EU(欧州連合)

欧州委員会(EC)、次期研究資金助成プログラム“Horizon Europe”実施戦略の共同設計における課題について最終報告書を公開

2019年11月26日付で、欧州委員会(EC)による、2021年1月開始予定の次期研究資金助成プログラム“Horizon Europe”実施戦略の共同設計における課題についての最終報告書として、“Horizon Europe co-design – implementation”が公開されています。

同報告書は、2019年7月から10月まで実施された“Horizon Europe”の実施戦略に関するオンライン上のアンケート調査と、2019年9月24日から26日の「欧州研究・イノベーション・デー(European Research and Innovation Days)」で開催された約4,000人の利害関係者とのセッションから得られたフィードバックをまとめたものです。報告書では、アンケート回答者や利害関係者からのコメント・アイデアとして、人件費に関する規則の簡素化と明確な手引きの作成、提案書の提出やテクニカルレポート・財務報告書に関する簡素なテンプレートの用意、信頼できる透明性のある制度確立の重要性、助成の申請者・受益者双方への適切なコミュニケーションとフィードバックの重要性などが紹介されています。

一連のフィードバックは、現在策定作業が進行中の“Horizon Europe”の実施戦略へ反映される予定です。

欧州研究図書館協会(LIBER)、改正EU著作権指令で規定された絶版著作物の大量デジタル化に関する例外の適用可否確認のためのチェックリストを公開

2019年11月21日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、2019年4月に欧州連合(EU)理事会で採択された「デジタル単一市場における著作権指令」第8条から11条で規定された、絶版著作物(out-of-commerce work)の大量デジタル化に関する例外の適用可否を確認するためのチェックリストを公開したことを発表しました。

改正された同指令では、図書館等の文化遺産機関による絶版著作物のデジタル化は、著作権者の相当数を代表する集中管理団体(CMO)との利用許諾契約により可能になるとしていますが、最低6か月間EU知的財産庁のウェブサイトに公示して商業的入手可否を確認することを条件に、次のいずれかの場合には著作権の例外とすることを認めています。

・デジタル化を意図した種類の著作物を代表するCMOが存在しない
・デジタル化を意図した種類の著作物の代表団体が政府によってCMOと認められていない
・デジタル化を意図した種類の著作物の代表団体が絶版著作物のオンライン上での公開を図書館に認めるライセンスを付与することができない

欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)、IFLA他2団体とともに図書館・図書館協会向けの改正EU著作権指令国内法化のためのガイドラインを作成

2019年11月25日、欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)は、2019年4月にEU理事会で採択された改正EU著作権指令「デジタル単一市場における著作権指令(the Directive on Copyright in the Digital Single Market)」の国内法化に関する、図書館・図書館協会向けのガイドラインを作成したことを発表しました。

このガイドラインはEBLIDA・IFLA・欧州研究図書館協会(LIBER)・SPARC Europeの4団体が共同作成したものです。ガイドラインは、テキスト・データ・マイニング(TDM)、教育機関の利用、保存、契約、技術的保護手段、絶版著作物、パブリックドメインの視覚芸術著作物、報道出版社の権利、オンラインコンテンツプラットフォームの責任について扱っており、著作権指令の中の12の条項をカバーしています。それぞれの項目に関して、その条項が何を示しているのか、新しい条項は何を意味しているのか、柔軟な運用を行う余地があるのか、などを示す内容となっています。

国際図書館連盟(IFLA)、改正EU著作権指令に関する図書館員の関与の重要性と関与のための手順等を解説した記事を掲載

2019年11月6日、国際図書館連盟(IFLA)は、2019年6月に施行された改正EU著作権指令について、図書館員の関与の重要性と関与のための手順等を解説した記事として、“European Copyright Directive Implementation Advances: How Can You Get Involved?”を掲載しました。

改正EU著作権指令の発効後、オランダ・ドイツでは図書館を含む様々な利害関係者の提言を集めるためにすでに公開協議が開催され、フィンランド・ハンガリー・アイルランドでは、図書館の専門家がそれぞれの政府と協議を開始するなど、実施に向けた準備が進んでいます。IFLAは改正EU著作権指令に含まれる内容と図書館員の関与の重要性、関与のために踏むべき手順等を同記事の中で解説しています。

SPARC Europe、欧州連合(EU)のオープンデータ指令の概要と国内法への導入のためのガイダンスからなる資料を公開

2019年10月31日、SPARC Europeは、改正を経て2019年7月16日に発効した欧州連合(EU)の“Directive on open data and the re-use of public sector information”(オープンデータ指令)の概要等をまとめた資料を公開しました。

EU加盟国では、2021年7月16日までに同指令の内容を国内法化することが求められています。今回公開された資料では、同指令の概要、公的助成を受けた研究データに関する第10条をはじめとした研究機関・図書館・研究助成機関に関わる条項の紹介、国内法への効果的な導入のためのガイダンスが掲載されています。

