電子書籍

米・OverDrive社、公共図書館および学校における電子書籍貸出が前年比33%増加したと発表:新型コロナウイルス感染症感染拡大等の影響

2021年1月7日、米国のOverDrive社が、同社が提供するサービスで、2020年の公共図書館および学校における電子書籍貸出件数が、2019年と比べて33%増加したことを発表しました。新型コロナウイルス感染症感染拡大、社会正義、リモート学習を増加の背景として挙げています。

発表によると、公共図書館および学校における2020年の貸出件数は合計で4億3,000万件でした。また、社会情勢の影響から先住民や有色人種等に関する書籍や社会的に疎外されたコミュニティの所属者によって書かれた書籍の貸出が、前年比で165%増加しています。加えて、リモート学習等により、子どもやヤングアダルト向けのフィクション・ノンフィクションが増加したこと等が指摘されています。

神戸大学附属図書館、同大学学内者向けに阪神・淡路大震災関連の電子書籍17タイトルの提供を開始

2021年1月14日、神戸大学附属図書館は、阪神・淡路大震災に関連した電子書籍17タイトルが利用可能となったことを発表しました。

神戸大学の学内者は、これらの17タイトルの電子書籍を自宅等からのアクセスも含めて利用することができます。また、同館の「震災文庫」が、一部所蔵予定のものも含めて、電子書籍の利用提供を開始した17タイトルに対応する冊子体の書籍を所蔵していることを紹介しています。

同館のお知らせでは、提供を開始した電子書籍17タイトルの情報と同館OPACへのリンク、対応する冊子体書籍の請求記号と「震災文庫」の詳細表示画面へのリンクを示した表が掲載されています。

阪神・淡路大震災関連の電子書籍17冊が利用可能となりました(神戸大学附属図書館,2021/1/14)
https://lib.kobe-u.ac.jp/libraries/18661/

American Libraries誌による2020年の振り返り(記事紹介)

2021年1月4日付けのAmerican Libraries誌(オンライン)が、2020年に図書館に影響を及ぼした事柄についての振り返り記事を掲載しています。

・米国図書館協会(ALA)の本部の移転

・ALAの10代目の事務局長として初のアフリカ系アメリカ人で女性のホール(Tracie D. Hall)氏が就任

・図書館が国政調査の実施を支援

・ALA、黒人・先住民・有色人種や抗議デモへの参加者・ジャーナリストへの警察の暴力を非難

・公民権運動家・作家で図書館の擁護者でもあった下院議員のルイス(John Lewis)氏の逝去

・マクミラン社、1図書館システムにつき電子書籍は1点のみ購入可能で利用可能期間は8週間とする条件を解除

・ALA、人種差別および差別を支持するシステムに加担してきたことを認める

・ハリケーン・山火事といった自然災害により図書館が被害をうける

・ALA、トランスジェンダーの人々の諸権利を支持

・ALA、既存の3部会を統合し新たな部会Coreを創設

・女性参政権100周年記念イベントの実施

コロナ禍で電子書籍・オーディオブックを利用する兵士が増加:韓国陸軍が運営する電子図書館(記事紹介)

韓国・国防部が所管する国防広報院が発行する『国防日報』が、2021年1月5日付の記事において、韓国陸軍が運営する電子図書館における2020年の電子書籍の貸出数は17万冊で、2019年と比べて約55%増加したと報じています。

インターネット経由で接続できる「陸軍電子図書館」からは約5万冊、イントラネット上の「陸軍本部電子図書館」からは約12万冊貸し出されており、42万人いる陸軍兵士の3人に1人が1回以上利用した計算となるとしています。

記事では、コロナ禍により、休暇等での兵士の外出が制限され、営内で読書を楽しむ時間が増えたものの、冊子体の図書を閲覧できる各部隊の図書館施設が運営されていない日が多かったこと、また、兵士が日課後に携帯電話を使用することが可能となった中で、2020年1月に「陸軍電子図書館」の本格運用が開始されたことが、スマートフォンでの電子書籍の利用増につながったと分析しています。

「陸軍電子図書館」は、陸軍の全将兵・軍務員・生徒が利用可能で、約2万9,000冊の電子書籍と、約800点のオーディオブックを備えていますが、2020年によく貸し出されたタイトルの1位から5位までをオーディオブックが占めていたことから、陸軍では今後オーディオブックのタイトル数を拡充する方針とのことです。

日本電子出版協会(JEPA)、2020年「JEPA電子出版アワード」の結果を発表:大賞は「ジャパンサーチ」

2020年12月24日、日本電子出版協会(JEPA)の2020年「JEPA電子出版アワード」の結果が発表されました。大賞は、デジタルアーカイブジャパン推進委員会・実務者検討委員会が中心となって進める「ジャパンサーチ」です。

