オープンソース

図書館サービスプラットフォームFOLIO、図書館員にとっての利便性向上を図ったJuniper版を公開:「FOLIOダッシュボード」の導入を含む機能強化を実施

2021年10月4日、オープンソースの図書館サービスプラットフォーム(LSP)をコミュニティベースで開発するイニシアチブ“FOLIO”は、最新の愛称付きリリースとしてJuniper版を公開したことを発表しました。

FOLIOのJuniper版では、図書館員にとっての利便性向上を図った機能強化が行われました。その中には、FOLIOアプリ全体の主要な情報を一目で確認できる「FOLIOダッシュボード」の導入も含まれています。

FOLIO Launches Juniper Release(FOLIO, 2021/10/4)
https://www.folio.org/about/news-events/article/folio-launches-juniper-release/

フランスの高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)、データ・アルゴリズム・ソースコードの戦略に関する2021年から2024年のロードマップを発表

2021年9月24日、フランスの高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)が、データ、アルゴリズム、ソースコードの戦略に関する2021年から2024年のロードマップを発表しました。

データやアルゴリズム、ソースコードの公開・共有・活用のための4か年計画であり、「イノベーション」「信頼性」「簡素化」の3つに関する戦略と以下の5つの目標が示されています。

・データの公開・利活用サービスの推進、開発、相互化
・フランスおよび欧州の技術的な主権・独立に貢献する
・データに関する文化や使用法の発展
・データ、アルゴリズム、コードを全ての人の共通財産とする
・高等教育、研究、イノベーションのデータの国際的な可視性を向上する

オープンソースのディスカバリーサービス“VuFind”のバージョン8.0が公開

米・ヴィラノヴァ大学図書館が開発しているオープンソースのディスカバリーサービス“VuFind”のVersion 8.0が、2021年9月20日に公開されました。

インデックス作成プロセスの大幅な強化、引用・参考文献生成機能の改善・更新、所蔵管理支援機能の拡張、書誌画面への蔵書票の画像表示支援などが主な追加点・変更点としてあげられています。

Release 8.0 - 9/20/2021(VuFind Change Log)
https://vufind.org/wiki/changelog#release_80_-_9_20_2021

VuFindR 8.0 Press Release
https://vufind.org/wiki/changelog:release-8.0

欧州委員会(EC)、オープンソースのソフトウェア・ハードウェアが欧州経済にもたらす影響を調査した報告書を公開

2021年9月6日、欧州委員会(EC)は、オープンソースのソフトウェア・ハードウェアが欧州経済にもたらす影響を調査した報告書“The impact of Open Source Software and Hardware on technological independence, competitiveness and innovation in the EU economy”の公開を発表しました。

同報告書では、欧州連合(EU)に所在する企業が2018年にオープンソースソフトウェア(OSS)に投資した金額は約10億ユーロであり、欧州経済に650億ユーロから950億ユーロのプラスの影響をもたらしたと推定しています。また、OSSのコードへの貢献度が10%増加すると、年間で0.4%から0.6%のGDPが追加で創出され、EU内の情報通信技術(ICT)分野のスタートアップ企業も600社以上増加すると予測しています。

欧州および世界における既存の公共政策措置の分析も行っており、欧州におけるOSS関連の制度的能力(institutional capacity)が、OSSより生み出される価値と比べ不釣り合いに小さいことを指摘しています。その上で、公共政策に関する提言を複数行っています。

米・LYRASIS、GLAMにおけるオープンソースソフトウェアに関する調査報告書を公開

2021年8月16日、米国の図書館等のネットワークLYRASISが、オープンソースソフトウェア(OSS)に関する調査報告書の公開を発表しました。

美術館・図書館・文書館・博物館(GLAM)がOSSプログラムとどのように関わっているのか等を明らかにすることを目的として、FOLIOをはじめとした、GLAM向けに構築されたコミュニティベースのOSSプログラムに関して調査が行われました。調査期間は2021年3月1日から4月9日であり、LYRASIS参加機関等から103件の回答が寄せられ、報告書ではその内の92件についてまとめています。

主な結果として、OSSは多くの機関で導入されているものの、財政的支援を行っている機関は少ないこと、OSS選択時の最も重要な考慮事項はプログラムおよびサービスの継続性であること、OSSを採用する際の最も大きな障壁は機関内の技術力不足であることが挙げられています。

ルクセンブルク国立図書館(BnL)、新たなOCRソフトウェアを公開

2021年7月26日、ルクセンブルク国立図書館(BnL)が、人工知能(AI)を活用した、新たなOCRソフトウェア“Nautilus-OCR”をGitHubで公開したと発表しました。

同館は、2006年から光学文字認識(OCR)を利用した歴史的な新聞のデジタル化を行っていますが、紙や印刷の品質・経年劣化等により、文字を正確に認識できなかったと述べられています。今回公開されたソフトウェアは、AIを用いた課題解決を推進する政府のイニシアチブAI4GOVの支援のもと、同館により開発が行われました。

