学術情報流通

台湾国家図書館、「台湾の学術資源の影響力」に関する分析報告書(2021年版)を公表

2021年4月26日、台湾国家図書館は、「台湾の学術資源の影響力」に関する分析報告書の2021年版『110年台湾学術資源影響力分析報告:台湾学術資源利用及研究主題概況』を公表しました。

同報告書の「一、前言」によれば、主な収録内容は次のとおりです。

・各大学の学位論文に関する、学術上の貢献と影響力の分析。同館の学位論文データベース「台湾博碩士論文知識加値系統」を用いて、論文の公開許諾、ダウンロード、被引用の状況を分析。
・学術誌に関する、学術上の貢献と影響力の分析。同館の学術論文データベース「台湾期刊論文索引系統」と、人文・社会科学分野の学術出版物情報を収録したデータベース「台湾人文及社会科学引文索引資料庫」を用いて、学術誌単位での収録論文ダウンロード数、学術誌の5年インパクトファクター、被引用数を分析。
・研究テーマに関する動向の分析。「台湾期刊論文索引系統」及び「台湾博碩士論文知識加値系統」の収録論文に設定されたキーワードから、近年注目を集めている研究テーマを分析。

同報告書では、それぞれの分析結果からみた大学・論文・学術誌等のランキングが掲載されています。また、「六、結論」では、主な分析結果として次の4点を挙げています。

E2382 - 第2回SPARC Japanセミナー2020<報告>

   2020年12月18日に第2回SPARC Japanセミナー2020「プレプリントは学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのか?」がオンラインで開催された。

E2381 - Elsevier社からのOA出版割引を含めた契約の提案について

   大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE;E1189参照)は,2020年8月24日にElsevier社からのオープンアクセス(OA)出版割引を含めた契約の提案に合意した。本稿では,この合意に至るまでの経緯とその提案内容について紹介する。

米・メリーランド大学(UMD)図書館、社会科学分野向けのオープンアクセスリポジトリ“SocArXiv” の「組織的拠点」となったことを発表

2021年5月5日、米・メリーランド大学(UMD)図書館は、社会科学分野向けのオープンアクセスリポジトリ“SocArXiv”の組織的拠点(institutional home)となり、SocArXivを支援することを発表しました。

2016年に開設された“SocArXiv”は、UMDで社会学の教授を務めるPhilip N. Cohen氏をfounding directorとし、研究者や図書館コミュニティのリーダーで構成される委員会により運営されています。

発表では、SocArXiv の将来的な取組として、UMD所属研究者の投稿をUMDの機関リポジトリ“DRUM”に統合し、UMDによる研究成果の利用範囲拡大を図ること等に言及しています。

University of Maryland Libraries becomes the institutional home of SocArXiv(UMD Libraries, 2021/5/5)
https://www.lib.umd.edu/news/2021/05/socarxiv

cOAlition S、「価格・サービス透明性のフレームワーク」の運用を支援するウェブサービス構築のための入札案内書を公開

2021年4月26日、cOAlition Sのウェブサイト上で、「価格・サービス透明性のフレームワーク」(Price & Service Transparency Frameworks)の運用を支援するウェブサービス構築のための入札案内書(Invitation to Tender)が公開されています。入札後の契約は、cOAlition Sを代表して欧州科学財団(ESF)が行います。

同サービスの要件として以下の点等が示されており、2021年6月7日までの提案書提出が求められています。

ハイブリッド出版モデルの問題点:cOAlition Sによる整理(記事紹介)

cOAlition Sのウェブサイト上に、2021年4月29日付けで記事“Why hybrid journals do not lead to full and immediate Open Access”が掲載されています。

cOAlition Sがハイブリッド出版モデルを財政的に支援しない理由を明確にするため、6つの問題点を整理したものです。なお、本記事におけるハイブリッド誌の定義は、「掲載された原著論文のうち一部がオープンアクセス(OA)である一方、他の論文は支払い(payment)又は購読(subscription)によってのみアクセス可能となっている購読誌」です。

