電子書籍

米・オハイオ州の図書館コンソーシアムOhioLINKが購入した電子書籍パッケージの利用率に関する調査(文献紹介)

2019年9月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries (C&RL)”のVol.80, no.6に、米・オハイオ州のボーリング・グリーン州立大学 (Bowling Green State University:BGSU)図書館で電子リソースを担当する大学図書館員であるAmy Fry氏による論文“Ebook Rate of Use in OhioLINK: A Ten-Year Study of Local and Consortial Use of Publisher Packages in Ohio”が掲載されています。

同論文は、90以上の機関が加盟する米・オハイオ州の図書館コンソーシアムOhioLINKがコンソーシアム購入したSpringer、Wiley、及びOxfordの電子書籍パッケージについて、COUNTERの利用統計等に基づき、刊行年が2007年から2017年までの(Wileyのみ2012年から2017年まで)タイトルの利用率を調査し、その結果を分析したものです。

米国図書館協会(ALA)、Macmillan社に電子書籍のエンバーゴの撤回を求める請願書を公開:電子書籍無料貸出サービスも開始予定

2019年9月11日、米国図書館協会(ALA)と米・公共図書館協会(PLA)が、電子書籍への図書館からのアクセスを制限する昨今の動きに対する全国的なキャンペーンを行うことを発表しました。

まずALAは、大手出版社Macmillan社が図書館に販売する電子書籍に設定予定のエンバーゴの撤回を求める請願書を、オンライン上で公開しました。

Macmillan社は、各図書館で電子書籍の新刊書は1タイトルにつき1点しか購入できず、2点目以降の購入には刊行から8週間のエンバーゴが設けられる新しい電子書籍貸出モデルを2019年11月1日から導入予定です。

請願書では、電子書籍の特長として、文字の拡大が容易であること、ディスレクシアの人や目の不自由な人の読書をより容易にするためのフォントや行間隔が提供されていること、携帯用機器は軽量で持ちやすく、体の不自由な人の中にはそれによって読書がより容易になる人もいることを挙げ、このエンバーゴが、特に身体障害や学習障害を持つ図書館利用者に損失を与えるものであるとしています。そして、同請願書に署名することでMacmillan社の方針への反対を表明するよう呼び掛けています。

Microsoft社、ウェブブラウザEdgeのEPUB形式電子書籍へのサポートを終了:電子書籍閲覧用のアクセシブルな推奨アプリリストを公開予定

2019年8月21日、Microsoft社は同社が提供するウェブブラウザEdgeのEPUB形式の電子書籍へのサポートを終了見込みであることを発表しました。

DAISYコンソーシアム等のパートナー機関とともに作成したアクセシブルな推奨アプリのリストが、Microsoft社のアプリストア“Microsoft Store”上で2019年9月以降に公開予定です。

Download an ePub app to keep reading e-books(Microsoft,2019/8/21)
https://support.microsoft.com/en-us/help/4517840/microsoft-edge-download-an-epub-app-to-keep-reading

オーストラリア国立図書館(NLA)、電子リソースの統合ポータルサイトeResourcesをリニューアル

2019年9月2日、オーストラリア国立図書館(NLA)が、電子リソースの統合ポータルサイトeResourcesをリニューアルしました。

電子ジャーナル・電子書籍の全文検索(現在、オンラインコンテンツの80%が検索可)、最も関連性の高い検索結果の表示、検索結果の絞り込み機能、検索結果の引用・保存・エクスポート等の機能があります。

館外から電子リソース等の本文を閲覧するには、同館の利用者カード記載のIDを用いてログインする必要があります。館内利用の場合は自動的に全て閲覧することができます。

ポータルサイトのトップバナーには、NLAのOPAC、リサーチガイド、旧ポータルサイトへのリンクが貼られています。旧ポータルサイトは11月まで利用可能です。

E2171 - 子どもの電子メディアの利用実態と読書との関係

政府が2018年4月に閣議決定した第四次「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」では,スマートフォンの普及やSNSなどのコミュニケーションツールの多様化にみられる子どもの情報環境の変化が読書環境にも大きな影響を与えている可能性に鑑みて,「国は,本計画の実施期間中にこうした読書環境の変化に関する実態把握とその分析等を行う必要がある」とした。これを受けて,文部科学省では,2018年度に「子供の電子メディアの利用実態を把握し,読書活動等の関係を捉えること」を目的とした「子供の読書活動の推進等に関する調査研究(平成30年度委託研究)」を実施し,報告書を2019年5月にウェブサイトで公表した。この調査研究は秋田喜代美氏(東京大学教授)を座長とする委員会のもとで実施されたが,筆者も委員として参画する機会を得た。本稿では,筆者がポイントと考える点に絞って,関連する先行研究にも触れながら,調査結果を紹介したい。

米国図書館協会(ALA)と米・公共図書館協会(PLA)、州立図書館・地域図書館向けにMacmillan社の新しい電子書籍貸出モデルへの反対声明等として利用可能なテンプレートを公開

