フランス

フランス・元老院、公共図書館の開館時間延長に関する報告書を公開

2020年7月1日、フランス・元老院により、インフォメーションレポートの581号として公共図書館の開館時間延長に関する報告書が公開されました。同報告書は、文化・教育・通信委員会によるもので、同委員会副委員長のColette Mèlot氏と同じく副委員長のSylvie Robert氏により作成されました。

同報告書の内容は以下の通りです。
1.地方自治体の方針と国の財政について
読書や貸出の拠点に加え、文化的、社会的活動の場というように公共図書館の使命が拡大していることに触れられています。その他、フランス・文化省が2018年に出した計画“Bibliothèque”に基づいて行われた支援、開館時間延長の支援に関するこれまでの動き等がまとめられています。

2.国による財政的支援の今後に関する懸念
2016年以降、公共図書館の開館時間延長に関するプロジェクト数の増加や国から受けた支援等における量的成果と、図書館で提供されるサービスや来館者数の増加や利用者の多様化をはじめとした質的改善が見られたことが述べられています。一方で、国からの支援が最大で5年に限られていること、地域間の格差、人材面での困難等、国による財政的支援の今後に関して懸念点があるとしています。

フランス国立図書館(BnF)、コレクションの新たな保存場所の設立に関する関心表明の募集を開始

2020年6月29日、フランス国立図書館(BnF)が、同館のコレクションの新たな保存センターの設立に関する関心表明の募集を開始しました。

発表によると、同センターには24万7,000タイトルで構成される古く貴重な新聞資料のコレクションの保存に特化した施設を設ける予定であり、7,000万ユーロから9,000万ユーロの規模のプロジェクトになると想定されています。

Appel à Manifestation d’Intérêt (AMI)(BnF, 2020/6/29)
https://www.bnf.fr/fr/actualites/appel-manifestation-dinteret-ami

フランス・文化省、公読書におけるアクセシビリティ対応状況に関する要点および推奨事項をまとめたパンフレットを公開

2020年6月29日、フランス・文化省は、公読書におけるアクセシビリティ対応状況の要点および推奨事項をまとめたパンフレット"Accessibilité numérique en lecture publique. Chiffres-clé 2019 et recommandations"を公開しました。

同パンフレットは、同省が2019年に公開した、公読書におけるアクセシビリティの指標“Baromètre de l'accessibilité numérique en lecture publique”第3版の要点を示すとともに、アクセシビリティ試験のためのツールや、取り入れるべき手法等に関する図書館への推奨事項をまとめています。パンフレットによると、同国の公共図書館は、オンラインで提供するサービスをすべての人にとってアクセス可能とすることが義務とされています。加えて、各行政機関、地方自治体は、アクセシビリティ対応方針を2020年9月までに公開することが必須とされています。

フランス国立図書館(BnF)、段階的な開館の実施について発表

2020年6月19日、フランス国立図書館(BnF)は、研究図書館の閲覧室について、2020年7月6日からリシュリュー、オペラ座、フランソワ・ミッテラン、7月15日からアルスナルで一般市民の利用を再開すると発表しました。また、フランソワ・ミッテラン、アルスナルの一般図書館の閲覧室については、7月15日から再開する予定であり、詳細については決まり次第、BnFのウェブサイトに掲載するとしています。

発表の中では、入室人数を減らすこと、利用可能な部屋ではソーシャルディスタンシングに留意すること、研究室の利用はBnFの貴重書の閲覧が必要な人や事前に資料を予約している人を優先すること、利用を希望する資料は少なくとも24時間前には予約すること、来館当日に利用したい場合は前日の正午までに予約すること等の推奨事項・注意事項について記載されています。

また、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止のために、利用者に対して以下をはじめとした対応を求めています。

・障害等のやむを得ない事情がある場合を除き、衛生基準を満たしたマスクを必ず着用すること。

・各部屋に入室する際には手を消毒すること。各部屋および図書館の入り口にはアルコール消毒液を設置している。

・他の利用者との間隔は1メートル以上開けること。

フランス・文化省、図書館における貸出および収集に関する指標の2019年版を公開

2020年6月5日、フランス・文化省が、図書館における貸出および収集に関する指標“Baromètre des prêts et des acquisitions dans les bibliothèques de lecture publique”の2019年版を公開したことを発表しました。

