オープンソース

Internet Archive(IA)、図書館の所蔵資料共有のためのオープンソースソフトウェアのプラットフォーム構築を目指すプロジェクトReShareに参加

2020年10月13日、Internet Archive(IA)が、図書館の所蔵資料共有のためのオープンソースソフトウェアのプラットフォーム構築を目指すプロジェクトReShareへの参加を発表しました。

IAは、ReShareの会員として、資料共有のためのネットワークの価値や影響力の向上、および、それらを支援するために使用するツールの改善のため、図書館等と連携するとしています。

Internet Archive Joins Project ReShare(IA,2020/10/13)
http://blog.archive.org/2020/10/13/internet-archive-joins-project-reshare/

ReShare
https://projectreshare.org/

公共図書館の分館のサービスにおけるオープンデータの活用(文献紹介)

2020年10月3日付で、Taylor&Francis社が刊行する“Public Library Quarterly”に、公共図書館の分館のサービスにオープンデータを活用する試みに関する論文“Using Open Data to Inform Public Library Branch Services”が掲載されました。

同論文では、米国のシアトルの公共図書館が、利用者の構成や地域の人口変動を把握できる、オープンソースのシステムのプロトタイプ開発の経緯等がまとめられています。

現在提供されている類似システムは保守性、各館に合わせたカスタマイズ、使用のためのスキル等の面で課題があるということが指摘されています。この状況を踏まえ、シアトルの公共図書館の分館の職員へのインタビュー等を通してニーズを調査し、利用するオープンデータの検討が行われ、米国・国勢調査局のデータをもとに、プロトタイプが作成されました。同プロトタイプは、プログラミング言語であるR言語のパッケージ“Shiny”を用いて、対象地域の年齢、世帯収入の中央値、家庭で使用される言語等のデータを地図上に表すものであると述べられています。

カナダ社会・人文科学研究会議(SSHRC)、“Coalition Publica”の全国オープンアクセス(OA)プラットフォーム構築へ3年間で300万カナダドルの助成を実施

2020年10月13日、カナダ連邦政府の研究助成機関であるカナダ社会・人文科学研究会議(SSHRC)は、カナダの研究成果の普及とデジタル学術出版の推進を目的としたイニシアチブ“Coalition Publica”の英仏2か国語による全国的なオープンアクセス(OA)プラットフォーム構築へ300万カナダドルの助成を実施することを発表しました。

SSHRCの助成は、カナダで生産された社会科学・人文科学分野の研究成果の国際的な普及、及び、カナダ国内のこれらの分野の学術雑誌や研究者のOAコミュニティへの参加の促進を意図して行われます。カナダの社会科学・人文科学分野の研究成果の発見可能性と影響力の増大と学術雑誌へのアクセス向上を目的に活動するイニシアチブ“Pan-Canadian Knowledge Access Initiative(PCKAI)”を通して、年間100万カナダドルの助成が3年間実施されます。

株式会社メディアドゥ、ブロックチェーン技術を活用した新たな電子書籍の流通プラットフォーム構築において“Amazon Managed Blockchain”を正式採用

2020年10月9日、株式会社メディアドゥは、同社によるブロックチェーン技術を活用した新たな電子書籍の流通プラットフォーム構築において、Amazonのクラウドコンピューティングサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」が提供する“Amazon Managed Blockchain”を正式採用したことを発表しました。

株式会社メディアドゥは“Amazon Managed Blockchain”正式採用の背景として、周辺サービスが充実し、より高い安定性とパフォーマンスを実現するプラットフォームであり、配信基盤もAWS上で実現可能であることを挙げています。

同社はオープンソースのブロックチェーンプラットフォーム“Hyperledger Fabric”の研究を経て、社会実装可能なコンソーシアムチェーンの基盤開発をすでに完了しており、トランザクション当たり年間約1.75兆円の流通量をカバー可能と試算される、ブロックチェーン技術を活用したプラットフォームによる電子書籍サービスの提供に向けて準備を進めています。

デジタルコレクションのウェブ公開用オープンソースソフトウェア“Omeka S”のバージョン3がリリース

2020年10月8日、デジタルコレクションのウェブ公開用オープンソースソフトウェアOmekaは、機関向けシステム“Omeka S”のバージョン3.0.0公開を発表しました。

