欧州

cOAlition S、購読者・著者に財政的負担を負わせることなく論文を出版する「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルを分析・概観した研究を募集

2020年3月27日、cOAlition Sは、非営利・非APCベースで購読者・著者に財政的負担を負わせることなく論文をオープンアクセス(OA)で共同出版する「ダイヤモンドOA」のビジネスモデルについて、このモデルによるジャーナルやプラットフォームを分析・概観した研究を募集していることを発表しました。

cOAlition Sは研究募集の目的として、ダイヤモンドOAによるビジネスモデルの導入を希望する出版イニシアチブに対する支援方法の特定を挙げています。少なくとも以下の6点の研究目標に取り組むことを条件としています。

欧州委員会(EC)、Horizon 2020・Horizon Europeからの助成を受けた研究成果をOAで出版するプラットフォーム構築に関しF1000Researchと契約

2020年3月20日、欧州委員会(EC)が、オープンアクセス(OA)出版物のプラットフォーム構築に関し、F1000Researchと契約したと発表しています。

Horizon 2020、及び、その後継のHorizon Europeから助成を受けた研究成果を、論文処理費用(APC)の負担なく、OAで出版するための査読出版プラットフォームを構築するものです。

同プラットフォームは、科学的な、また、出版における高度な基準のもと運営され、高品質な研究を出版するために科学諮問委員会が設置されます。同委員会は、オープン査読・出版後のキュレーション、保存を含む、投稿から出版までの全ての出版工程を管理します。

2020年秋から論文の投稿を受付けており、同プラットフォームは、2021年初頭の公開が予定されています。

Europeana、ポータルサイト“Europeana Collections”の改訂を発表:高速化・検索性能の向上・教員のためのページの開設

2020年3月23日、Europeanaが、ポータルサイト“Europeana Collections”の改訂を発表しています。

高速化や検索性能の向上が図られたほか、今後、「女性の歴史」「アールヌーヴォー」といったテーマのオンラインリソースを公開する計画としています。

また、教員のためのページも開設され、学習シナリオ・MOOCs・アプリといった教員が文化遺産を教育に取り入れるための資源・ツールが提供されています。

今後数か月の間も改善は継続され、号単位での新聞記事検索や、検索キーワードのあるページの表示といった機能を持つ新しい新聞コレクションのページの構築や、特定の人物やトピックに関連する資料の入り口となるentityページの拡張等を行う予定であるとしています。

欧州研究図書館協会(LIBER)、改正EU著作権指令で認められた研究目的のテキスト・データ・マイニング(TDM)が出版社の技術的保護手段により阻害される懸念を指摘

欧州研究図書館協会(LIBER)は2020年3月10日付で、“Europe’s TDM Exception for Research: Will It Be Undermined By Technical Blocking From Publishers?”と題されたブログ記事を公開しました。

同記事は、テキスト・データ・マイニング(TDM)を遮断する技術的保護手段に関するアンケートの結果、及びアンケート結果から導かれる改正EU著作権指令「デジタル単一市場における著作権指令(the Directive on Copyright in the Digital Single Market)」実施における懸念事項を指摘したものです。アンケートはLIBERの著作権・法的事項ワーキンググループと英国の図書館・文書館著作権同盟(Libraries and Archives Copyright Alliance: LACA)がGoogleフォーム上で共同実施しているものです。

LIBERとLACAは実施したアンケートの主な結果として、以下の3点を報告しています。

仏・オープンサイエンス委員会、SCOSSで資金調達を実施中の3種類のオープンサイエンス基盤サービスへ総額45万ユーロの支援を実施

2020年3月10日、仏・高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)のオープンサイエンス国家計画の一環として設置されているオープンサイエンス委員会(Le comité pour la science ouverte)は、SCOSSを通して資金調達を実施中の3種類のオープンサイエンス基盤サービスへ総額45万ユーロの支援を実施することを発表しました。

SCOSSはMESRIやSPARC Europe等も参加する、非営利のオープンアクセス(OA)・オープンサイエンスサービスの資金調達支援のための国際的な連合体です。オープンサイエンス委員会は、現在SCOSSの援助対象となっている、オープン書誌データ・引用データの普及を目指すインフラサービスOpenCitations、オープンソースの出版システムを開発・提供する複数大学のイニシアチブPublic Knowledge Project(PKP)、OAの査読済単行書のダイレクトリDOABへ支援することを表明しています。支援額の内訳は、OpenCitationsが25万ユーロ、PKPが7万5,000ユーロ、DOABが12万5,000ユーロです。

E2238 - 文化遺産の意図的な破壊―人はなぜ本を焼くのか―<報告>

文化遺産国際協力コンソーシアム(以下「コンソーシアム」;E1861参照),および文化庁は2019年12月1日,東京都港区の政策研究大学院大学・想海樓ホールにて,シンポジウム「文化遺産の意図的な破壊―人はなぜ本を焼くのか―」を開催した。

欧州研究図書館協会(LIBER)、シングルサインオン(SSO)認証実施のための10の推奨原則の草案を公開:パブリックコメントを募集中

2020年3月2日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、LIBERの下に設置された「図書館の連携認証管理(Federated Identity Management For Libraries:FIM4L)」ワーキンググループがシングルサインオン(SSO)認証実施のための10の推奨原則の草案を公開し、パブリックコメントを募集していることを発表しました。

施設外から図書館のオンラインリソースへアクセスする際に用いられるSSOによる連携認証は、正しく設定されていない場合には、利用者のプライバシーを保護するという図書館の責任に相容れないものとなります。LIBERのFIM4Lワーキンググループは同草案を利用者のプライバシーを保護しながら、図書館と出版社がSSOによる連携認証の設定・管理をより容易に実施できるようにすることを目的に作成しました。

OPERAS、刊行後の人文・社会科学分野のオープンアクセス(OA)単行書に対するアノテーションツールを用いたオープンピアレビュー実験に関する最終レポートを公開

2020年2月20日、欧州における人文・社会科学分野のオープンな学術コミュニケーション発展のための研究基盤「学術研究を通した欧州の研究領域におけるオープンアクセスコミュニケーション」(Open Access in the European Research Area through Scholarly Communication:OPERAS)は、刊行後の単行書に対するオープンピアレビュー実験の結果の最終レポートが公開済であることを発表しました。

cOAlition S、Plan S原則に準拠した「出版の場」の特定を支援する研究者向けツール“Journal Checker Tool”の開発・メンテナンスのための入札案内書を公開

2020年2月7日、cOAlition Sは、Plan S原則の要件を満たしたジャーナル・プラットフォーム等の「出版の場(publishing venue)」の特定を支援する研究者向けツール“Journal Checker Tool”について、その開発とメンテナンスのための「入札案内書(Invitation to Tender:ITT)」を公開したことを発表しました。

“Journal Checker Tool”は、研究者が自身の研究機関や資金助成団体を選択の上、特定の雑誌名を入力すると、その雑誌が資金助成団体のオープンアクセス(OA)方針に準拠しているかどうか、準拠している場合にはPlan S原則準拠のために用意された4つの方法のうちどの方法でOA可能かを容易に識別できるツールとして想定されています。cOAlition Sは“Journal Checker Tool”について、Plan S原則の効力発生がこれ以上遅れることがないように段階的アプローチを採用するとしており、まずは以下の3点を満たす「出版の場」を特定することに重点を置いています。

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