同指標は、同省がコンサルティング会社であるTMO Régions社、図書館システム開発等を行っているC3rb Informatique社、フランスの書籍に関する雑誌Livres Hebdoと協力して作成したものです。2014年から毎年発表され、今回は第6版に当たります。

指標は、国内の169館の図書館をサンプルに行った、貸出および収集の状況に関する調査をもとにまとめられています。発表の中では、貸し出される資料に大きな偏りがあること、図書館が提供する資料が多様であること、書店での売り上げランキングとの比較を行っていることが述べられています。併せて、小説・ドキュメンタリー・マンガ・児童書の4分野ごとに、最も収集あるいは貸出された100タイトルをまとめた表も公開されています。

フランス国立図書館(BnF)、スポーツに関するデジタル化プロジェクトを募集中

2020年6月2日、フランス国立図書館(BnF)は、スポーツに関するデジタル化およびプロモーションプロジェクトの募集についての記事を掲載しました。

発表によると、BnFとパリ・サクレー大学、国立スポーツ博物館(le Musée national du Sport)が、2024年のパリオリンピックに向けて、スポーツの歴史のデジタル化とプロモーションに関する取組を協力して進めています。

今回の募集は以下の4つの分野で行われています。

1.スポーツと身体活動の歴史
2.スポーツ雑誌
3.スポーツ連盟の刊行物
4.画像、視聴覚資料とモノ資料

デジタル化された資料については、BnFが運営する電子図書館“Gallica”で公開される予定です。

フランス・文化省、文化セクターの活動再開を支援する文書をまとめたウェブページを公開

2020年5月11日、フランス・文化省が文化セクターの活動再開を支援する文書をまとめたウェブページを公開しました。

同ウェブページでは、同省と専門家が作成した、図書館、博物館・美術館、文書館、予防考古学の作業、書店、文化活動や芸術的・文化的教育に関係する機関、舞台芸術分野での活動、劇場等に関して、活動を再開する際の参考となるガイドラインがそれぞれ掲載されています。

図書館に関する文書は、以下のような章立てになっています。

1.全般的な基準
館内や備品の消毒、手袋等をはじめとした職員用の防具、受付窓口、空調設備について、以下をはじめとした具体的内容が記載されています。
・外出規制中閉館しており、開館までの5開庁日に人が立ち入っていない館は簡単な掃除と換気を行う。

・階段の手すり等のよく人の手が触れる場所は1日に2回以上消毒効果が証明されているもので掃除をする。

・3時間ごとに15分以上の換気を行う。

・消毒等の特定作業にのみ手袋を使用する。

・使用済みの手袋等は専用のごみ袋に入れ適切な手順で廃棄する。

DOAJ、カナダの学術プラットフォームÉruditとパートナーシップ関係を締結:フランス語学術雑誌等の可視性・発見可能性向上のため

2020年5月26日、DOAJ(Directory of Open Access Journals)は、カナダの学術プラットフォームÉruditとパートナーシップ関係を締結したことを発表しました。

両者のパートナーシップ関係は、Éruditのプラットフォーム上で流通する査読付オープンアクセス(OA)学術雑誌のDOAJへの収録を奨励・支援するプロジェクトの実施を目的として締結されました。現在、DOAJには131か国以上・75言語で出版された1万4,450タイトルのOA学術雑誌が収録されていますが、DOAJは2019年4月にフィンランド学会連盟(Federation of Finnish Learned Societies :TSV)等が発表した「学術コミュニケーションにおける多言語使用に関するヘルシンキ提言(Helsinki Initiative on Multilingualism in Scholarly Communication)」の署名機関として、英語以外の学術雑誌の収録に精力的に取り組んでいます。

ゲーム保存協会、フロッピーディスクの保存プロジェクトの開始を発表

2020年5月15日、ゲーム保存協会が、2020年度から、フロッピーディスクの保存プロジェクトを大々的に開始すると発表しました。

フランスにあるゲーム保存協会の姉妹団体「ラ・リュドテーク・フランセーズ」と、フランスにある膨大な量のゲーム・コレクションを管理する団体「MO5.com」の2団体と協力して2020年に開発した、オープンソースのハードウェア「ポリーヌ(Pauline)」を用いて実施されます。

ゲームに限らず図書館や大学、研究機関などからフロッピーディスクに関する相談を受け付けるとしています。

フロッピー保存の新時代がはじまります!(ゲーム保存協会, 2020/5/15)
https://www.gamepres.org/2020/05/15/pauline-tanjo/

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