2019年8月23日、米国図書館協会(ALA)と米・公共図書館協会(PLA)は、州立図書館・地域図書館がMacmillan社の新しい電子書籍貸出モデルに対して反対声明等を表明する際に活用可能なテンプレートを公開したことを発表しました。

大手出版社のMacmillan社は、図書館に対して新刊書は各館1冊までしか購入できず、2冊目以降の購入は刊行から8週間のエンバーゴが設ける新しい電子書籍貸出モデルを2019年11月1日から導入予定です。

公開されたテンプレートは、Word形式で作成されており、ALA会長・PLA会長の同社の新モデルへの反対声明、情報アクセスの保証者・出版社と著者の広報媒体としての図書館の役割等が予め明記されています。州立図書館・地域図書館はこれを編集することにより、Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルへの反対決議・反対声明・書簡等を作成することが可能です。

ProQuest社とEBSCO社、電子書籍に関する既存のパートナーシップを拡大

2019年8月19日、ProQuest社とEBSCO社は電子書籍に関する両社の既存のパートナーシップを拡大することを発表しました。

このパートナーシップ拡大により、ProQuest社提供の電子書籍をEBSCO社の書誌検索・選書ツールGOBIを通して受入することが可能になります。同時に、EBSCO社提供の電子書籍もProQuest社の選書・発注システムOASISや将来的には現在開発中の包括的な選書受入サービスRialtoを通して受入が可能になります。

両社のパートナーシップは、EBSCO社がGOBIを提供していたYBP Library Solutionsを買収し、ProQuest社がOASIS等を提供していたCoutts社を買収した2015年に始まり、現在まで4年間延長されています。

DAISYコンソーシアム、EPUBアクセシビリティ検証ツールAce by DAISYのデスクトップアプリ版として“Ace by DAISY App”を公開

2019年7月29日、DAISYコンソーシアムが、EPUBアクセシビリティ検証ツールAce by DAISYについて、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)のデスクトップアプリ版“Ace by DAISY App”を公開したことを発表しました。

Ace by DAISYは、EPUBコンテンツがEPUBアクセシビリティ1.0仕様に準拠しているかどうかの検証に役立つ無料・オープンソースのツールとして2018年1月に公開され、DAISYコンソーシアム傘下の非営利団体Inclusive Publishingから提供されています。DAISYコンソーシアムは、コマンドラインツールでは使いづらいというユーザーのフィードバックを受けて、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)でWindows、MacOS、Linuxで利用可能なデスクトップアプリ版“Ace by DAISY App”を公開した、としています。

“Ace by DAISY App”の大きな特徴として、ドラッグアンドドロップが可能なこと、英語版とフランス語版のインターフェースが用意されていることなどが挙げられています。

米国図書館協会(ALA)、大手出版社Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルへのエンバーゴ設定について非難する声明を発表

2019年7月25日、米国図書館協会(ALA)は大手出版社Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルを非難する声明を発表しました。

Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルでは、新刊書は各図書館1冊までしか購入できず、2冊目以降の購入は刊行から8週間のエンバーゴが設けられます。ALA会長のWanda Brown氏は、図書館の新規タイトルへのアクセスを制限することは、情報アクセスを図書館に依存する人々への情報アクセスの制限と同義であり、全ての人への情報アクセスを保証するという図書館の中心的使命を脅かすものであるとコメントし、同社の方針を受け入れることはできず、エンバーゴの撤回を求めています。

Macmillan社の新しい電子書籍貸出モデルは、2018年7月に同社傘下のTorが電子書籍新刊の図書館への販売を事前予告なく4ヶ月遅らせた措置を拡張するものであり、ALAは2018年7月当時も販売の遅延は図書館の読者と作家への献身を損なうものであるという声明を発表しています。

ProQuest社、電子書籍・紙書籍の検索・選書・発注用システムOASISへ関連企業Bowker社の書誌情報データベース“Books In Print”のメタデータを追加

2019年7月25日、ProQuest社は同社がウェブベースで提供する、学術図書館向け電子書籍・紙書籍の検索・選書・発注用システムOASIS(Online Acquisitions and Selection Information System)へ、関連企業Bowker社の書誌情報データベース“Bowker Books In Print”のメタデータを追加したことを発表しました。

この追加によってOASISは、3,900万タイトル以上の紙書籍、約200万タイトルの電子書籍、約3万6,000タイトルのストリーミングビデオのデータベースになっています。また、フォーマット間のリンクの改善や出版年月日・著者情報等に関するより正確で一貫したデータの取得など、データの高品質化も図られる予定である、としています。その他、次の4点をこの追加による利点として挙げています。

・デューイ十進分類法(DDC)または米国議会図書館分類表(LCC)からの分類情報180万件の追加
・670万件の新規タイトルの追加
・合計1,270万件の著者情報の新規追加または更新
・1,800万件の書誌情報更新

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