EU(欧州連合)

国際図書館連盟(IFLA)や欧州研究図書館協会(LIBER)など5機関、EU内の著作権制度改革に関し、ポジションペーパーを発表

2016年7月、国際図書館連盟(IFLA)、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)、欧州研究図書館協会(LIBER)、Public Libraries 2020、Europeanaの連名で、欧州委員会が、デジタル単一市場戦略に対応させるために2016年秋に改変することを予定している、EU内の著作権制度改革に関し、ポジションペーパーを発表しています。

・図書館、教育、研究に関する規制や例外に関して、さらに調整をすること
・非商用、商用いずれの目的での利用でも、テキストデータマイニング(TDM)に関し、明確な例外を設けること
・技術的保護手段や、契約期間などに優先して、利用者の権利を守ること

などを求めるものです。

なお、Public Librariesは、、欧州の公共図書館を対象とした、社会的包摂、デジタルインクルージョン、生涯教育の分野における図書館の役割についてのアドボカシー活動を支援するプロジェクトです。

Towards a modern, more European Copyright Framework

英ケンブリッジ大学図書館、英国のEU離脱に関する紙媒体資料の収集・保存事業を開始

2016年7月1日、英ケンブリッジ大学図書館の貴重資料部門が、英国のEUからの離脱に関する紙媒体資料の収集・保存事業を開始することを発表しました。

国民投票をめぐる離脱派・残留派双方のリーフレット等の資料を収集するとのことで、既に英国図書館やオクスフォード大学図書館等が取り掛かっている、ウェブサイトのアーカイブを補完するものになるだろうとのことです。リーフレット等を所有している人を対象に寄贈が呼びかけられています。なお、重複した資料についてはオクスフォード大学や他の図書館等に提供されるとのことです。

Collecting Brexit(Cambridge University Library Special Collections、2016/7/1付け)
https://specialcollections.blog.lib.cam.ac.uk/?p=12778

英国、EUからの離脱をめぐる議論に関するウェブサイトの収集・保存に着手

2016年6月27日、英国図書館(BL)はEUからの英国の離脱(いわゆる”Brexit”)をめぐる議論に関するウェブサイトの収集・保存を開始したことを発表しました。

収集するウェブサイトの選択にはオクスフォード大学ボドリアン図書館の図書館員を中心に、英国図書館、スコットランド国立図書館、ウェールズ国立図書館、北アイルランドのクイーンズ大学ベルファスト校、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの職員らが参加するとのことです。英国内のサイトを中心に、2,590のウェブサイトを対象にするとしています。

Brexitがオープンアクセス運動に与える影響は?(記事紹介)

2016年6月29日付けのRichard Poynder氏のブログ”Open and Shut?”に、英国において国民投票でEUからの離脱(いわゆる”Brexit”)が支持されたことがオープンアクセス(OA)運動に与える影響について、インペリアル・カレッジ・ロンドンの構造生物学教授、Stephen Curry氏に尋ねたインタビューのまとめが掲載されています。Curry氏はGuardian紙の科学コーナー”Occam's corner”執筆者の一人で、OA推奨者でもあります。

インタビューではPoynder氏が、EUからの助成を英国の研究者が受けられなくなる可能性や、英国内においてもEU離脱の影響で景気が悪化し、OA雑誌のAPC支払いに回す予算がなくなるのではないかという英国内でのOA運動に与える影響に加え、EUでOA運動を推進してきた英国が離脱することがEUのOA運動に与える影響についても尋ねています。Curry氏は状況は不透明であり、自身の考えも明日には変わるかも知れないと前置きしつつ、各質問に回答しています。

Open access and Brexit(Open and Shut?、2016/6/29付け)
http://poynder.blogspot.jp/2016/06/open-access-and-brexit.html

参考:

欧州連合、ブックレット“E-infrastructures: making Europe the best place for research and innovation”を公開

2016年6月28日、欧州連合(EC)が、ブックレット“E-infrastructures: making Europe the best place for research and innovation”を公開しています。

ECでは、2014年から2020年にかけて、Horizon2020の“e-Infrastructure”プログラムを通じて、デジタルインフラ整備に8億5,000ユーロ以上を拠出していますが、このブックレットでは、“e-Infrastructure”プログラムが、研究者の社会的課題への取組みを支援していることを解説する内容になっています。

