学術情報流通

カナダ研究図書館協会(CARL)、加盟館の2017・2018年度分及び2018・2019年度分の電子ジャーナル及びデータベースのライセンス契約料に関するデータを公表

2019年10月2日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、大学図書館の加盟館がカナダ研究知識ネットワーク(Canadian Research Knowledge Network:CRKN)を通じてライセンス契約した、2017・2018年度分及び2018・2019年度分の電子ジャーナルとデータベースの利用料のデータセット及び集計表を公表しました。

CARL Members Release Journal Subscription Cost Data for 2017-2018 and 2018-2019(CARL, 2019/10/2)
http://www.carl-abrc.ca/news/carl-members-release-journal-subscription-cost-data-for-2017-2018-and-2018-2019/

神戸大学附属図書館、同大学で開催された「オープンサイエンス研修会」の資料を神戸大学学術成果リポジトリ(Kernel)で公開

神戸大学附属図書館電子図書館係のTwitterアカウントの2019年10月4日付のツイートにおいて、同大学で2019年9月30日に開催された「オープンサイエンス研修会」の資料を神戸大学学術成果リポジトリ(Kernel)で公開したことが発表されています。

研修会で使用された、
・プレゼンテーション「図書館員のためのオープンサイエンス概論:オープンサイエンスと学術機関リポジトリ」
 小野亘氏(国立情報学研究所学術基盤推進部学術コンテンツ課長)
・プレゼンテーション「オープンサイエンスと学術機関リポジトリ」
 林正治氏(国立情報学研究所オープンサイエンス基盤研究センター特任助教)
がKernel上で公開されています。

@kobekernel(Twitter,2019/10/4)
https://twitter.com/kobekernel/status/1180020209228271617

欧州分子生物学機構とASAPbio、投稿前原稿の査読プラットフォームサービス“Review Commons”を2019年12月に立ち上げ

2019年9月30日、欧州分子生物学機構(EMBO)と生命科学分野の出版の加速に取り組む非営利団体ASAPbio(Accelerating Science and Publication in biology)は共同して、投稿前原稿の査読プラットフォームサービス“Review Commons”を立ち上げ予定であることを発表しました。

2019年12月に立ち上げ予定の“Review Commons”では雑誌へ投稿前の原稿が受付され、受付された原稿は雑誌から独立した専門家による厳密な査読を受けることができます。また、原稿の著者はプレプリントサーバbioRxivへ査読内容と自身の回答の公開や、提携雑誌へ“Review Commons”で査読済原稿の投稿も可能になります。

ノルウェー・Unitが組織するコンソーシアム、Taylor & Francis社と“Read and Publish”契約で合意

2019年10月4日、ノルウェー国内の研究機関等の高等教育および研究におけるICTや共同サービスを担当するUnit(Direktoratet for IKT og fellestjenester i høyere utdanning og forskning:Norwegian Directorate for ICT and Joint Services in Higher Education and Research)は、ノルウェーの研究機関を代表して、Taylor & Francis社と“Read and Publish”契約で合意したことを発表しました。契約期間は2020年から2022年までの3年間です。

この契約にはノルウェー国内の23の研究機関が参加しています。契約参加機関の研究者は、理学・工学・医学・社会科学・人文科学にまたがるTaylor & Francis及びRoutledgeのジャーナルへアクセス可能になると同時に、それらのジャーナルで追加費用を支払うことなく研究成果をオープンアクセス(OA)化することができます。

コールド・スプリング・ハーバー研究所、bioRxivに投稿されたプレプリントに並べて査読内容を掲載する試行プロジェクト“Transparent Review in Preprints(TRiP)”を開始

2019年9月30日、生命医学分野のプレプリントサーバbioRxivを運営するコールド・スプリング・ハーバー研究所(CSHL)は、投稿されたプレプリントに並べて査読内容を掲載する試行プロジェクトとして、“Transparent Review in Preprints(TRiP)”を開始することを発表しました。

プロジェクトにはウェブアノテーションツールHypothesisが利用され、プロジェクト参加組織は、事前のオプトインにより参加意思を示した著者について、bioRxiv上の関連するプレプリントへピアレビューを投稿することができます。

多くのジャーナルでウェブサイトにピアレビューを表示させることが行われていますが、通常はレビュー対象となったバージョンではなく最終的に出版されたバージョンとともに表示されます。TRiPでは投稿バージョン・レビュー対象となったバージョンとともに表示可能であることが特徴です。

オープンアクセス誌eLife、欧州分子生物学機構(EMBO)、査読サービスPeerage of Science、EMBOとASAPbioプロジェクトにより2019年後半立ち上げ予定の査読サービスReview Commonsがプロジェクトの最初の参加組織となります。また、米国植物生物学会やPLOS等の他団体も参加予定です。

