるURLが用意され、公開の準備が整うまで公開されないようになっています。

独・De Gruyter社がデジタルプラットフォームをリニューアル

英国のソフトフェア開発コンサルタント会社67 Bricks社が、2021年2月1日付のお知らせで、ドイツの学術出版社De Gruyter社の新しいデジタルプラットフォームの公開を発表しています。

67 Bricks社はクラウド技術を活用して、De Gruyter社の新プラットフォーム構築に貢献しました。新しいプラットフォームでは、De Gruyter社やパートナー企業等の11万冊以上の学術単行書、80万件以上の雑誌論文に、安全・安定で高速のアクセスを提供可能になったことや、柔軟性の高いコンポーネントで構築され出版社がデジタルサービスの迅速な更新が可能となったこと、ユーザーのメリットとして読み込みの高速化・セキュリティの強化などを実現したことを説明しています。

News & insights(67 Bricks)
https://www.67bricks.com/news-insights/
※1 February 2021のNewsとして“67 Bricks launch new digital research platform with De Gruyter”とあります。

国立情報学研究所(NII)、『NII Today』第90号を刊行:「NII20年の軌跡とこれから」が特集テーマ

2021年2月3日、国立情報学研究所(NII)は、『NII Today』第90号(2020年12月)の刊行を発表しました。

同号はNII設立20周年の記念特別号として刊行されました。「NII20年の軌跡とこれから」のテーマの下で、以下の記事を掲載しています。なお、同紙は無料で全文PDFを公開しています。

・NII Interview:NII20年のあゆみと未来の情報学の役割
・国立情報学研究所(NII)の沿革
・国立情報学研究所 設立20周年行事をオンライン開催
・「大学共同利用機関シンポジウム2020」初のオンライン開催
・「国立情報学研究所ニュース」から「NII Today」へ
・Essay:似ている 似ていない

広報誌 NII Today 第90号 「NII20年の軌跡とこれから」を発行(NII,2021/2/3)
https://www.nii.ac.jp/news/2021/0203.html

米・Educopia Institute等のプロジェクト“Next Generation Library Publishing”、学術情報流通に関わるオープンソースのツールやサービスをカタログ化した“SComCat”を公開

2021年1月26日、米国のMLAおよびその他の文化資源保存機関の連携促進を目的とする非営利組織Educopia Instituteは、学術情報流通に関わるオープンソースのツールやサービスをカタログ化したウェブサイト“Scholarly Communication Technology Catalogue(SComCat)”が公開されたことを発表しました。

SComCatは、Educopia Instituteを中心としたオープンソースの出版インフラの開発・統合プロジェクト“Next Generation Library Publishing”の一環として、プロジェクトパートナーであるオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)や、デジタル分野の高等教育・研究等に関するコンサルタント会社Antleaf社が共同開発しました。学術情報流通に関わるオープンソースのソフトウェアと主要な運用中のサービスを含む情報技術をカタログ化し、ナレッジベースとして提供しています。開発の目的については、これらの情報技術の機能、組織モデル、依存関係、標準規格の採用状況、普及状況などの概要を提供し、ユーザーの意思決定の支援を行うことである、と説明しています。

SPARC Europe、2021年から2024年までの次期4年間に関する新戦略を発表

2021年1月28日、SPARC Europeは、2021年から2024年までの次期4年間に関する新戦略を発表しました。

SPARC Europeは次期4年間について、公平、多様で持続可能なオープンサイエンス・オープンエデュケーションのエコシステム開発に中心的に取り組むことを表明し、次のような項目を新戦略の目標に掲げています。

・欧州におけるオープンアクセス・オープンスカラシップ・オープンサイエンス・オープンエデュケーションに関するポリシーの確立に努め、可能な限り全体の調和を図る
・研究・教育の場面で「オープン」に向けた流れを推進する
・研究・教育リソースが広く公開・共有されることを願う全ての人がより良い方法で実現できるように、「オープン」の利益が公平に甘受されるように努める
・オープンリサーチ、オープンエデュケーションの成果公開において多様性を促進する
・オープンリサーチの報酬とインセンティブのあり方を再考し、公的資金の助成を受けた研究の影響力を向上させる
・「オープン」を支えるインフラストラクチャーやサービスのエコシステムの持続を支援する

欧州の20機関以上が参加するSSHOCプロジェクト、プロジェクト成果物“SSH Open Marketplace”のベータ版の公開テストを開始

2021年1月21日、欧州の20機関以上が参加する人文・社会科学分野(SSH)におけるオープンクラウドエコシステム構築のためのSSHOC(Social Sciences & Humanities Open Cloud)プロジェクトは、同プロジェクトの成果物“SSH Open Marketplace”のベータ版の公開テストが開始したことを発表しました。

SSH Open Marketplaceは、人文・社会科学分野の研究者がデジタル環境下で必要とするツール・サービス・研修資料・データセット・ワークフローなどを集約し、研究のライフサイクルに応じて提供が可能なポータルとして構築が進められています。同プロジェクトのパートナーとして、欧州人文学デジタル研究基盤(DARIAH)が開発の中心となり、現在約5,000件のレコードが収録されています。

SSH Open Marketplaceベータ版の公開テストには、全ての人文・社会科学分野の研究コミュニティが参加可能であり、ポータル内の“Report an issue”のボタンから開発チームに直接コメントを提出することができます。SSH Open Marketplaceは中間アップデート版の公開を経て、2021年12月に最終版が公開される予定です。

韓国・教育部、「2021年学術研究支援事業総合計画」を策定:若手研究者支援の強化・大学の研究基盤の拡充・理論分野/基礎分野の支援・学術基盤構築支援

2021年1月7日、韓国・教育部が、「2021年学術研究支援事業総合計画」を策定しました。

研究者からの意見の集約と委員会での審議を経て策定したもので、創造的な知識の創出を促し、学問を均衡的に発展させることを目的に、2020年と比較して7%(599億ウォン)増の8,546ウォンが計上されています。

重点支援分野として

・若手研究者支援の強化(3,937億ウォン)
・大学の研究基盤の拡充(2,520億ウォン)
・理論分野・基礎分野の支援による学問の均衡的な発展(1,329億ウォン)
・学術基盤構築(229億ウォン)

の4つが掲げられており、34の支援事業において、人文社会科学・韓国学・理工学等分野別の1万4,627件の課題を支援するとしています。

学術基盤構築の支援では、

・韓国学の全世界での普及による韓国学の基盤拡大を目的とした、ICT技術を活用した韓国学資料(コンテンツ)の研究・作成等の支援
・大学での学術データベースのライセンス契約支援を46件まで拡大(2020年は39件)
・利用頻度が高い学術論文が収録されている電子ジャーナル2件分のライセンス契約支援を新規導入

等があげられています。

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