記事で示されているハイブリッド誌の問題点は以下のとおりです。

1. OAへの移行を促進していない
2. 研究コミュニティは出版費用と購読費用の二重払い(ダブル・ディッピング)を余儀なくされる
3. 論文処理費用(APC)が完全OA誌より高額
4. 提供するサービスの品質が低い
5. 新たな完全OA出版モデルを締め出す結果をもたらす
6. どの論文がOAになるか読者側で予測できない「ランダムOA」である

Science Europe、オープンアクセス出版状況の評価に関する推奨事項等をまとめたブリーフィングペーパーを公開

2021年5月10日、欧州の研究助成財団・研究実施機関が加盟するScience Europeが、オープンアクセス(OA)出版状況の評価に関するガイドラインおよび推奨事項をまとめたブリーフィングペーパー“Open Access Monitoring: Guidelines and Recommendations for Research Organisations and Funders”の公開を発表しました。

研究機関および助成機関の意志決定者を対象に、OA出版状況に関する新たなモニタリング方法の構築や既存のプロセスの評価・改善を支援することを目的としたものです。「なぜ出版状況を評価するのか」「何を評価するのか」「出版に関する情報をどのように集め、解釈するのか」の3点を中心に、事例や推奨事項等がまとめられています。

Open Access Monitoring(Science Europe, 2021/5/10)
https://www.scienceeurope.org/our-resources/open-access-monitoring/

【イベント】日本図書館研究会情報組織化研究グループ2021年5月月例研究会「日本の学術出版物におけるオープン・サイテーション」(5/15・オンライン)

2021年5月15日、日本図書館研究会情報組織化研究グループの2021年5月月例研究会「日本の学術出版物におけるオープン・サイテーション」がオンライン(Zoomミーティング)で開催されます。発表者は京都大学附属図書館研究開発室の西岡千文氏です。

開催案内によれば、「本発表では、まずI4OCによるオープン・サイテーションの定義を導入する。そして日本と世界におけるオープン・サイテーションの現状を分析した上で、オープン・サイテーションを実現するための課題の整理を試みる。最後に、京都大学図書館機構が実施している紀要論文のオープン・サイテーションの実践について紹介する」とされています。

参加費用は無料ですが、事前の申込みが必要です。

2021年5月月例研究会「日本の学術出版物におけるオープン・サイテーション」(日本図書館研究会情報組織化研究グループ)
http://josoken.digick.jp/meeting/news.html#202105

Springer Nature社、スペイン大学学長会議(CRUE)及びスペイン国立研究協議会(CSIC)と転換契約を締結

2021年5月5日、Springer Nature社は、スペイン大学学長会議(CRUE)及びスペイン国立研究協議会(CSIC)と転換契約を締結したことを発表しました。契約期間は2024年12月までです。

CRUE及びCSICの参加大学58校は、Springer Nature社の2,300以上のタイトル(同社傘下のAdis社のタイトルを含む)でオープンアクセス(OA)出版が可能になります。この契約を通じ、スペインの研究者による論文が年間2,200本以上OA出版される見込みとあります。また、CRUE及びCSICの参加機関に所属する研究者は、Springer社及びAdis社の全購読誌へのアクセスも可能となります。

発表では、CRUE及びCSICの参加機関が、スペインにおける科学研究の成果産出においてその9割以上を担っていることにも言及しています。

プレプリントの出版者版へのリンクを発見する手法の開発(文献紹介)

2021年4月18日付で、Springer Nature社が刊行する科学計量学分野の査読誌“Scientometrics”に、フランスのトゥールーズ大学のGuillaume Cabanac氏らによる共著論文“Day-to-day discovery of preprint–publication links”がオープンアクセスで掲載されています。

プレプリントが査読後にジャーナル等で出版された際には、最新版を読者に提供するためにもプレプリントに出版者版のリンクを付与することが重要であると指摘しています。しかし、主要なプレプリントサーバは、プレプリントと出版者版の全てのリンクを特定できていないと述べています。

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