デジタル保存

Internet Archiveの25周年を迎えての振り返り(記事紹介)

米国の非営利団体Internet Archiveが25周年を迎えたことを受けて、2021年7月21日付で創設者のケール(Brewster Kahle)氏によるブログ記事が公開されています。ブログ記事では、Internet Archiveができるまで、非営利であること、振り返りと今後の展望について述べられています。

Internet Archiveができるまでとして、ケール氏が若い頃グーテンベルクの発明から前進した新しいメディアをつくることを支援したいと思っていたことなどが述べられています。リッチメディアの大規模コレクションのために機能するコンピュータの構築、ネットワークの発展などがあり、「すべての図書館(library of everything)」が構築されました。

Internet Archiveが非営利であることの理由として、Internet Archiveがすべての人のものを含んでいることが挙げられています。また、Internet Archiveの目標として、「新しいグローバルマインドをつくるために活用できるウェブの永続的なメモリを構築すること」、「経時的なデータから新しい洞察を与えるパターンを発見すること」、「歴史的資料であるだけではなく、インターネットの生きている一部分であること」が挙げられています。

英・デジタル保存連合(DPC)、“Safeguarding the Nation’s Digital Memory”プロジェクトの評価報告書を公開

2021年7月14日、英・デジタル保存連合(DPC)は、“Safeguarding the Nation’s Digital Memory”プロジェクトの評価報告書の公開を発表しました。デジタル保存のリスク管理のための共同アプローチを確立し、統計的なリスク管理手法をデジタル遺産の領域に導入することを目的として実施されたプロジェクトです。

同プロジェクトは、英国の国営宝くじ文化遺産基金(The National Lottery Heritage Fund)からの助成を受けて、DPCと英国国立公文書館(TNA)、英・ウォーリック大学など英国のアーカイブズ・コミュニティとの協力により行われました。実施期間は2020年1月から12月までの1年間でした。

評価報告書では、得られた主な知見、長所、短所、成果を要約しており、プロジェクトは所期の成果を満たし、いくつかの点ではそれ以上の成果を実現できたと結論付けています。また、プロジェクトの成果をさらに発展させるための提言も含まれています。

Software Preservation Network、ソフトウェアのメタデータ記述に関するガイドラインのドラフト版を公開:フィードバックを募集中

ソフトウェアへの長期アクセスのための団体Software Preservation Network(SPN)は、2021年7月6日付けのTwitterにおいて、SPNのメタデータワーキンググループが“Software Metadata Recommended Format Guide”(SMRF)を公開したことを発表しています。Googleドキュメント上でドラフト版が公開されており、2021年8月6日までフィードバックを募集しています。

ドラフト版の記載によれば、SMRFはソフトウェアのメタデータ記述に関するガイドラインであり、SPNが推奨するメタデータ項目の要約・定義等を行っています。図書館・博物館・アーカイブ・リポジトリといった異なるコンテクストやシステムでも利用できるよう、適応性の高い(adaptable)内容とすることが意識されています。

@SoftPresNetwork(Twitter, 2021/7/6)
https://twitter.com/SoftPresNetwork/status/1412422194190245909

E2401 - NDL,デジタル資料長期保存基本計画 2021-2025を策定

国立国会図書館は,2021年3月に「国立国会図書館デジタル資料長期保存基本計画 2021-2025」(以下「本計画」)を策定した。以下,デジタル資料の長期保存に係る課題を整理し,これまでの当館のデジタル資料の長期保存に係る取組を振り返りながら,本計画の概要を紹介する。

オランダ王立図書館(KB)、同館のデジタルリポジトリe-Depotが、データリポジトリの信頼性認証機関CoreTrustSealの認証を取得したと発表

2021年7月5日、オランダ王立図書館(KB)が、同館のデジタルリポジトリe-Depotが、データリポジトリの信頼性認証機関CoreTrustSealの認証を取得したと発表しています。

2018年に申請し、2021年6月18日に承認されたとしており、CoreTrustSealからの16の認証要件への証拠として提出された全ての文書も同館ウェブページ“Certification of our digital repository”で公開されています。

News(KB)  
https://www.kb.nl/en/news
※「National library of the Netherlands receives CoreTrustSeal for its e-Depot  5 July, 2021」とあります。

英・デジタル保存連合(DPC)、コレクションの目録・記述作成の技術等に関するレポート“Born digital archive cataloguing and description”を公開

