リポジトリ

永続的識別子が様々な版の学術レコードをつなげる(記事紹介)

2021年2月18日付で、北米研究図書館協会(ARL)が”Persistent Identifiers Connect a Scholarly Record with Many Versions”と題したブログ記事を掲載しました。ブログ記事では、学術コミュニケーションを出版者版が権威をもつ“version of record” (出版者版)からより多様で包括的な“record of versions”に移行する必要性とともに、“record of versions”では永続的識別子(PID)が大きな役割を果たすことが述べられています。

過去数ヶ月の間に大手商業出版社は、Plan Sの権利保持戦略等、著者稿をリポジトリで共有するグリーンオープンアクセスに対する懸念を表明してきました。懸念の理由として、(1) 複数の劣った(inferior)版が研究者に混乱を引き起こすこと、(2) 研究助成機関がゴールドオープンアクセスのために資金提供することと著者がリポジトリで成果を共有することを許可すると、出版社が“version of record”の維持に要する資金が脅かされることを挙げています。

全国遺跡報告総覧、青森県・福島県・岡山県の発掘調査報告書等の書誌情報1,257件を一括登録

2021年2月9日、奈良文化財研究所が、全国遺跡報告総覧に、同所が所蔵する青森県・福島県・岡山県の発掘調査報告書等の書誌情報1,257件を一括登録したと発表しています。

全国遺跡報告総覧:青森県・福島県・岡山県の発掘調査報告書等の書誌情報1257件を一括登録(なぶけんブログ,2021/2/9)
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2021/02/sitereportbib.html

参考:
全国遺跡報告総覧、全国の文化財地図・遺跡地図、発掘調査報告書等の書誌情報1,814件を一括登録:全国遺跡報告総覧搭載の「文化財動画ライブラリー」のメタデータはジャパンサーチに搭載
Posted 2020年12月15日
https://current.ndl.go.jp/node/42769

主要な医学雑誌の掲載論文における臨床試験データ共有の実際(文献紹介)

2021年1月28日付で、米国医師会(JAMA)が刊行するオープンアクセス(OA)の査読誌“JAMA Network Open”に、米・スタンフォード大学メタリサーチ・イノベーションセンターのValentin Danchev氏を筆頭著者とする論文“Evaluation of Data Sharing After Implementation of the International Committee of Medical Journal Editors Data Sharing Statement Requirement”が掲載されています。

米・連邦政府のテクニカルリポートをオンラインで公開するTRAILが試験事業の開始から15周年:8万6,000件以上のリポートを公開

2021年2月8日、北米の研究図書館センター(CRL)は、米・連邦政府のテクニカルリポートをオンラインで公開するTRAILが試験事業の開始から15周年を迎えたと発表しています。現在、8万6,000件以上のリポートが公開されています。

TRAILは、連邦政府のテクニカルリポートをより利用しやすくする事を目的に、2006年に大学図書館コンソーシアム“Greater Western Library Alliance”が資金を拠出し、2007年に試験事業として開始されたものです。現在48を超す機関が参加しています。

TRAIL Celebrates 15 Years(CRL,2021/2/8)
https://www.crl.edu/news/trail-celebrates-15-years

TRAIL(CRL)
https://www.crl.edu/programs/trail

DryadとZenodo、ソフトウェアと研究データの公開に関するシステム連携を発表

2021年2月8日、データリポジトリのDryadとZenodoがシステム連携を発表しました。

DryadとZenodoでは、利用が容易であると同時に、研究者が科学的成果を再利用し構築するための有益な方法で、ソフトウェアの公開とデータキュレーションがシームレスに接続するための方法を検討してきており、今回、それを支援するための最初の機能を公開したものです。

Dryadでデータを公開する研究者は、新しく設置された“Upload Software”タブからコード・スクリプト・ソフトウェアをアップロードできるようになっており、アップロードしたデータは直接Zenodoに送られます。研究者は、DryadのCC0ライセンス以外にも、ソフトウェアに適したライセンスを選択することができます。

また、Dryadには、査読期間中はデータセットを非公開にする機能があり、雑誌編集部や共著者が論文がアクセプトされる前にアクセスするためのURLも用意されていますが、Zenodoで公開されるソフトウェアにおいても、この特定の人のみアクセスできるURLが用意され、公開の準備が整うまで公開されないようになっています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、“Notify Project”を開始:他のサービスからのレビューや推薦をリポジトリ等に蓄積された研究成果と結びつける

