2016年7月9日、米メリーランド大学に所属する社会学者Philip N. Cohen氏が、新たに社会科学分野向けのオープンアクセスリポジトリ、SocArXivを立ち上げる構想を発表しました。
この構想はCohen氏のほか、社会学者・研究図書館員からなる運営委員会が、非営利団体Center for Open Scienceの技術協力の下で、社会科学分野の研究成果を公開し、自由に利用できる場を構築しようというものです。まず出版前の論文を公開するプレプリントサーバとして実装し、登録論文数が増加してきたら、出版後査読や論文の評価機能、さらにはオープンアクセス電子ジャーナルプラットフォームとしての機能も盛り込んでいくつもりであるとされています。
2016年6月9日、カナダのオンタリオ州の大学図書館からなるコンソーシアムOCUL(Ontario Council of University Libraries)は、運営するリポジトリ“Scholars Portal Journals”において、ORCID idを用いた著者検索を可能にしたと発表しています。
2016年5月17日にElsevier社による社会科学分野の主題リポジトリSSRN(Social Science Research Network)の買収が発表されたことを受け、経済学分野の論文アーカイブRePEc(Research Papers in Economics)が「RePEcは独立した存在であり、買収することはできない」(”RePEc is independent and cannot be bought”)と題した記事をブログに掲載しています。
研究データの管理(Research Data Management,以下RDM)は,近年,研究にとって必須なものと認識され,米国のいくつかの研究図書館は,研究者や大学からの要望を受け,これを新しい役割として積極的に担うようになってきている。一方で,この事業のために追加の予算や人員が認められることは稀である。