受賞者の一覧は、次のとおりです。

○デジタル・インフラ賞  
ジャパンサーチ(デジタルアーカイブジャパン推進委員会・実務者検討委員会)【大賞】

○スーパー・コンテンツ賞
東洋文庫『流行性感冒』(平凡社)

○エクセレント・サービス賞
学芸大デジタル書架ギャラリー(東京学芸大学 附属図書館)

○チャレンジ・マインド賞
電子復刻(イースト)

○エキサイティング・ツール賞
Bibi(松島智氏)

○選考委員特別賞
JPRO・BooksPRO(日本出版インフラセンター)

Internet Archiveの運営する電子書籍提供サイト“Open Library”、電子書籍を探すためのインターフェース“Library Explorer”(ベータ版)を公開

2020年12月16日、Internet Archiveの運営する電子書籍提供サイト“Open Library”が、電子書籍を探すためのインターフェース“Library Explorer”(ベータ版)に関する記事を公開しました。

実際の図書館の書架のような見た目となっており、デューイ十進分類法(DDC)または米国議会図書館分類表(LCC)の分類記号ごと分かれた書架から、電子書籍を探すことができます。また、フィルター機能を用いた表示する資料の絞り込み、表紙や背表紙の表示方法の変更、電子書籍の排架に用いる分類法の変更等が可能です。

Introducing the Open Library Explorer(Open Library, 2020/12/16)
https://blog.openlibrary.org/2020/12/16/introducing-the-open-library-explorer/

【イベント】出版物が見つからない! 書誌情報はカタログからメタデータへ(1/19・オンライン)

2021年1月19日、日本電子出版協会(JEPA)の主催により、セミナー「出版物が見つからない! 書誌情報はカタログからメタデータへ」がオンラインで開催されます。

参加を希望する場合は事前の申し込みが必要です。参加方法はYouTube LiveまたはZoomの2通りがあり、参加費は無料です。

当日の内容は以下の通りです。

●講師
落合早苗氏(O2O Book Biz株式会社代表取締役、一般社団法人日本出版インフラセンター特別委員、株式会社ネットアドバンス顧問)

●概要
・電子書籍検索サイトhon.jp立ち上げ
・「次世代書誌情報の共通化に向けた環境整備」近刊情報センター
・近刊情報センターから出版情報登録センター(JPRO)へ
・JPROを出版業界の一元的なデータベースに
・BooksPRO誕生
・Booksの進化

E2337 - 青少年のための電子図書館サービスの誕生と小さな一歩

広島県立図書館は,2020年7月29日から,「青少年のための電子図書館サービス With Booksひろしま」のサービス提供を開始した。インターネットにつながる環境があれば,無料で電子書籍を借りられる(1回の貸出は2冊・14日間まで)サービスであり,青少年の心と学びを支援する書籍を中心に約7,000冊を提供している。なお,青少年以外の利用も可能である。

広島県立図書館、県内の高等学校で電子図書館サービス「With Booksひろしま」の出張体験会を実施中

広島県立図書館が2020年12月3日から、県内の高等学校で電子図書館サービス「With Booksひろしま」の出張体験会を実施しています。

広島県立図書館は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた、「うちで読もうよ」~ Stay Home! Read Books! ~プロジェクトの一環として、2020年7月から中学生・高校生を主な対象とした電子図書館サービス「With Booksひろしま」の提供を開始しました。

「With Booksひろしま」の出張体験会では、同館の職員によるログイン方法・本の選び方・本を読むときの操作方法の説明や、電子書籍の利用体験等が行われています。広島県立大柿高等学校で12月3日に行われた第1回体験会では同校の83人の生徒が、広島県立尾道東高等学校で12月11日に行われた第2回体験会では同校の図書委員を中心とした30人近くの生徒が参加しました。

フランス・Hadopi、視覚障害者等の電子書籍利用に関するレポートを公開

2020年12月4日、フランスの「インターネットにおける著作物の頒布及び権利の保護のための高等機関(Haute Autorite pour la diffusion des oeuvres et la protection des droits sur Internet:Hadopi)」が、視覚障害者等の電子書籍利用に関するレポートの公開を発表しました。

公開されたレポートは、視覚障害や学習障害等を持つ人にとって電子書籍利用時に制約となっていることについてと、その内容を踏まえた、障害者が利用可能な電子書籍の提供における改善に関する評価と展望についての2本です。

視覚障害や学習障害等を持つ人にとって電子書籍利用時に制約となっていることに関するレポートは、2018年の6月から7月にかけて実施された質的調査をもとにしています。同調査では、視覚障害当事者10人、統合運動障害当事者1人、有識者4人へのインタビューが行われました。結論の箇所では、利用可能な書籍の充実、デジタルサービスにおけるアクセシビリティ対応、書籍の入手方法、電子書籍のリーダーやフォーマット等における互換性をはじめとした改善点が挙げられています。

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