学術情報流通

Crossref、プレプリントのメタデータ改善のためのアドバイザリー・グループを設置

Crossref による2021年6月9日付けのブログ記事で、Crossrefによる、プレプリントのメタデータ改善のためのアドバイザリー・グループ“Preprint advisory group”の設置が紹介されています。

Crossrefでは2016年から、コンテンツタイプ“posted content”の下で、プレプリントのメタデータ登録をサポートしています。プレプリントの普及や様々な慣行が生まれる中、メタデータのスキーマ等を再検討するためにコミュニティから意見を得るべく、今回の設置が行われました。その他に検討の優先度が高いトピックとして、プレプリントの取り下げ・削除時の通知の改善、バージョンの正確な記録、プレプリントサーバー名の表示の改善を挙げています。

An Advisory Group for Preprints(Crossref, 2021/6/9)
https://www.crossref.org/blog/an-advisory-group-for-preprints/

全国遺跡報告総覧、「文化財論文ナビ」に類似論文の自動表示機能と共起ネットワーク図を追加

2021年6月17日、奈良文化財研究所が、全国遺跡報告総覧内の「文化財論文ナビ」に、類似論文の自動表示機能と共起ネットワーク図を追加したと発表しています。

類似論文の自動表示機能は、自然言語処理技術を活用して、登録キーワードの内容類似度を自動判別し、類似している20の論文を表示するものです。専門用語の切り出しは、全国遺跡報告総覧内の文化財関係用語シソーラスを活用していると説明されています。

共起ネットワーク図は、類似コンテンツを表示する際に、従来の形式では何が類似しているかわかりづらいという課題があったことから、当該論文・用語・類似論文の関係性をビジュアルで確認できるようにしたものです。

全国遺跡報告総覧:文化財論文ナビにて類似論文の自動表示と共起ネットワーク図の追加(なぶんけんブログ,2021/6/17)
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2021/06/bunarticle0617.html

【イベント】2021年度第1回J-STAGEセミナー「研究成果発信の多様化とジャーナル:査読の改善に向けて」(7/28・オンライン)

2021年7月28日、2021年度第1回J-STAGEセミナー「研究成果発信の多様化とジャーナル:査読の改善に向けて」が、オンラインで開催されます。

2021年度のJ-STAGEセミナーは、研究成果公表の場が多様化し、ジャーナルでの論文公開の意義や付加価値等、運営を見直す事例や、新たな学術コミュニケーションの形成が見られることから、年間テーマを「研究成果発信の多様化とジャーナル」と定めて情報を提供するとあります。

第1回セミナーでは、査読に着目し、学術出版業界における査読体制の現状と課題、改善方策、新しい査読事例の紹介が行われます。

参加費は無料であり、事前の申し込みが必要です。

当日の主なプログラムは以下の通りです。

・Fundamental principles of peer review and peer review ethics
Trevor Lane氏(出版倫理委員会(COPE))

・Strategies and practices for improving peer review
Dugald McGlashan氏(INLEXIO)

・論文査読の問題点とeLifeなどによる新しい試み
水島昇氏(東京大学)

研究データ同盟(RDA)、「研究用ソフトウェアのためのFAIR原則」の草案への意見を募集中

研究データ同盟(RDA)は、RDAの“FAIR for Research Software”ワーキンググループが策定に携わった「研究用ソフトウェアのためのFAIR原則」(FAIR Principles for Research Software)の草案に関し、2021年7月11日まで意見募集を行っています。

「研究用ソフトウェアのためのFAIR原則」は、FAIR原則の内容について、ソフトウェアの特性(実行可能性、複合的な性質、継続的な進化、バージョン管理等)を踏まえた変更・拡張を試みたものです。

FAIR Principles for Research Software (FAIR4RS Principles)(RDA)
https://www.rd-alliance.org/group/fair-research-software-fair4rs-wg/outcomes/fair-principles-research-software-fair4rs

米・SPARC、パブリックアクセスに関する条項を含む「米国イノベーション・競争法案」が米国連邦議会上院を通過したことを歓迎する声明を発表

2021年6月8日、米・SPARCは、同日に米国連邦議会上院を通過した「米国イノベーション・競争法案」(US Innovation and Competition Act)に関する声明を発表しています。

