ドイツ

Elsevier社のアクセス制限がドイツの研究者の出版行動と引用行動に与えた影響(文献紹介)

プレプリントサーバarXivに2021年5月25日付で、ドイツ経済学中央図書館(ZBW)のNicholas Fraser氏らが共著で執筆した文献“No Deal: Investigating the Influence of Restricted Access to Elsevier Journals on German Researchers' Publishing and Citing Behaviours”が公開されています。

2014年にドイツでは、大手出版社とのナショナルライセンス契約を交渉するプロジェクトDEAL(Projekt DEAL)が設置されました。DEAL とElsevier社の交渉は2016年に開始されましたが、2018年に決裂しました。この結果、約200のドイツの研究機関がElsevier社との契約を取り止め、2018年7月以降これらの機関のElsevier社のジャーナルへのアクセスは制限されました。

【イベント】東京大学史料編纂所国際研究集会「日本中世史データベースの国際比較」(5/28・オンライン)

2021年5月28日、東京大学史料編纂所の主催により国際研究集会「日本中世史データベースの国際比較」がオンラインで開催されます。

ドイツ・ボン大学で立ち上げられた、共同研究センター「権力と統治―文化横断的アプローチら見た前近代史上の諸形態」の一環として進められている、日本中世史プロジェクトで作成中のデータベースについて紹介が行われます。

報告は日本語で行われます。参加費は無料で、事前の申し込みが必要です。

当日の内容は以下の通りです。

・「ボン大学の地頭データベース―由来・現在状態・前途―」(仮)
シモン・チェルカフスキ氏(ボン大学研究員、史料編纂所外国人研究員)

・コメント1
西田友広氏(東京大学史料編纂所・准教授)

・コメント2
田中大喜氏(国立歴史民俗博物館・准教授)

国際研究集会のご案内 [PDF:1ページ]
https://www.hi.u-tokyo.ac.jp/news/2021/20210528chuseiDB.pdf

メタデータの拡充によりオープンアクセス出版の機能強化を図るOPTIMETA(文献紹介)

2021年4月14日、Research Ideas and Outcomes誌に“OPTIMETA – Strengthening the Open Access publishing system through open citations and spatiotemporal metadata”と題された文献の初稿が公開されました。著者はドイツ国立科学技術図書館(TIB)のChristian Hauschke氏ら4人です。文献では、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)から助成されているオープンアクセス(OA)ジャーナルのメタデータ拡充等を目的としたプロジェクトOPTIMETA(Stärkung des Open-Access-Publikationssystems durch offene Zitationen und raumzeitliche Metadaten)について述べられています。

独・バイエルン州立図書館(BSB)、総合閲覧室内の座席を事前に予約可能な無料のスマートフォン用アプリ“BSB-Leseplatzreservierung”の提供を開始

2021年3月11日、ドイツのバイエルン州立図書館(BSB)は、総合閲覧室内の座席を事前に予約可能なスマートフォン用アプリとして、“BSB-Leseplatzreservierung”を提供することを発表しました。

“BSB-Leseplatzreservierung”は、iOS用、Andoroid用のアプリとしてそれぞれ無料で提供されています。同アプリにより、BSBの有効期限内の利用者カードを持つユーザーは、総合閲覧室内の座席を指定して事前に予約することができます。なお、一度に予約できる件数は最大5件までで、同一の日に複数の予約を行うことはできません。予約済の座席には電子ペーパーのディスプレイにPINコードが表示され、予約したユーザーはアプリ内でこのコードを入力することで座席利用を開始することができます。

BSBは新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、閲覧室利用を停止していましたが、2021年3月16日以降、月曜日から金曜日に限定して閲覧室利用を再開します。ただし、閲覧室の利用には事前予約が必須となります。BSBの総合閲覧室で現在利用可能な140席のうち、60席が同アプリによる事前予約の対象になっています。

独・プロジェクトDeepGreen、サービスの概要・制度的枠組・技術仕様・将来の展望等を解説した手引きを公開

2021年2月11日付で、ドイツ研究振興協会(DFG)が助成するオープンアクセス(OA)プロジェクトDeepGreenが、提供サービスの概要等を解説した手引きとして、“DeepGreen: Open-Access-Transformation in der Informationsinfrastruktur – Anforderungen und Empfehlungen”の公開を発表していました。

DeepGreenは、参加機関に関連する出版物を機関のOAリポジトリ・研究情報システム等へ転送し、OAへの転換の促進を目指すプロジェクトです。公開された手引きは多数のユースケースや広範なユーザ評価を経て、プロジェクトと提供サービスの概要、制度的な枠組み、リポジトリの種類ごとの技術的な仕様、関連する作業手順の推奨事項、今後の開発に向けた課題や展望などが示されています。

手引きはドイツの応用数学・コンピューターサイエンスに関する研究所Zuse Institute Berlin(ZIB)の報告書シリーズ“ZIB Report”として作成され、全文はZIBのリポジトリからダウンロードすることができます。

