機関リポジトリ

中国の大学における研究データ管理(RDM)の現状および大学図書館の関与に係る調査(文献紹介)

2021年3月にオンラインで刊行された“Journal of the Association for Information Science and Technologys”72巻4号(April 2021)に、中国・北京大学医学図書館のYingshen Huang氏および英・シェフィールド大学Information SchoolのAndrew M. Cox氏とLaura Sbaffi氏による論文“Research data management policy and practice in Chinese university libraries”が掲載されています。

2018年4月に中国国務院が、同国の行政機関・研究機関・研究データセンターにおける研究データ管理(RDM)の責任や、各機関におけるポリシー策定・研究データサービス(RDS)の実施を明記したポリシー「科学数据管理办法」を発出したことを受け、北米・欧州・オーストラレーシア(オーストラリア・ニュージランド等)では、大学図書館がRDM支援において重要な役割を果たしていることから、中国の大学におけるRDMの現状、特に、大学図書館がこの政策の前進にどの程度関与しているかを調査した文献です。

【イベント】AHEAD JAPAN一般公開シンポジウム2021「読書バリアフリー法によって大学図書館と障害学生支援室のコラボレーションはどう変わるか ~機関リポジトリを活用したアクセシブルなデジタルデータ共有~」(3/5・オンライン)

2021年3月5日、一般社団法人全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)が、ウェブ会議サービスZoom Webinarにより、一般公開シンポジウム「読書バリアフリー法によって大学図書館と障害学生支援室のコラボレーションはどう変わるか ~機関リポジトリを活用したアクセシブルなデジタルデータ共有~」をオンライン開催で実施します。

同シンポジウムでは、読書バリアフリー法の概要とねらい、大学等で製作された視覚障害者等用データの所在等を共有する仕組みの構築に向けた取組、高等教育機関における障害学生支援部局と大学図書館等の連携への期待等の紹介や、障害学生支援室と大学図書館が連携してアクセシブルな書籍を提供している先進事例の紹介、大学図書館と障害学生支援室のコラボレーションの在り方に関する議論などが行われます。

参加には事前の申込が必要です。主なプログラムは次のとおりです。

●開会挨拶
 白澤麻弓氏(筑波技術大学)

●趣旨説明
 中野泰志氏(慶應義塾大学)

●話題提供1「読書バリアフリー法の概要・ねらい(仮題)」
 小林美保氏(文部科学省男女共同参画共生社会学習・安全課)

奈良文化財研究所、『全国遺跡地図総目録』を学術情報リポジトリで公開

2021年2月16日、奈良文化財研究所が、『全国遺跡地図総目録』(2021年1月)を学術情報リポジトリで公開したと発表しています。

刊行物としての遺跡地図の目録作成を目的としたもので、奈良文化財研究の埋蔵文化財関連の蔵書データをもとに、国立国会図書館サーチ・CiNiiBooks・全国遺跡報告総覧(PDF有)等からデータを収集しまとめたものです。

データ収集対象は、図書館に所蔵されているものであり、刊行物として遺跡地図が作成されていても、図書館に所蔵されていないものは原則対象外であるとしています。

全国遺跡地図総目録(なぶけんブログ,2021/2/16)
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2021/02/BC0514525X.html

全国遺跡地図総目録
http://hdl.handle.net/11177/8304

英国の機関リポジトリアグリゲーターCORE、PubMedのLinkOut機能に対応:PubMedユーザーにCOREポータルサイト上で利用可能な文献フルテキストへのリンクを直接提供

2021年2月3日付で、英・Jiscは研究支援活動等を紹介するブログ“Research”の記事として、英国の機関リポジトリアグリゲーターCOREが米国国立医学図書館(NLM)の生物医学文献データベースPubMedのユーザーに対して、文献のフルテキストを提供可能になったことを紹介しています。

COREのPubMedユーザー向けのフルテキスト提供は、PubMedによる外部サービスへの直接リンク提供機能“LinkOut”を利用して行われます。COREのポータルサイト上で利用可能な文献について、PubMedの検索結果画面上に、フルテキストへのリンクが形成された専用アイコンが表示されます。

同記事では、数十万件規模の文献がPubMedから直接利用可能になったことを説明しています。また、今回のフルテキスト提供は、CORE収録の論文データとPubMedのデータとを、効率的で正確に照合可能なアルゴリズムの新たな導入により実現したことを紹介しています。

COREは、Jiscと英国Open Universityによる非営利のサービスとして提供されています。

電気通信大学附属図書館、特別展示「村田・高木文庫 江戸期和算書コレクション」を開催中:同文庫のデジタル化が完了したことにともなうパネル展示

2021年1月20日、電気通信大学附属図書館が、特別展示「村田・高木文庫 江戸期和算書コレクション」を開催中です。

同文庫は、同大学の元教授・村田好正氏が、義父の故高木純一早稲田大学教授から遺贈された江戸期の和算書コレクションで、村田氏の退職にあたり、同大学に寄贈されたものです。今回の展示は、同文庫のデジタル化が完了したことにともなうもので、デジタル化したデータは「電気通信大学学術情報リポジトリ(C-RECS)」で公開されています。

展示は同館2階UEC Ambient Intelligence Agoraにて行われています。

特別展示「村田・高木文庫 江戸期和算書コレクション」のお知らせ(電気通信大学附属図書館,2021/1/20)
https://www.lib.uec.ac.jp/news/itemid011-000290.html

