ドイツ

スウェーデン・Bibsamコンソーシアム、締結済のオープンアクセス(OA)出版モデルへの「転換契約」4件の内容詳細をESACのレジストリへ登録

2020年4月2日、Bibsamコンソーシアムを代表してライセンス契約の交渉を行っているスウェーデン王立図書館(NLS)は、締結済のオープンアクセス(OA)出版モデルへの「転換契約(transformative agreement)」4件の内容詳細について、ESAC(Efficiency and Standards for Article Charges)のレジストリへ登録したことを発表しました。

ESACはドイツのマックス・プランク・デジタル・ライブラリー(MPDL)に拠点を置き、欧州を中心とした図書館コンソーシアム等と協調して活動するイニシアチブです。OAへの転換に伴う学術出版市場の展開を示しつつより適切な評価を実施するため、OA市場全般、特に主要学術出版社に関するデータや関連のある事実を収集しています。

ESACはその活動の一環として、交渉中の機関や出版社の判断材料とすること、業務標準や市場の透明性を向上させることを目的として、各国の図書館やコンソーシアムが共有した「転換契約」のレジストリを整備しウェブサイト上で提供しています。レジストリでは多くの場合、契約条件・価格等を含む契約書の全文が提供されています。

ドイツ医学中央図書館(ZB MED)、新型コロナウイルス感染症拡大へ対応した研究支援としてウイルス学及び関連分野に関する特別サービスを提供

2020年3月16日、ドイツ医学中央図書館(Zentralbibliothek der Medizin:ZB MED)は、新型コロナウイルス感染症拡大へ対応した研究支援としてウイルス学及び関連分野に関する特別サービスを提供していることを発表しました。

ZB MEDは、生物情報学データ分析・テキストマイニング・データの視覚化・FAIR原則に準拠した研究データ管理・情報サービスのホスティング等へのサービス提供が可能であり、データのアクセス性や引用の度合いを高めたい場合、大規模データセットを分析したい場合、双方向的なデータの視覚化が必要な場合などには、それぞれ対応可能である、としています。

ZB MEDはデータの集約・再利用に関するサービス提供も可能であるとしており、関連する最初のサービスとして、同館のウェブサイト上で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のウイルス分離株の塩基配列データを視覚化したゲノムブラウザを提供しています。

ドイツ国立図書館(DNB)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館

2020年3月16日、ドイツ国立図書館(DNB)が、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、政府の方針にのっとって、ライプツィヒ館、フランクフルト・アム・マイン館及びGerman Book and Script Museum、German Exile Archiveを同日から別途通知あるまで休館すると発表しています。

PUBLIC AREAS OF THE GERMAN NATIONAL LIBRARY CLOSED FROM MONDAY (16.03.2020) UNTIL FURTHER NOTICE(DNB, 2020/3/16)
https://www.dnb.de/EN/Home/home_node.html

参考:
フランス国立図書館(BnF)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための政府に指示に従い休館
Posted 2020年3月16日
https://current.ndl.go.jp/node/40503

米・ニューズウィーク誌による「世界で最も革新的な図書館」9選:成蹊大学図書館が第8位に選出(記事紹介)

米・ニューズウィーク誌の2020年3月6日号に、世界各国の革新的な図書館を紹介した特集記事“The Most Innovative Libraries Around the World”が掲載されています。

第1位には米国ミズーリ州のカンザスシティ公共図書館(Kansas City Library)が選出され、巨大な本棚を模した図書館南側の駐車場に面する外壁の様子などが写真付きで紹介されています。また、東京都武蔵野市の成蹊大学図書館が第8位に選出され、プリツカー賞受賞者の坂茂氏の設計による同館アトリウムの中空に浮かぶ会話可能な学習室「プラネット」の様子が写真とともに紹介されています。

その他同記事では、ケニア政府のラクダを輸送手段に用いた移動図書館サービス「キャメル・ライブラリー・サービス」や、館内の図書運搬にロボットクレーンを利用するオーストラリアのシドニー市郊外にあるマコーリー大学図書館(Macquarie University Library)など、以下の9館が「世界で最も革新的な図書館」として写真付きで紹介されています。

ゴールドオープンアクセス(OA)誌で出版されたドイツの研究成果物に関する論文処理費用(APC)負担モデルの比較分析(文献紹介)

プレプリントサーバarXivに2020年2月27日付で、論文“Who pays? Comparing cost sharing models for a Gold Open Access publication environment”が公開されています。

同論文はドイツ研究振興協会(DFG)の助成により、独・ビーレフェルト大学のAndre Bruns氏ら3人の共著により執筆されました。論文ではまず、Web of Science、DOAJ、及びビーレフェルト大学図書館や独・Max Planck Digital Library(MPDL)等によるオープンアクセス(OA)出版物の論文処理費用(APC)の透明・効率的管理を目指すプロジェクト“INTACT”が収集した機関の実際に支払したAPCのデータセット“OpenAPC”等を用いて、ドイツの研究機関によるゴールドOA誌への出版物と出版のために支払したAPC価格に関するデータモデルが設定されています。