国際文化会館図書室・ドイツ日本研究所図書室・日仏会館図書室、共同展示「3.11から10年」を開催中

2021年3月1日から3月31日まで、国際文化会館図書室、ドイツ日本研究所図書室、日仏会館図書室が、共同展示「3.11から10年」を開催しています。

英語、ドイツ語、フランス語で書かれた、東日本大震災関係の資料が展示されています。

【共同書籍小展示】 3.11から10年(国際文化会館)
https://www.i-house.or.jp/programs/library_exposition202103/

共同展示「3.11から10年」(日仏会館, 2021/3/1)
https://www.mfj.gr.jp/bibliotheque/2021/03/01/exposition_dix_ans_fukushima/index_ja.php

化学分野のプレプリントサーバーChemRxiv、2021年第2四半期以降ホスティング先を英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)の“Cambridge Open Engage”へ移行

2021年2月25日、英国のケンブリッジ大学出版局(CUP)は、化学分野のプレプリントサーバーChemRxivのホスティング先が、2021年第2四半期から同出版局のオープンリサーチのためのプラットフォーム“Cambridge Open Engage”になることを発表しました。

ChemRxivは2017年に米国化学会(ACS)が中心となって運用を開始したプレプリントサーバーです。運用開始以来、6,300点以上のプレプリントが投稿され、1,600万回以上の閲覧・ダウンロードが行われています。2021年現在、ACSの他、中国化学会(CCS)・日本化学会(CSJ)・ドイツ化学会(GDCh)・英国王立化学会(RSC)が運営に参加しています。

プラットフォーム移行後のChemRxivでは、ACS・CCS・CSJ・GDCh・RSCの刊行する提携雑誌へ直接プレプリントを投稿できる機能が利用可能な他、コンテンツのアップロード状況の確認・改訂版プレプリントの簡易な投稿・ユーザーのコメントへの返信等の機能を備えた著者用ダッシュボードなどの“Cambridge Open Engage”が提供するサービスを利用可能になります。

ドイツのアジア学に関するポータルサイト“CrossAsia”、ベルリン国立図書館が所蔵する約2万1,500点のモンゴル資料コレクションの紹介ページを開設

2021年2月10日、ドイツのアジア学に関するポータルサイト“CrossAsia”は、ベルリン国立図書館(Staatsbibliothek zu Berlin)の所蔵するモンゴル資料コレクションの紹介ページがポータルサイト内に開設していることを発表しました。

ベルリン国立図書館のモンゴル資料コレクションは、同分野の中では世界最大規模のコレクションです。モンゴル及び中国の内モンゴル自治区から入手したキリル文字・モンゴル文字の文献を中心に、200年以上の期間に及ぶ約2万1,500点の資料で構成されています。

ポータルサイト内に開設されたページ“Die Mongolische Sammlung der Staatsbibliothek zu Berlin”では、ドイツ語・英語により、コレクションの概要・来歴や特徴的な資料群の紹介が掲載されています。

米・アイビー・プラス図書館連合、ウェブアーカイブ“Global Social Responses to COVID-19 Web Archive”を公開

2021年3月1日、米・アイビー・プラス図書館連合が、ウェブアーカイブ“Global Social Responses to COVID-19 Web Archive”を公開したと発表しています。

コロナ禍の人道・社会経済・文化への影響の範囲を理解するために重要な、コロナ禍への地域的・社会的反応を記録化したもので、アイビー・プラス図書館連合が、独・バイエルン州立図書館、米国議会図書館(LC)、米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)、独・ベルリン国立図書館、米・カリフォルニア大学バークレー校、米・ハワイ大学、米・ミシガン大学、カナダ・トロント大学、米・バージニア大学の図書館員と連携し2020年3月に立ち上げたイニシアチブの成果です。

公開時点で、約80か国からの50言語以上の2,000を超すウェブサイトが収集されています。収集対象は、少数派の民族や無国籍グループが作成したウェブサイトに重点が置かれており、以下のものに限定はされないが、公衆衛生・人道支援・教育を行う非政府組織のウェブサイト、あらゆる分野の文化を創造する有名・無名の芸術家によって公開されたウェブサイト、地域のニュースを公開するウェブサイト、市民団体への参加者や代表者のウェブサイト、関連するブログやソーシャルメディア等が含まれると説明されています。

Knowledge Unlatched(KU)、KUによりオープンアクセス化された学術成果の利用状況を分析した“Open Access Heroes 2021”を公表

2021年2月23日、Knowledge Unlatched(KU)が、KUによりオープンアクセス(OA)化された学術成果が最も利用された国・機関・出版社・分野を調査した“Open Access Heroes 2021”を公開しました。

OAPEN、JSTOR、Project MUSE、Open Research Libraryといったの複数のプラットフォームから収集したデータに基づいて分析したものです。

学術成果の総インタラクション数(ダウンロード数と閲覧数)は、前年比20パーセント増の1,000万回で、各タイトル平均では2,200回であったと紹介されています。

また、

・世界の約6,500機関から利用があったこと

・最も多く利用された分野は英語と文学であったこと

・OA化された単行書の利用が多かった国は、米国(33パーセント)、英国(9.5パーセント)、ドイツ(8.5パーセント)、インド(4パーセント)、カナダ(4パーセント)の順であったこと

・研究機関別では、英・キングスカレッジ、カナダ・トロント大学、英・ケンブリッジ大学、英・エディンバラ大学、米・ニューヨーク大学からの利用が多かったこと

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