発表によると、“Nautilus-OCR”は、METS/ALTO形式のOCR結果の質向上や通常のOCRエンジンとして利用でき、行の自動特定、フォントの分類、精度向上の予測等のモジュールが含まれています。その他、パブリックドメインの新聞記事を基にした、手書き文字のOCRデータセットや、機械学習モデルも公開されています。オープンソースライセンス“GNU General Public License(GPL)”のバージョン3で提供されています。

EBSCO社、オープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOの“Controlled Digital Lending(CDL)”対応のため機能開発に取り組むと発表

2021年6月15日、EBSCO社は、オープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOについて、“Controlled Digital Lending(CDL)”とリソース共有のための機能開発への取組を強化すると発表していました。

CDLとは、図書館が蔵書をデジタル化し、電子的な複製物を「1部1ユーザー」の制限のもと貸し出す方式です。英国のソフトウェア開発企業Knowledge Integration社との協力によりCDL対応のための機能開発が進められ、2022年の第3四半期のリリースが予定されています。

島根大学附属図書館、利用者が目的の電子リソースに速やかにアクセスできるよう作成した「電子リソースリスト」をオープンソースで公開

2021年6月22日、島根大学附属図書館が、利用者が目的の電子リソース(電子ジャーナルの提供元サイト・学術情報データベース)に速やかにアクセスできるように作成した「電子リソースリスト」をCC0 1.0のライセンスのもとで公開しました。

公開ページでは、基本的な使い方(電子リソースリストとしての使い方)の解説がされています。ZIPファイルの中にあるindex.htmlファイルを修正することで、規則集やシラバス一覧等への応用も簡単にできるとしています。

「電子リソースリスト」をオープンソースで公開しました。(島根大学附属図書館のブログ,2021/6/22)
https://shimadai-lib.hatenablog.jp/entry/2021/06/22/140338

電子リソースリストについて(島根大学附属図書館)
https://app.lib.shimane-u.ac.jp/e-resource_list/

韓国国立中央図書館(NLK)、国家相互貸借サービス・技術情報センター等、公共図書館支援のため個別に運営してきたウェブサイトを一つに統合:小規模読書施設「小さな図書館」向け資料管理システムKOLASYS-NETの提供も開始

2021年5月11日、韓国国立中央図書館(NLK)が、「公共図書館支援サービス」のウェブサイトを公開しました。

同ウェブサイトは、公共図書館を支援するために、NLKが個別に運営してきた、本の海(책바다;国家相互貸借サービス)・チェギウム(책이음;1枚の利用者カードで全国複数の図書館を利用可能とするサービス)・公共図書館技術情報センター(NLKが管理・普及させている図書館システム等の支援窓口)のウェブサイトを一つにまとめたもので、国家相互貸借サービス・チェギウムの対象資料と参加館を検索することができます。また、図書館以外の、書店・出版社等の関連機関も、同サイトの「資料室」からダウンロードできるようにしたとしています。

また、同日から、全国の小規模読書施設「小さな図書館」の情報技術システムを支援するために資料管理システムKOLASYS-NETを提供するとしています。KOLASYS-NETには、国家資料総合目録・国家相互貸借サービス・チェギウム・公共(小さな)図書館資料管理システム等が含まれており、運営マニュアルやガイドも提供し、アップグレードにも対応するとしています。

米・ニューヨーク大学図書館、教員・学生向けに電子書籍アプリ“SimplyE”での学術書利用を可能にするパイロットプロジェクトを開始:ProQuest社、米・LYRASISと協力

2021年4月5日、米・ニューヨーク大学(NYU)は、NYU図書館がProQuest社及び米・LYRASISと協力し、NYUの教員・学生向けに電子書籍アプリ“SimplyE”で学術書15万点以上の閲覧を可能にするパイロットプロジェクトを開始したことを発表しました。

“SimplyE”は、スマートフォンやタブレット端末で電子書籍の閲覧・借用ができるアプリであり、Android及びAppleの端末に対応しています。米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)とLYRASISとの連携により、オープンソースの技術を用いて開発され、米国の公共図書館で広く利用されています。そのため、NYUの教員・学生は、“SimplyE”を用いてNYPL等の地元の公共図書館が提供するコンテンツも利用できます。

NYU図書館では長年にわたりProQuest社のプラットフォーム“Ebook Central”を介して学術書へのアクセスを提供してきましたが、今回のパイロットプロジェクトにより、ユーザーエクスペリエンスの向上が図られます。発表によれば、ProQuest社は、“SimplyE”に関して大学図書館及びオープンソース・コミュニティとの連携協力を行った初めての電子書籍プラットフォームプロバイダーとなります。

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