学術情報流通

【イベント】第2回J-STAGEセミナー「研究成果発信の多様化とジャーナル:研究公正、出版物、プレプリントの品質および査読の役割」(10/27・オンライン)

2021年10月27日、科学技術振興機構(JST)と国際STM出版社協会(STM)日本支部が、第2回J-STAGEセミナー 「研究成果発信の多様化とジャーナル:研究公正、出版物、プレプリントの品質および査読の役割」(JST-STMジョイントセミナー「学術出版における変革:研究公正、出版物、プレプリントの品質および査読の役割」)をオンラインで開催します。

前半のセッションはJSTが主催であり、研究成果発信形態の動向やプレプリントと学術誌の関係、プレプリントポリシーに関する事例等の紹介が行われます。後半のセッションはSTMの主催であり、研究公正分野におけるSTMの活動概要、研究評価の役割、プレプリントについて発表されます。

参加費は無料で、事前の申し込みが必要です。

当日の主な内容は以下の通りです。

●第1部:J-STAGEセミナー
・基調講演「新しい研究成果発信形態の動向(仮)」
引原隆士氏(京都大学)

・「プレプリントと学術誌の関係性:一研究者と学術誌編集委員長の立場から(仮)」
高井研氏(海洋研究開発機構)

抄録・引用文献データベースScopus、著者プロファイルページに社会科学分野のプレプリントサーバSSRNの文献を追加

2021年9月21日、Elsevier社が、抄録・引用文献データベースScopusの著者プロファイルページに、社会科学分野を中心としたプレプリントサーバSSRNの文献を追加すると発表しました。

2021年1月にプレプリントサーバarXiv、bioRxiv、ChemRxiv、medRxivの文献を追加したことに続くものです。現在、2017年以降のプレプリント90万件分が著者プロファイルページに搭載されていますが、今回、約17万件のSSRNのプレプリントを2021年中にScopusに追加するものです。

PREreview、公平な査読の実施や査読の評価に関する3つのガイド “Open Reviewer Toolkit”を公開

2021年9月20日、PREreviewは、2021年の“Peer Review Week”(2021年9月20日から24日)にあわせ、公平な査読の実施や査読の評価に関する3つのガイド “Open Reviewer Toolkit”の公開を発表しました。

2017年に設立されたPREreviewは、査読システムにさらなる公平性・多様性をもたらすことを目的としており、プレプリントの査読に関するプラットフォームの運営や、より良い査読のための学習リソースの提供、査読を担うコミュニティの育成等に取り組んでいます。

“Open Reviewer Toolkit”に含まれる3つのガイドは次のとおりです。これらは研究成果共有のためのリポジトリ“Zenodo”上で公開されており、クリエイティブ・ライセンス・コモンズのCC-BY 4.0の条件下で利用可能となっています。

・査読実施時に自分のバイアスや思い込みを評価するための“Bias Reflection Guide”
・経験の浅い査読者を主な対象として、査読実施の各プロセスを説明する“Reviewer Guide”
・査読の評価を支援する“Review Assessment Rubric”

オーストラリア研究会議(ARC)、研究助成申請におけるプレプリントの参照を認めることを発表

2021年9月14日、オーストラリアの主要な研究助成機関であるオーストラリア研究会議(Australian Research Council:ARC)は、ARCの研究助成プログラム“National Competitive Grant Program”(NCGP)の申請時に任意の箇所でプレプリントを参照する/含めることを認めると発表しました。

発表には、関連するNCGPの文書に今後含まれることになるプレプリントの定義が示されており、次のような内容が含まれています。

・プレプリントまたは同等のリソースは、著者によって、公的にアクセス可能なアーカイブ、リポジトリ、又はプレプリントサービスにアップロードされた学術的なアウトプットであり、さまざまな程度の査読を受けた資料が含まれる。

・理想的には、プレプリントまたは同等のリソースには、一意の識別子またはDOIが付与されるべきである。引用時には、その旨を明示し、必要に応じて(as applicable)DOI、URL又は同等のもの、版番号及び/又はアクセス日とともに参考文献に含める必要がある。

“Peer Review Week 2021”は2021年9月20日から9月24日:テーマは“Identity in Peer Review”

2021年9月20日から9月24日にかけて、ピアレビューが科学的質の担保において果たす役割をたたえる国際的イベント“Peer Review Week 2021”が開催されます。