SPARC Europe、欧州の研究助成団体を対象としたオープンアクセス(OA)方針・研究データポリシーに関する調査報告書を公開

2019年9月30日、SPARC Europeは、欧州の研究助成団体を対象としたオープンアクセス(OA)方針・研究データポリシーに関する調査報告書“Insights into European research funder policies and practices”の公開を発表しました。

この調査は2019年春、SPARC Europeを中心に欧州のアカデミー組織連盟であるAll European Academies(ALLEA)・欧州財団センター(European Foundation Centre:EFC)・Science Europe等の団体との協議の下で実施されました。調査に対して29か国の62団体から回答があり、この回答に基づいて報告書が作成されています。回答した団体の中には主要国の助成団体(約半数)や欧州規模の助成団体、各国・地域の学術機関、慈善団体等が含まれています。

SPARC Europeは調査結果から得られた主要な知見として以下の5点を挙げています。

オックスフォード大学出版局及びケンブリッジ大学出版局(英国)、人文学・社会科学の研究者から見た単行書というメディアへの評価に関する共同調査プロジェクトの報告書を公表

2019年10月1日、英・ケンブリッジ大学出版局は、英・オックスフォード大学出版局と連名で、研究者から見た単行書というメディアへの評価に関する共同調査プロジェクトの報告書“Researchers’ perspectives on the purpose and value of the monograph: Survey results 2019”を公表しました。

調査対象は人文学・社会科学の研究者であり、2019年6月28日から7月10日にかけてアンケート形式で実施され、合計5,000件近くの回答が寄せられました。報告書では最初に、キャリアの段階や学問分野、専門領域、地域、年齢、執筆した出版物の種類、出版した単行書の冊数といった回答者の属性をまとめており、ほぼ4分の3が“Senior lecturer/Associate professor”以上のキャリアにあること、過半数は人文学の研究者であること、大多数が米国及び英国を中心とした欧州の研究者であること等が示されています。

Wiley社の電子出版プラットフォーム部門Atypon、研究者向けのAI駆動型ディスカバリーツール“Scitrus”を公開:パーソナライズされた最新の研究関連情報をフィードで提供

2019年10月1日、Wiley社の電子出版プラットフォーム部門Atyponは、研究者向けの人工知能(AI)駆動型ディスカバリーツール“Scitrus”を公開したことを発表しました。

ウェブ上の30,000を超える信頼できる情報源から公開されるコンテンツに対し、機械学習により利用者の関心に沿ったキュレーションを行い、最新かつ関連性の高い論文情報、ニュース、引用アラートをフィードで提供するものとあります。なお、利用にはアカウント登録(無料)が必要です。

Atypon Launches Scitrus, an AI-Driven Discovery Tool for Researchers(Atypon, 2019/10/1)
https://www.atypon.com/news/atypon-launches-scitrus-an-ai-driven-discovery-tool-for-researchers/

Knowledge Exchange、変化するプレプリントの役割に関するレポートを公開

Knowledge Exchangeが、変化するプレプリントの役割について、文献調査と研究者へのインタビュー調査に基づいて検討したレポート”Accelerating scholarly communication - The transformative role of preprints”を公開しました。

同調査では2010年代以降、多くの分野に広がったプレプリントの動きをプレプリントの「第二の波」と捉え、現状を調査するとともに今後ありうるシナリオを検討しています。同レポートによれば、研究者にとってプレプリントを活用する動機は早期・短期間で研究成果が流通できる点、活用の障害は査読がないことと雑誌に論文掲載を断られることへの恐れであるとされています。また、プレプリントの情報収集・自身の情報拡散のいずれにも、Twitterが重要な役割を果たしていることが指摘されています。また、多くのプレプリントサービスが登場したものの、雑誌等の出版プラットフォームへの統合が進んでいないことや、情報の重複・情報保存への懸念等が現在の問題点として指摘されています。

国立情報学研究所(NII)、情報学研究データリポジトリ(IDR)への大学等研究者提供データセット受入に関する申請受付を開始

2019年9月27日、国立情報学研究所(NII)は、大学等の研究者が作成したデータセットを同研究所が運営する情報学研究データリポジトリ(IDR)へ受け入れるための「研究者等提供データセット受入要項」を制定し、申請の受付を開始したことを発表しました。

IDRはサービスの目的として、様々な理由によりオープンデータとしての公開が難しいデータセットを利用者の範囲や利用目的や利用方法などの条件を定め、IDRを通じて提供することによって、作成者の負担を軽減しつつ多くの研究者が利用できるようすることである、としています。学術研究の対象として高い価値を有し、相当数の利用者が見込まれるデータセットについて、所定の手続きによりIDRへの受入を申請することができます。

大学等研究者提供データセットの受入に関する申請受付開始(NII,2019/9/27)
https://www.nii.ac.jp/news/2019/0927.html

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