ドイツ

数学分野の文献データベース“zbMATH”が“zbMATH Open”として2021年1月からオープンアクセス化

2021年1月13日、ドイツのカールスルーエ情報専門センター(FIZ Karlsruhe)は、数学分野の文献データベース“zbMATH”が、“zbMATH Open”としてオープンアクセス(OA)化したことを発表しました。

zbMATHは、同センター、欧州数学会(European Mathematical Society:EMS)、ドイツのハイデルベルク学士院(Heidelberg Academy of Sciences and Humanities)が編集する、19世紀後半から現在に至る数学分野の文献情報を収録した総合データベースです。ドイツ連邦政府と州政府による合同科学会議(Gemeinsame Wissenschaftskonferenz)の助成の下、2019年からOA化に向けた作業が進められていました。

2021年1月から、zbMATHは“zbMATH Open”としてオンライン上で自由に利用可能となっています。また、外部サービスとの連携機能の充実が図られており、arXivや数学文献のオンライン提供に関する欧州の研究機関等のイニシアチブ“EuDML”等の収録文献に対する全文検索機能、DOIを経由した文献フルテキストへのアクセスなどが可能になっています。

Library Publishing Coalition(LPC)、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリーの2021年版を公開

2021年1月12日、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)が、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリー“Library Publishing Directory”の2021年版の公開を発表しました。

PDF版、EPUB版での公開のほか、掲載情報を検索できるオンラインデータベースも提供されています。

ダイレクトリーには、米国とカナダを中心に、英国・アイルランド・ウクライナ・南アフリカ・ドイツ・オーストラリア・ロシア・チェコ・ノルウェーを含む計136の大学・研究図書館での出版活動が紹介されています。各館ごとに、担当部署、連絡先、ウェブサイト、SNS、職員数や機関種別をはじめとした出版活動の概観、査読誌・APCが必要な学術雑誌の割合や、出版プラットフォーム、デジタル化戦略、学内外・機関内外の連携先等がまとめられています。

E2344 - ドイツ・ベルリン国立図書館における日記調査

ドイツ・ベルリン国立図書館(以下「同館」)は,2020年初めに同館ポツダム通り館(以下「本施設」)で利用者を対象とする日記調査を実施し,同年8月にその報告書を公表した。様々な図書館利用者調査の中でも,本調査は特に利用者の内面に踏み込んでそのニーズの分析を試みたものである。本稿では本調査の目的と方法を中心にその概要を紹介する。

【イベント】大図研関東地域グループ合同例会「ドイツの日本専門図書館の取り組み(仮)」(1/23・オンライン)

2021年1月23日、ウェブ会議サービスZoomによるオンライン形式で、大学図書館問題研究会(大図研)関東地域グループ合同例会として、「ドイツの日本専門図書館の取り組み(仮)」が開催されます。

ドイツの国際交流基金ケルン日本文化会館図書館の蓮沼龍子氏を講師として、同館の提供サービス紹介、利用者・研究者向けサポート、ドイツ国内及び日本・欧州連合(EU)諸国等の国外機関との協力体制に関する講演や、新型コロナウイルス感染症拡大下におけるドイツ図書館界の状況の情報提供が行われます。

参加費は無料で、大図研の非会員も参加可能ですが、事前の申し込みが必要です。

@dtk_tokyo(Twitter,2020/12/27)
https://twitter.com/dtk_tokyo/status/1343126740281880578

英国の“Brexit”が欧州連合(EU)およびドイツの図書館に与える影響とは(記事紹介)

2021年1月5日付で、ドイツのベルリン国立図書館(Staatsbibliothek zu Berlin)は、英国の欧州連合(EU)からの離脱(Brexit)が完了し、2020年末に2021年1月から暫定適用される英国・EU間の通商協定が締結されたことを受けて、EUおよびドイツの図書館に与える影響について解説した記事を公開しました。

同記事は、EU加盟国内の多くの図書館で国境を越えた活動が行われていることから、これまでEU加盟国内で調和が図られていた税制・著作権・データ保護の分野に影響が及ぶことを指摘しながら、個々の影響関係を解説しています。

図書館のあらゆる契約実務に課せられる付加価値税(VAT)については、EU加盟国と非加盟国では根拠法が異なり、EUに非加盟の「第三国」となった英国の事業者との契約では、担当が税務署ではなく税関当局となり、税関当局に「輸入売上税」を納付する必要があることなどを紹介しています。また、EUの非加盟国になったことに伴い、原則として英国を含む第三国から購入した物品には共通関税(Common Customs Tariff)が適用されますが、印刷資料やCD・DVD等の視聴覚資料は免除されることを説明しています。ただし、ゲーム等の触覚メディアには共通関税が適用されます。

学術出版社のBrill社とドイツのマックス・プランク科学史研究所、用語索引のデジタル出版フォーマットの構築・維持等で相互協力を行うための契約を締結

2020年12月11日、学術出版社のBrill社とドイツのマックス・プランク科学史研究所(Max-Planck-Institut für Wissenschaftsgeschichte:MPIWG)は、伝統的な蓄積を活用した用語索引(concordance)の新しいデジタル形式の出版フォーマットについて、持続的な構築・維持等の相互協力を行うことを目的とする契約を締結したことを発表しました。

