学術情報流通

米・アリゾナ大学図書館、研究データリポジトリ“UA Research Data Repository”を公開

2020年10月29日、米国のアリゾナ大学図書館は、同館が中心となって開発し、提供を開始した研究データリポジトリ“UA Research Data Repository(ReDATA)”に関する記事を掲載しました。

“ReDATA”は、同大学に所属する研究者により作成されたあらゆるタイプのデータを蓄積し、共有する研究データリポジトリです。

記事の中では、情報アクセス・共有の障壁を減らすという同館のミッションに沿うものであり、研究成果の影響の把握も行えること等が述べられています。また、同リポジトリで公開されたデータにはDOIが付与されます。

【イベント】情報メディア学会第22回研究会(11/7・オンライン)

2020年11月7日、情報メディア学会第22回研究会がオンラインで開催されます。

会員による研究発表が行われ、参加費は会員・非会員ともに無料(要事前申込)の予定です。

当日の主なプログラムは以下の通りです。

・発表(1)コロナウイルス感染症と図書館メイカースペースへのリモートサービス導入の試みの今後
長塚隆氏(鶴見大学)

・発表(2)レファレンス協同データベースにおける未解決事例の分析
津田美佑氏(筑波大学)、池内淳氏(筑波大学)

・発表(3)新型コロナウイルス感染拡大により実施されたオンライン授業環境における障害学生への合理的配慮の現状と課題
堀田愛美氏、植村八潮氏、野口武悟氏(専修大学)

・発表(4)日本の研究者によるプレプリントの利活用状況と認識
池内有為氏(文教大学・科学技術・学術政策研究所)、林和弘氏(科学技術・学術政策研究所)

・発表(5)ビブリオバトル・シンポジウムとは何か
岡野裕行氏(皇學館大学)

CHORUSとDatacite、相互のリンク充実と発見可能性の向上を目的とした覚書を締結

2020年10月28日、公的助成研究成果のパブリックアクセスに向けた官民連携イニシアチブCHORUSは、Dataciteと2年間の覚書(Memorandum of Understanding:MoU)を締結したことを発表しました。

CHORUSとDataciteが締結した覚書は、研究成果物へのアクセス・利用状況等の報告を管理するための識別子・標準の採用に向けた取り組みの調整を目的としています。研究者・研究成果・研究助成元・所属機関の間に信頼のおけるリンクを構築することは、学術的な成果物への広範なアクセス提供に不可欠であるという認識の下、両者は共に学術情報流通における発見可能性の向上を支援する非営利機関として、その貢献をさらに深化させるために覚書を締結しました。

両者は締結した覚書に基づいて、以下のような取り組みを協力して進める予定です。

・データセット・研究者・研究助成元の間を繋ぐ明確なリンク構築に向けた支援
・CHORUSのコンテンツとDataciteの付与したDOI間のリンクをCHORUSのダッシュボード及び生成されるレポート上に表示
・Dataciteのサービスへの研究助成機関の認知度向上
・研究成果物の公開支援を目的とした研究者・研究機関に対する永続的識別子の利用奨励

学術雑誌の研究データポリシーの強度に影響を与える要因(文献紹介)

2020年10月13日、オープンアクセスジャーナルPeer Jが、”Data sharing policies of journals in life, health, and physical sciences indexed in Journal Citation Reports”と題した論文を公開しました。著者は韓国・梨花女子大学校のJihyun Kim氏ら5名です。

多くの学術雑誌は、データに関するポリシーを設けてきており、データ共有の実施、提出するデータの種類等が定められています。論文では、インパクトファクター、主題分野、ジャーナル出版者の種別、出版者の地理的位置等の要因が、データ共有ポリシーの強度にどのように関連しているかについて探られています。

対象となったジャーナルは、Web of Scienceの2017年版のJournal Citation Reportsの178の各カテゴリの各四分位数(Q1、Q2、Q3、Q4)のトップジャーナルです。このうち、生命科学、健康科学、物理科学の分野の700件が対象となりました。これらのジャーナルのWebサイトを著者が個別に閲覧することで、ジャーナルのデータ共有ポリシーを分類し、個々のジャーナルの特性を抽出しています。

ChronosHub、論文の投稿先選定と投稿プロセスにおいて研究者を支援するツール“Journal Finder”のベータ版を公開

2020年10月22日、研究コミュニティを対象としたオンラインプラットフォームChronosHubは、2020年のオープンアクセスウィークへの支援として、論文の投稿先選定と投稿プロセスにおいて研究者を支援するツール“Journal Finder”のベータ版公開を発表しました。