同法案の第2527条では、年間1億ドル以上の研究助成を行っている連邦政府機関に対し、連邦政府による助成を受けた研究成果を対象としたパブリックアクセスポリシーの策定を求めています。その要件には、「査読誌に掲載後12か月以内に、できればより早期の」オンライン上での無料公開、等も含まれています。

SPARCは科学論文へのエンバーゴ設定に反対の立場をとっていることから、今回の声明はエンバーゴの短縮を求める同法案第2527条への上院の支持を歓迎する内容となっています。なお、同法案の成立までには、今後下院での審議と大統領の署名を経る必要があります。

英・Information Power社、図書館と小規模出版社による転換契約等の締結に関する進捗状況を調査した報告書を公表:cOAlition Sと英国の学会・専門協会出版協会(ALPSP)からの委託による調査

2021年6月9日、英国の研究情報に関するコンサルタント会社Information Power社は、図書館及びコンソーシアムと小規模出版社間での、転換契約等のオープンアクセス(OA)出版に関する契約締結について、2020年から2021年にかけての進捗状況を調査した報告書を公開しました。cOAlition Sと英国の学会・専門協会出版協会(ALPSP)からの委託により実施された調査の成果です。

同調査は、学会系出版社による即時OAへ移行するための契約締結を支援するプロジェクト“Society Publishers Accelerating Open access and Plan S (SPA-OPS)”の成果(2019年秋公表)を受けて、同プロジェクトのフォローアップ調査プロジェクトとして取り組まれたものです。

発表では、報告書の内容に関し次のような点等に言及しています。

【イベント】考古学・文化財のためのデータサイエンス・サロンonlineワークショップ「文化財論文ナビ×博物館・図書館連携で拡げるオープンな文化財情報」(7/18・オンライン)

2021年7月18日、考古形態測定学研究会の主催により、考古学・文化財のためのデータサイエンス・サロンonlineワークショップ「文化財論文ナビ×博物館・図書館連携で拡げるオープンな文化財情報」が開催されます。

奈良文化財研究所が提供する全国遺跡報告総覧と文化財論文ナビの現状と利用方法・今後の展望の紹介、文化財オープンデータ・オープンサイエンスの可能性についての議論が行われます。

定員は450人(要事前申込)で、参加費は300円です。

当日の主な内容は以下の通りです。

●解説:「全国遺跡報告総覧」と文化財論文ナビ
高田祐一氏(奈良文化財研究所)

●ハンズオン:全国遺跡報告総覧・文化財論文ナビをさわってみる

●クロス(ファイア)トーク
ファシリテーター:阿児雄之氏(東京国立博物館)

・市町村立博物館刊行物問題
持田誠氏(浦幌町立博物館)、高田祐一氏

・地域史料と学校図書館
宮澤優子氏(高森町子ども読書支援センター)、福島幸宏氏(慶應義塾大学文学部)

・歴史・考古学研究ソースのオープン化
佐藤悠氏(大阪市立図書館)、野口淳氏(考古形態測定学研究会・奈良文化財研究所客員研究員)

Springer Nature社と米・LYRASIS、書籍のオープンアクセス出版についてのスポンサー契約を締結:SDGsに関連する書籍に焦点

2021年6月8日、Springer Nature社が、米国の図書館等のネットワークLYRASISと、書籍のオープンアクセス(OA)出版についてのスポンサー契約を締結したと発表しました。

気候変動、公正、平和、正義に関する書籍に焦点を当てており、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)を支援する分野の研究成果へのアクセスを提供すると述べられています。発表によると、OA出版された書籍は同社の電子リソース提供プラットフォームSpringerLinkから、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BYで提供されます。

E2394 - 学術文献検索サービスSemantic Scholarと自動要約機能

Semantic Scholarは米国のアレン人工知能研究所(Allen Institute for AI:AI2)が開発する学術文献検索サービスである。様々な学術文献検索サービスがある中,Semantic Scholarの特長は,人工知能(AI)技術,特に機械学習によって論文から意味やつながりを抽出することで,各利用者の研究に最も関連がある論文の発見ならびに理解を支援することである。本稿では,Semantic Scholarの概要ならびに2020年11月にベータ版として公開された論文を一文に要約するTLDR機能について報告する。

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