電子書籍

【イベント】講演会「デジタル社会に必要な情報アクセシビリティ」(7/30・オンライン)

2021年7月30日、日本DAISYコンソーシアムと日本電子出版協会(JEPA)の共催により、講演会「デジタル社会に必要な情報アクセシビリティ」がオンラインで開催されます。

電子書籍のアクセシビリティについて、当事者の報告を基にどのような電子書籍が必要かを考え、EPUBアクセシビリティ仕様が電子書籍の作成・流通にもたらしている国際的な影響や日本でなすべきことについて検討が行われます。

参加費は無料であり、事前の申し込みが必要です。参加方法は、YouTube Live(定員なし)とZoom(定員100人)の2つがあります。

当日の主な内容は以下の通りです。

・基調講演:すべての人のためのアクセシブルな電子書籍とは
石川准氏(静岡県立大学 国際関係学部教授)

・当事者の立場からディスレクシアとは
神山忠氏(日本DAISYコンソーシアム個人会員、ディスレクシア当事者)
小澤彩果氏(支援技術開発機構研究員、ディスレクシア当事者)

・EPUBアクセシビリティのJIS規格化について
村田真氏(慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授)

・JDC技術委員会のEPUBに関する取り組み
工藤智行氏(サイパック取締役社長)

米国デジタル公共図書館(DPLA)、無料電子書籍コレクション“Open Bookshelf”のタイトル選定を行う取組“Curation Corps”への参加を呼びかけ

2021年6月24日、米国デジタル公共図書館(DPLA)は、DPLAの無料電子書籍コレクション“Open Bookshelf”のタイトル選定を行う取組“Curation Corps”への参加を図書館関係者や学生に呼びかけています。

電子書籍へのアクセス拡大を目指す全米規模の取組で、参加者は、電子コンテンツの評価・選定、“Open Bookshelf”の開発への助言、“Open Bookshelf”に搭載するオープンアクセスの電子書籍タイトルを特定するためのDPLAの蔵書構築選定プロセスへの支援を行うとしています。月15時間から25時間の貢献が求められており、蔵書構築、目録、レコードマネジメント等の知識が必要であるとしているほか、人種に関する蔵書構築や、アフリカ系・ラテン系の米国人、先住民、アジア系米国人コミュニティに関する蔵書構築の経験がある参加者をDPLAでは特に求めているとしています。

参加者には四半期ごとに謝礼金が支払われます。

募集期間は8月2日までです。

E2399 - 各国の著作権法を整理した国際出版連合(IPA)のレポート

本稿では,2020年10月に公開された,世界の出版協会等が加盟する国際出版連合(IPA)のレポート“IPA Global Report on Copyright & Publishing”について紹介する。

英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)、公共貸与権による支払い対象の範囲拡大を発表:北アイルランドの公共図書館による「遠隔電子貸出」を新たに追加

2021年6月10日、英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)は、公共貸与権(PLR)による支払い対象の範囲拡大について、2021年4月8日から4月28日まで実施されていたパブリックコメントの結果と、それに基づく英国政府の対応を発表しました。

パブリックコメントでは、PLRによる支払い対象に、北アイルランドの公共図書館による「遠隔電子貸出」(remote e-lending)を新たに追加するという修正案への意見が求められました。著者、図書館、出版社、書店を代表する組織からの意見を含む、計13件の意見が寄せられ、いずれも修正案に賛成する内容でした。その中には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック下における遠隔電子貸出の顕著な増加に照らし、今回の修正案は特に重要であるとの意見も含まれていたと特記されています。

岡山県教育委員会、中学生を対象とした電子図書館サービス「おもしろ e 読書事典」を開始

2021年6月18日、岡山県教育委員会が、中学生を対象とした電子図書館サービスを開始すると発表しました。

コロナ禍における多様な読書の機会を確保するために、3月に発行した『もっとおもしろ読書事典』を活用して、不読率の高い中学生を対象に実施する取組で、電子図書館サービス LibrariE内に、電子図書館「おもしろ e 読書事典」ページを開設し、『もっとおもしろ読書事典』掲載本を中心とした青少年向け電子書籍が提供されます。

県内公立中学校(中等教育学校の前期課程及び特別支援学校の中学部を含む。岡山市立の中学校を除く。)の全生徒分の個人用IDは、今月以降順次配付し、7月中に配付を完了させるとしています。

また、『もっとおもしろ読書事典』掲載本から、テーマごとの図書セット(9セット/1セット約50冊)を作成し、希望の県内中学校(中等教育学校の前期課程及び特別支援学校の中学部を含む。岡山市立の中学校を除く。以下同じ。)に貸出し(4週間から8週間まで)を行う「もっとおもしろ読書事典」図書セットの貸出しも行われます。

国際図書館連盟(IFLA)、“Controlled Digital Lending(CDL)”を支持する声明を発表

2021年6月16日、国際図書館連盟(IFLA)は、図書館が蔵書をデジタル化し、電子的な複製物を「1部1ユーザー」の制限のもと貸し出す“Controlled Digital Lending(CDL)”に関する声明を発表しました。

