スペイン

Springer Nature社、スペイン大学学長会議(CRUE)及びスペイン国立研究協議会(CSIC)と転換契約を締結

2021年5月5日、Springer Nature社は、スペイン大学学長会議(CRUE)及びスペイン国立研究協議会(CSIC)と転換契約を締結したことを発表しました。契約期間は2024年12月までです。

CRUE及びCSICの参加大学58校は、Springer Nature社の2,300以上のタイトル(同社傘下のAdis社のタイトルを含む)でオープンアクセス(OA)出版が可能になります。この契約を通じ、スペインの研究者による論文が年間2,200本以上OA出版される見込みとあります。また、CRUE及びCSICの参加機関に所属する研究者は、Springer社及びAdis社の全購読誌へのアクセスも可能となります。

発表では、CRUE及びCSICの参加機関が、スペインにおける科学研究の成果産出においてその9割以上を担っていることにも言及しています。

米国・スペインの大学図書館が締結した電子ジャーナル契約のライセンス条項の比較と検討(文献紹介)

2021年3月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries(C&RL)”のVol.82, no.2に、スペイン・グラナダ大学のフェルナンデス・モリーナ(Juan-Carlos Fernández-Molina)教授を筆頭著者とする論文“Comparing Use Terms in Spanish and US Research University E-journal Licenses: Recent Trends”が掲載されています。

イスラエル国立図書館、15世紀にイベリア半島で作成された旧約聖書の『エステル記』を含むヘブライ語の巻子本“megillah”を入手しデジタル化公開

2021年2月22日、イスラエル国立図書館は同館のブログ“The Librarians”において、旧約聖書の『エステル記』を含むヘブライ語の巻子本“megillah”を寄贈により入手し、同資料のデジタル画像がオンライン上で利用可能になったことを発表しました。

同館が新たに入手した“megillah”は文体の検討と放射性炭素年代測定により、ユダヤ人がスペイン・ポルトガルから追放される以前の1465年頃に、イベリア半島で作成されたと推定されています。中世、特にイベリア半島から追放される以前の『エステル記』を収録した巻子本の現存は極めて稀であることを紹介しています。

イスラエル国立図書館は、同館の前身のイスラエル国立・大学図書館(Jewish National and University Library)で国際委員会の初代委員長を務めたLudwig Jesselson氏の遺族から同資料の寄贈を受けました。資料のデジタル化画像は同館のウェブサイト上で公開されています。

EBSCO社、スペイン・サラゴサ大学図書館によるオープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIO導入を発表:同社のホスティングサービスによるスペインで最初の導入事例

2021年1月21日、EBSCO社は、同社がホスティングサービスを提供するオープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOについて、スペインのサラゴサ大学(La Universidad de Zaragoza)図書館が導入することを発表しました。スペインにおいて、同社のホスティングサービスを利用したFOLIOの導入は、同館によるものが最初の事例となります。

EBSCO社はスペインにおける図書館のFOLIO実装について、図書館等に情報技術・アウトソーシングサービスを提供するIBAI-SCANBIT社と業務提携関係を結んでおり、同館のFOLIO実装はIBAI-SCANBIT社が中心となって行います。同館のFOLIO実装に向けた移行の作業はすでに進行しており、2021年春に完了する予定です。

E2323 - 諸外国における読書習慣調査と読書推進活動

読書量は過去20年間で減少しており,特に若年層での減少は顕著である。国際出版連合(IPA)が2020年10月に公開した報告書“Reading Matters: Surveys and Campaigns – how to keep and recover readers”(以下「本報告書」)では,26か国における読書習慣調査のレビューを行った上で,そのような傾向が広く見られることを指摘する。

スペインのロイヤル・スコッツ・カレッジでシェイクスピアの戯曲『二人の貴公子』の1634年版が発見される:スペインに残る最古のシェイクスピア作品と推定(記事紹介)

BBC Scotlandが2020年9月19日付で、スペイン・サラマンカの神学校ロイヤル・スコッツ・カレッジ(Royal Scots College)の図書館で、ウィリアム・シェイクスピアが1613年から1614年頃に合作で執筆したとされる戯曲『二人の貴公子(The Two Noble Kinsmen)』の1634年印刷版が発見されたことを報じています。