今回のテーマは“Identity in Peer Review”です。ピアレビューにおける個人的・社会的アイデンティティの役割と、学術コミュニティがより多様・公平・包摂的なピアレビューを促進するための方法に焦点を当てる旨が述べられています。

Peer Review Week 2021 Details(Peer Review Week)
https://peerreviewweek.wordpress.com/peer-review-week-2021/

米・アレン人工知能研究所(AI2)、PDF形式の科学論文をHTML形式に変換するツールのプロトタイプを公開

米・アレン人工知能研究所(AI2)のニュースレター(2021年9月号)に、記事“Paper to HTML: making science accessible”が掲載されています。同記事では、AI2のLucy Lu Wang氏が率いる研究者・エンジニアチームが、PDF形式の科学論文をHTML形式に変換するツール“Paper to HTML”を新たに公開したことを紹介しています。

同ツールのウェブサイトに掲載されている紹介文によれば、Semantic Scholarが作成した「実験的プロトタイプ」(experimental prototype)であり、科学論文をHTMLで表示しスクリーンリーダーやモバイル機器で読みやすくすることを目的としています。現在PDF以外にLaTeXソース、JATS XMLに対応しています。

また、統計的な機械学習技術を用いて論文からコンテンツを抽出しているため、誤りは避けられないとし、品質向上のための方法を模索していると述べています。

米国情報標準化機構(NISO)、電子リソースのパッケージの識別子に関するプロジェクトを開始

2021年9月14日、米国情報標準化機構(NISO)が、電子リソースのパッケージの識別子に関するプロジェクトを開始し、ワーキンググループ“NISO Unique Electronic Resource Package Identifiers Working Group”を設置すると発表しました。

発表の中で、電子リソースはパッケージで購入されることが多いものの、パッケージは曖昧な性質を持つ名称によりサプライチェーン上で識別されていると指摘しています。

同ワーキンググループは、サプライチェーン全体で使用できるパッケージの識別子の評価と推奨事項の作成に取り組み、初期の調査や具体的な推奨事項の作成、コミュニティ・エンゲージメント計画の策定と実施を行う予定と述べられています。

New NISO Project—Package Identifiers(NISO, 2021/9/14)
http://www.niso.org/press-releases/2021/09/new-niso-project-package-identifiers

英国王立化学協会、“Open Access Switchboard”への支援を発表

2021年9月7日、英国王立化学協会(Royal Society of Chemistry)は、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)が主導する“Open Access Switchboard”(OA Switchboard)を支援することを発表しました。

OA Switchboardは、OA出版物に関する助成機関、研究機関、出版社間のコミュニケーションを合理化する情報交換ハブとして開発されました。2020年12月には、英・Jisc、英国研究・イノベーション機構(UKRI)、英・ウェルカム財団も支援を発表しています。

英国王立化学協会のClaudia Heidrich氏のコメントも掲載されており、OA Switchboardの導入によりレポートサービスの改善が見込まれ、関係者間でOA出版契約をよりよく管理できるようになると述べています。

欧州分子生物学機構ら、分散型ピアレビューエコシステムの基盤となるフレームワーク“DocMaps”の導入に関するパイロットプロジェクトを実施

2021年8月26日、欧州分子生物学機構(EMBO)は、米国のコールド・スプリング・ハーバー研究所(CSHL)、オープンアクセス誌eLife、米国の非営利団体Knowledge Futures Groupと協同で、分散型ピアレビューエコシステムの基盤となるフレームワーク“DocMaps”の導入に関するパイロットプロジェクトの実施を発表しました。

DocMapsは、機械読み取り可能な形式で、文書作成のプロセスを構造化して記述するためのフレームワークです。あらゆる種類の文書を対象とできる汎用性の高いフレームワークを志向していますが、当初の焦点は学術誌やプレプリントを対象としたピアレビュープロセスに当てられています。

今回のパイロットプロジェクトでは、CSHLが運営に携わるプレプリントサーバーbioRxiv及びmedRxivに投稿されたプレプリントのレビュー・その他の評価に対し、DocMaps が適用されます。これらのレビューはEMBOのプラットフォーム“Early Evidence Base”やeLifeのプラットフォーム“Sciety”にも集約されます。

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