インペリアル・カレッジ・ロンドンにおける灰色文献の機関リポジトリでの公開(文献紹介)

2021年1月11日付で、The Serials Librarian誌に英国のインペリアル・カレッジ・ロンドン・中央図書館のRobyn Price氏とJohn Murtagh氏による共著論文”An Institutional Repository Publishing Model for Imperial College London Grey Literature”が公開されました。論文では、インペリアル・カレッジ・ロンドンの機関リポジトリでの灰色文献の公開に関する取り組みが紹介されています。

取り組みの契機として、インペリアル・カレッジ・ロンドンの著者が各自のウェブサイトを通じて灰色文献を出版していることに気がついたこと、このことによって機関リポジトリが灰色文献公開の場として選択されるためには改善する必要があることを認識したことが挙げられています。DOI、ORCIDといった識別子と引用、Altmetricといった指標を取り入れたとしています。また、著者に学術情報流通についての教育リソースを提供したと述べています。

結果、2020年9月の時点で、2019年全体と比較して灰色文献の登録が206%増加したと報告しています。この中には、影響力のある新型コロナウイルス感染症についてのレポートを含まれているとしています。

E2346 - 著作権とライセンスからみるオープンアクセスの現況

「著作権はオープンアクセスへの鍵を握る課題」。SPARC Europeは,2020年9月に公開した報告書“Open Access: An Analysis of Publisher Copyright and Licensing Policies in Europe, 2020”の序文で,こう述べている。本報告書は,出版社各社の著作権・出版権に係る規約やオープンライセンス方針が,どの程度オープンアクセス(OA)の推進を支援できているかという調査の結果を,関係者への提言とともにまとめたものである。2021年1月に発効したPlan S(CA1990参照)に留意しつつ,内容を概説する。

千葉大学附属図書館/アカデミック・リンク・センター、千葉大学の研究成果を紹介するポータルサイト「千葉大学の本棚:cu-Books」を公開

2020年12月21日、千葉大学附属図書館および千葉大学アカデミック・リンク・センターが、同大学の教職員・学生等の研究成果を紹介するポータルサイト「千葉大学の本棚:cu-Books」の公開を発表しています。

附属図書館で所蔵している千葉大学教員の著書(教員から寄贈された書籍・附属図書館で購入した書籍)および千葉大学学術成果リポジトリ(CURATOR)からデジタル公開された研究成果(各学部の紀要、論文など)を紹介するサイトで、教員の著書には、附属図書館の蔵書検索OPACへのリンクが付されています。また、リポジトリから公開している研究成果には、「電子版で今すぐ読む」ボタンから本文にアクセスできるようになっています。

現在、2020年4月以降に図書館の蔵書となった書籍やリポジトリで公開されたコンテンツの情報を公開しており、新しい情報は今後随時追加していく予定となっています。

千葉大学附属図書館 附属図書館からのお知らせ(通常)
https://www.ll.chiba-u.jp/
※「千葉大学の研究成果を紹介するポータルサイト「千葉大学の本棚」を公開しました (12/21)」とあります。

英・Jisc、機関向けのSaaS型ソリューションとしてPlan Sの要件に準拠した次世代研究リポジトリの提供を開始

2020年12月8日、英国のJiscは、機関向けのSaaS型ソリューションとして、“Research repository”の提供を開始したことを発表しました。

“Research repository”は、オープンアクセス論文・研究データ・学位論文等を含む多様な研究成果を単一のシステムで管理可能なリポジトリを提供するサービスです。研究機関はサービスの利用により、Plan Sが求める要件や研究助成機関・出版社等のオープンスカラシップに関する義務の順守が可能になることなどを、その特徴として紹介しています。

また、相互運用性の高いシステムを採用しているため、最新研究情報システム(CRIS)データの自動収集をはじめ、各研究機関の研究管理システムとの効率的な連携が可能なこと、登録された研究データの「FAIR原則」順守状況を確認できる“FAIR checker”機能を備えていることなどが説明されています。

広島修道大学図書館、IIIFに対応し学術機関リポジトリデータベース(IRDB)と連携した「広島修道大学デジタルアーカイブ」を公開

2020年12月10日、広島修道大学図書館は、従来から公開していた「明治法曹文庫デジタルアーカイブ」をリニューアルして、「広島修道大学デジタルアーカイブ」を公開したことを発表しました。

広島修道大学図書館は、山口地方裁判所萩支部、松江地方裁判所および広島地方裁判所等から譲与された図書資料を核とした資料コレクションを「明治法曹文庫デジタルアーカイブ」として公開していました。「広島修道大学デジタルアーカイブ」では、「明治法曹文庫」のコレクションのうち、著作権保護期間満了の資料が公開されています。同館は所蔵する著作権保護期間満了済みの資料のうち、教育・研究上有益と考えられるものを順次デジタル化して公開する予定です。

「広島修道大学デジタルアーカイブ」はデジタル画像相互運用のための国際規格であるIIIFに対応し、収録された各資料のマニフェストファイルが公開されています。また、国立情報学研究所(NII)の学術機関リポジトリデータベース(IRDB)と連携して各資料にDOIが付与され、IRDBとの連携を通じて国立国会図書館サーチから検索することが可能となるため、利用しやすく発見されやすいアーカイブとして構築されている、と説明しています。今後、ジャパンサーチとも連携を進めることを発表しています。

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