電子書籍

米国の学術図書館における、物理媒体・電子媒体のリソースの動向(記事紹介)

2021年4月28日、ProQuest社傘下の図書館システムベンダEx Librisは、米国の学術図書館における、物理媒体・電子媒体のリソースの動向に関するブログ記事を公開しました。

Ex Librisが提供するクラウド型図書館システム“Alma”のデータを用いて2020年11月に実施した調査を基に、2010年から2019年にかけての物理媒体・電子媒体のリソースに対する図書館の支出動向が分析されています。調査対象は、“Alma”を導入している米国の図書館の内、無作為に抽出された10館です。

結果として、全ての対象館で物理媒体への支出が減少し、電子媒体への支出が増加する傾向が見られ、以前は物理媒体への支出が電子媒体を上回っていたものの現在は逆転していること等が示されています。なお、同調査には新型コロナウイルス感染症の影響は反映されていないことを指摘しています。

フランスの学術機関コンソーシアムCouperinら、フランス語圏の出版社宛に公開書簡を提出:高等教育機関における電子書籍提供に関する要請

2021年4月15日、フランスの学術機関コンソーシアムCouperin、ビジネススクールの図書館等で構成されるAciege、大学図書館長協会(Association française des directeurs et personnels de direction des bibliothèques universitaires et de la documentation:ADBU)が、フランス語圏の出版社宛に公開書簡を提出したことを発表しました。

書簡の中では、英語に比べフランス語の電子書籍の制作数が少ないことや、全ての学生に学術論文等への平等なアクセスを保証するため、特に新型コロナウイルス感染症の感染拡大下においては、図書館による電子形式の学術論文等へのアクセスの提供が不可欠であること等が述べられています。

また、高等教育機関や研究機関の学生および教員へ提供するフランス語の電子書籍を充実させ、アクセスしやすくすること等を出版社に求め、解決に向けて協力する姿勢を示しています。

電子出版制作・流通協議会(電流協)、「電子図書館(電子書籍貸出サービス)実施図書館(2021年04月01日)」を公表

2021年4月22日、電子出版制作・流通協議会(電流協)が、「電子図書館(電子書籍貸出サービス)実施図書館(2021年04月01日)」を公表しました。

前回2021年1月1日時点と比べ、実施自治体は62増加し205自治体、電子図書館(電子書籍貸出サービス)は62増加し201館となっています。

お知らせ(電流協)
https://aebs.or.jp/
※2021年4月22日欄に「電子図書館(電子書籍貸出サービス)実施図書館(2021年04月01日)公表の件」とあります。

電子図書館(電子書籍貸出サービス)実施図書館(2021年04月01日)(電流協)
https://aebs.or.jp/Electronic_library_introduction_record.html

E2374 - 米国で電子書籍の法定納本が開始される

2020年12月14日,米国において,著作権登録に関する規則(PART 202, Title 37, Code of Federal Regulations)の改正により,オンラインのみで出版された電子書籍(electronic-only books)が法定納本の対象となる最終規則(final rule)が発効した。この最終規則の要点を紹介したい。

Accessible Books Consortium(ABC)、プリントディスアビリティがある人のためのアプリの提供を開始:アクセシブルな電子書籍の直接ダウンロードが可能

2021年4月12日、世界知的所有権機関(WIPO)の下に設立されたAccessible Books Consortium(ABC)が、プリントディスアビリティがある人のためのアプリの提供を開始したことを発表しました。

同アプリでは、アクセシブルな電子書籍の検索、直接のダウンロードが可能です。ABCの参加図書館に提供され、各館はアプリの利用者がプリントディスアビリティのある人に該当するかを確認する必要があると述べられています。

発表によると、第一段階として、プリントディスアビリティのあるカナダ、フランス、スイスの人を対象に、ケベック州立図書館・文書館(Bibliothèque et Archives nationales du Québec)をはじめとした5機関が提供する約6万3,000件のテキストが提供されます。

フランス・出版協会ら、印刷本・電子書籍・オーディオブックの利用に関する調査結果の2020年版を公開

2021年4月12日、フランスの出版協会(Syndicat national de l'édition:SNE)、フランス文芸著作者利益協会(Société française des intérêts des auteurs de l'écrit:SOFIA)、文学者協会(Société des gens de lettres:SGDL)により、印刷本・電子書籍・オーディオブックの利用に関する調査結果の2020年版が公開されました。

