公文書館

シンガポール国家図書館委員会(NLB)、2025年までのロードマップ“LAB25”を発表

2021年10月20日、シンガポール国家図書館委員会(NLB)は、2025年までのロードマップ“Libraries and Archives Blueprint 2025(LAB25)を発表しました。NLBは1995年にシンガポールの公共図書館を改革するために設立された法定委員会であり、シンガポールの国立図書館、国立公文書館に加え20を超える公共図書館を管轄しています。

LAB25では、社会のあらゆる層に属するシンガポール人を支援するため重点的に取組む項目として次の4点を挙げ、具体的な取組内容も示しています。

・パートナーと協力しつつNLBを生涯学習のナショナル・プラットフォームに変えるための“Learning Marketplace”
・日々接する情報について深く考える思慮深い市民を育てるための“Informed Citizenry”
・シンガポールの物語の発見・創造を促し、シンガポールの経験をより深く理解してもらうための“Singapore Storytellers”
・デジタル時代において、ギャップを埋め、多くの人を包摂し、全ての人を力づけるための“Equaliser”

英国図書館らによる大学院教育プログラム開発プロジェクト“Computing for Cultural Heritage”(記事紹介)

英国図書館(BL)は、2021年9月23日付けのブログ記事において、BLらによる大学院教育プログラム開発プロジェクト“Computing for Cultural Heritage”の成果を紹介しています。BLと英国国立公文書のスタッフらは実際にプログラムのテスト受講を行っており、その報告書を公開していること等が述べられています。

“Computing for Cultural Heritage”の紹介ページによれば、同プロジェクトは、文化遺産の専門家に役立つコンピューター・スキルを養うための大学院履修証明プログラム(PGCert)の開発を行うものです。英国のコンソーシアム“Institute of Coding”から約22万ポンドの助成を受けており、2019年から2021年2月にかけて、BL、英国国立公文書館、英・ロンドン大学バークベック校(主に夜間に開講)が協同で実施しました。プロジェクト実施の背景として、次のような点を挙げています。

国立公文書館アジア歴史資料センター、『アジア歴史資料センター 20年の歩み』を刊行

2021年10月1日、国立公文書館アジア歴史資料センターが、『アジア歴史資料センター 20年の歩み』を刊行しました。

同センター設立20周年記念事業の一環であり、設立の経緯や年表、主要事業の展開、公開コンテンツ、有識者の寄稿文「設立20周年に寄せて」等が掲載されています。全文のPDFファイルは、ウェブサイトで公開されています。

その他のお知らせ(アジア歴史資料センター)
https://www.jacar.go.jp/news/news04_others.html
※2021年10月7日付で「アジア歴史資料センター開設20周年記念誌の刊行について」が掲載されています。

国際公文書館会議(ICA)、世界アーカイブ宣言への対応状況を評価するツールを公開

2021年9月30日、国際公文書館会議(ICA)が、世界アーカイブ宣言への対応状況を評価するツール“Universal Declaration on Archives Evaluation Tool”の公開を発表しました。

同ツールはICAのオンライン学習コース“Understanding and Using the Universal Declaration on Archives”の一環として作成されました。ICAの会員がそのままあるいは状況に合わせて使用することを想定して公開されており、アーキビストやその他の人が、当該機関の記録管理を評価し、世界アーカイブ宣言の内容にどれくらい対応しているか把握するのを支援するツールであると述べられています。

英語版とフランス語版があり、ツールの使用に関するガイドラインも公開されています。

“UNESCO PERSIST”プロジェクト、MLA機関向けのデジタル遺産保存のガイドラインの第2版を公開

2021年9月22日、国際図書館連盟(IFLA)は、ユネスコのPERSISTプロジェクトが、MLA機関向けのデジタル遺産保存のガイドライン“The UNESCO/PERSIST Guidelines for the selection of digital heritage for long-term preservation”の第2版を公開したと発表しています。

第2版は、IFLA・国際公文書館会議(ICA)・国際博物館協議会(ICOM)からの代表を含む専門家により執筆されたもので、今回、英語版・スペイン語版・アラビア語版が公開されています。

鳥取県立図書館、とっとりデジタルコレクション活用講座「キーワードを使って地域の資料を探してみよう」をYouTubeで配信

鳥取県立図書館が、2021年9月12日から、とっとりデジタルコレクション活用講座「キーワードを使って地域の資料を探してみよう」をYouTubeで配信すると発表しています。