報道によると、今回確認された『二人の貴公子』は、スコットランドの経済学者アダム・スミスの著作を調査していた研究者が発見したもので、1630年から1635年に印刷された英語による戯曲集の中に含まれていたことを確認しました。17世紀から18世紀のスペインでは教会による検閲が行われていたため、英語の著作物の流通は極めて限られていましたが、ロイヤル・スコッツ・カレッジは希望する図書を全て入手することが認められており、発見された戯曲集は1635年頃にイングランドまたはスコットランドの旅行者によって、教会の検閲を回避して持ち込まれたと推定されています。これまでスペインに残る最古のシェイクスピア作品はバリャドリードの神学校で発見された戯曲集と考えられていましたが、発見された『二人の貴公子』を含む戯曲集は約10年古く成立したものである、と説明されています。

米国の大学図書館が受入したスペイン語資料の出版国に関する分析(文献紹介)

2020年9月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries (C&RL)”のVol.81, no.6に、米・コロラド大学図書館に所属しロマンス諸語を専門とするオリバ(Kathia Salomé Ibacache Oliva)准教授らによる共著論文“Forgotten Hispano-American Literature: Representation of Hispano-American Presses in Academic Libraries”が掲載されています。

著者らは2019年7月に、OCLCのWorldCatの所蔵データを利用して、2014年から2018年に出版されたスペイン語資料の米国の大学図書館88館の所蔵状況について、資料の出版国がスペイン及び南北米国大陸の19のスペイン語圏国家のいずれであるかという観点から調査を実施しました。同論文はこの調査・考察等を報告するものとして発表されています。

2020年第1四半期に発表された新型コロナウイルス感染症関連文献のオープンアクセス(OA)状況等に関するPubMedを情報源とした調査(文献紹介)

2020年8月12日付で、オープンアクセス(OA)出版プラットフォームを提供するF1000 Researchに、スペインの医学研究者らが共著で執筆した文献として、“Open Access of COVID-19-related publications in the first quarter of 2020: a preliminary study based in PubMed”が公開されています。

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、各出版社は同感染症に関する文献を米国国立医学図書館(NLM)の運営するPubMed Central(PMC)などの適切なリポジトリにおいて、即時OA化することを認める意向を示しています。著者らはNLMの生物医学文献データベースPubMedやOA文献探索のためのブラウザ拡張機能Unpaywall等のツールを用いて、2020年第1四半期に発表された新型コロナウイルス感染症関連文献のOA状況等に関する調査を実施しました。また、過去のコロナウイルス関連文献との比較のために、2000年代前半に中国等で流行した新型肺炎の原因ウイルス「SARSコロナウイルス(SARS CoV-1)」や中東呼吸器症候群(MERS)の原因ウイルス「MERSコロナウイルス(MERS CoV)」に関連する文献のOA状況等も分析しています。

E2298 - 南欧の国立図書館における複写貸出サービス

2019年の晩秋,南欧4か国の国立図書館や大学図書館を実地に訪ね,利用者サービスについて調査を行う機会を得た。訪ねたのはポルトガル,スペイン,イタリアそしてギリシャの4か国である。本稿ではイタリア以外の3か国の国立図書館について職員へのインタビューによって得た見聞をもとに,複写および貸出サービスの実態を紹介したい。イタリアの国立図書館における複写サービスについては同僚の伊藤暁子が2018年にローマとフィレンツェの2館を訪問し(E2165参照),『国立国会図書館月報』第706号に豊富な写真つきでまとめている。イタリア以外の欧州の国立図書館についても知ることができる。ぜひ参照されたい。

国際図書館連盟(IFLA)、「国際マーケティング賞2020」の受賞館を発表:1位は中国・佛山市図書館の“N-Library”

2020年7月22日、国際図書館連盟(IFLA)の管理・マーケティング分科会が、今回で17回目となる、「国際マーケティング賞2020」の受賞館を発表しました。

同賞は、創造的で結果重視のマーケティングプロジェクトやキャンペーンを実施した機関を表彰するもので、受賞者には2021年にオランダ・ロッテルダムで開催されるIFLA大会の参加費等が賞金として与えられます。

1位には中国の佛山市図書館による、同館の蔵書等を用いて家庭での図書館作りを支援する取組“N-Library”(Neighborhood Library/邻里图书馆)が選ばれました。情報技術を活用し、818の“N-Library”が小さな公共図書館として近隣住民や障害者、高齢者にサービスを提供しています。

2位にはカナダ・グレーターヴィクトリア公共図書館によるグレーターヴィクトリアの図書館に留まらない図書館への人々の考え方を変革するために統合されたブランド戦略を用いた取組“Change Your Mind”が、3位にはスペイン・ムルシア公共図書館による図書館の規制概念を変えユーモア等により利用者の知的好奇心を刺激することで新しい集団・感性等に図書館を開放する取組“Viven en la BRMU(They live in BRMU)”が選ばれています。

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