Omekaはお知らせの中で、Omeka Sバージョン3.0.0の主要な更新点を2点紹介しています。1つ目の更新点には、登録するアイテムと公開用サイトの関連付けの見直しを挙げ、ユーザーがサイトを横断検索可能になったことなどを説明しています。管理者は設定により、検索対象となる公開用サイトの範囲を調整することも可能です。2つ目の更新点には、コア部分及びモジュールのコードを全面的に見直し、Webアプリケーションフレームワークを“Laminas Project”に移行したことを挙げています。このため、コアソフトウェアをバージョン3.0.0へアップデートする場合には、モジュールとテーマも全て同バージョンと互換性のあるものへアップデートする必要があります。

Omekaは、米国ジョージ・メイソン大学のロイ・ローゼンツヴァイク・歴史・ニューメディアセンター(RRCHNM)が開発するデジタルコレクションのウェブ公開用オープンソースソフトウェアです。

イタリア・フィレンツェ国立中央図書館(BNCF)、オープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOを導入

2020年10月8日、EBSCO社は、同社がホスティングサービスを提供するオープンソースの図書館サービスプラットフォーム(LSP)FOLIOについて、イタリア・フィレンツェ国立中央図書館(BNCF)が導入したことを発表しました。

BNCFでは、利用者・貸出情報の管理、目録作成の前工程(pre-cataloging activities)でFOLIOを使用しており、公共の国立図書館(national public library)としては初のFOLIO導入であるとしています。

米・カリフォルニア大学デービス校、医療資源の限られた環境で超音波診断を実践する放射線科医・臨床医師向けのオープンアクセスのオンラインリソースを公開

2020年9月28日、米国のカリフォルニア大学は、同大学デービス校の医療センター“UC Davis Health”の教員らがオンラインリソース“Ultrasound in Resource-Limited Settings: A Case Based, Open Access Text”を公開したことを発表しました。

同リソースは、医療資源の限られた環境で超音波診断を実践する放射線科医・臨床医師に対して、オープンアクセス(OA)の臨床情報を提供することを目的として提供されています。超音波診断は汎用的でコストの少ない画像診断の手法として重要性が高まっていながら、熱帯地域等では医療者向けの教材が不十分であるなどの理由で満足に行われていないことを背景に、“UC Davis Health”に所属する2人の医師らを中心とするプロジェクトとして設計・開発されました。

E2302 - 2019年から2020年の図書館システムの市場動向は?

図書館システムコンサルタントであるブリーディング(Marshall Breeding)氏による2つのレポートが公開されている。1つは氏の運営するウェブサイト“Library Technology Guides”上で2020年3月に公開された“Library Perceptions 2020: Results of the 13th International Survey of Library Automation”,もう1つは米国図書館協会(ALA)の刊行するAmerican Libraries誌2020年5月号掲載の“2020 Library Systems Report : Fresh opportunities amid consolidation”である。ともに継続的に発行されているもので,図書館システムの動向に関するマイルストーンとなっている(E1563ほか参照)。本稿ではこの2つの内容を概観する。

E2301 - オープンな画像の利活用を開拓するIIIF Curation Platform

IIIF(E1989参照)はライブラリやミュージアムにおける画像配信形式として,ここ数年の間に国際的にも急速に普及が進んだ技術である。画像配信形式をIIIFで共通化できれば,画像の公開や閲覧に必要なソフトウェアを共通化でき,利活用に伴う学習コストも低下することが期待できる。しかしIIIFがもともと画像提供者側の問題意識から提案されたこともあり,現在のIIIF仕様は提供者側のニーズに焦点を合わせており,利用者側のニーズを反映しているとは言えない。このギャップに着目し,IIIF画像の新たな利活用を開拓するのが本稿で紹介するIIIF Curation Platform (ICP)の目標である。

E2294 - フロッピーディスク保存の新デバイス「ポリーヌ」について

1970年代に登場したフロッピーディスク(FD)は,初期の8インチ,5.25インチそして21世紀まで活躍した3.5インチまで,デジタルデータの保存メディアとして広く使われてきた。だがこれらFDは,カセットテープなどと同じ磁気媒体で,経年劣化により近い将来データの読み込みが完全に不可能となる。筆者が理事長を務める特定非営利活動法人ゲーム保存協会は,日本のPCゲーム作品を歴史的文化資料として収集し,長期的にアーカイブする日本唯一の機関だが,1980年代の資料の多くはFDに記録されており,データのマイグレーションが喫緊の課題であった。

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