2021年2月5日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、新しいプロジェクト“Notify: The Repositories and Services Interoperability Project”の開始を発表しました。

COARの次世代リポジトリイニシアチブのこれまでの活動等を踏まえたプロジェクトであり、他のサービスにおけるレビューや推薦(endorsement)を、プレプリントサーバーやアーカイブ、リポジトリに蓄積されている研究成果と結びつける、標準的かつ相互運用可能なアプローチを構築することを目的としています。

COAR Launches the “Notify Project”(COAR, 2021/2/5)
https://www.coar-repositories.org/news-updates/coar-launches-the-notify-project/

カナダの研究データリポジトリ “Federated Research Data Repository (FRDR)”が正式公開

2021年2月2日、カナダ研究図書館協会(CARL)の研究データ管理(RDM)に関するプロジェクト“Portage”が、研究データリポジトリ“Federated Research Data Repository (FRDR)”の正式公開を発表しました。

同リポジトリの特徴として、

・英仏両言語に対応した全国規模のリポジトリで研究データの公開が可能
・カナダの中等後教育の全教員に1TBのストレージを割当(申請により1TB以上のストレージも利用可能)
・安全のためにストレージを地理的に分散して配置
・Portageがデータキュレーションを支援
・1申請で複数人による共同作業が可能
・登録した研究データは他のデータとあわせてDiscovery Portalから検索可能

があげられています。

【イベント】第3回 SPARC Japan セミナー2020「初めての研究データ」(2/18・オンライン)

2021年2月18日、第3回 SPARC Japan セミナー2020「初めての研究データ」がオンラインで開催されます。

国内外における研究データ管理・公開の実例やベストプラクティス、評価方法、プラットフォームの活用法についての発表等が行われます。

参加費は無料で、事前の申し込みが必要です。

当日の主なプログラムは以下の通りです。

司会:八塚茂氏(バイオサイエンスデータベースセンター)

・データリポジトリJ-STAGE Dataでのデータ公開
加藤斉史氏(国立研究開発法人科学技術振興機構)

・全国規模な研究データ管理サービスの提供者視点でのベストプラクティス
込山悠介氏(国立情報学研究所)

・研究データ管理サービスってどうやってはじめるの?(欧州での例を参考に)
神谷信武氏(チューリッヒ大学 アジア・オリエント研究所図書館)

・研究データ公開実践のための課題を探る:北海道大学での実例を通じて
三上絢子氏(北海道大学附属図書館)

Elsevier社の抄録・引用文献データベースScopus、著者プロファイルページにプレプリント文献のデータを追加

Elsevier社の抄録・引用文献データベースScopusは、2021年1月28日付のブログ記事において、著者プロファイルページにプレプリント文献のデータを追加したことを発表しました。

追加されたプレプリント文献は、arXiv、bioRxiv、ChemRxiv、medRxivの各プレプリントサーバから取得した査読前の文献です。2017年以降に発表された文献を各運営者のポリシーに従って取得しています。また、2021年中に、社会科学分野の主題リポジトリSSRNのデータ追加を予定しています。

Scopusは研究者の業績評価にあたって、最新で網羅的な情報を提供することなどを目的としてプレプリント文献データの追加を行いました。なお、プレプリントに対する引用やプレプリントからの引用は指標の算出対象から除外されるため、被引用数やh-indexの数値などには影響を与えません。

Preprints are now in Scopus!(Scopus,2021/1/28)
https://blog.scopus.com/posts/preprints-are-now-in-scopus

2020年におけるEurope PMCの進捗:導入された新機能等(記事紹介)

生物医学分野のオープンアクセス(OA)リポジトリEurope PMCは、2021年1月14日付けのブログ記事で、2020年に達成された成果や導入された新機能を紹介しています。

ユーザー向けサービス、全文検索とブラウジング、コンテンツ強化、テキストとデータマイニングのサポート、ユーザーコミュニティといったテーマ別にまとめられており、そのうちユーザー向けサービスでは、以下の内容が紹介されています。

・引用分析プラットフォームSciteと提携し、「スマート引用」(smart citations)機能をプラットフォームに統合した。「スマート引用」は、引用のコンテキストとともに、引用された主張を支持しているかまたは異議をとなえているかの分類を提供する。論文の“Citations & Impact”タブから「スマート引用」の情報を参照できる。

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