プレスリリースでは契約締結の背景として、MPIWG所属の研究者は一次資料からデジタルデータセットを生成する歴史研究の実践を盛んに進めており、データの収集プロセスを統合した形で研究成果として公表するための先進的な手法を検討していること、Brill社がデジタル出版に関する豊富な経験をデジタル人文学の研究コミュニティへ拡大する意図があることなどを挙げています。

両者が共同研究プロジェクトとして構築・維持を構想しているデジタル形式の用語索引の出版フォーマットでは、読者がデータから一次情報源を参照したりデータセットそのものを研究目的で再利用することが可能となり、研究者が自身の成果をその根拠となる再利用可能なデータとともに提示することができる、と説明しています。

ドイツ国立図書館(DNB)、連邦政府による新型コロナウイルス感染症拡大防止のための規制強化を受けて2020年12月16日から閲覧室の利用を停止

2020年12月16日から、ドイツ国立図書館(DNB)が新型コロナウイルス感染症拡大防止に関する最新の政府の方針・規制を受けて、同館の閲覧室利用を停止しています。

DNBの閲覧室利用の停止は2021年1月10日まで実施される予定です。利用停止期間中の閲覧室への予約は全てキャンセル扱いとなります。

ドイツ連邦政府は2020年12月13日付で、新型コロナウイルス感染症の感染者数が拡大している現状を踏まえ、2020年12月16日から2021年1月10日までの期間について、実施中の規制の有効期限の延長や、集会・営業・移動に関する制限の追加など、感染症拡大防止に関する規制の強化を実施することを発表しています。

Benutzungsbereiche der Deutschen Nationalbibliothek geschlossen(DNB)
https://www.dnb.de/DE/Benutzung/benutzungLesesaalCorona.html

ルクセンブルクのLuxembourg Centre for Contemporary and Digital History(C2DH)と独・De Gruyter社がデジタル・ヒストリーに関するオープンアクセス査読誌の創刊を発表

2020年12月4日、ルクセンブルク大学の現代史及びデジタル・ヒストリー研究拠点であるLuxembourg Centre for Contemporary and Digital History(C2DH)は、ドイツの出版社De Gruyter社とともに、“Journal of Digital History(JDH)”誌を創刊することを発表しました。

JDH誌は、先進的な出版プラットフォームの提供、データ駆動型研究やトランスメディア・ストーリーテリングなどの歴史学における新しい形の研究の促進を通じて、デジタル・ヒストリー分野の批判的議論や討議の中心的なハブとなることを目指して創刊に向けた準備を進めています。同誌の概要として、トランスメディア・ナラティブ、デジタルツールやデータ活用に関する方法論的検討、開発中の出版プラットフォームによるデータやコードへのアクセス提供の3層で構成された、デジタル・ヒストリーに関する研究成果の発表が可能なオープンアクセス(OA)査読誌である、と説明しています。

JDH誌は現在、歴史学及びデジタル・ヒストリーに関連したあらゆる分野からの投稿を受付しており、2021年9月に創刊号を刊行することを予定しています。

ドイツ国立図書館(DNB)、図書館・図書館サービス等に関係する専門用語を英語・ドイツ語で解説した用語集を公開

2020年12月1日、ドイツ国立図書館(DNB)は、図書館・図書館サービス等に関係する専門用語をわかりやすく簡潔に説明した用語集として、“DNB Glossar”を同館ウェブサイト上で公開したことを発表しました。

同用語集は、“Germanica”(ドイツまたはドイツ語圏の人々を対象としたコンテンツを含む、ドイツ国外で出版された外国語メディアによる著作)や“Netzpublikation”(電子書籍・音楽ファイルなどインターネットのようなネットワーク上公開され物理媒体を持たないメディア出版物)など、図書館と関わりの深い用語を簡潔に解説した用語集です。用語集は英語・ドイツ語で作成されており、各項目には簡潔な定義や同義語のバリエーションが収録されています。また、項目の用語によりDNBのウェブサイト内を検索できるリンクも設けられています。

“DNB Glossar”はDNBのウェブサイト内で自由に利用可能であり、内容は随時更新される予定です。

イタリアの視覚障害者の読書支援団体Fondazione LIA、電子書籍のアクセシビリティ向上に関する情報を提供するホワイトペーパーのドイツ語訳作成を発表

2020年11月27日、イタリア・ミラノに本拠を置く視覚障害者の読書支援団体Fondazione Libri Italiani Accessibili(LIA)は、電子書籍のアクセシビリティ向上に関する情報を提供するホワイトペーパーとして英語で作成した“E-Books for all: towards an accessible publishing ecosystem”について、ドイツ語訳化することを発表しました。

ホワイトペーパーのドイツ語訳化は、Fondazione LIAと、ドイツ図書流通連盟(Börsenverein des Deutschen Buchhandels)・ドイツ読書バリアフリーセンター(dzb lesen)の間で締結された合意に基づいて進められます。ドイツ語版のホワイトペーパーは2021年秋までに提供される予定です。

ページ