電子書籍

EBSCO社、英国の大学コンソーシアムと協力して2020年5月1日に発効した電子出版物の付加価値税をゼロ税率化する法律への対応を実施

2020年7月29日、EBSCO社は、英国の大学コンソーシアムである南部大学共同購買コンソーシアム(Southern Universities Purchasing Consortium:SUPC)の協力の下、2020年5月1日に発効した電子出版物の付加価値税(VAT)をゼロ税率化する英国の法律への対応を実施したことを発表しました。

英国では電子書籍や電子ジャーナルなどの電子出版物について、2020年5月1日以降VATをゼロ税率化する法律が発効しています。2020年分の購読料を法律の適用前に支払いしていた場合、5月から12月分のVATをゼロ税率により再請求することも可能ですが、猶予が45日間と短く、また、事業者に強制するものではないという状況になっていました。

このような中、EBSCO社はSUPCの協力の下、同社の商品のうち法律の適用によりVATのコストが不要となる対象を特定し、SUPCに加盟する契約者に対して合計450万ポンド以上の還元を実現した、と報告しています。

電子出版制作・流通協議会(電流協)、「電子図書館(電子貸出サービス)実施図書館(2020年07月01日)」を公表

2020年8月18日、電子出版制作・流通協議会(電流協)が、「電子図書館(電子貸出サービス)実施図書館(2020年07月01日)」を公表しました。

前回2020年4月1日時点と比較して、実施自治体は6つ増えて100、電子図書館(電子書籍貸出サービス)は6つ増えて97館となっています。

電流協 お知らせ
https://aebs.or.jp/
※2020年8月18日欄に「電子図書館(電子貸出サービス)実施図書館(2020年07月01日)公表の件」とあります。

電子図書館(電子書籍貸出サービス)実施図書館(2020年07月01日)
https://aebs.or.jp/Electronic_library_introduction_record.html

【イベント】日本出版学会2020年度春秋合同研究発表会(9/12・オンライン)

2020年9月12日、日本出版学会は、2020年度春秋合同研究発表会を開催します。

Zoomによるオンライン開催であり、参加費は無料ですが事前の参加申込みが必要です。当日のプログラムは以下のとおりですが、インターネット環境、その他の事情により、プログラム変更の可能性があるとしています。

〇個人研究発表
「公共図書館における、電子図書館サービス導入の実態と課題、新型コロナウイルス感染問題による図書館の意識の変化について」
長谷川智信氏

「日本における電子書籍化の現状(2020年版)――国立国会図書館所蔵資料の電子化率調査」
鷹野凌氏・堀正岳氏

「江戸の実用書「小謡本」の編集――蔦屋・鱗形屋の方法」
原八千代氏

「出版文献データベース考察――古山悟由編「90年代・出版関係雑誌文献目録(稿)」を利用して」
伊藤民雄氏

「「ライトノベルの一源流」としてのソノラマ文庫――メディア史的アプローチからの再検証」
山中智省氏

「ヘイトスピーチ解消法の問題点――法の下の平等の観点から」
田上雄大氏

〇会長挨拶
塚本晴二朗氏

インプレス総合研究所、2019年度の日本の電子書籍市場規模は3,473億円と発表

2020年8月18日、株式会社インプレスのシンクタンク部門であるインプレス総合研究所は、『電子書籍ビジネス調査報告書2020』を2020年8月21日に刊行することを発表しました。

ニュースリリースでは調査結果の一部が公表されており、2019年度の電子書籍市場規模は前年比22.9%増の3,473億円、電子雑誌市場規模は前年比6.4%減の277億円との推計値が紹介されています。また、電子書籍と電子雑誌と合わせた電子出版市場は、2024年度には5,669億円程度に拡大するという予測も示されています。

2019年度の市場規模は3473億円、2年連続の20%超の成長 ~電子書籍に関する調査結果2020~(インプレス総合研究所, 2020/8/18)
https://research.impress.co.jp/topics/list/ebook/612

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、感染症の影響下で学生・研究者に安定して電子コンテンツを供給するための出版社等への要望を示した声明を公開

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、2020年8月11日付で、英国及び世界中の高等教育機関が新型コロナウイルス感染症の深刻な影響を受ける中で出版社等に求める要望として、図書館が学生・研究者に安定して電子コンテンツを供給するための要件を示した声明“RLUK Content Statement”を公開しました。

RLUKは新型コロナウイルス感染症が高等教育機関に与えた影響により、多くの図書館が次年度予算の大幅削減を余儀なくされ、既存の購読契約の解約や新規コンテンツ契約の凍結を検討しており、今後数年間はコンテンツな合理的な価格と教育・研究のために必要なリソースへのアクセス確保が図書館の中心的な検討課題であることを声明の背景に挙げています。声明は出版社等に対して、研究図書館が直面する財政的な困難を認識し、学術情報流通に関わるシステムをよりオープンにし、持続可能性と透明性を向上させるため協力を求める内容です。

Internet Archive(IA)、大手出版社4社の著作権侵害訴訟に対する答弁書を提出:“Controlled Digital Lending(CDL)”による電子書籍貸出の適法性を主張