発表の中では、CDLはコロナ禍およびポストコロナにおいて、蔵書へのアクセスを提供する自由を図書館に与えるものであり、IFLAはCDLを支持すると述べられています。同声明は、2021年5月にIFLAの運営理事会(Governing Board)において承認されたものであり、それぞれの国や地域における政策を考慮する必要があるとしつつ、CDLの概要、CDLに関する経済的・法的根拠等を示しています。

経済的根拠について、市場はデジタル資料へのアクセスを一貫して公正な形では提供できないこと等を挙げています。法的根拠については、収集・貸出の自由は図書館機能の核となる、デジタル資料の利用は少なくとも紙媒体の資料と同程度の柔軟性を持つべきである、複数の例外規定や権利制限を同時に適用することは許容できるものであるといった3点が、原則として挙げられています。

米・ニューヨーク州議会で、出版社に「合理的な条件」下で図書館への電子書籍ライセンス提供を求める法案が可決

米国の出版情報誌“Publishers Weekly”の2021年6月11日付の記事で、米国のニューヨーク州の法案(S2890B/A5837B)が、州議会において全会一致で可決されたことが紹介されています。

同法は、一般向けに電子書籍のライセンス提供を行う出版者に対し、「合理的な条件」(reasonable terms)下での図書館へのライセンス提供を求める内容となっており、メリーランド州に続く2例目です。記事によると、州知事が法案へ署名してから19日後に発効します。なお、議会可決後10日の間に州知事が署名をしない又は拒否権を行使しなかった場合、法案は自動で法律となると述べられています。

また、記事の中では、米国出版協会(AAP)が、メリーランド州の法案に関して反対の意思を表明していたこと、ニューヨーク州ではニューヨーク図書館協会(NYLA)が同法案への賛成を議員に求める意見をSNS上で募集していたこと等に触れられています。

米・LYRASIS、電子書籍プラットフォームの提供等を行うBiblioLabs社を買収

2021年6月15日、米国の図書館等のネットワークLYRASISが、図書館向け電子書籍プラットフォームの提供等を行っているBiblioLabs社を買収したと発表しました。

発表の中では、今回の買収により、BiblioLabs社はミッション主導型(mission-driven)の非営利モデルに移行すること、既存の電子書籍サービスを強化する機会となること等が述べられています。また、BiblioLabs社はLYRASISの一部門として同じスタッフ、プログラム、名称で運営を継続し、LYRASISおよびBiblioLabs社が提供しているサービスの中断はないとあります。

オーストラリア図書館協会(ALIA)とCivica社、Civica Libraries Indexをもとにした、2020年度のオーストラリア・ニュージーランドの図書館での貸出傾向を公表

2021年5月18日、オーストラリア図書館協会(ALIA)とCivica社が、2020年度のオーストラリア・ニュージーランドの図書館での貸出の傾向に関する調査の結果を発表しました。

今回で6年目となる調査で、クラウドベースの図書館システムSpydusを提供しているCivica社とALIAが共同で作成したCivica Libraries Indexをもとに分析されたものです。Civica Libraries Indexは、同システムを導入している両国の104の地方や都市の図書館の、2020年4月1日から2021年3月31日までの貸出データ3,400万件もとに作成されています。

コロナ禍においてよく読まれた分野は、ジェーン・ハーパー、マイケル・ロボサム等といった作家による推理小説やホラー小説であったこと、オーストラリア人の作家による小説・伝記・絵本の人気が年々高まっていること、コロナ禍で電子書籍などの電子資料の貸出が増加したことが指摘されています。

Internet Archive(IA)、蔵書評価の結果除籍されることとなった演劇史に関するコレクションの寄贈をカナダ・ハミルトン公共図書館から受ける:デジタル化しオンライン公開へ

2021年5月26日、Internet Archive(IA)は、カナダ・オンタリオ州のハミルトン公共図書館(HPL)から、18世紀から19世紀にかけての演劇史に関する約1,000冊の図書の寄贈を受けたと発表しています。

同コレクションは、HPLが、演劇文化史に関心を抱いた地元の大学の演劇学の教授から、1984年に寄贈を受けたもので、照明や演出といった演劇の技術的な詳細、演劇界のさまざまな俳優は劇作家、英国や米国の様々な種類の劇場の建築、旅回りの劇団の歴史といった図書が含まれます。

近年、HPLが定期的な蔵書評価を行った際に、米国や英国に関する資料である同コレクションは、ハミルトン地区の作品を重視する同館の業務にそぐわないとされ、同館では、いくつかの大学図書館や劇場アーカイブに問い合わせを行いましたが、多くの人に利用されるとしてIAに寄贈することとなったものです。

同コレクションは、IAでデジタル化しオンラインで公開されることとなっており、デジタル化公開後、図書は長期保存され、デジタル化資料は“Controlled Digital Lending(CDL)”のもとで提供されます。

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