報告書には、2021年1月11日から1月16日にかけて実施された、読書の普及状況と読書をする人のプロフィールに関する2,010人を対象とした電話質問調査と、1月25日から2月8日にかけて実施された、読書行動や期待に関する3,077人を対象としたオンライン調査の結果がまとめられています。いずれの調査も、15歳以上を対象としています。

日本DAISYコンソーシアム、「EPUB アクセシビリティ 1.1」および「達成方法集 1.1」の日本語訳を公開

2021年4月9日、日本DAISYコンソーシアムが、同コンソーシアム技術委員会が「EPUB アクセシビリティ 1.1(EPUB Accessibility 1.1)」とその関連文書「達成方法集 1.1(EPUB Accessibility Techniques 1.1)」の日本語訳を公開したと発表しています。

あわせて、World Wide Web Consortium(W3C)が公開した、EPUB 3.2の概要をまとめた文書(EPUB 3 Overview)の日本語訳も公開しています。

EPUBのアクセシビリティ仕様である「EPUB アクセシビリティ 1.1」とその関連文書「達成方法集 1.1」の日本語訳を公開します。 (日本DAISYコンソーシアム,2021/4/9)
https://blog.normanet.ne.jp/jdc/?q=node/5

米国における電子書籍貸出の最新動向:米・メリーランド州の法案等(記事紹介)

国際図書館連盟(IFLA)著作権等法的問題委員会(CLM)のページに、2021年4月6日付けでIFLAが行ったインタビュー記事“Promise, progress... and persistent problems: catching up on the situation for eLending in the United States”が掲載されています。米国における電子書籍貸出(eLending)の最新動向について、米国図書館協会(ALA)のSari Feldman氏、Alan Inouye氏に尋ねています。

2020年4月にも、IFLAは同じテーマでSari Feldman氏にインタビューを行っていました。今回のインタビューでは、前回インタビュー以降の11か月間における主要な進展を扱っており、新型コロナウイルス感染症流行下における出版社の対応や、Amazon刊行の電子書籍が図書館向けに販売されていない問題等に言及しています。

韓国教育学術情報院(KERIS)、報告書『2020年大学図書館統計分析および教育・研究成果との関係分析』を公開

2021年4月7日、韓国教育学術情報院(KERIS)が、教育部と共同で、報告書『2020年大学図書館統計分析および教育・研究成果との関係分析』を公開したと発表しています。

KERISでは2009年から毎年、大学図書館の蔵書・利用・資料購入費等の現状調査を行っています。同報告書は、全国433大学を対象に2020年の現況調査を実施するとともに、最近10年間の変化を分析し、大学図書館の現況と教育・研究成果への影響の要因を調査したものです。

主要な分析結果として、

・学生1人当たりの年間購入冊数は10年間で大きな変化はないものの、学生1人当たりの貸出冊数は約50%減少している。減少の要因として、学生が電子書籍を利用するようになったことや、講義においても電子資料や動画といった資料が多く活用されるようになったことがある。

・学生1人当たりの資料購入費は10年間で大きな変化はなかったが、電子資料の購入費の平均額は50%増加し、電子資料購入費が大学の2020年度の資料購入費の約69%を占めている(2011年は49%)。

米・ニューヨーク大学図書館、教員・学生向けに電子書籍アプリ“SimplyE”での学術書利用を可能にするパイロットプロジェクトを開始:ProQuest社、米・LYRASISと協力

2021年4月5日、米・ニューヨーク大学(NYU)は、NYU図書館がProQuest社及び米・LYRASISと協力し、NYUの教員・学生向けに電子書籍アプリ“SimplyE”で学術書15万点以上の閲覧を可能にするパイロットプロジェクトを開始したことを発表しました。

“SimplyE”は、スマートフォンやタブレット端末で電子書籍の閲覧・借用ができるアプリであり、Android及びAppleの端末に対応しています。米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)とLYRASISとの連携により、オープンソースの技術を用いて開発され、米国の公共図書館で広く利用されています。そのため、NYUの教員・学生は、“SimplyE”を用いてNYPL等の地元の公共図書館が提供するコンテンツも利用できます。

NYU図書館では長年にわたりProQuest社のプラットフォーム“Ebook Central”を介して学術書へのアクセスを提供してきましたが、今回のパイロットプロジェクトにより、ユーザーエクスペリエンスの向上が図られます。発表によれば、ProQuest社は、“SimplyE”に関して大学図書館及びオープンソース・コミュニティとの連携協力を行った初めての電子書籍プラットフォームプロバイダーとなります。

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