“Journal Finder”のベータ版では、出版社から直接収集したデータを、英・Jiscの最新版Sherpaサービス、DOAJ、Lens.org、Scopus、Web of Scienceといったオンライン情報源と組み合わせて利用しており、助成機関のオープンアクセスポリシーに準拠した投稿先の案内を行います。同社の“Journal Finder”のページによれば、サービスの利用は無料となっています。

E2316 - University Journals:出版を大学や研究者に取り戻す挑戦

「学術雑誌の危機」が問題になり久しい。大手出版社による市場の寡占化が進み,雑誌の価格が高騰を続け研究成果へのアクセスに不均衡が生じている。大学図書館のコンソーシアムによる価格交渉やオープンアクセス(OA)ジャーナルの刊行など様々な手が打たれているが,論文掲載料など新たな問題も生じ,いまだ根本的な解決には至っていない。こうした状況に風穴を開けようと,欧州4か国から13大学が協力し,機関リポジトリをもとにしたOA出版のためのプラットフォームの運用に向けたプロジェクト, University Journalsが進んでいる。本稿では,このプロジェクトについて,主に季刊誌“LIBER QUARTERLY”の第30巻に掲載されたオランダ・ライデン大学図書館のSaskia Woutersen-Windhouwer氏らの論文の要約を行いながら以下に紹介する。

【イベント】研究・イノベーション学会第35回年次学術大会公開企画セッション「紀要の魅力と大学の役割」(10/31・オンライン)

2020年10月31日、研究・イノベーション学会第35回年次学術大会内の公開企画セッションとして、「紀要の魅力と大学の役割」が、ウェブ会議サービスZoomを用いて、紀要編集者ネットワークとの共催によりオンラインで開催されます。

同セッションは、国際的な指標による大学の研究力評価が、各教員に査読付国際ジャーナルへの掲載を促す一方、「掲載されやすい」テーマへの集中が多様性の維持に深刻な影響を与えており、扱うテーマ・ページ数・レイアウトが比較的自由な大学およびその所属部局が継続的に発行している紀要が再評価されている状況を踏まえて開催されます。ウェブサイト・SNSなど情報発信手段の多様化など大学及び研究者が急速に変化する現状、紀要の魅力と今後の展開、それを大学が担う意味についてのディスカッションなどが行われます。

事前申込が必要ですが、参加費は無料であり、研究・イノベーション学会第35回年次学術大会の参加申込者ではない場合でも参加資格があります。

Taylor & Francisグループ、同グループが刊行する医学分野の学術雑誌32誌において会議資料をオープンアクセスの補足資料として公開するオプションを提供

2020年10月23日、Taylor & Francisグループは、2020年のオープンアクセス(OA)ウィークに合わせた取り組みの一環として、会議資料(conference material)をOAの補足資料(supplement)として公開するオプション“Open Access conference material supplements”を提供することを発表しました。

同オプションは、Taylor & Francisグループの刊行する医学分野の主要誌32誌で利用することができます。ポスター発表・プレゼンテーション・学会抄録等が対象となり、同オプションで受付された会議資料は、査読を経て、同グループの電子ジャーナルを掲載するオンラインプラットフォームTaylor & Francis Online上で、引用可能な形で利用できるようになります。

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、次期JAIRO Cloud(WEKO3)の第二次βテストを実施:現行JAIRO Cloud(WEKO2)からの本番移行は2020年12月に開始予定

2020年10月20日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、2020年10月27日から11月13日まで、次期JAIRO Cloud(WEKO3)の第二次βテストを実施することを発表しました。

JAIRO Cloudを共同運営する国立情報学研究所(NII)とJPCOARは、2020年12月に現行のWEKO2からWEKO3への本番移行の開始を予定しています。移行に先立って、2020年6月から7月に、WEKO2利用機関を対象にWEKO3環境を試用するβテストが実施されました。第二次βテストは、βテストで判明した不具合の改善状況の確認等を目的として行われます。

JPCOARは第二次βテストの詳細を示した「第二次βテスト実施要領」等の一連のドキュメントを、「次期JAIRO Cloud(WEKO3)第二次βテスト 資料」として公開しています。また、マニュアル等を掲載した「次期JAIRO Cloud(WEKO3)サポートサイト」を開設しています。

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