「とっとりデジタルコレクション」は、鳥取県立図書館・県立博物館・県立公文書館・県埋蔵文化財センターの所蔵資料のデジタル画像を、インターネット上で検索・閲覧できるシステムです。

配信内容は、「鳥取城」「大山」「温泉」などをテーマに、「とっとりデジタルコレクション」の検索方法のアドバイスや、資料の紹介を行うものとなっており、手話通訳もあります。講師は鳥取県立公文書館の専門員が務めます。

【行事】★YouTube配信★とっとりデジタルコレクション活用講座(令和3年9月12日(日)から)(鳥取県立図書館)
http://www.library.pref.tottori.jp/event/2021/09/3912.html

REALM Project、図書館・アーカイブ・博物館関係者向けに、新型コロナウイルス感染症の変異株・ワクチン及び換気に関する知見を要約した資料(2021年8月版)を公開

2021年8月12日、図書館・アーカイブ・博物館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的とするREALM Projectが、スライド“Research Briefing: Vaccines, Variants, and Ventilation”(2021年8月12日付け)を公開していました。米・バテル記念研究所の研究者が作成した資料です。

同スライドは、2021年1月1日から7月26日までに発表された科学論文のレビューを踏まえたものであり、新型コロナウイルス感染症の変異株・ワクチンに関する知見を要約した内容となっています。発表では、注目すべき点として次の内容等を挙げています。

・教室内での感染防止に焦点を当てた研究では、換気を変えること(ventilation changes)で平均感染リスクを25%低減させる効果があり、社会的距離を1.5メートルから3メートルに広げることで感染リスクを65%低減させることができた。(スライド31)
・専門家はトイレの換気扇を常時稼働させることを推奨している。その上で、排出された空気が再度入って来る可能性があるため、トイレの窓は開けないように指摘している。(スライド38)

英国国立公文書館(TNA)、国防省から陸海空軍の生年が1939年以前の1,000万人弱の人事記録を受け入れ

2021年8月17日、英国国立公文書館(TNA)は、同年2月から同国の国防省の1,000万人弱の人事記録を受け入れ始めたことを発表しました。対象は海軍・陸軍・空軍に所属した生年が1939年以前の兵士で、第1次世界大戦に従軍した兵士50万人と第2次世界大戦時に従軍していた兵士の大部分の人事記録が含まれます。資料の移送は今後6年間の間に数回に分けて行われる予定です。

同館は、これらの資料へ軍事史の研究者や家系図の調査でできるだけ早くアクセスできるようになることを望んでいることは認識していると述べながらも、オンラインあるいは同館内で閲覧できるようにするためには、記録を劣化や損傷から保護するためのアーカイブボックスへの収納や、検索可能にするための目録作成といった、多くの作業を行うために時間がかかると説明しています。

なお、人事記録には医療情報など個人情報が含まれるため、生年月日から115年後までは非公開とされます。その他、関連するデータ保護や情報公開に関する法律にも基づいて公開するか一部公開にするか非公開にするかが判断されます。
 
今後、同館のソーシャルメディアプラットフォームから、移送作業の進捗状況とTNAの閲覧室で利用可能になる時期について案内される予定です。

国際公文書館会議(ICA)、アーカイブ資料の整理と記述に関する調査結果を公開

2021年8月16日、国際公文書館会議(ICA)、アーカイブ資料の整理と記述に関するオンライン調査の結果をまとめた“Archival Arrangement &Description: Global Practices”の公開を発表しました。

同調査は、ICAが提供する新たなオンライン学習コースの参考とするため行われました。英語・フランス語版のアンケートは2020年4月30日まで、スペイン語版は2020年5月10日まで実施され、合計60か国以上から250件以上の回答が寄せられました。

発表の中では、主な結果として以下の内容が挙げられています。

・多様なツールが使われており、その中でもExcelや“Access to Memory(AtoM)”の割合が大きいが、多くの人が依然として人力やワープロに頼っている。

・多くの人が整理や記述に関する基準を重要・有用なものと認識しているが、基準を採用している機関の割合は低い。

・アーカイブの整理と記述に関する専門性の向上が求められているが、課題は相互に関係しており、整理・記述以外の分野にも関わっている。

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