電子書籍

電子出版制作・流通協議会(電流協)、公共図書館と大学図書館における電子図書館・電子書籍サービスに関するアンケートを実施中

2020年6月29日、電子出版制作・流通協議会(電流協)が、「公共図書館 電子図書館・電子書籍貸出サービスのアンケート2020」および「大学図書館 電子図書館・電子書籍サービスのアンケート2020」の実施を発表しました。

アンケートは、電子図書館・電子書籍サービス等に関する現状、新型コロナウイルス感染症対応に関するものであり、対象は全国の自治体公立図書館1,385館と複数の学部を有する大学の大学図書館245館です。公共図書館については2013年から2016年にかけて、大学図書館については2018年と2019年に同アンケートを実施していますが、2020年は、一部質問を変更し、新型コロナウイルス感染症対策に関する項目が設けられています。

アンケート結果は、図書館関係者や電子書籍出版関連事業者、関係行政機関等にとっての参考資料とすると記載されています。

お知らせ(電流協)
https://aebs.or.jp/
※2020年6月29日付で「公共図書館及び、大学図書館のアンケートを実施しています。」というお知らせが掲載されています。

株式会社紀伊國屋書店、ProQuest社の電子書籍プラットフォームEbook Centralを通じて出版大手ペンギン・ランダムハウス社の電子書籍を国内の大学図書館向けに販売開始

2020年6月17日、株式会社紀伊國屋書店は、出版大手ペンギン・ランダムハウス社の洋書電子書籍6万点以上について、国内の大学図書館向けに販売を開始することを発表しました。

ペンギン・ランダムハウス社の電子書籍販売は、紀伊國屋書店が2017年4月から販売代理店となっているProQuest社の電子書籍プラットフォームEbook Centralを通じて行われます。未購入タイトルの5分間の試し読みや図書館へ購入リクエストが可能なMediated DDAサービスの対象にもなっています。

紀伊國屋書店は、ペンギン・ランダムハウス社が提供する電子書籍には、“Penguin Classics”等の著名なコレクションや一般読者向けのフィクション・ノンフィクション、日本人作家の著作の英訳タイトル等が含まれており、学生の語学学習教材としての利活用が見込まれる、としています。

米国標準化機構(NISO)、電子書籍の販売・出版・発見・配信・保存のサプライチェーンにおけるメタデータ要件の推奨指針案へのコメントを募集中

2020年6月18日、米国標準化機構(NISO)の、電子書籍の販売・出版・発見・配信・保存のサプライチェーンにおける書誌のメタデータ要件に関するワーキンググループが、出版社・小売店・図書館・サービスプロバイダに対し、メタデータ要件の推奨指針案“E-book Bibliographic Metadata Requirements in the Sale, Publication, Discovery, Delivery, and Preservation Supply Chain”へのコメントを募集しています。

書籍産業研究グループ(BISG)、EDItEUR、W3Cによって公表されている既存の電子書籍のガイドライン等を支援・補完することを目的としており、電子書籍のメタデータの形式・送信・アプリが変化し、メタデータのワークフローやデータ交換がこれまで以上に自動化・大規模化・ネットワーク化している世界において、すべての利害関係者が、標準・実践・目的に関する共通理解を深めることが非常に重要であることから策定されたものです。

図書館流通センター(TRC)が提供する電子図書館サービスの2020年5月貸出実績が前年同月比526%に増加:新型コロナウイルス感染症拡大による公共図書館の休館等の影響

2020年6月16日、図書館流通センター(TRC)は、TRC電子図書館サービスの2020年5月貸出実績が前年対比526%に増加したと発表しました。

発表では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による公共図書館の臨時休館、小中学校や高校の休校、外出自粛の継続等により、自宅から利用できる電子図書館サービスの利用が増えたとしています。なお、新型コロナウイルス感染症の影響で利用が増えていた4月との前月比では126%に増加しています。

国内導入実績No.1のTRC電子図書館サービス5月貸出実績は前年同月比526%! 3ヶ月連続大幅増(TRC, 2020/6/16)[PDF:2ページ]
https://www.trc.co.jp/information/pdf/20200616_TRCrelease.pdf

楽天株式会社、同社傘下で図書館向け電子書籍サービスを手掛けるOverDrive Holdingsの全株式譲渡完了を発表

2020年6月10日、楽天株式会社は、同社の完全子会社Rakuten USA, Inc.の完全子会社であり、図書館や教育機関などを対象にした電子書籍サービスを手掛けるOverDrive Holdings, Inc.の全株式について、Aragorn Parent Corporationへの譲渡が完了したことを発表しました。

2020 年12 月期第2四半期連結会計期間において、本件株式譲渡に伴う譲渡益を約390億円計上する予定としています。

OverDrive Holdings, Inc.の全株式譲渡完了のお知らせ(楽天株式会社, 2020/6/10)
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2020/0610_01.html