国立国会図書館、『外国の立法』2019年11月号に、欧州連合(EU)のデジタル著作権指令に関する記事を掲載

国立国会図書館(NDL)は、『外国の立法』No.281-2(2019年11月:月刊版)に、欧州連合(EU)の「デジタル単一市場における著作権指令」に関する記事を掲載しました。

外国の立法 2019年刊行分 No.278-1~(NDL)
https://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/legis/2019/index.html

【EU】デジタル単一市場における著作権指令 [PDF:1127KB]
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11382322_po_02810204.pdf?contentNo=1

欧州委員会(EC)、次期研究資金助成プログラム“Horizon Europe”の戦略的方向性・実施戦略に関するアンケート調査の結果を公表

2019年10月11日、欧州委員会(EC)は、2021年1月開始予定の次期研究資金助成プログラム“Horizon Europe”の戦略的方向性・実施戦略に関して、2019年中に実施し合計8,000件を超える回答のあった、アンケート調査2件の結果を公表したことを発表しました。

1件目のアンケート調査は2019年6月28日から10月4日まで実施されたものです。“Horizon Europe”の最初の4年間における研究開発支援のための主要な戦略的方向性等へのアンケート調査が行われ、全てのEU加盟国を含む99か国から6,806件の回答を得ています。なお、回答者の所属について、EU加盟国所属者が87%を占め、大学または研究機関の所属者が50%以上にのぼり、産業界からの回答は約15%であったことなどが合わせて報告されています。

Google、フランスの改正EU著作権指令国内法化に伴いフランス国内におけるニュース記事の検索結果表示方法を変更:記事を抜粋したスニペットやサムネイル画像が非表示に

Google Franceの公式ブログ“Le blog officiel de Google France”に2019年9月25日付で、“Nouvelles règles de droit d’auteur en France : notre mise en conformité avec la loi”と題された記事が投稿されています。2019年10月にフランスで改正EU著作権指令が欧州で初めて国内法化され新しい著作権法が導入されることに伴い、フランス国内ではGoogleの検索結果表示方法が変更される見込みであることを発表したものです。

フランスで新しい著作権法が施行されると、欧州の報道機関が発行するニュース記事を示した検索結果について、フランス国内ではニュース記事を抜粋したスニペットやサムネイル画像が表示されなくなります。これはGoogleが提供する全てのサービスに適用されます。

政治ニュースサイト“POLITICO”が同日付で公開したこのGoogleの意向を扱った記事では、改正EU著作権指令の第15条で報道機関が自機関のコンテンツをオンライン上で表示するGoogleやFacebook等のプラットフォームに対して使用料を求める権利が認められていること、Googleはこの使用料の支払を拒否していること等が解説されています。

【イベント】国立情報学研究所(NII)主催講演会“What does EU General Data Protection Regulation (GDPR) protect?”(8/30・東京)

2019年8月30日、東京都千代田区の国立情報学研究所(NII)で、EU一般データ保護規則(GDPR)をテーマとしたNII主催の講演会“What does EU General Data Protection Regulation (GDPR) protect?”が開催されます。

講演者は独・フライブルク大学のGünter Müller教授です。適用から1年が経過し賛否両論のあるGDPRについて、その内容や問題点の解説とともに、Googleのアカウント情報とトランザクション分析に関するフライブルク大学の研究に基づいて、透明性を備えた管理インフラストラクチャ―の紹介が行われます。

参加者の制限は特になく、参加費無料、事前登録不要です。

Talk by Prof. Günter Müller from University of Freiburg:"What does EU General Data Protection Regulation (GDPR) protect?"(NII)
https://www.nii.ac.jp/en/event/2019/0830.html

欧州研究図書館協会(LIBER)、2018/2019年の年次報告書を公開

2019年6月5日、欧州研究図書館協会(LIBER)は2018/2019年の年次報告書である“LIBER:2018-2019 Annual Report”の公開を発表しました。LIBERによる年次報告書の公開は今回が初めてとなり、2018年6月から2019年5月の主な出来事、2018-2022年の戦略計画の進捗状況、関与した国際的なプロジェクト、年次大会や季刊誌“LIBER Quarterly”に関するデータ、会計状況等が報告されています。

年次報告書では対象期間の主な出来事として、EU著作権指令改正におけるテキスト・データ・マイニング(TDM)を例外とするための働きかけ、オープンサイエンスに関するロードマップの作成・配布、研究図書館のための学術指標の提言をまとめた報告書の公開、研究データリポジトリやデジタル人文学等に関する調査、Plan Sの実現にかかる手引き改善のための声明発表、“A Library Manifesto for Europe”への支持などを挙げています。

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