電子書籍

中国国家図書館、電子書籍サービスを手掛ける閲文集団と協力:国内2か所目の「インターネット情報戦略保存基地」を設立

中国国家図書館(NLC)の2020年8月31日付けニュースにおいて、NLCと電子書籍サービスを手掛ける閲文集団が戦略的協力の合意に達したことが紹介されています。NLCと閲文集団の共催イベントが同日開催され、その席上で正式に発表されました。

閲文集団を国内2か所目となる「インターネット情報戦略保存基地」とするほか、閲文集団のプラットフォーム上で発表された優れたインターネット文学作品100点がNLCで所蔵されます。以後、NLCと閲文集団は、資料保存、新技術の利用、閲覧サービスの革新等の分野で協力を進めるとしています。

NLCは、2019年4月22日付けニュースにおいて、国内初の「インターネット情報戦略保存基地」をポータルサイト「新浪網」やマイクロブログ「微博」(Weibo)を運営する新浪公司と協力して設立し、新浪網が配信するニュースや微博上で公開される投稿の保存を行う予定であることを発表していました。

中国版権協会が著作物の著作権保護に関する委員会を設置

新華網による2020年8月30日付け記事で、8月29日、中国版権協会が著作物の著作権保護に関する委員会である「文字版権工作委員会」を設立したことを報じています。設立は同協会を主管する中国国家版権局の指導の下で行われました。

記事では、今回の設立は著作権保護メカニズムの改善と著作権者の合法的権利・利益の保護に役立つものである、という専門家の意見を掲載しています。また、中国のオンライン文学産業が海賊版により多大な損害を被っていること、2020年の立法計画によれば著作権法改正案の草案にオンラインコンテンツの著作権保護強化が加えられる予定であることも述べられています。

China sets up committee for written works copyright protection(新華網, 2020/8/30)
http://www.xinhuanet.com/english/2020-08/30/c_139327928.htm

英・ケンブリッジ大学出版局、人種・人種差別・権力の間の複雑な関係を扱った論文等のオンラインコレクション“Race and Power”を無料公開

2020年8月26日、英・ケンブリッジ大学出版局は、オンラインコレクション“Race and Power”の立ち上げを発表しました。人種・人種差別・権力の間の複雑な関係を扱った論文や書籍の章を収録しており、無料で公開されます。

ジョージ・フロイド氏の殺害事件とそれに続く“Black Lives Matter”運動を受けて期間限定で公開された、抗議・警察・人種に焦点を当てたコレクションを発展させたものです。「植民地主義の遺産」「政治と社会運動」「奴隷制度」「健康と医療」「経済、労働と不平等」「文化表象」「過去の清算」といった多様な主題を扱っており、年4回の更新が行われます。

八王子市中央図書館(東京都)で「障害者と支援者のためのiPad・電子書籍の活用講座」が開催

2020年9月27日及び10月4日に、東京都の八王子市中央図書館3階の視聴覚ホールで、八王子市心身障害者福祉センターの主催・八王子市図書館等の共催により、「障害者と支援者のためのiPad・電子書籍の活用講座」が開催されます。

八王子市内に在住・在勤・在学の障害者とその家族及び支援者(視覚障害を除く)を対象に、タブレットを使った八王子市図書館の電子書籍サービスの活用方法を紹介する内容です。参加費は無料ですが、参加を希望する場合には往復はがきで申し込みする必要があります。定員は5人までで応募多数の場合は抽選となります。

EBSCO社、英国の大学コンソーシアムと協力して2020年5月1日に発効した電子出版物の付加価値税をゼロ税率化する法律への対応を実施

2020年7月29日、EBSCO社は、英国の大学コンソーシアムである南部大学共同購買コンソーシアム(Southern Universities Purchasing Consortium:SUPC)の協力の下、2020年5月1日に発効した電子出版物の付加価値税(VAT)をゼロ税率化する英国の法律への対応を実施したことを発表しました。

英国では電子書籍や電子ジャーナルなどの電子出版物について、2020年5月1日以降VATをゼロ税率化する法律が発効しています。2020年分の購読料を法律の適用前に支払いしていた場合、5月から12月分のVATをゼロ税率により再請求することも可能ですが、猶予が45日間と短く、また、事業者に強制するものではないという状況になっていました。