Internet Archive(IA)、“National Emergency Library”の終了を早めることを発表

2020年6月10日、Internet Archive(IA)は、“National Emergency Library”事業の終了日を、当初予定されていた2020年6月30日から6月16日に変更し、同日以降は従来の方法で電子書籍の貸出を行うことを発表しました。

同事業は、新型コロナウイルス感染症拡大による図書館・学校・大学の閉鎖を受けて、遠隔授業、調査・研究活動等を支援するため、従来の電子書籍貸出においてこれまで設定していた同時アクセス制限を一時的に解除したものであり、2020年3月24日に開始されました。発表の中で、今回の終了日の変更は、出版社による6月1日の著作権侵害訴訟の提訴が背景にあるとしています。

また、訴訟の対象には“National Emergency Library”事業だけでなく、従来の電子書籍貸出も含まれていますが、こちらは、同時アクセス制限を用いた、著作権の専門家により構築された合法的枠組みで実施している、と述べています。

飛鳥未来プロジェクト実行委員会(奈良県)、飛鳥地域の本好きな子どもにオンライン読書を提供するためのクラウドファンディングを実施中:同地域の図書館の司書とも連携

2020年6月11日、飛鳥未来プロジェクト実行委員会(奈良県)が、飛鳥地域の本好きな子どもにオンライン読書を提供するためのクラウドファンディングを開始しました。

新型コロナウイルスの感染拡大のため、子どもの図書館利用にも制限があることから、その課題を解消するために行われるものです。文部科学省のGIGAスクール構想により、飛鳥全地域の小・中学生にタブレット端末が付与される機運が高まっていることをうけ、そのタブレットで利用可能なKindleアプリを利用しKindle Unlimitedとの契約を行なって、約1年間のオンライン読書環境を提供します。利用者は、クラウドファンディングの実行後、小・中学生を対象に募集を行なって決定されます。

飛鳥未来プロジェクトは、飛鳥地域(橿原市、三宅町、田原本町、高取町、明日香村)に係るプロジェクトで、田原本町・橿原市・明日香村が後援しています。同事業は同地域の図書館の司書と連携して行うとし、司書は、子どもの興味関心や、今後読んでいったらより良い書籍の推薦などを行います。また1年間のプロジェクト終了時には発表機会(ビブリオバトルやプレゼンテーションなど)が設けられます。

目標金額は100万円で期限は6月30日です。

Project MUSE、米国における人種差別に関する書籍・論文のリスト“MUSE in Focus: Confronting Structural Racism”を公開:一時的に無料アクセス可能となっているコンテンツから選定

人文・社会科学系の電子資料提供サービスProject MUSEは、2020年6月6日付けのTwitterにおいて、書籍・論文のリスト“MUSE in Focus: Confronting Structural Racism”を公開したことを発表しています。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、Project MUSEの参加出版社は一時的に全て又は一部のコンテンツを無料で利用可能とする取組を行っており、同リストでは、それらの中から米国における人種差別に関するコンテンツを選定し掲載しています。

@ProjectMUSE(Twitter, 2020/6/6)
https://twitter.com/ProjectMUSE/status/1268934421018804225

オーストラリア図書館協会(ALIA)、公共図書館における電子書籍貸出に関するアンケート調査の結果を公表

2020年6月3日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、公共図書館における電子書籍貸出に関するアンケート調査の結果をまとめたレポート“A snapshot of eLending in public libraries”を公表しました。

アンケート調査はALAの書籍産業及び電子書籍貸出諮問委員会(Book Industry and eLending Advisory Committee)により2019年8月にオンラインで実施され、オーストラリア国内の図書館から398の回答を得ました。レポートでは、電子書籍プロバイダーが提供する資料タイトルやサービスへの満足度、電子書籍プロバイダーの提供サービスに対し改善を求める点等について集計結果を掲載しています。回答者の83%は、プロバイダーの提供する電子書籍の品揃えに「満足している」あるいは「非常に満足している」と回答している一方、91%はライセンス条件とコストに関し「満足とはいえない」あるいは「満足していない」と回答しています。

ALIAは、COVID-19によるロックダウンの期間中、2019年の同時期と比べて公共図書館における電子書籍貸出が倍増した一方で、今回の調査が明らかにしたように電子書籍の利用可能性、ライセンス条件、コストにおける問題は依然として存在する、と指摘しています。

米・ミネソタ大学出版局、電子書籍のコレクション「人種正義のための読書」を期間限定でオンライン公開

2020年6月3日、米・ミネソタ大学出版局は、ミネソタ州ミネアポリスで発生した警察官による黒人男性フロイド(George Floyd)氏の暴行死を受けて、人種差別反対主義者らによる電子書籍のコレクション「人種正義のための読書」(Reading for Racial Justice collection)を、2020年8月31日までの期間限定でオンライン公開したことを発表しました。

これらの書籍は著者との協力により公開に至ったものです。広く読まれることにより、“Twin Cities”(ミネソタ州のミネアポリス・セントポール都市圏)及び米国が今取り組まねばならない、必要かつ長く先延ばしになっていた対話に寄与することを望むとあります。

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