ドイツ図書館協会(DBV)、ウィキメディア・ドイツ等と共同して公共放送局へ教育用コンテンツの公開を求めるキャンペーン“Öffentliches Geld – Öffentliches Gut!”を実施中

2020年3月3日、ドイツ図書館協会(DBV)は、ウィキメディア・ドイツ(Wikimedia Deutschland)、及び無料教育・オープン教育資源(OER)等に関わる機関や個人の連合体“Bündnis Freie Bildung”と共同して、「公共の資金は公共の利益へ!(Öffentliches Geld – Öffentliches Gut!)」をスローガンとするキャンペーンを実施していることを発表しました。

このキャンペーンはドイツの公共放送局であるドイツ公共放送連盟(Arbeitsgemeinschaft der öffentlich-rechtlichen Rundfunkanstalten der Bundesrepublik Deutschland:ARD)と第2ドイツテレビ(Zweites Deutsches Fernsehen:ZDF)に対して、制作した教育用コンテンツを可能な限り自由なライセンスで公開するように求めるものです。公共放送局制作のドキュメンタリー等のコンテンツは、学校での授業への貢献が可能にもかかわらず、Wikipedia等の無料プラットフォームで公開されているものはごくわずかであり、著作権法や利用規約によって多くの場合ダウンロードや編集に制限がかけられています。

独・OA2020-DEによるオープンアクセス(OA)出版への「転換契約」に関する新しいモデルの提案(記事紹介)

独・OA2020-DEは、2020年2月18日付で“A smooth transition from subscriptions to APCs”と題した記事を公開しました。

同記事は、独・ビーレフェルト大学図書館に所属しOA2020-DEのOA連絡窓口を務めるNina Schönfelder氏による、OA出版への「転換契約(transformative agreement)」の新しいモデル提案に関する2020年1月27日付のディスカッションペーパーについて、著者自身がその概要を紹介するものです。記事では“Publish & Read”、“Read & Publish”のような既存の「転換契約」モデルは、学術雑誌のビジネスモデルを購読制から論文処理費用(APC)の支払制へ移行するにあたって必要な図書館の予算獲得転換や出版社の収益モデル転換に関するニーズに十分応えられていないことから、学術雑誌分野においてより現実的な「転換契約」モデルが必要とされていることを指摘しています。既存のモデルの問題点として、膨大な調整、大規模で即時的な資金の再配分、恒久的で大規模な資金の追加が必要とされること、出版社が個々の図書館やコンソーシアムに柔軟なオプトイン・オプトアウトを認めていないこと、などが挙げられています。

独・De Gruyter社と米ミシガン州立大学図書館が”read & publish”契約締結

2020年2月18日、独・De Gruyter社と米国のミシガン州立大学(MSU)図書館は、両者が”read & publish”契約を締結したことを発表しました。

契約期間は2020年から2022年の3年間で、MSUの研究者はDe Gruyter社の雑誌に発表する論文が基本的にオープンアクセス(OA)となるほか、De Gruyter社の全ての電子ジャーナルへのアクセス権も得ます。

De Gruyter社の発表によれば、同社が北米の研究機関と同種の契約を結ぶのはこれが3例目とのことです。また、国際的にはこれまでに9つの国家規模でのOA契約を結んでいるとしています。

Library Publishing Coalition(LPC)、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリーの2020年版を公開

2020年2月10日、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)が、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリー“Library Publishing Directory”の2020年版の公開を発表しました。

PDF版、EPUB版での公開のほか、掲載情報を検索できるオンラインデータベースも提供されています。

米国・カナダを中心に、ニュージーランド・ウクライナ・アイルランド・インド・オーストラリア・ドイツ・英国・ブラジル・南アフリカ・ナイジェリアを含む計153の大学・研究図書館での出版活動が紹介されており、各館ごとの担当部署、ウェブサイト、SNS、出版活動の概観、職員数、財源、OA・有料・ハイブリッドのタイトル数、出版媒体、分野、査読誌の割合、APCが必要な学術雑誌の割合、連携先、出版プラットフォーム、デジタル保存戦略等がまとめられています。

独・プロジェクトDEALとSpringer Nature社が締結した2020年から2022年までの“Publish and Read”契約の契約書全文が公開される

2020年2月17日付で、独・マックスプランク協会(Max Planck Gesellschaft:MPG)のリポジトリ“MPG.PuRe”上に、独・プロジェクトDEALとSpringer Nature社が2020年1月に締結した2020年から2022年までの“Publish and Read”契約の契約書全文が公開されています。

Projekt DEAL – Springer Nature Publish and Read Agreement(MPG.PuRe,2020/2/17)
https://doi.org/10.17617/2.3174351

関連:
Springer Nature contract(Projekt DEAL)
https://www.projekt-deal.de/springer-nature-contract/

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