2021年7月1日、英・デジタル保存連合(DPC)が、コレクションの目録・記述作成の技術等に関するレポート“Born digital archive cataloguing and description”の公開を発表しました。

レポートでは、資料に関する情報収集・作成の自動化、情報ニーズの定義、コレクションに関する情報の伝達に関係する技術や取組の動向等をまとめています。また、結論の箇所では、資料やその情報がボーンデジタルとなることでもたらされる可能性や課題について言及しています。

なお、同レポートは、DPCの出版物“Technology Watch”シリーズのうち、デジタル保存に関する特定のテーマをめぐる課題と解決策をコンパクトに概観する“Guidance Notes”シリーズに分類されています。同レポート公開に関するDPCの発表には、今後数か月の間に様々なデジタル保存のトピックに関する“Guidance Notes”のリリースを予定しているとの記載があります。

オランダデジタル遺産ネットワーク、動的コンテンツを含むウェブサイトの収集手法を調査したレポート“Server-Side Web Archiving”を公開

英・デジタル保存連合(DPC)は、2021年6月14日付けのお知らせで、オランダデジタル遺産ネットワーク(The Dutch Digital Heritage Network:DDHN)が新たなレポート“Server-Side Web Archiving”を公開したことを紹介しています。レポートの筆者は、オランダ視聴覚研究所のEoin O'Donohoe氏です。

同レポートでは、動的コンテンツを含むウェブサイトの収集手法を調査しています。ウェブアーカイブサービスConifer(以前の名称はWebRecorder)、実験・作業の再現を可能にするためのツールReprozipを使用し、実際に2つのウェブサイトを対象に収集テストを行い、その結果と推奨事項をまとめています。

ニュージーランド国立図書館(NLNZ)、デジタル・オーディオ・ワークステーションを用いて作曲されたアルバムの音源の寄贈を受け、CC BY-NC-SAで公開:同音源を用いて作成されたリミックスアルバムも公開

2021年5月27日、ニュージーランド国立図書館(NLNZ)は、デジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)を用いてDisasteradio等の名義で音楽活動を行ってるミュージシャンLuke Rowell氏から寄贈を受けたボーンデジタルなファイルを“Luke Rowell Digital Music Collection”としてオンラインで公開したと発表しています。

現在は、評価の高い同氏のヴェイパーウェイヴのアルバム“Buy Now”(2015年)関連のファイルが公開されており、年内に、他のアルバム関連のファイルも追加予定です。

ファイルは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BY-NC-SA(表示-非営利-継承)のもとで公開されています。自由にダウンロードして、リミックスなどにより再利用することが可能となっており、同コレクションのファイルをもとに、世界中のミュージシャンが参加して作成されたリミックスアルバム“Free: Buy Now Remixes”も公開されています。

オーストラリア国立フィルム&サウンドアーカイブ(NFSA)、英・デジタル保存連合(DPC)に加盟

2021年5月19日、英・デジタル保存連合(DPC)は、オーストラリア国立フィルム&サウンドアーカイブ(NFSA)がDPCの準会員(Associate Member)として加盟したことを発表しています。

2020年のDPCメルボルンオフィスの開設に伴い、DPCのガバナンス体制の一部としてオーストララシア・アジア太平洋地域のステークホルダーグループが設けられましたが、NFSAは同グループにも参加します。同グループでは、地域内におけるDPCのプログラム開発への情報提供、DPCの戦略的方向性への意見提出といった活動が行われます。

National Film & Sound Archive joins the Digital Preservation Coalition(DPC, 2021/5/19)
https://www.dpconline.org/news/new-members-of-the-dpc/nfsa-joins-dpc

フランス国立図書館(BnF)、長期保存のためのデータ形式に関する方針の初版を公開:コメント募集を実施中

2021年4月21日、フランス国立図書館(BnF)が、長期保存のためのデータ形式に関する方針“Formats de données pour la préservation à long terme : la politique de la BnF”の初版を公開し、コメントを募集していることを発表しました。

方針は、同館の保存部門・メタデータ部門・システム部門等が構成する、デジタル保存におけるメタデータ形式に関するワーキンググループ“Formats de données et de métadonnées pour la préservation numérique”により、4月12日付で公開されています。

デジタルデータを保存する機関、デジタルデータ保存に関心があるデータ作成者等を対象とした文書であり、同ワーキンググループの活動の成果として、BnFにおけるノウハウがまとめられています。

コメント募集は、2021年9月21日まで実施されています。

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