EUからの離脱を支持する英国民投票結果に対する科学者たちの反応(記事紹介)

2016年6月24日付けのNature誌オンライン版記事で、6月23日に実施されたEUからの離脱の是非を問う英国の国民投票において、離脱支持が残留支持を上回ったことに対する英国内外の複数の科学者らのコメントが紹介されています。

英国がEUから離脱した場合、EUとして提供されている研究助成プログラムに応募できなくなることや、移動の自由がなくなることへの懸念など、全体に国民投票結果への失意と将来への不安を述べるコメントが多く見られます。その中で、すぐに影響があるわけではないので落着きながらも、EUから離脱した場合でも研究環境を維持し続けられるよう政府へ呼びかけていくことを呼びかけるコメントも寄せられています。

How scientists reacted to the Brexit(Nature、2016/6/24付け)
http://www.nature.com/news/how-scientists-reacted-to-the-brexit-1.20158

European Open Science Cloud(EOSC)に関する高度専門家グループ、EOSC実現のためのロードマップ設計を目的とした報告書の原案を公開

2016年6月20日、ヨーロッパにおいて整備の検討が進められている、既存のデータ管理システムを統合した研究基盤“European Open Science Cloud”(EOSC)に関する高度専門家グループ(High Level Expert Group)が、EOSC実現のためのロードマップを設計すること目的としたレポートの原案“A Cloud on the 2020 Horizon. Realising the European Open Science Cloud: first report and recommendations”を公開しました。

委員会でこの原案を検討し、夏には最終版を公開する予定です。

A Cloud on the 2020 Horizon. Realising the European Open Science Cloud: first report and recommendations
http://ec.europa.eu/research/openscience/pdf/hleg/hleg-eosc-first-report_%28draft%29.pdf

EC Open Science
http://ec.europa.eu/research/openscience/index.cfm

参考:

欧州委員会(EC)、altmetricsに関する専門家グループ立ち上げ 根拠に基づいた情報提供を呼びかけ

欧州委員会(EC)は、”Open Society Policy Platform”(OSPP)に対し研究評価指標やaltmetricsのオープンサイエンスにおける役割について助言すること等を目的に、altmetricsに関する専門家グループを立ち上げました。新たに立ち上がった専門家グループでは、2016年7月13日を期限に、根拠に基づいた情報の提供(Call for Evidence)を呼びかけています。

OSPPはECの研究イノベーション総局(Directorate-General for Research and Innovation)が設立する予定の、欧州のオープンサイエンス政策の開発・実施に関し助言する専門家グループです。altmetricsに関する専門家グループはOSPPやECの政策立案者に対し、オープンサイエンスを支援する研究評価指標やaltmetricsの開発と責任ある利用に関する助言を与えることを目的としています。今回公開されたCall for Evidenceでは、大学関係者や研究者、学会、出版者、altmetrics開発者等、幅広いステークホルダーに対し、根拠に基づく情報の提供を呼びかけています。情報を求めている具体的なトピックとして、「オープンサイエンスのための次世代の指標」、「altmetricsの現状」など6つのサブテーマも設定されています。

LIBER、IFLA、EBLIDAの3つの図書館組織、オープンサイエンスシステムへの移行に関する欧州理事会総括に賛意を表明:国際STM出版社協会の意見に一部反論

2016年6月9日、欧州研究図書館協会(LIBER)、国際図書館連盟(IFLA)、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)の3者が連名で“Be Open to Open Science: Stakeholders Should Prepare for the Future, not Cling to the Past”と題した声明を出しました。

2016年5月27日に承認されたオープンサイエンスシステムへの移行に関する欧州理事会総括(“The transition towards an Open Science system”)に対し、賛同の意を表明した声明となっており、2016年4月4日と5日に開かれたEU理事会議長国・オランダ主催のイベントで提示された“ Amsterdam Call for Action”について賛意を表明するとともに、図書館が“ Amsterdam Call for Action”の文脈にそってどのようなことができるかについて6点にわたって示した5月17日のLIBERの意見表明に示した内容と同趣旨であったとしています。

ページ