Internet Archive(IA)は2020年7月29日付で公開したブログ記事において、商業出版社4社がIAの“Controlled Digital Lending(CDL)”による電子書籍貸出の停止を求めて提起した著作権侵害訴訟への答弁書(Response)を、前日28日に提出したことを発表しました。

図書館の所蔵する冊子体資料をデジタル化して、ファイルの再配布に制限を付けて行われるCDLを通した電子書籍貸出は、9年以上実施され広く米国の図書館界に普及していることなどを挙げ、米国著作権法は図書館が所蔵する資料をデジタル化し、管理された方法で利用者に貸出する権利を阻んでいないとして、IAはCDLによる電子書籍貸出の適法性を主張しています。

ブログ記事では、作家の利益促進のために活動する米国の非営利団体“Authors Alliance”がCDLによる電子書籍貸出をフェア・ユースとして支持する見解を表明したことや、多くの教育機関が公衆衛生上の懸念から資料へのアクセスを厳しく制限する中で行われるこの訴訟は、学習者への情報アクセスを維持するために取り組む図書館等の試みを阻害するものであることにも言及しています。

八代市立図書館(熊本)、令和2年7月豪雨被災地域の住民を対象として期間限定で「八代市電子図書館」を利用可能に

2020年7月29日、熊本県の八代市立図書館が、同県内の令和2年7月豪雨の被災地域を対象に、「八代市電子図書館」を期間限定で利用可能にすると発表しました。

発表によると、熊本県の人吉市、津奈木町、球磨村在住者を対象に期間限定IDの発行が行われます。利用可能期間は2020年12月末までです。同電子図書館は、利用者各自のパソコン、スマートフォン、タブレット端末から、インターネットを通じて本を読むことができるサービスです。

期間限定ID・パスワードの発行は、8月1日から電話で受付を開始するとしています。

被災地域の皆さまに、電子図書館期間限定IDの発行をおこないます(八代市立図書館, 2020/7/29)
https://www.yatsushiro-lib.jp/topics/2020/3071/

広島県立図書館、中学生・高校生を主な対象とした電子図書館サービス「With Booksひろしま」を開始

2020年7月28日、広島県立図書館が、中学生・高校生を主な対象とした電子図書館サービス「With Booksひろしま」を開始することを発表しました。

同サービスは、利用者各自の端末でインターネットを通じて電子書籍を読めるものです。発表によると、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた、「うちで読もうよ」~ Stay Home! Read Books! ~プロジェクトの一環であり、7月29日から開始しています。

主な対象者は中学生・高校生といった青少年ですが、県内に在住または在学・在勤し、スマートフォン・パソコン・タブレット端末を使用できる環境がある人が利用可能です。貸出料金は無料(通信費は自己負担)であり、1度に2点まで、14日間借りることができます。

同館の利用カード、または広島県電子申請システムによる同館電子図書館サービスの利用申請が必要です。

米・ブラウン大学デジタル出版イニシアティブ、同大学初のボーンデジタルの学術単行書を米・ヴァージニア大学出版局から出版

2020年7月21日、米・ブラウン大学は、同大学デジタル出版イニシアティブ(Digital Publications Initiative)作成のボーンデジタルの学術単行書“Furnace and Fugue”が、米・ヴァージニア大学出版局から出版されたことを発表しました。

発表によると、同大学にとって初のボーンデジタルの学術単行書であり、テキストと画像、楽譜、音声が含まれています。同出版局は、同書をオープンアクセスで公開する予定としています。

また、同大学では、デジタルでの単行書の出版について、新たな学術的形式の構築および検証が行われています。同イニシアティブは、2021年にボーンデジタルの単行書1冊を米・スタンフォード大学出版局から出版予定であり、アンドリュー・W・メロン財団の助成を受けて、今後6年間で4つから5つの新たなプロジェクトの追加を計画しています。

Public Knowledge、図書館による自由な電子書籍の購入・貸出等の法制化を求めるキャンペーン“Tell Congress to Let Libraries Fight Back”を開始

オープンなインターネット空間促進のために活動する米国の非営利の公益団体Public Knowledgeは、2020年7月1日付のブログ記事において、図書館による自由な電子書籍の購入・貸出等の法制化を求めるキャンペーン“Tell Congress to Let Libraries Fight Back”の開始を発表しました。

Public Knowledgeは、購入・貸出等を通した図書館の使命と著作権システムとは、数世紀にわたって良好な共存関係を築いていたものの、電子資料の普及によって従来の関係の維持が困難となり、利用可能な期間や購入可能なタイトルに著しい制限の付いたタイトルを消費者価格の3倍から5倍の価格で図書館が購入しなければならないなど、出版社に有利な状況に傾いていることを指摘しています。また、冊子体書籍の貸出について、図書館が所蔵資料をデジタル化し“Controlled Digital Lending”技術によって「一部1ユーザー」で貸出する動きがInternet Archive(IA)を中心に進展しており、これは新型コロナウイルス感染症拡大に伴う物理的な図書館の相次ぐ閉館で表面化したように、低所得者などコミュニティの周縁に属する人々への情報アクセス手段として不可欠なものとなっていることを紹介しています。

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