このような中、EBSCO社はSUPCの協力の下、同社の商品のうち法律の適用によりVATのコストが不要となる対象を特定し、SUPCに加盟する契約者に対して合計450万ポンド以上の還元を実現した、と報告しています。

電子出版制作・流通協議会(電流協)、「電子図書館(電子貸出サービス)実施図書館(2020年07月01日)」を公表

2020年8月18日、電子出版制作・流通協議会(電流協)が、「電子図書館(電子貸出サービス)実施図書館(2020年07月01日)」を公表しました。

前回2020年4月1日時点と比較して、実施自治体は6つ増えて100、電子図書館(電子書籍貸出サービス)は6つ増えて97館となっています。

電流協 お知らせ
https://aebs.or.jp/
※2020年8月18日欄に「電子図書館(電子貸出サービス)実施図書館(2020年07月01日)公表の件」とあります。

電子図書館(電子書籍貸出サービス)実施図書館(2020年07月01日)
https://aebs.or.jp/Electronic_library_introduction_record.html

【イベント】日本出版学会2020年度春秋合同研究発表会(9/12・オンライン)

2020年9月12日、日本出版学会は、2020年度春秋合同研究発表会を開催します。

Zoomによるオンライン開催であり、参加費は無料ですが事前の参加申込みが必要です。当日のプログラムは以下のとおりですが、インターネット環境、その他の事情により、プログラム変更の可能性があるとしています。

〇個人研究発表
「公共図書館における、電子図書館サービス導入の実態と課題、新型コロナウイルス感染問題による図書館の意識の変化について」
長谷川智信氏

「日本における電子書籍化の現状(2020年版)――国立国会図書館所蔵資料の電子化率調査」
鷹野凌氏・堀正岳氏

「江戸の実用書「小謡本」の編集――蔦屋・鱗形屋の方法」
原八千代氏

「出版文献データベース考察――古山悟由編「90年代・出版関係雑誌文献目録(稿)」を利用して」
伊藤民雄氏

「「ライトノベルの一源流」としてのソノラマ文庫――メディア史的アプローチからの再検証」
山中智省氏

「ヘイトスピーチ解消法の問題点――法の下の平等の観点から」
田上雄大氏

〇会長挨拶
塚本晴二朗氏

インプレス総合研究所、2019年度の日本の電子書籍市場規模は3,473億円と発表

2020年8月18日、株式会社インプレスのシンクタンク部門であるインプレス総合研究所は、『電子書籍ビジネス調査報告書2020』を2020年8月21日に刊行することを発表しました。

ニュースリリースでは調査結果の一部が公表されており、2019年度の電子書籍市場規模は前年比22.9%増の3,473億円、電子雑誌市場規模は前年比6.4%減の277億円との推計値が紹介されています。また、電子書籍と電子雑誌と合わせた電子出版市場は、2024年度には5,669億円程度に拡大するという予測も示されています。

2019年度の市場規模は3473億円、2年連続の20%超の成長 ~電子書籍に関する調査結果2020~(インプレス総合研究所, 2020/8/18)
https://research.impress.co.jp/topics/list/ebook/612

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、感染症の影響下で学生・研究者に安定して電子コンテンツを供給するための出版社等への要望を示した声明を公開

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、2020年8月11日付で、英国及び世界中の高等教育機関が新型コロナウイルス感染症の深刻な影響を受ける中で出版社等に求める要望として、図書館が学生・研究者に安定して電子コンテンツを供給するための要件を示した声明“RLUK Content Statement”を公開しました。

RLUKは新型コロナウイルス感染症が高等教育機関に与えた影響により、多くの図書館が次年度予算の大幅削減を余儀なくされ、既存の購読契約の解約や新規コンテンツ契約の凍結を検討しており、今後数年間はコンテンツな合理的な価格と教育・研究のために必要なリソースへのアクセス確保が図書館の中心的な検討課題であることを声明の背景に挙げています。声明は出版社等に対して、研究図書館が直面する財政的な困難を認識し、学術情報流通に関わるシステムをよりオープンにし、持続可能性と透明性を向上させるため協力を求める内容です。

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